JPH04706A - 高周波巻線部品及びこれを用いたスイッチング電源 - Google Patents

高周波巻線部品及びこれを用いたスイッチング電源

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JPH04706A
JPH04706A JP34424789A JP34424789A JPH04706A JP H04706 A JPH04706 A JP H04706A JP 34424789 A JP34424789 A JP 34424789A JP 34424789 A JP34424789 A JP 34424789A JP H04706 A JPH04706 A JP H04706A
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正裕 三田
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徹 阿部
Osamu Shimoe
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、DC−DCコンバータに用いられる高周波用
トランス等の高周波巻線部品の改良に係る。その結果と
してこれを用いた低損失なコンバータが得られる。さら
に高周波用トランスの他、チョークコイル、インダクタ
等の巻線に関する高周波巻線部品に関する。
(従来の技術) 従来、フェライトメーカー等から提供された技術資料に
も示されているように、高周波用トランスに利用される
材料特性として、空気中に置かれた1本の導線における
表皮効果しか考慮されていなかった。
しかし現実には高周波巻線部品は巻枠の限られた空間内
に複数の巻線が相互に作用を及ぼi−ながら設置されて
いる。
そこで、前記データを用いて設計した高周波用トランス
を組み込んだDC−DCコンバータは現実とは掛は離れ
損失が大きいものであった。
なお、従来の常識としては、巻線は抵抗値の低い銅線を
用い、がっ1o本以下の並列巻きにするのが通常であっ
た。
ここで、並列巻きとは一般に複数本の巻線を並列にして
束ねたり、撚り合わせたりして1本の集合線として巻枠
に捲回するものである。巻枠のいわゆるビンへのからげ
の容易さがらせいぜい1゜本以下が従来の例であった。
しかしながら、高周波領域にあっては巻線の高周波抵抗
(損失に関連)は、導体の抵抗率、周波数の他に、導体
が存在している場所の交流的磁束密度に依存する。この
結果、高周波抵抗の増加が順著となり必ずしも目的を充
分に達成することが出来なかった。
高周波抵抗は直流抵抗に比べ大幅に増加する。
この原因の一つは表皮効果であり、他の一つは近接効果
に基づくが、これらに本発明者等は着目した。
表皮効果は導体に高周波電流が流れると、導体の軸方向
に対して自ら作り出す導体内部及び導体外部の磁力線に
より電流が導体表面に集中して流れる現象として知られ
ている。また、近接効果は複数の導体が互いに近接して
存在するときに、側導体の軸方向に対して垂直な面に於
いて、電流値が側導体の互いに接近した部分から外側に
向かって増加して変化する現象である。
これら2つの、高周波抵抗を増加させる原因は、電磁気
学的に見ると、導体内のそれぞれの点における電流と磁
場の相互作用として統一的に考えることができる。
そこで、表皮効果と近接効果の総和としての抵抗比RA
C/ Roc (RACは交流抵抗値−R,cは直流抵
抗値)の計算式を導出した。その結果以下の通りとすれ
ば損失の少ない、より小型、軽量、高効率な高周波トラ
ンス等の高周波巻線部品を得ることを見い出した。
すなわち、その損失低減策としては、■1ターン当たり
の並列巻線数(以下、パラ数という)を所定範囲以上に
する。この値としては50以上が適当である。従来はせ
いぜい10程度以下であった。■銅に比べ15倍以上の
抵抗率の巻線材質とする。この例としてはアルミニウム
が適当である。■巻線部体間の距離をある程度開ける。
具体的には、絶縁被覆を厚いものにする等近接効果を減
少させる。
(発明が解決しようとする課題) したがって、本発明の目的は上記課題に鑑み、従来欠点
を解消し、高周波巻線部品例えばトランス内部の漏れ磁
束を考慮し、高周波抵抗を低減させた高周波トランス等
の高周波巻線部品及びこれを用いたDC−DCコンバー
タを提供することにある。
口 発明の構成 (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するためには、本発明の高周波巻線部品
は、この巻線部品の巻枠内部の導体を、高周波抵抗の総
和を軽減させるため、巻枠の1ターン当たりの導体並列
本数(パラ数)を50以上磁心に捲回させた巻線とした
ことを特徴とする高周波巻線部品によって提供される。
さらに、これらの高周波巻線部品を効果的に達成させる
ために以下の特徴を具備することが好適である。すなわ
ち、磁心に捲回される巻線材質として、室温で抵抗率が
2.5X10−8Ωm以上かつ非磁性材料からなる巻線
である場合や、巻線導体間に絶縁性空隙を介在させた前
記記載の高周波巻線部品にによって提供される。
さらに、前記記載の高周波巻線部品がチョークコイル、
高周波用トランス、インダクタの少なくとも1つである
ことを特徴とする前記記載の高周波巻線部品によって提
供される。
さらにまた、前記高周波巻線部品に直流電源、スイッチ
ング回路、高周波用トランス及び整流回路を接続したこ
とを特徴とするDC−DCコンバータにより提供される
(作用) 本発明の高周波巻線部品によれば、高周波、例えば10
0KH,以上での高周波抵抗を低減できるものである。
その理由としては、表皮効果及び巻線間の近接効果によ
る高周波抵抗を低減できるためである。すなわち、導体
(銅線〉の一部分をミクロ的に見た場合には、その微小
部分での、磁束密度の大きさによってその微小部分の高
周波抵抗が決定される。これに対して、前述の■ないし
■に示した高周波抵抗低減策を講することによりぼ著な
効果が確認された。
さらに、スイッチング電源は小型、軽量にもかかわらず
、高効率なインバータとして機能し温度上昇の面で顕著
な低減効果が確認された。
(実施例) 本発明の高周波巻線部品の一例として高周波トランスに
ついて図面を参照して説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
高周波巻線部品としては、このほか、高周波用チョーク
コイル、インダクタのいずれかについても実施可能で同
レベルの効果を発揮することが認められた。したがって
、高周波巻線部品としては以下に高周波トランスを用い
た実施例を具体的に説明する。なお、チョークコイル、
インダクタ等についても高周波化に伴い小型化ができ、
本発明においてはノイズ面、回路の簡略化、過渡応答等
に優れた効果を発揮できる。
実施例1 第1図は本発明について高周波抵抗の解析のなめ巻枠1
に導体を断面形状正方形にして巻き込んだものである。
巻枠断面2は4×4箇臘、平均磁路長50璽■、巻数4
ターン(T)とし、導体は巻枠1の内部に一様に分布し
ているものとして、1ターン当たりの導体並列本数と周
波数を変えた場合の高周波抵抗の変化を確認した。
導体並列本数を変える場合には合計した断面積が略等し
くなるように線材の太さを選定した。その結果を第2図
ないし第4図に示した。これに用いた導体材質は銅線、
アルミニウム線、銅合金線及びアルミニウム合金線であ
った。
二こで、横軸に1ターン当たりの導体並列本数(パラ数
)を、縦軸に高周波抵抗をとった。パラメータは周波数
を10〜500 KH2として高周波抵抗とパラ数との
関係図を第2図に示した。
ここでは、導体の抵抗値を固定した場合の導体並列本数
〈パラ数〉と高周波抵抗の関係を示し、各周波数に対し
、特定のパラ数における抵抗値の最大点が存在する。特
に100K)l、以上でその傾向が顕著となっている。
従来から言われていた、電流値の増加に対しらないし1
0本の導体を並列にして損失を低下させようとした処置
はかえって悪影響を呈することを明らかにしている。
また、第3図は、第1図の導体について縦軸を高周波抵
抗、横軸をパラ数とした関係図である。
周波数を200 KHzに固定した場合で銅の抵抗率を
1とし他の導体の抵抗率を相対比としたパラメータで示
した。
ここで、周波数を200に8つにおいてはパラ数が15
以上の領域では抵抗率が大きい程高周波抵抗が小さい傾
向にあることがわかる。
さらにパラ数が50以上の領域では抵抗率の大小による
高周波抵抗の減少傾向は小さく、かつ、銅の抵抗率(図
で1)に比べ顕著に差異を示していることがわかる。ま
た、周波数を200 KH,にした場合を示したが、一
般に100KHz以上でこの傾向が認められる。この結
果、高周波巻線部品としての導体としてパラ数が50以
上の領域で設計することが適当である。
また、第4図は、第1図の導体について縦軸を高周波抵
抗、横軸を銅の抵抗率を1とし他の導体の抵抗率を相対
比とした関係図である。
パラ数を40本、周波数を200 KH,に固定した場
合で銅の抵抗率を1とし他の導体の抵抗率を相対比とし
たパラメータで示した。
ここで、銅の抵抗率を1とし他の導体の抵抗率を相対比
として1.5倍とした場合には高周波抵抗は約80%、
2倍の場合には高周波抵抗は約55%に減少することが
認められる。この結果高周波巻線部品に適用することに
より、大幅に損失を低下させることが可能となる。
一般に銅の室温(20℃)での抵抗率は172X10−
8Ω−であり、導体としては室温で抵抗率が2.5X1
0−8Ωm以上がつ非磁性材料が適当である。
なお、銅の含有量が99%以下である銅合金を巻線とし
て用いた場合にも前記抵抗率の条件に合致した場合には
高周波抵抗を低減できることが確認された。
同様に、アルミニウムを主構成元素とした合金である場
合や、銅合金はアルミニウム青銅である場合に効果が確
認された。
さらに、導体は実質的に非磁性材料であればよく、例え
ばの透磁率が10以下、望ましくは5以下であれば用い
ることが可能であることが確認された。
実施例2 第5図は本発明による高周波抵抗を低減した高周波巻線
部品として高周波トランスを一例として用いた直列共振
型コンバータの主要部の概要図である。
i流電源11を高周波トランス16を介して再度直流電
源として利用するDC−DCコンバータの例で、スイッ
チング素子12.13、高周波チョーク14、コンデン
サ15、整流用ダイオード17.18及び平滑用コンデ
ンサ19からなる共振型コンバータを構成した。
本発明の高周波トランスにおいては、コンバータ出力か
らの高調波ノイズは極めて少ないレベルであった。
(発明の効果) 本発明の高周波巻線部品によれば、従来例に比べ、高周
波抵抗を低減することができる効果があり、従来問題で
あった表皮効果及び近接効果を顕著に低減させることが
できる。
さらに、これを用いた高周波領域で用いることが可能な
コンバータは小型、軽量、高調波ノイズを低減させると
ともに、高効率のコンバータとして機能し温度上昇の面
で顕著な低減効果を確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す高周波トランス用導体
(銅線)部分構成図5第2図は高周波抵抗とパラ数との
関係図、第3図は、銅その地導体についての高周波抵抗
とパラ数の関係図、第4図は、銅その地導体についての
抵抗率と高周波抵抗の関係図、第5図は本発明により高
周波抵抗を低減した高周波トランスを用いた直列共振型
DCDCコンバータの主要部の概要図である。 1:巻枠、2:巻枠断面 11:直流電源 12.13ニスイツチング素子 14:チョーク、15.19:コンデンサ15.19:
コンデンサ 16:高周波トランス 17.18:ダイオード 第1図 銅に対する導体の抵抗率比 第 図 第 図 手続補装置(方式) 平成 3年 8月28日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)高周波巻線部品の巻枠内部の導体を、高周波抵抗
    の総和を軽減させるため、巻枠の1ターン当たりの導体
    並列本数(パラ数)を50以上磁心に捲回させた巻線と
    したことを特徴とする高周波巻線部品。 (2)磁心に捲回される巻線材質として、室温で抵抗率
    が2.5×10^−^8Ωm以上かつ非磁性材料からな
    る巻線を用いたことを特徴とする請求項1記載の高周波
    巻線部品。(3)巻線導体間に絶縁性空隙を介在させた
    ことを特徴とする請求項1ないし2記載の高周波巻線部
    品。 (4)高周波巻線部品がチョークコイル、高周波用トラ
    ンス、インダクタから選ばれた少なくとも1つであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の高周
    波巻線部品。 (5)請求項1ないし4のいずれか記載の高周波巻線部
    品に直流電源、スイッチング回路及び整流回路を接続し
    たことを特徴とするDC−DCコンバータ。
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