JPH046736Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数種類の血圧値を同時表示する一
方、それらのいずれかを拡大表示することが可能
な血圧表示装置の改良に関するものである。

技術分野 複数種類の血圧測定値を同時表示するための複
数の血圧表示場所と、それら血圧表示場所におい
て表示されている複数種類の血圧測定値のうちの
一つを指定するための指定操作手段と、その指定
操作手段により指定された血圧値を拡大表示する
ための拡大表示場所とを備えた拡大表示可能な血
圧表示装置が用いられている。例えば、病院の集
中治療室において各ベツドにそれぞれ設けられた
複数の血圧計から逐次伝送される信号に従つて
CRT画面上に複数種類の血圧値を同時表示する
一方、それらの血圧値のいずれかを拡大表示する
ことが可能な表示装置がそれである。このような
血圧表示装置においては、特別に監視を要するベ
ツドの血圧値を容易に読み取るために複数の表示
場所に表示された血圧値のうちの一つが指定操作
手段の操作に従つて拡大表示場所にて表示される
ので血圧表示場所から離れていても容易に血圧値
を監視することができる。

考案が解決すべき問題点 しかしながら、斯る従来の血圧表示装置におい
ては、指定操作手段の操作に従つて拡大表示場所
に表示された血圧値がいずれのベツドに属するか
を見誤ることがあつた。すなわち、拡大表示場所
にはそこに表示された血圧値が得られたベツドの
番号乃至記号が表示されるのであるが、その番号
乃至記号が類似したものであると、特に血圧表示
装置から離隔した場所からは見誤りやすく重大な
誤診を招く恐れがあるのである。

問題点を解決するための手段 本考案は以上の事情を背景として為されたもの
であり、その要旨とするところは、複数種類の血
圧測定値を同時表示するための複数の血圧表示場
所と、それら血圧表示場所において表示されてい
る複数種類の血圧値のうちの一つを指定するため
の指定操作手段と、その指定操作手段により指定
された血圧値を拡大表示するための拡大表示場所
とを備えた血圧表示装置において、前記指定操作
手段によつて指定された血圧値が前記拡大表示場
所に表示されている間、前記複数の血圧表示場所
のうちその指定された血圧値が表示されるべき血
圧表示場所における表示を阻止する表示阻止手段
を設けたことにある。

作用および考案の効果 このようにすれば、指定操作手段によつて指定
された血圧値が前記拡大表示場所に表示されてい
る間、複数の血圧表示場所のうち、前記表示阻止
手段によりその拡大表示場所に表示されている血
圧値が表示されるべき血圧表示場所の表示が阻止
されるので、複数の血圧表示場所を見て血圧値表
示がされていない場所に該当する血圧値が拡大表
示されていることが極めて容易に判断される。そ
れ故、血圧表示装置から離隔した位置などにおい
ても拡大表示されている血圧値とベツドとが容易
に対応させられ得るのである。

実施例 以下、本考案の一実施例を示す図面に基づいて
詳細に説明する。

第１図において、例えば病院の集中監視室の複
数（本実施例では８台）のベツドにそれぞれ配設
された複数の自動血圧計１０ａ乃至１０ｈから
は、自動的に測定された複数種類の血圧値を示す
信号がインターフエース１２を介してCPU１４
にそれぞれ供給される。CPU１４はROM１６に
予め記憶されたプログラムに従つて入力信号を処
理するものであり、まず自動血圧計１０ａ乃至１
０ｈから供給される複数種類の血圧値をRAM１
８内に逐次記憶する。第２図に示すようにRAM
１８内には、前記自動血圧計１０ａ乃至１０ｈに
対応した記憶場所４０ａ乃至４０ｈをそれぞれ有
する第１領域、および後述の血圧表示場所２６ａ
乃至２６ｈに対応した記憶場所４２ａ乃至４２ｈ
と後述の拡大表示場所２８に対応した拡大表示値
記憶場所４４をそれぞれ有する第２領域が設けら
れており、それらの記憶場所に血圧値が記憶され
るようになつている。CPU１４はRAM１８内の
第２領域の各記憶場所４２ａ乃至４２ｈに記憶さ
れた血圧値を示すコード信号に基づいてビデオ
RAM２０内に画像信号を記憶させる。ビデオ
RAM２０内に記憶された画像信号はCRTの画面
２４に対応したものである。第３図の画面２４に
示すように、表示画像には、複数の自動血圧計１
０ａ乃至１０ｈに対応した複数の血圧表示場所２
６ａ乃至２６ｈが配設されており、また、その血
圧表示場所２６ａ乃至２６ｈのいずれかの血圧値
を拡大表示するための拡大表示場所２８が用意さ
れている。

CRTコントローラ３０はCRT２２にビデオ
RAM２０に書き込まれた画像を表示させる為の
ものであつて、ビデオRAM２０からビデオドラ
イバ３２を介してCRT２２の電子銃に画像信号
（ラスター信号）を供給する。CRTコントローラ
３０は、同時にCRT２２の水平および垂直偏向
板に水平同期信号および垂直同期信号を供給して
電子銃からの電子ビームを周期的に偏向させるこ
とにより、ビデオRAM２０内に書き込まれた画
像をCRT２２上に表示させる。なお、CRTコン
トローラ３０からCPU１４へ水平周期信号また
は垂直同期信号に同期した信号が供給されること
により、CPU１４がビデオRAM２０内に信号を
書き込むことが水平同期信号または垂直同期信号
に同期した所定の時間幅内において許容されるよ
うになつている。なお、キーボード３４からの操
作信号はインターフエース３６を介してCPU１
４に供給されるようになつており、例えば複数の
血圧表示場所２６ａ乃至２６ｈに表示された血圧
値のうちのいずれを拡大表示場所２８へ表示させ
るかが指定されるようになつている。

以下、上述のように構成された血圧表示装置の
作動を第４図および第５図に示すフローチヤート
にしたがつて説明する。

まず、ステツプS1の初期処理が実行されて、
後述のインデツクスレジスタRKDの内容がとり
あえず「Ａ」とされる。そして、続くステツプ
S2においてキーボード３４の操作により血圧値
を拡大表示させるための指定操作が為されたか否
かが判断される。キー入力がない場合にはステツ
プS3が実行されないが、キー入力があつた場合
にはステツプS3が実行されてインデツクスレジ
スタRKDの内容が操作キーに対応した文字に更
新される。例えばベツドＢに対応したキー「Ｂ」
が操作された場合にはインデツクスレジスタ
RKDの内容が「Ｂ」に更新されるのである。ス
テツプS4では、自動血圧計１０ａ乃至１０ｈか
らの血圧信号が入力されたか否かが判断される。
入力されない場合にはステツプS5が実行されな
いが、入力された場合にはステツプS5が実行さ
れて血圧信号がRAM１８内の第１領域へ読み込
まれる。第１領域には８つの記憶場所４０ａ乃至
４０ｈが用意されており、例えば自動血圧計１０
ａからの血圧信号は記憶場所４０ａに記憶され
る。すなわち、ベツドＡ乃至Ｈにおける血圧測定
値がそれに対応して用意された記憶場所４０ａ乃
至４０ｈにそれぞれ記憶されるのである。

ステツプS6では、第５図に示す血圧信号処理
ルーチンが実行される。すなわち、ステツプSS1
において第１領域における記憶場所４０ａ乃至４
０ｈに記憶された血圧信号を第２領域に用意され
た記憶場所４２ａ乃至４２ｈにも記憶させる。続
くステツプSS2においては、記憶場所４０ａ乃至
４０ｈに記憶された血圧信号の内、レジスタ
RKDの内容に相当する場所にある血圧信号が拡
大表示値記憶場所４４にも記憶させられる。その
後ステツプSS3が実行されて、第２領域の記憶場
所４２ａ乃至４２ｈに記憶された血圧信号のう
ち、インデツクスレジスタRKDの内容に相当す
る場所にある血圧信号が消去される。例えば、イ
ンデツクスレジスタRKDの内容が「Ｂ」である
場合には、第２領域における拡大表示値記憶場所
４４にベツドＢに相当する血圧信号、すなわち記
憶場所４２ｂに記憶された信号が記憶させられ、
且つその記憶場所４２ｂにおける血圧信号が消去
される。このように、本実施例では、ステツプ
SS3を実行させるためのプログラムが記憶された
ROM１６、ステツプSS3を実行するCPU１４、
RAM１８などが、表示場所４２ｂにおける表示
を阻止する表示阻止手段に相当する。

ステツプS7の画像信号作成ルーチンでは、
RAM１８の第２領域の記憶場所４２ａ乃至４２
ｈに記憶された血圧信号に基づいて画像信号が作
成され、続くステツプS8が実行されることによ
り、その画像信号がビデオRAM２０内に記憶さ
せられるのである。この画像信号はCRT２２の
表示画像を構成する画素に対応した信号であり、
ビデオRAM２０内にはCRT２２の画面２４の各
画素の明暗を示す信号が記憶される。したがつ
て、キーボード３４においてベツドＢを指定する
キーが入力操作されている場合には、第３図に示
すように、CRT２２の拡大表示場所２８にはベ
ツドＢにおける最高血圧値および最低血圧値が表
示される一方、血圧表示場所２６ａ乃至２６ｈに
は、各ベツドＡ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈの血圧
値が表示され、且つ血圧表示場所２６ｂの表示が
ブランク状態とされる。

上述のように、本実施例によれば、入力操作に
従つて所定のベツドにおける血圧値が拡大表示さ
れると、個々のベツドの血圧値を複数表示させる
ための血圧表示場所２６ａ乃至２６ｈにおいて、
その所定のベツドに対応する場所の表示がブラン
ク状態とされて、現在拡大表示されている血圧値
が何れのベツドに属するかが極めて正確且つ迅速
に判断されるので、何れのベツドに属するかの判
断を誤ることが好適に防止されるのである。

以上、本考案の一実施例について説明したが、
本考案は他の実施例についても適用される。

例えば、複数の血圧値を表示するための血圧表
示場所２６ａ乃至２６ｈにおいて、拡大表示され
た血圧値のベツドに対応する場所が継続的にブラ
ンク状態とされるが、一時的且つ周期的にブラン
ク状態とされても差支えないのである。このよう
にしても一応の効果が得られる。

また、CRT２２の画面において拡大表示場所
２８と血圧表示場所２６ａ乃至２６ｈとの表示位
置関係は上下逆であつてもよく、また、左右に拡
大表示場所２８と血圧表示場所２６ａ乃至２６ｈ
とが分けられていても差支えない。

また、前述の実施例では、拡大表示場所２８が
１ヶ所であつたが、例えば２ヶ所あつても差支え
ない。

なお、上述したのはあくまでも本考案の一実施
例であり、本考案はその精神を逸脱しない範囲に
おいて種々変更が加えられ得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の構成を示すブロツ
ク線図である。第２図は第１図のRAMの記憶領
域の一部を説明する図である。第３図は第１図の
CRTの画面構成を示す図である。第４図および
第５図は第１図の実施例の作動をそれぞれ示すフ
ローチヤートである。 ２６ａ乃至２６ｈ……血圧表示場所、２８……
拡大表示場所、３４……キーボード（指定操作手
段）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数種類の血圧測定値を同時表示するための複
   数の血圧表示場所と、該血圧表示場所において表
   示されている複数種類の血圧測定値のうちの一つ
   を指定するための指定操作手段と、該指定操作手
   段により指定された血圧値を拡大表示するための
   拡大表示場所とを備えた血圧表示装置において、 前記指定操作手段によつて指定された血圧値が
   前記拡大表示場所に表示されている間、前記複数
   の血圧表示場所のうち該指定された血圧値が表示
   されるべき血圧表示場所の表示を阻止する表示阻
   止手段を設けたことを特徴とする拡大表示可能な
   血圧表示装置。