JPH0465126B2 - - Google Patents
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- JPH0465126B2 JPH0465126B2 JP60222375A JP22237585A JPH0465126B2 JP H0465126 B2 JPH0465126 B2 JP H0465126B2 JP 60222375 A JP60222375 A JP 60222375A JP 22237585 A JP22237585 A JP 22237585A JP H0465126 B2 JPH0465126 B2 JP H0465126B2
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Landscapes
- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、鋼材加熱炉における炉内スキツドの
上面に設けられて鋼材を直接支持するスキツドボ
タンに関するものである。 (従来の技術) 加熱炉に使用されるスキツドボタンは、高温雰
囲気の中で被加熱材である鋼材の重量を支持しな
ければならない為、高温における大なる圧縮クリ
ープ強度が必要である。 従つて、従来はその材料として、UMCo50、
HS−21、SCH13等、あるいは、Co基またはNi
−Cr基の耐熱合金、セラミツクス単体あるい
は中実セラミツクスと金属の複合材を使用したス
キツドボタンが採用されていた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前者の耐熱鋼を使用したスキツ
ドボタンでは、(a)いかに耐熱鋼といえども高温雰
囲気中における長時間の使用では上面にクリープ
変形が発生する。(b)従つて、寿命が短かく、早い
ものでは半年で取替えが必要となる。(c)前期(a)の
高温圧縮クリープ変形を少なくするためにスキツ
ドパイプ内に冷却水を流して水冷しているが、そ
のためスキツドボタンの、鋼材と接触する部分の
温度が低下し、鋼材にスキツドマークを発生させ
る原因となる。等の欠点がある。 この前者の欠点を解消するため、すなわちスキ
ツドマークを発生させることなく後者のスキツド
ボタンが提案されたのであるが、従来のセラミツ
クス単体あるいはセラミツクスと金属との複合製
のスキツドボタンは、被加熱材である鋼材と接す
る面が、セラミツクスが露出する構造となつてい
るため(特公昭60−9566号、実公昭58−35640号、
実開昭59−449号)、(a)セラミツクスが酸化スケー
ルや炉内雰囲気と反応して損耗する。(b)使用によ
る損耗でスキツドボタン高さに高低差が生じた
り、また鋼材にそりがあつたりすると鋼材の移送
時にスキツドボタンに衝撃荷重が作用し、これに
よつてセラミツクスが破損し飛散する。(c)取付
け、あるいは金属材との複合化(多くは「嵌合」
による)をする為、機械加工が必要であり、コス
ト高となる。等の欠点がある。 ちなみに、本発明者の半年間における実炉内試
験によると、セラミツクス単体あるいはセラミツ
クスが露出した従来の複合製のスキツドボタンで
は、破損や反応による損耗のため試験終了時には
スキツドボタン上にセラミツクスが全く残らなか
つた。 更に、セラミツクス単体のスキツドボタンで
は、スキツドパイプ上に固定する手段として溶接
を用いることができない為、固定用の特別な構造
を必要とし、コスト高となつていた。 また、前記したスキツドボタンの他に、筒体の
内部に断熱材を充填せしめ、その上部開口に蓋体
を冠着した、いわゆるホツト型と称されるものも
あるが、このスキツドボタンでも以下に述べる欠
点がある。 すなわち、このスキツドボタンは、前記筒体と
蓋体とが一体と成されていない為、炉内の熱と鋼
材の重量によつて筒体が外側に押し拡げられてス
キツドボタンが偏平し、スキツドマークが大きく
なるのである。 本発明は、上記した従来の欠点の解消、すなわ
ち、耐熱合金製のスキツドボタンの欠点であ
る、スキツドマーク発生、および高温圧縮クリー
プ変形、特にスキツドボタン上面のへたり、等を
防止し、セラミツクス単体やセラミツクスが露
出した従来の複合製のスキツドボタンの欠点であ
る、酸化スケールや炉内雰囲気との反応によるセ
ラミツクスの損耗、および鋼材の移送時に作用す
る衝撃荷重に起因して発生するセラミツクスの破
損や当該破損したセラミツクスの飛散、ならび
に、機械加工によるコスト高、等の防止、更には
ホツト型のスキツドボタンの欠点である、偏平
によるスキツドマーク拡大、の防止を図ることを
目的として成されたものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、横断面におけるセラミツクスの面積
占有率を高さ方向に平均して30〜80%とする、複
数の板状あるいは円筒状のセラミツクスとこれら
セラミツクス間に介在せしめられる耐熱合金の組
成物からなる支持骨材の下端コーナ部外周全面を
耐熱合金で、また、少なくとも外周残部全側面を
耐熱合金、またはセラミツクス粒を分散含有させ
た耐熱合金、若しくは多孔板セラミツクスである
セラミツクスフオームの通気孔内に耐熱合金を含
浸させたセラミツクスで夫々被覆して成ることを
要旨とするスキツドボタンである。 ここで、板状のセラミツクスとは、平板状およ
び波板状の両方を含むものである。 すなわち前記した構成の本発明スキツドボタン
は、以下に説明する理由によつてスキツドボタン
が備えていなければならない諸要件を十分満足し
得るのである。 断熱性について 先に説明したように、断熱性の良否は鋼材ス
キツドマークの発生に大きな影響を及ぼす。従
つて、金属より断熱性の優れた、すなわち、熱
伝導率が小さく、しかも耐高温圧縮性にすぐれ
たセラミツクスを主成分とする支持骨材として
使用することによつて本発明スキツドボタンは
良好な断熱性を得るのである。なお、使用する
セラミツクスの熱伝導率は小さいもの程望まし
いのであるが、本発明者の実験によれば少なく
とも金属の1/3以下のものを使用した場合にス
キツドマークの軽減について高い効果を発揮し
た。 また、支持骨材の主成分としてのセラミツク
スの複合率は、スキツドボタン横断面における
セラミツクスの面積占有率が高さ方向に平均し
て30%以上80%以下であることが必要である。
この30%および80%という値は、スキツドボタ
ンの強度と断熱性に基づいて得られた値であ
り、30%未満では所要の強度および断熱性が得
られずスキツドマークの軽減にも効果が少な
い。また、80%を超えるとセラミツクスの拘束
力が低下してスキツドボタンの強度が低下する
からである。 次に、一般に言われているセラミツクスと断
熱材の相違について説明する。 材質においては両者に差は認められないが、
(a)内部生成している気孔が大幅に異なり、気孔
率で述べるとセラミツクスは0.1%以下、これ
に対して断熱材は10%以上である。これは原料
の粒子が異なるからである。従つて、(b)圧縮強
度は、セラミツクスが非常に大きいのに対し断
熱材は小さい。よつて、従来のように耐熱合金
材内に断熱材を介在させたものは、断熱材は良
好であるものの圧縮強度が小さく寿命が短かく
なつていたのである。 これに対し、本発明スキツドボタンに使用す
るセラミツクスは、材質が断熱材と同じである
ため断熱性にも優れ、また圧縮強度が大である
ため支持骨材となり得るのである。 高温圧縮クリープ強度について 高温圧縮クリープ強度は前記の断熱性のと
ころで説明したように寿命に影響を及ぼす。 しかしながら、本発明スキツドボタンにあつ
ては、支持骨材の主成分として前記したように
高温圧縮クリープ強度の大なるセラミツクスを
使用した為、何等問題はない。しかし、セラミ
ツクスの厚さが3mm未満の場合には、鋼材より
受ける荷重に抗する十分なクリープ強度が得ら
れないことから3mm以上とすることが望まし
い。 耐衝撃強度および反応によるセラミツクスの
損耗防止について 以上説明したように断熱性および高温圧縮ク
リープ強度については良好な効果を有するセラ
ミツクスではあるが、このセラミツクスは先に
述べたように、(a)衝撃力に弱い、(b)被加熱材の
酸化スケールや炉内雰囲気と反応して損耗す
る、等の欠点がある。 そこで、本発明スキツドボタンは支持骨材の
主成分であるセラミツクスの下端コーナ部外周
全面を耐熱合金で、また、少なくとも外周残部
全側面を耐熱合金、またはセラミツクス粒を分
散含有させた耐熱合金、若しくは多孔体セラミ
ツクスであるセラミツクスフオームの通気孔内
に耐熱合金を含浸させたセラミツクス(以下こ
れらを総括的に「耐衝撃性物質」という)で
夫々被覆しているのである。 ここで、スキツドボタンを被覆する耐衝撃性
物質は、被覆部全域を同一物質で行なつても、
また、一部分を異種物質としてもよい。例え
ば、特に高温圧縮クリープ変形の著しいスキツ
ドボタン上部、または、上部および下部に耐熱
合金含浸セラミツクスを被覆し、他は耐熱合金
で被覆する等の如くである。 すなわち、前記耐熱合金含浸セラミツクス
は、3次元骨格構造で、かつ、連続した通気孔
を有する例えば気孔率60〜80%の多孔板セラミ
ツクスであるセラミツクスフオームの前記通気
孔内に、鋳造によつて耐熱合金を含浸せしめた
構造、すなわちセラミツクスと金属との複合構
造である為、耐熱合金等に比べて高温圧縮クリ
ープ強度が良好であり、また、セラミツクス単
体の場合に比べて酸化スケールや炉内雰囲気と
の反応によるセラミツクスの損耗が著しく軽減
するからである。 なお、本発明スキツドボタンに使用する耐熱
合金含浸セラミツクスのセラミツクスフオーム
としては、気孔率60〜80%のものが望ましい。
つまり、60%未満では耐衝撃性が下がり、80%
を超えた場合には耐圧縮性が悪くなることによ
る。 前記セラミツクス粒を分散含有せしめた耐熱
合金とは、例えば粒径Φ1〜Φ5mmのセラミツク
ス粒を耐熱合金内部に含有せしめたものであ
り、セラミツクス粒の含有率も体積比で50〜80
%程度が望ましい。この体積比の範囲内が好ま
しい理由は、50%未満では耐圧縮性、断熱性が
悪くなり、80%を超えた場合は耐衝撃性が下が
るためである。 スキツドボタン上面の耐衝撃性物質層の厚さ
は0.5〜2.0cmの範囲内であることが望ましい。
これは、2.0cmを超えた場合にはスキツドボタ
ン上面の耐衝撃性物質層部が高温圧縮クリープ
変形をおこして従来の耐熱合金製スキツドボタ
ンと同様の欠点を生じるからであり、また、
0.5cm未満ではセラミツクスを耐衝撃性物質層
で被覆した効果が発揮されないからである。 なお、耐衝撃性物質層の被覆性を考慮すれ
ば、支持骨材の角部は、面取りを施しておくこ
とが望ましい。 また、本発明スキツドボタンのスキツドパイ
プへの溶接を可能とするため、スキツドボタン
の下部は、従来の耐熱合金製スキツドボタンと
同様の形状とし、溶接部と内蔵セラミツクスと
の距離は最短位置で15mm以上であることが望ま
しい。 (作用) 本発明に係るスキツドボタンは、支持骨材の主
成分としてセラミツクスを使用すると共に、この
支持骨材の下端コーナ部外周全面を耐熱合金で、
また、少なくとも外周残部全側面を耐衝撃性物質
で夫々被覆した構成を採用したものである為、優
れた断熱性、高温圧縮クリープ強度並びに耐衝撃
強度を有し、しかも反応によるセラミツクス損耗
もなく、かつ、スキツドパイプに溶着可能で取付
けが容易である。 (実施例) 以下本発明を添付図面に示す実施例に基づいて
説明する。 第1図は本発明に係るスキツドボタンの第1実
施例を示すもので、イは正面図中央縦断面図、ロ
はイのロ−ロ断面図である。第1図中1が波板状
セラミツクスであり、例えばこの波板状セラミツ
クス1を複数枚、横断面におけるこの波板状セラ
ミツクス1の面積占有率を高さ方向に平均して30
〜80%となるよう適宜間隔を存して配置せしめ、
これらを耐熱合金2で鋳ぐるんで支持骨材3を構
成している。そして、本発明スキツドボタン4で
は、前記支持骨材3の下端コーナ部外周全面を耐
熱合金で、また、外周残部全面を耐衝撃性物質で
夫々被覆しているのであるが、本実施例では前記
耐熱合金と耐衝撃性物質を支持骨材3を構成する
耐熱合金2で兼ねさせたものを示している。 なお、図中5は台座、6はスキツドパイプ、7
は断熱材である。 第2図は同じく第2実施例を示す横断面図であ
り、この場合には支持骨材3として、径の異なる
円筒状セラミツクス8を同芯に配置し、これらを
耐熱合金2で鋳ぐるんだものを使用している他は
前記第1実施例と同じである。 第3図は同じく第3実施例を示す横断面図であ
り、この場合には支持骨材3として、円筒状セラ
ミツクス8の内部に波板状セラミツクス1を複数
枚適宜間隔を存して配置せしめ、これらを耐熱合
金2で鋳ぐるんだものを使用している。 なお、図示省略したが第1図および第3図にお
ける波板状セラミツクスに替えて平板状セラミツ
クスを使用したものも、本発明の技術的範囲に含
まれることは勿論である。また、本実施例の場合
には外周全面を耐熱合金2で被覆したものを示し
たが、上面を被覆せずに外周部側面のみを被覆し
てもよい。この場合には上面に露出したセラミツ
クス1又は8又は9が、耐衝撃強度および反応に
よるセラミツクスの損耗防止の点で問題が存する
と考えられるのであるが、仮にセラミツクス1又
は8又は9の上端が破損あるいは損耗した場合に
は、これらセラミツクス1又は8又は9を鋳ぐる
んでいる耐熱合金2がスキツドボタン4の使用に
よつて前記セラミツクス1又は8又は9の上端を
覆うごとくなる為、それ以後は衝撃による破損や
反応によるセラミツクスの損耗は防止でき、何等
問題はないのである。 次に本実施例に係るスキツドボタンを製造する
方法を説明する。 鋳型内にセラミツクスを配置し、湯道よりこの
鋳型内に加熱ガスを給送せしめて前記セラミツク
スを1200℃程度に予熱する。なお、この際セラミ
ツクスが熱衝撃損傷しない昇温速度(200℃/時
間以下)で加熱することは勿論である。 このようにして、1200℃にて2時間保持した
後、別炉で溶解した例えばCo基の耐熱合金を前
記鋳型内に鋳込みを行なう。 そして、冷却後に鋳型を解体し、支持骨材を得
る。本実施例の場合は、支持骨材を構成する耐熱
合金で支持骨材の外周面を被覆する耐衝撃性物質
および耐熱合金を兼ねさせている為、前記支持骨
材をスキツドボタンの大きさに形成すればよい。 なお、支持骨材の外周面を被覆する耐衝撃性物
質および耐熱合金が支持骨材を構成する耐熱合金
と別材質の場合には、前記セラミツクスを鋳型内
にセツトし、先に説明したのと同様の順序で耐熱
合金を鋳込み、しかる後、冷却後に鋳型を解体
し、また更に、同様に耐衝撃性物質を鋳込む等
し、最後にスキツドボタンの上下面に若干の機械
加工を施してスキツドボタンを製造すればよい。 (実験結果) 第1図および第2図に示す実施例のスキツドボ
タンサイズを異ならせて夫々2種類製造し、実炉
の加熱炉において試験を行なつた。 その結果を第1表に示す。比較として、耐熱合
金スキツドボタン、セラミツクス単体のスキツド
ボタン等を使用した場合の結果を第2表に示す。 なお、本実験の操業条件は、(イ)能力200TON/
時間、被加熱材の代表的サイズ:320mm×2100mm
×4000mm、加熱温度1180℃であつた。
上面に設けられて鋼材を直接支持するスキツドボ
タンに関するものである。 (従来の技術) 加熱炉に使用されるスキツドボタンは、高温雰
囲気の中で被加熱材である鋼材の重量を支持しな
ければならない為、高温における大なる圧縮クリ
ープ強度が必要である。 従つて、従来はその材料として、UMCo50、
HS−21、SCH13等、あるいは、Co基またはNi
−Cr基の耐熱合金、セラミツクス単体あるい
は中実セラミツクスと金属の複合材を使用したス
キツドボタンが採用されていた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前者の耐熱鋼を使用したスキツ
ドボタンでは、(a)いかに耐熱鋼といえども高温雰
囲気中における長時間の使用では上面にクリープ
変形が発生する。(b)従つて、寿命が短かく、早い
ものでは半年で取替えが必要となる。(c)前期(a)の
高温圧縮クリープ変形を少なくするためにスキツ
ドパイプ内に冷却水を流して水冷しているが、そ
のためスキツドボタンの、鋼材と接触する部分の
温度が低下し、鋼材にスキツドマークを発生させ
る原因となる。等の欠点がある。 この前者の欠点を解消するため、すなわちスキ
ツドマークを発生させることなく後者のスキツド
ボタンが提案されたのであるが、従来のセラミツ
クス単体あるいはセラミツクスと金属との複合製
のスキツドボタンは、被加熱材である鋼材と接す
る面が、セラミツクスが露出する構造となつてい
るため(特公昭60−9566号、実公昭58−35640号、
実開昭59−449号)、(a)セラミツクスが酸化スケー
ルや炉内雰囲気と反応して損耗する。(b)使用によ
る損耗でスキツドボタン高さに高低差が生じた
り、また鋼材にそりがあつたりすると鋼材の移送
時にスキツドボタンに衝撃荷重が作用し、これに
よつてセラミツクスが破損し飛散する。(c)取付
け、あるいは金属材との複合化(多くは「嵌合」
による)をする為、機械加工が必要であり、コス
ト高となる。等の欠点がある。 ちなみに、本発明者の半年間における実炉内試
験によると、セラミツクス単体あるいはセラミツ
クスが露出した従来の複合製のスキツドボタンで
は、破損や反応による損耗のため試験終了時には
スキツドボタン上にセラミツクスが全く残らなか
つた。 更に、セラミツクス単体のスキツドボタンで
は、スキツドパイプ上に固定する手段として溶接
を用いることができない為、固定用の特別な構造
を必要とし、コスト高となつていた。 また、前記したスキツドボタンの他に、筒体の
内部に断熱材を充填せしめ、その上部開口に蓋体
を冠着した、いわゆるホツト型と称されるものも
あるが、このスキツドボタンでも以下に述べる欠
点がある。 すなわち、このスキツドボタンは、前記筒体と
蓋体とが一体と成されていない為、炉内の熱と鋼
材の重量によつて筒体が外側に押し拡げられてス
キツドボタンが偏平し、スキツドマークが大きく
なるのである。 本発明は、上記した従来の欠点の解消、すなわ
ち、耐熱合金製のスキツドボタンの欠点であ
る、スキツドマーク発生、および高温圧縮クリー
プ変形、特にスキツドボタン上面のへたり、等を
防止し、セラミツクス単体やセラミツクスが露
出した従来の複合製のスキツドボタンの欠点であ
る、酸化スケールや炉内雰囲気との反応によるセ
ラミツクスの損耗、および鋼材の移送時に作用す
る衝撃荷重に起因して発生するセラミツクスの破
損や当該破損したセラミツクスの飛散、ならび
に、機械加工によるコスト高、等の防止、更には
ホツト型のスキツドボタンの欠点である、偏平
によるスキツドマーク拡大、の防止を図ることを
目的として成されたものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、横断面におけるセラミツクスの面積
占有率を高さ方向に平均して30〜80%とする、複
数の板状あるいは円筒状のセラミツクスとこれら
セラミツクス間に介在せしめられる耐熱合金の組
成物からなる支持骨材の下端コーナ部外周全面を
耐熱合金で、また、少なくとも外周残部全側面を
耐熱合金、またはセラミツクス粒を分散含有させ
た耐熱合金、若しくは多孔板セラミツクスである
セラミツクスフオームの通気孔内に耐熱合金を含
浸させたセラミツクスで夫々被覆して成ることを
要旨とするスキツドボタンである。 ここで、板状のセラミツクスとは、平板状およ
び波板状の両方を含むものである。 すなわち前記した構成の本発明スキツドボタン
は、以下に説明する理由によつてスキツドボタン
が備えていなければならない諸要件を十分満足し
得るのである。 断熱性について 先に説明したように、断熱性の良否は鋼材ス
キツドマークの発生に大きな影響を及ぼす。従
つて、金属より断熱性の優れた、すなわち、熱
伝導率が小さく、しかも耐高温圧縮性にすぐれ
たセラミツクスを主成分とする支持骨材として
使用することによつて本発明スキツドボタンは
良好な断熱性を得るのである。なお、使用する
セラミツクスの熱伝導率は小さいもの程望まし
いのであるが、本発明者の実験によれば少なく
とも金属の1/3以下のものを使用した場合にス
キツドマークの軽減について高い効果を発揮し
た。 また、支持骨材の主成分としてのセラミツク
スの複合率は、スキツドボタン横断面における
セラミツクスの面積占有率が高さ方向に平均し
て30%以上80%以下であることが必要である。
この30%および80%という値は、スキツドボタ
ンの強度と断熱性に基づいて得られた値であ
り、30%未満では所要の強度および断熱性が得
られずスキツドマークの軽減にも効果が少な
い。また、80%を超えるとセラミツクスの拘束
力が低下してスキツドボタンの強度が低下する
からである。 次に、一般に言われているセラミツクスと断
熱材の相違について説明する。 材質においては両者に差は認められないが、
(a)内部生成している気孔が大幅に異なり、気孔
率で述べるとセラミツクスは0.1%以下、これ
に対して断熱材は10%以上である。これは原料
の粒子が異なるからである。従つて、(b)圧縮強
度は、セラミツクスが非常に大きいのに対し断
熱材は小さい。よつて、従来のように耐熱合金
材内に断熱材を介在させたものは、断熱材は良
好であるものの圧縮強度が小さく寿命が短かく
なつていたのである。 これに対し、本発明スキツドボタンに使用す
るセラミツクスは、材質が断熱材と同じである
ため断熱性にも優れ、また圧縮強度が大である
ため支持骨材となり得るのである。 高温圧縮クリープ強度について 高温圧縮クリープ強度は前記の断熱性のと
ころで説明したように寿命に影響を及ぼす。 しかしながら、本発明スキツドボタンにあつ
ては、支持骨材の主成分として前記したように
高温圧縮クリープ強度の大なるセラミツクスを
使用した為、何等問題はない。しかし、セラミ
ツクスの厚さが3mm未満の場合には、鋼材より
受ける荷重に抗する十分なクリープ強度が得ら
れないことから3mm以上とすることが望まし
い。 耐衝撃強度および反応によるセラミツクスの
損耗防止について 以上説明したように断熱性および高温圧縮ク
リープ強度については良好な効果を有するセラ
ミツクスではあるが、このセラミツクスは先に
述べたように、(a)衝撃力に弱い、(b)被加熱材の
酸化スケールや炉内雰囲気と反応して損耗す
る、等の欠点がある。 そこで、本発明スキツドボタンは支持骨材の
主成分であるセラミツクスの下端コーナ部外周
全面を耐熱合金で、また、少なくとも外周残部
全側面を耐熱合金、またはセラミツクス粒を分
散含有させた耐熱合金、若しくは多孔体セラミ
ツクスであるセラミツクスフオームの通気孔内
に耐熱合金を含浸させたセラミツクス(以下こ
れらを総括的に「耐衝撃性物質」という)で
夫々被覆しているのである。 ここで、スキツドボタンを被覆する耐衝撃性
物質は、被覆部全域を同一物質で行なつても、
また、一部分を異種物質としてもよい。例え
ば、特に高温圧縮クリープ変形の著しいスキツ
ドボタン上部、または、上部および下部に耐熱
合金含浸セラミツクスを被覆し、他は耐熱合金
で被覆する等の如くである。 すなわち、前記耐熱合金含浸セラミツクス
は、3次元骨格構造で、かつ、連続した通気孔
を有する例えば気孔率60〜80%の多孔板セラミ
ツクスであるセラミツクスフオームの前記通気
孔内に、鋳造によつて耐熱合金を含浸せしめた
構造、すなわちセラミツクスと金属との複合構
造である為、耐熱合金等に比べて高温圧縮クリ
ープ強度が良好であり、また、セラミツクス単
体の場合に比べて酸化スケールや炉内雰囲気と
の反応によるセラミツクスの損耗が著しく軽減
するからである。 なお、本発明スキツドボタンに使用する耐熱
合金含浸セラミツクスのセラミツクスフオーム
としては、気孔率60〜80%のものが望ましい。
つまり、60%未満では耐衝撃性が下がり、80%
を超えた場合には耐圧縮性が悪くなることによ
る。 前記セラミツクス粒を分散含有せしめた耐熱
合金とは、例えば粒径Φ1〜Φ5mmのセラミツク
ス粒を耐熱合金内部に含有せしめたものであ
り、セラミツクス粒の含有率も体積比で50〜80
%程度が望ましい。この体積比の範囲内が好ま
しい理由は、50%未満では耐圧縮性、断熱性が
悪くなり、80%を超えた場合は耐衝撃性が下が
るためである。 スキツドボタン上面の耐衝撃性物質層の厚さ
は0.5〜2.0cmの範囲内であることが望ましい。
これは、2.0cmを超えた場合にはスキツドボタ
ン上面の耐衝撃性物質層部が高温圧縮クリープ
変形をおこして従来の耐熱合金製スキツドボタ
ンと同様の欠点を生じるからであり、また、
0.5cm未満ではセラミツクスを耐衝撃性物質層
で被覆した効果が発揮されないからである。 なお、耐衝撃性物質層の被覆性を考慮すれ
ば、支持骨材の角部は、面取りを施しておくこ
とが望ましい。 また、本発明スキツドボタンのスキツドパイ
プへの溶接を可能とするため、スキツドボタン
の下部は、従来の耐熱合金製スキツドボタンと
同様の形状とし、溶接部と内蔵セラミツクスと
の距離は最短位置で15mm以上であることが望ま
しい。 (作用) 本発明に係るスキツドボタンは、支持骨材の主
成分としてセラミツクスを使用すると共に、この
支持骨材の下端コーナ部外周全面を耐熱合金で、
また、少なくとも外周残部全側面を耐衝撃性物質
で夫々被覆した構成を採用したものである為、優
れた断熱性、高温圧縮クリープ強度並びに耐衝撃
強度を有し、しかも反応によるセラミツクス損耗
もなく、かつ、スキツドパイプに溶着可能で取付
けが容易である。 (実施例) 以下本発明を添付図面に示す実施例に基づいて
説明する。 第1図は本発明に係るスキツドボタンの第1実
施例を示すもので、イは正面図中央縦断面図、ロ
はイのロ−ロ断面図である。第1図中1が波板状
セラミツクスであり、例えばこの波板状セラミツ
クス1を複数枚、横断面におけるこの波板状セラ
ミツクス1の面積占有率を高さ方向に平均して30
〜80%となるよう適宜間隔を存して配置せしめ、
これらを耐熱合金2で鋳ぐるんで支持骨材3を構
成している。そして、本発明スキツドボタン4で
は、前記支持骨材3の下端コーナ部外周全面を耐
熱合金で、また、外周残部全面を耐衝撃性物質で
夫々被覆しているのであるが、本実施例では前記
耐熱合金と耐衝撃性物質を支持骨材3を構成する
耐熱合金2で兼ねさせたものを示している。 なお、図中5は台座、6はスキツドパイプ、7
は断熱材である。 第2図は同じく第2実施例を示す横断面図であ
り、この場合には支持骨材3として、径の異なる
円筒状セラミツクス8を同芯に配置し、これらを
耐熱合金2で鋳ぐるんだものを使用している他は
前記第1実施例と同じである。 第3図は同じく第3実施例を示す横断面図であ
り、この場合には支持骨材3として、円筒状セラ
ミツクス8の内部に波板状セラミツクス1を複数
枚適宜間隔を存して配置せしめ、これらを耐熱合
金2で鋳ぐるんだものを使用している。 なお、図示省略したが第1図および第3図にお
ける波板状セラミツクスに替えて平板状セラミツ
クスを使用したものも、本発明の技術的範囲に含
まれることは勿論である。また、本実施例の場合
には外周全面を耐熱合金2で被覆したものを示し
たが、上面を被覆せずに外周部側面のみを被覆し
てもよい。この場合には上面に露出したセラミツ
クス1又は8又は9が、耐衝撃強度および反応に
よるセラミツクスの損耗防止の点で問題が存する
と考えられるのであるが、仮にセラミツクス1又
は8又は9の上端が破損あるいは損耗した場合に
は、これらセラミツクス1又は8又は9を鋳ぐる
んでいる耐熱合金2がスキツドボタン4の使用に
よつて前記セラミツクス1又は8又は9の上端を
覆うごとくなる為、それ以後は衝撃による破損や
反応によるセラミツクスの損耗は防止でき、何等
問題はないのである。 次に本実施例に係るスキツドボタンを製造する
方法を説明する。 鋳型内にセラミツクスを配置し、湯道よりこの
鋳型内に加熱ガスを給送せしめて前記セラミツク
スを1200℃程度に予熱する。なお、この際セラミ
ツクスが熱衝撃損傷しない昇温速度(200℃/時
間以下)で加熱することは勿論である。 このようにして、1200℃にて2時間保持した
後、別炉で溶解した例えばCo基の耐熱合金を前
記鋳型内に鋳込みを行なう。 そして、冷却後に鋳型を解体し、支持骨材を得
る。本実施例の場合は、支持骨材を構成する耐熱
合金で支持骨材の外周面を被覆する耐衝撃性物質
および耐熱合金を兼ねさせている為、前記支持骨
材をスキツドボタンの大きさに形成すればよい。 なお、支持骨材の外周面を被覆する耐衝撃性物
質および耐熱合金が支持骨材を構成する耐熱合金
と別材質の場合には、前記セラミツクスを鋳型内
にセツトし、先に説明したのと同様の順序で耐熱
合金を鋳込み、しかる後、冷却後に鋳型を解体
し、また更に、同様に耐衝撃性物質を鋳込む等
し、最後にスキツドボタンの上下面に若干の機械
加工を施してスキツドボタンを製造すればよい。 (実験結果) 第1図および第2図に示す実施例のスキツドボ
タンサイズを異ならせて夫々2種類製造し、実炉
の加熱炉において試験を行なつた。 その結果を第1表に示す。比較として、耐熱合
金スキツドボタン、セラミツクス単体のスキツド
ボタン等を使用した場合の結果を第2表に示す。 なお、本実験の操業条件は、(イ)能力200TON/
時間、被加熱材の代表的サイズ:320mm×2100mm
×4000mm、加熱温度1180℃であつた。
【表】
【表】
上記第1表および第2表より明らかな如く、本
発明スキツドボタンの優秀さが確認できた。 (発明の効果) 以上説明した如く本発明スキツドボタンは以下
に列挙する効果を有する。 本発明スキツドボタンの平均熱伝導率は、従
来の耐熱合金製スキツドボタンの場合の1/2〜
1/3であるため、また、耐高温圧縮クリープ強
度に優れるという理由からスキツドボタン高さ
を通常より高くすることができるため、スキツ
ドボタン上部の温度を炉内雰囲気と大差なく保
つことができ、従つて被加熱材にスキツドマー
クが発生せず、従来のようにスキツドマーク除
去のために加熱炉出口で前記被加熱材を再加熱
する必要がない。 従来の耐熱合金製スキツドボタンの場合には
1200℃以上での高温圧縮クリープ変形が特に上
部において大きいのであるが、本発明スキツド
ボタンでは高温圧縮クリープ変形はほとんどな
く、前記従来の約1/10以下である。このことに
より、本発明スキツドボタンの寿命は前記従来
スキツドボタンの4倍以上となることが確認で
きた。 本発明スキツドボタンは、セラミツクスを主
成分とする支持骨材の外周全面を耐衝撃性物質
及び耐熱合金で被覆している為、セラミツクス
の短所である耐衝撃性が大幅に改善される。仮
に、セラミツクスが破損した場合でも、前記被
覆層によつて外部へ飛散することがなく、従つ
て、負荷に対する性能は変わらない。なお、実
炉実験では破損はほとんど生じなかつた。 本発明スキツドボタンは、セラミツクスが耐
熱合金や耐衝撃性物質によつて一体化されてい
る為、セラミツクス等の接合に要する加工は必
要とせずに焼成のまま使用でき、コスト低減と
なる。なお、本発明品は従来品と比較して約10
%のコスト減となつた。 本発明スキツドボタンは、前記と同様の理
由によつて、被加熱材表面の酸化スケールや炉
内雰囲気との反応によるセラミツクスの損耗を
防止できる。なお、実炉テストではセラミツク
スの反応による損耗は全く見られなかつた。 本発明スキツドボタンは、前記と同様の理
由により、スキツドパイプに溶接によつて容易
に固定できる。 また、本発明スキツドボタンは前記に説明
した効果により、従来のセラミツクスを用いた
スキツドボタンと比較して約20%の軽量化が図
れる。 本発明スキツドボタンは、セラミツクスが外
部雰囲気と完全に隔離されている為、耐高温酸
化に劣るセラミツクスの使用も可能である。ま
た、被覆部材についても耐熱性さえ十分であれ
ば強度面はセラミツクスに依存できる為、セラ
ミツクス、被覆部材とも材質面での制約を排除
して使用目的に応じた任意の組合せによる複合
化が可能となる。 なお、本実験は、アルミナ質のセラミツクスを
支持骨材の主成分としたものについてのみ行なつ
たが、他のセラミツクス、例えば窒化珪素質、ジ
ルコニア質、炭化珪素質のセラミツクスや、アル
ミナ質の高強度レンガ等を使用してもよい。 また、耐熱合金もCo基のHS21、UMCo50、
S816等に限らず、他のCo基、Fe基、Ni基の耐熱
合金を用いてもよい。
発明スキツドボタンの優秀さが確認できた。 (発明の効果) 以上説明した如く本発明スキツドボタンは以下
に列挙する効果を有する。 本発明スキツドボタンの平均熱伝導率は、従
来の耐熱合金製スキツドボタンの場合の1/2〜
1/3であるため、また、耐高温圧縮クリープ強
度に優れるという理由からスキツドボタン高さ
を通常より高くすることができるため、スキツ
ドボタン上部の温度を炉内雰囲気と大差なく保
つことができ、従つて被加熱材にスキツドマー
クが発生せず、従来のようにスキツドマーク除
去のために加熱炉出口で前記被加熱材を再加熱
する必要がない。 従来の耐熱合金製スキツドボタンの場合には
1200℃以上での高温圧縮クリープ変形が特に上
部において大きいのであるが、本発明スキツド
ボタンでは高温圧縮クリープ変形はほとんどな
く、前記従来の約1/10以下である。このことに
より、本発明スキツドボタンの寿命は前記従来
スキツドボタンの4倍以上となることが確認で
きた。 本発明スキツドボタンは、セラミツクスを主
成分とする支持骨材の外周全面を耐衝撃性物質
及び耐熱合金で被覆している為、セラミツクス
の短所である耐衝撃性が大幅に改善される。仮
に、セラミツクスが破損した場合でも、前記被
覆層によつて外部へ飛散することがなく、従つ
て、負荷に対する性能は変わらない。なお、実
炉実験では破損はほとんど生じなかつた。 本発明スキツドボタンは、セラミツクスが耐
熱合金や耐衝撃性物質によつて一体化されてい
る為、セラミツクス等の接合に要する加工は必
要とせずに焼成のまま使用でき、コスト低減と
なる。なお、本発明品は従来品と比較して約10
%のコスト減となつた。 本発明スキツドボタンは、前記と同様の理
由によつて、被加熱材表面の酸化スケールや炉
内雰囲気との反応によるセラミツクスの損耗を
防止できる。なお、実炉テストではセラミツク
スの反応による損耗は全く見られなかつた。 本発明スキツドボタンは、前記と同様の理
由により、スキツドパイプに溶接によつて容易
に固定できる。 また、本発明スキツドボタンは前記に説明
した効果により、従来のセラミツクスを用いた
スキツドボタンと比較して約20%の軽量化が図
れる。 本発明スキツドボタンは、セラミツクスが外
部雰囲気と完全に隔離されている為、耐高温酸
化に劣るセラミツクスの使用も可能である。ま
た、被覆部材についても耐熱性さえ十分であれ
ば強度面はセラミツクスに依存できる為、セラ
ミツクス、被覆部材とも材質面での制約を排除
して使用目的に応じた任意の組合せによる複合
化が可能となる。 なお、本実験は、アルミナ質のセラミツクスを
支持骨材の主成分としたものについてのみ行なつ
たが、他のセラミツクス、例えば窒化珪素質、ジ
ルコニア質、炭化珪素質のセラミツクスや、アル
ミナ質の高強度レンガ等を使用してもよい。 また、耐熱合金もCo基のHS21、UMCo50、
S816等に限らず、他のCo基、Fe基、Ni基の耐熱
合金を用いてもよい。
第1図は本発明スキツドボタンの第1実施例を
示すもので、イは正面図中央縦断面図、ロはイの
ロ−ロ断面図、第2図及び第3図は同様の第2及
び第3実施例を示す横断面図である。 1は波状セラミツクス、2は耐熱合金、3は支
持骨材、4はスキツドボタン、8は円筒状セラミ
ツクス、。
示すもので、イは正面図中央縦断面図、ロはイの
ロ−ロ断面図、第2図及び第3図は同様の第2及
び第3実施例を示す横断面図である。 1は波状セラミツクス、2は耐熱合金、3は支
持骨材、4はスキツドボタン、8は円筒状セラミ
ツクス、。
Claims (1)
- 1 横断面におけるセラミツクスの面積占有率を
高さ方向に平均して30〜80%とする、複数の板状
あるいは円筒状のセラミツクスと、これらセラミ
ツクス間に介在せしめられる耐熱合金の組成物か
らなる支持骨材の下端コーナ部外周全面を耐熱合
金で、また、少なくとも外周残部全面を耐熱合
金、またはセラミツクス粒を分散含有させた耐熱
合金、若しくは多孔体セラミツクスであるセラミ
ツクスフオームの通気孔内に耐熱合金を含浸させ
たセラミツクスで夫々被覆して成ることを特徴と
するスキツドボタン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22237585A JPS6283417A (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | スキツドボタン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22237585A JPS6283417A (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | スキツドボタン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6283417A JPS6283417A (ja) | 1987-04-16 |
JPH0465126B2 true JPH0465126B2 (ja) | 1992-10-19 |
Family
ID=16781367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22237585A Granted JPS6283417A (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | スキツドボタン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6283417A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60173666A (ja) * | 1984-02-18 | 1985-09-07 | Canon Inc | 漢字検索機 |
JPS60173667A (ja) * | 1984-02-18 | 1985-09-07 | Canon Inc | 電子機器 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5983960U (ja) * | 1982-11-25 | 1984-06-06 | 東京窯業株式会社 | 加熱炉のスキツドボタン |
-
1985
- 1985-10-04 JP JP22237585A patent/JPS6283417A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60173666A (ja) * | 1984-02-18 | 1985-09-07 | Canon Inc | 漢字検索機 |
JPS60173667A (ja) * | 1984-02-18 | 1985-09-07 | Canon Inc | 電子機器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6283417A (ja) | 1987-04-16 |
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