JPH0469345A - 腫瘍細胞の除去方法 - Google Patents

腫瘍細胞の除去方法

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JPH0469345A
JPH0469345A JP18243190A JP18243190A JPH0469345A JP H0469345 A JPH0469345 A JP H0469345A JP 18243190 A JP18243190 A JP 18243190A JP 18243190 A JP18243190 A JP 18243190A JP H0469345 A JPH0469345 A JP H0469345A
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JP
Japan
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chain
toxin
cells
antibody
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JP18243190A
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English (en)
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Saburo Sone
三郎 曽根
Shiyoujirou Yamazaki
山崎 晶次郎
Fujie Nakasai
中齋 ふじ江
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、腫瘍細胞の選択的除去方法および該方法で使
用する免疫毒素複合体(Immunojotin C。
njugate )に関する。特に、長時間細胞表面上
に保持される性質を有する抗体と結合した細胞への特異
的結合性を失っている毒素B鎖部分は、毒素A鎖部分と
結合した抗体あるいは毒素A鎖部分のみが与える細胞毒
性を有効に発揮するのに有用である。
[従来の技術] リシン、アブリン、モデクシンおよびビスカミンのよう
な数種の公知の細胞毒性レクチンがあり、これらは真核
細胞を非常に有効に殺す。これらレクチンはジスルフィ
ド結合によって結合された二個のサブユニットを含有し
ているヘテロ二量体性蛋白質である。そのA鎖と称する
サブユニットはリポソームの接触失活により細胞毒性を
発揮する一方、B鎖のサブユニットはオリゴ糖の末端に
位置する特異的な糖鎖に結合する部位を有している。
オリゴ糖成分を含有する分子は細胞表面に遍在しており
、したがってその細胞毒性は非特異的である。この特性
のために腫瘍細胞のような病的または異常な細胞を選択
して殺す有用性が大きく制限される。
細胞に対して毒素を特異的に働かせるため、その細胞表
面に存在する抗原性決定部位に対して特異的な抗体を用
い、毒素−抗体複合体、即ち、「免疫毒素複合体」を作
製し、毒素の非特異性を克服してきた。特に毒素−抗体
複合体を用いることは腫瘍の治療に際し、潜在的に有用
な薬剤として大きな興味の対象となってきた。リシン−
抗体およびリシンA鎖−抗体複合体は成功の程度は変わ
るが多数の系に用いられてきた。[例えば、AE Fr
ankel ed 1mmunojoxins、Klu
wer Academic PUBLISHER,(1
988)コ例えば、自己骨髄移植に際して、骨髄から腫
瘍細胞を除去したりすることがリシン−抗体複合体[例
えば、P、E、 Thorpe、 ef al、 、 
Na1ure 297.594 (1982)コあるい
はりシンA鎖−抗体複合体[例えば、K、A、Krol
ick、ej al、、 Nature、  295 
604(1982)]で可能である。
リシン毒素全体と結合した免疫毒素複合体は強力な細胞
毒性物質である。ところが、完全なりシンにはりシンB
鎖にガラクトース結合部位が存在することから、上記免
疫毒素複合体はその標的細胞に対する特異性を失い、そ
れが生体内系での使用を妨げている。ガラクトース結合
部位を閉塞すること[S、 E、 Moroney、 
el al、、 Bio−chemistry、 26
8390 (1987) ]により、あるいは抗体との
結合かガラクトース結合部位を被覆すること[例えば、
PE、Thorpe、et al、、Cancer R
es、、47. 5924(1987)]により、リシ
ン含有免疫毒素複合体が非特異性となるのを克服しよう
とする試みも為されている。
一方、リシンA鎖−抗体複合体が細胞培養液に遊離B鎖
を添加することにより増強され得るとする記載もある。
従って、リシンB鎖は、■ガラクトース結合性により細
胞内へのりシンの侵入を促進すること、および■リシン
A鎖を細胞質に急速に接触させること、の2つの機能を
有するものと想定されている。従って、この毒素の2つ
の成分をそれぞれ標的細胞に対する特異性を持つ抗体と
の複合体を調製し、B鎖によるA鎖の活性増強を狙った
試みもすてにみられている。
ところが、腫瘍細胞の除去および腫瘍治療に際しては、
毒素B鎖の非特異的な細胞結合性を克服しない限り、非
特異的な吸着による供給量不足という弊害を除くことは
できず、やむなく毒素B銀組成物を十分量供給している
状態である。一方、毒素全体(A鎖、B鎖か共有結合で
保持された状態)の持つガラクトース結合部位を閉塞し
た、あるいは抗体との結合でガラクトース結合部位を被
覆した免疫毒素複合体でも、毒素A鎖、B鎖の持つ糖鎖
による働きにより細胞表面への非特異的結合が起こり、
有効量としてかなりの量を反応させなければならず、こ
れにより自ずと副作用という弊害も現れてくる。このよ
うに毒素A鎖、B鎖の同時存在による強力な活性発現が
ゆえに、その対策が必要となってくる。
また、抗体の特徴に応じても免疫毒素複合体の有効性は
変わってくる。例えば、抗体が結合と同時に細胞内に取
込まれてしまう性質であると毒素A鎖−抗体複合体が毒
素B鎖と接触せずに細胞内に取込まれてしまい免疫毒素
複合体としての有効性を発揮する前に消失することとな
る。従って、抗体は本目的の免疫毒素複合体の場合には
細胞表面上に長時間保持されることか必要となってくる
[発明か解決しようとする課題] 本発明の目的は、細胞毒性を強力に発揮する蛋白性毒素
を、抗体と共に有効利用する方法に関することで、しか
もその非特異的な細胞結合性を克服し、そのもたらす弊
害を最小限にする手段を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的は以下の本発明により達成される。すなわち本
発明は、毒素B鎖部分と結合した抗体を含有する免疫毒
素複合体と、細胞群を接触させた後、毒素A鎖部分と該
細胞群を接触させることを特徴をする腫瘍細胞の除去方
法およびそれに使用する免疫毒素複合体である。
本発明は、好ましくは長時間細胞表面上に保持される性
質を有する抗体と、細胞への特異的結合を失っている毒
素B鎖部分とが結合したB鎖複合体、および毒素A鎖部
分のみあるいは毒素A鎖部分と抗体が結合したA鎖複合
体を協調的に用いて腫瘍細胞を除去する方法を提供する
本発明により、腫瘍細胞への特異性を強力に保持しつつ
、抗体−毒素複合体の細胞毒性度を有効に利用し、その
弊害を最小限にすることができる。
本発明で用いる毒素は特に制限されないが、例えばリシ
ン(r i c i n) 、アブリン(abrin)
、モデクシン(modeccin)、  ホークライー
ド・マイトジェン(pokeweed milogen
)因子およびビスカミン(viscumin)などの種
々の植物蛋白質毒素、ならびにコレラ毒素大腸菌易熱性
毒素、百日咳菌毒素、破傷風毒素、ボツリヌス毒素、シ
ュードモナス毒素、赤痢菌毒素およびジフテリア毒素な
どの細菌性蛋白質毒素等が挙げられる。
本発明では、リシン、ボツリヌス毒素(特にボツリヌス
毒素C2成分11)、モデクシンなどが好ましく用いら
れる。
リシンは微少量で細胞に対し強力な毒性を示す多くの蛋
白質毒素のうちの1っである。リシン毒素は1つのジス
ルフィド結合により共有結合した2種の糖蛋白質から成
る。リシンのA鎖(MW 30.000)は蛋白質合成
を不可逆的に停止させることにより毒性を現す。リシン
B鎖(MY 32.000)は細胞表面上に露出したガ
ラクトース含有糖蛋白質または糖脂質に結合するレクチ
ンとして作用する。
A鎖部分とB鎖部分は、同種のものの使用が好ましいが
、異種のものを使用しても良い。例えば、リシン、アブ
リン、モデクシン、ビスカミン、およびゲロニンなどの
うち、いずれか1つから選んだA鎖を、リジン、アブリ
ン、モデクシン、ビスカミンなどのうちA鎖と異なる毒
素から選んだB鎖と共に用いることもできる。
本発明では、毒素B鎖部分は抗体と結合した免疫複合体
(以下、B鎖複合体と略す)として使用するが、A鎖部
分は、抗体と結合させたA鎖複合体として使用しても良
く、また、例えばボツリヌス毒素の場合の様に、A鎖部
分とB鎖部分との結合親和性の高いものであれば、A鎖
部分のみを使用しても良い。
本発明のB鎖は、細胞への特異的結合性を失っているB
鎖か好ましく、この様なり鎖は、例えば以下の方法によ
り調製することかできる。すなわち、毒素B鏡上のオリ
ゴ糖結合部位に特異的に結合することができる特異性配
位子を与えて熱処理する、オリゴ糖結合部位に関与する
アミノ酸残基を修飾する、化学修飾してオリゴ糖結合阻
害を誘起する、あるいはラクトースまたはガラクトース
を共存させる等の方法により調製することかできる。
ガラクトース含有糖蛋白質または糖脂質に結合するりシ
ンB鎖はそのガラクトース結合部位に関与するアミノ酸
残基としてチロシンおよびトリプトファンが存在してい
ることが明らかにされている。非特異的に細胞に結合す
ることのないリシンB鎖は、ガラクトース存在下での熱
処理[WawrBncxak、ej al、、Bioc
him、  Biophys、^eta、97155−
62(1988)コ 、ヨード化 [E、S、VHeH
a、J、1mmunoL、  1361880−188
7(1985)]あるいはNBs酸化ニヨル化学修飾[
Sumixawa、ej al、、生化学、 61,1
139(1989)]、光増感剤結合ガラクトースによ
る反応およびガラクトース結合部位に関与したアミノ酸
残基の蛋白工学的改変[H,−J、Th1esen e
t at、  663(198) ]等、数多くの手段
により細胞への特異的結合性を失っているB鎖を調製す
ることができる。
本発明のB鎖複合体を調製するための抗体は、長時間細
胞表面上に保持される性質を有するものか好ましい。抗
体にとって、長時間細胞表面上に保持され得る性質とは
、細胞表面上の結合物に結合し、細胞内に取込まれにく
い(Inlernalixeされにくい)ことを意味す
る。例えば、細胞表面結合性物質としてレセプターに対
するリガンドあるいは抗体を考えた場合、−船釣に細胞
表面に結合した後エンドサイト−シスなどにより数時間
のうちに細胞内に取込まれてしまう。この性質はレセプ
ターあるいは抗原の性質に依存するとも言われている。
特に抗体の場合、この挙動を明確に確認しているものは
少なく、わからないまま応用に至っているものか大部分
である。それだけに細胞結合後の挙動を知ることは大切
であり、さらに本発明にとって長時間細胞表面上に保持
され得る性質を有する抗体を使用することが良い。
本発明では、以下の方法により測定した場合、1時間以
上、さらに好ましくは正常細胞に結合した物質が代謝さ
れるに必要な数時間〜数日細胞表面に保持される抗体が
好ましく用いられる。例えば、ある種のモノクローナル
抗体の癌細胞に対する結合後、細胞表面上での保持につ
き、その抗体125      125  −、、 を  I標識化した  I−フヘル抗体を用い、測定す
る。癌細胞とラベル化抗体とを4℃、3時間インキュベ
ートした結合させ、4℃下洗浄後、37’Cでのインキ
ュベートを開始して経時的に細胞上清、細胞表面、細胞
内に存在するラベル量を追跡し、細胞表面上に存在する
ラベル量が長時間変化しないことを確認する。
この様な抗体としては、特に限定されないが、例えば、
ヒト肝癌細胞(FOCUS)に対するモノクロナール抗
体5F−25[Takahashi、et、al、、C
ancer Res、 4F1.6573−6579 
(1988月などが挙げられる。
また、本発明の複合体に使用する抗体はモノクローナル
抗体が好ましいが必須ではない。ターゲットへの特異性
は多少低下するが、血清から得た免疫グロブリン分画も
用い得る。抗血清の免疫グロブリン分画は広範囲の異な
る抗原に関係する多数の抗体を保有するので、本発明の
複合体および腫瘍細胞を除去する本発明方法を実際に用
いるには特定の腫瘍細胞上に存在する細胞表面抗原性決
定部位に結合し得る各々の抗体を所望に応じて単離する
必要が生じる。単離された免疫グロブリンは、単一の抗
原に対応するが、均一ではないことに注意を要し、抗原
分子上に存在する種々の抗原性決定部位に対応する抗体
を含有する。従って、他の関連した抗原と交差反応する
可能性がある。
それ故に、本発明の複合体を製造する際に、モノクロー
ナル抗体を用いることはモノクローナル抗体が抗原上に
存在し得る多くの抗原性決定部位のうち唯一つに対応す
ることから非常に好ましい。
モノクローナル抗体は牌臓またはその他の臓器中に存在
するリンパ球から誘導したハイブリドーマから公知の方
法で入手し得る。
また、本発明方法で用いる複合体中にモノクロナル抗体
を用いると選択性の向上という非常に望ましい特徴が得
られる。従って、B鎖複合体およびA鎖複合体が共にモ
ノクローナル抗体からなることは非常に好ましく、これ
により標的細胞への特異性は確実に高く保てる。
A鎖部分も複合体として使用する場合は、A鎖複合体お
よびB鎖複合体は、各々が細胞表面の抗原性決定部位に
対して同等の特異性を有し、その細胞表面抗原性決定部
位が各々異なる抗体を用いる。
本発明の複合体は、毒素部分と抗体を縮合剤[Ghos
e、 T、 and Blair、^、H,,J、Na
tl、 Cancer lns+、 、  61.65
7−676 (1980)コを用いて結合させることに
より製造することができる。縮合剤としては、好ましく
はへテロニ官能性物質を用いて各活性部分を少なくとも
1つずつ有する複合体が必ず得られるようにするのが良
い。このようなヘテロ三官能性物質の例としては、N−
スクシニミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオ
ネート(SPDP) 、m−マレイミドベンゾイル−N
−ヒドロキシ−スクシニミジルエステルまたはヨードア
セチル−N−ヒドロキシルスクシニミジルエステルが挙
げられる。
本発明の毒素B鎖と抗体とのB鎖複合体では、好ましく
は安定性の高い縮合剤を使用することが良い。例えば、
チオエーテル結合が形成されるような縮合剤の使用か望
ましい。また本発明複合体の毒素A鎖と抗体とのA鎖複
合体では、ジスルフィド結合が形成される縮合剤の使用
が好ましい。
上記共有結合による複合体形成のほかに、例えば、抗体
をビオチン化し、毒素A鎖あるいはB鎖をアビジン化す
ることによっても目的とする複合体を形成することか可
能である。
本発明の腫瘍細胞の除去方法は以下のように行う。まず
第一に、腫瘍細胞反応性抗体−細胞への特異的結合性を
失っているりシンB鎖複合体を生体内で腫瘍細胞に誘導
させる。抗体は誘導された細胞表面上で長時間保持され
得ることが必須となる。この抗体−細胞への特異的結合
性を失っているリシンB鎖複合体を癌患者に投与して過
剰分が排泄または分解により患者体内から消失したのち
、リシンA鎖含有免疫毒素あるいはりシンA鎖のみを注
射する。細胞への特異的結合性を失っているりシンB鎖
含有免疫毒素とりシンA鎖含有免疫毒素とが同時に結合
した細胞だけが選択的に排除される。リシンA鎖含有免
疫毒素は、仮に最初の免疫毒素に予め結合していない細
胞に非特異的に結合しても無害であるので、二番目の免
疫毒素を投与することによる副作用は排除できる。これ
に対して、両方の免疫毒素と結合する細胞は強力な細胞
毒性を受け、壊死を起こす。すなわち、B鎖複合体の反
応後に、A鎖複合体を反応させる場合、未反応のB鎖複
合体を代謝により十分除去された一定時間後に添加し、
そのA鎖複合体による弊害を最小限にする時間間隔を十
分考慮しなければならない。通常1時間〜数日、好まし
くは1〜数時間の時間間隔が、非特異的に結合したB鎖
複合体を代謝させるのに必要である。一方、この時間間
隔の間にB鎖複合体が細胞内に取込まれてしまってはA
鎖複合体はB鎖複合体に接触することができず、目的と
する細胞を壊死させることができない。したがって、B
鎖複合体に用いる抗体は長時間細胞表面上に保持され得
る性質を有することが必要である。
[実施例コ 次に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1゜ A、抗体 具体的な選択的に細胞表面に結合する物質として文献(
例えば、H4akahashi elal、 Canc
er Re54g、6573(1988)、 t(、T
akahashi el al、、Hepajol。
gy 9.625 (1989)参照)記載の方法に従
って作製したモノクローナル抗体5F−25,IF−8
,AF−20を用いた。
腫瘍細胞に特異的結合性を示すこれら3種のモノク0−
−J−/l/抗体5F−25,XF−8,AF−20ノ
lニド肺扁平上皮癌細胞QG−56に対する結合後の挙
動につき、125Iで標識化した125I−ラベル抗体
を用いて測定した。なお、本ラベル抗体はIodoge
n (1,3,4,6−Tefra−chloro−3
α−6(Z−dipheB1g17coluril)法
により得た。QG−56細胞とラベル化抗体とを4℃、
3時間インキュベートして結合させ、4℃下細胞を洗浄
後、37℃でのインキュベートを開始して、経時的に細
胞上清、細胞表面、細胞内に存在するラベル量を追跡し
てラベル化抗体の挙動を調べ、第1図のような結果を得
た。すなわち、3抗体のうち5F−25は細胞表面に結
合した後、22時間まで抗体の大部分(60%)が細胞
表面上に保持されていること、一方、XF−8及びAF
−20は細胞表面に結合後、60〜120分で細胞内に
取り込まれ、細胞表面に結合していたものが速やかに減
少することが明らかとなった。
B、リシンA鎖及びリシンB鎖 生化学工業(株)より購入したヒメマメレクチン(RC
^−60)をラクトース・アガロースカラムに結合させ
、5%メルカプトエタノールを含むPBS(ME−PB
S)でカラムを一晩放置後、ME−PBSでリシンA鎖
のみを溶出させた。その後、アシアロフエチンカラムに
通し、精製リシンA鎖を得た。このリシンA鎖にはりシ
ンB鎖の混入は認められなかった。一方、ラクトース・
アガロースカラム中に残ったリシンB鎖はガラクトース
を含むP B S (GalPBS)でカラムより溶出
させ、抗すシンA鎖抗体カラムに通して混入したりシン
A鎖及びリジンを除き、精製リシンB鎖を得た。このリ
シンB鎖にはりシンA鎖の混入は認められなかった。
C1複合体の調製 ノシンB鎖複合体として5F−25−リシンB鎖(SF
25−RB)、  AF−20−リシンB鎖(AF−2
0−RB)を、架橋剤としてスクシニミジル4−(N−
マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレ
ート(SMCC)を用いて調製した。抗体をPBS溶液
の下、ジメチルフォルムアミドに溶解したSMCCを抗
体とのモル比にして4:1で室温、30分反応させ、ゲ
ル濾過をした。その後、等モルのリシンB鎖を中性条件
下添加して室温、−晩反応させ、複合体を作製した。こ
れをラクトース・アガロース→セファクリルS−200
HRカラム操作で精製し、使用した。
得られたりシンB鎖複合体は主に抗体1分子当り1個の
りシンB鎖を含み、また、遊離のりシンB鎖及び抗体は
検出されなかった。
培養癌細胞QG−56を用い、0.1Mラクトース共存
下、5F−25−RBあるいはAF−20−RBをQG
−56細胞に4℃、3時間結合させた。ラクトースを共
存させることにより」ノシンB鎖の細胞への非特異的結
合性を失わせることができる。洗浄後、一定の時間間隔
をもってリシンA鎖を添加していった。その結果を第2
図に示す。細胞増殖抑制作用は細胞培養培地中に含まれ
る3H−ロイシンの細胞への取り込み阻害(タンパク質
合成阻害)により測定した。
第2図に示したように5F−25−RBの場合、その細
胞増殖抑制作用は4時間後リシンA鎖添加までは80%
以上を保持し、以後リシンA銀添加では低下減少した。
八F−20−RBは細胞表面から速やかに消失するため
、リシンA鎖を添加しても細胞増殖抑制作用は同時添加
(0時間)以後低下するだけである。
[発明の効果] 本発明の免疫毒素複合体は腫瘍細胞群の選択的排除に関
して効果を発揮し、さらには細胞表面観相性物質として
腫瘍細胞と特異的に結合性を示す物質、例えば、癌特異
性モノクローナル抗体を用いた場合には、癌治療に有効
な物質を提供し、しかも副作用の最も少ない治療法とし
て有効な物質を提供する。
【図面の簡単な説明】
第1図は抗体の培養癌細胞(QG−56)結合後の細胞
表面上での保持能力について調べた結果を示したもので
ある。第2図はラクトース共存下りシンB鎖の非特異的
な結合を押えた形で、リシンB鎖複合体及びリシンA鎖
を培養癌細胞(QG−55)に時間差をもって反応させ
、その細胞蛋白合成阻害活性を調べた結果である。横軸
はりシンB鎖複合体を細胞に結合・洗浄後、37℃での
インキュベートを開始し、リシンA鎖を加えるまでの時
間を示している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)毒素B鎖部分と結合した抗体を含有する免疫毒素
    複合体と、細胞群を接触させた後、毒素A鎖部分と該細
    胞群を接触させることを特徴とする腫瘍細胞の除去方法
  2. (2)毒素A鎖部分が、A鎖部分単独あるいは毒素A鎖
    部分と結合した抗体を含有するA鎖複合体である請求項
    (1)記載の腫瘍細胞の除去方法。
  3. (3)長時間細胞表面上に保持される性質を有する抗体
    と、細胞への特異的結合性を失っている毒素B鎖部分と
    を結合して得られる免疫毒素複合体。
JP18243190A 1990-07-09 1990-07-09 腫瘍細胞の除去方法 Pending JPH0469345A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006188133A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Kayaba Ind Co Ltd ドラム操作装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006188133A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Kayaba Ind Co Ltd ドラム操作装置

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