JPH046463B2 - - Google Patents

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JPH046463B2
JPH046463B2 JP58186882A JP18688283A JPH046463B2 JP H046463 B2 JPH046463 B2 JP H046463B2 JP 58186882 A JP58186882 A JP 58186882A JP 18688283 A JP18688283 A JP 18688283A JP H046463 B2 JPH046463 B2 JP H046463B2
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JP
Japan
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slab
forging
curvature
curved surface
solidified shell
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JP58186882A
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JPS6082257A (ja
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Shinji Kojima
Hisakazu Mizota
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH046463B2 publication Critical patent/JPH046463B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/12Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ
    • B22D11/1206Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ for plastic shaping of strands

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 鋼の連続鋳造において、その鋳片の中心偏析を
防止することに関連してこの明細書に述べる技術
内容は、該鋳片にそのクレータエンド近傍、それ
もとくに固液共存相の非流動域における凝固収縮
を償うよう、有効に適合する鍛圧加工を施すこと
についての開発成果に係り、鋼の連続鋳造に附帯
した技術上の地位を占めている。 (従来の技術) 中心偏析の防止対策として例えば2次冷却帯域
内における電磁撹拌の適用などが試みられたが、
セミミクロ偏析までを軽減するには至つておら
ず、その効果は十分とはいえない。 一方第2図に示すようにクレータエンド域に至
る間の凝固先端部1c付近にてロール対3,3′
による軽圧下を施して該域での凝固収縮をロール
圧下により補償することも試みられたが、ロール
圧下の場合、引抜き方向に距たる複数対(図の例
で3,3′,3,3′)を用いたときでもそれらの
ロールピツチlp間にて発生するバルジングの防止
ができない。ここにロールピツチlpを狭くしよう
としても、圧下荷重の面でロール径はある値以上
の確保を要する上に、2次冷却のためのスプレー
ノズルの配置を考慮すると通常のスラブ連鋳でロ
ールピツチlpは、300〜400mm程度が限界であり、
lp≒400mmのロールピツチの下ではバルジングに
対してもはや解決策とはなり得ないのみならず、
所詮ロール圧下では鋳片に対し線状の集中荷重と
して作用するので、ロール直下の凝固シエル1a
に生じる内部歪が大きくなつて、内部割れ5が発
生しやすく、圧下量をあまり大きく取れない欠点
に加えて、ロール圧下では圧延作用を伴うため少
なからぬ圧下代が鋳片の表面圧下のために費やさ
れて中心偏防止に必要な凝固界面への圧下には、
あまり効果的に作用しない不利を伴う。ここで内
部割れ5を生じた場合、この部分に濃化溶鋼16
を閉じ込め、これが偏析2′となり、新らたな問
題となる。 また、特公昭44−2441号公報には、連続鋳造装
置の2次スプレーノズルに接近して配設した液圧
プレスにより、ビレツトの内部に溶融核(液相)
が残存する状態において外部から加圧圧縮し、ビ
レツトが凝固するまで加圧を持続する、残存溶融
核の凝固条件制御について開示されているがこの
場合残存溶融核と接する凝固シエルの界面は極め
てぜい弱なので、上記加圧の際不可避に伴われる
凝固シエル内面の引張り応力のために、いわゆる
内面割れを生じてこの割れのすき間、またプレス
加圧による圧着によつて凝固シエル内面間にも、
偏析成分が濃化した液相が閉じ込められるうれい
がある。 さらに、米国特許第3333452号明細書には連続
鋳造にて得られた鋳片を順次に圧下し、所定厚の
最終製品を得る技術、いわゆる直接圧延に関し
て、凝固完了後の圧下、それもとくに圧下を大き
くとるため、傾斜面9,19,29,…平面7,
17,27の複数の連なりから成る金型を用いる
ことが示されている。 この例では、内部まで凝固しているためすでに
中心偏析を生じた鋳片への圧下の適用であり、中
心偏析防止にはもはや効果的に作用しない。 なおかように、複数の連なりを持つ傾斜面、平
面の組合せから成る金型をかりに内部に未凝固溶
鋼を残す場合に適用したとすると、平面部の圧下
において内部割れをまねくうれいがあり、そこに
却つて偏析成分の濃化した液相が閉じ込められる
恐れがある。 (発明が解決しようとする問題点) 以上のような事情から電磁撹拌も、さらにはロ
ールによる軽圧下さらには液圧プレスによる圧下
にも問題があり、何れも十分な中心偏析の防止対
策にはなり得なかつたので、鋼の連続鋳造による
鋳片に内部割れを生ずることなしに最終凝固部を
効果的に圧下して中心偏析を適切に防止すること
ができる、連続鋳造における連続鍛圧法を与える
ことがこの発明の目的である。 (問題点を解決するための手段) 上記の目的は次の事項を骨子とする構成により
有利に充足される。 鋼の連続鋳造に際して鋳片をその厚み方向に挟
む鍛造型の対によるプレス鍛圧加工に加えるに当
り、上記鍛造型の対を、鋳片1内部の未凝固溶鋼
の固液共存相の固相率fsが0.6以上である非流動
域6aのうち、fs:1.0の固相率曲線からfs:0.6
の固相率曲線と鋳片の厚み中心線との交点に下ろ
した法線により区画される凝固収縮域6bの内包
されている鋳片の部分に向けて鋳片の厚み方向を
挟んで配置すること、これら鍛造型の対はそれら
の加工面が鋳片の引抜方向上流側の平行部に引続
いて鋳片に面する凹曲面を、引抜き方向下流側で
鋳片に面する凸曲面と滑らかに連ねた断面プロフ
イルになり、しかもこの凸曲面は下記式に示す
Rcより大きな曲率半径Rとした複合曲面よりな
るものとすること、そして、鍛造型の対による該
鋳片のプレス鍛圧加工を、該鋳片の引抜き移動に
応じて順次に加える間に凝固シエルの内面に生じ
る引張応力の抑制の下に上記凝固収縮域の収縮を
償わせることにより、偏析成分が濃化した未凝固
溶鋼の非流動域での吸引侵入を排斥すること、を
特徴とする連続鋳造における連続鍛圧法。 記 Rc=1/3εc/2d+1/R0 εc…凝固シエルの内面側に割れが発生する限界歪 d…凝固シエルの厚み(mm) R0…鍛圧前の鍛造型凸曲面の圧下面となる領域
の鋳片表面の曲率半径(mm) (作用) さて鋼の連続鋳造鋳片の中心偏析は第1図で模
式的に該鋳片の横断面を示すように鋳片1の最終
凝固域の厚み中心部で炭素(C)、いおう(S)、り
ん(P)などの溶鋼成分が濃化した正偏析2とし
てあらわれ、この中心偏析は、とくに厚板製品で
の板厚方向の機械的性質の低下や、ラミネーシヨ
ン発生などの原因となり、品質上に悪影響を及ぼ
すが、従来の鋳造法においては、避け難い品質欠
陥の一つであつた。 中心偏析の生成機構は、連続鋳造による鋳片1
のクレータエンド近傍における長手方向断面を第
2図に示すところにおいて、凝固先端部Icでの凝
固収縮によるひけの影響が、またこれに加えて凝
固シエル1aのバルジングがやはり、外向きの変
形となるのに伴う真空吸引に由来して、クレータ
エンドでの凝固過程を通して凝固先端部1cに濃
化溶鋼1bを吸込み、鋳片1の厚み中心部に正偏
析2となつて残るものと考えられている。 ここで連続鋳造をしつつある鋳片1の長手方向
断面における未凝固溶鋼の固相率分布曲線を第3
図に示し、この固相率fsに応じて未凝固溶鋼の粘
性は増大し、ある値以上では流動しなくなるが、
この流動限界の固有率をfscであらわすとfsc=0.6
が流動限界をなすことが経験によつて判明した。 従つてfs0.6の固相率においては連続鋳造中
に、上掲した電磁撹拌を行つたとしても未凝固溶
鋼の粘性が著しく高いため、もはや撹拌流動を付
与することはできない。 いま第3図に従い、未凝固溶鋼の非流動域6a
を、上述fsc=0.6の固相率曲線とfs=1.0(完全凝
固)の固相率曲線で囲まれた領域にて定義したと
すると、そのうち同図においてfs=0.6および1.0
の各固相率曲線が鋳片の厚み中心線とそれぞれ交
わる点A,Bを考え、A点よりfs=1.0の固相率曲
線におろした垂線AC,ADとfs=1.0の固相率曲
線とで囲われた細かい斜線部で凝固収縮域6bが
あらわされ得る。 凝固シエル1aを肥厚化する未凝固溶鋼1b
(第2図参照)の凝固は固相率曲線に対して垂直
な方向に進むことから、細かい斜線部分に至るま
での間で鋳片1内部の各箇所においては、凝固に
伴う収縮に対して順次未凝固溶鋼1b(第2図参
照)の流動下の充填補充が成され乍ら凝固が進行
するが、線分AC,ADを境に細かい斜線部は、
A点近傍にてわずかにfs0.6にてまさに非流動域
に域に到達しようとし、偏析成分が著しく濃化し
た未凝固溶鋼と隣接しているのみなので、凝固収
縮に伴う強い吸引のため濃化溶鋼が最終凝固にと
り込まれて中心偏析が生じるわけである。 ここで、上述の固相率fsは公知の手段で検出可
能であり、例えば中心部のfsは凝固過程で鋳片表
層から内部に向けて釘(ヒルテイー)を打ち込む
ことにより測定できる。 すなわち釘にはその打込み方向にへだたる小さ
い横穴を予め設けここにfs=0.4〜1.0の度合いに
相当した温度で溶解する物質を入れておけば、鋳
片破断後の溶融状態観察により容易に打込み位置
におけるfsを求めることができる。 また、クレーターエンドを決定する要因は、鋼
種、溶鋼の初期温度、鋳造速度、冷却条件であ
り、このうち鋳造速度の影響が最も大きい。 従つて、前もつてクレーターエンドの位置に及
ぼすこれらの要因の影響を測定しておけば、鋳造
速度によりコントロールすることが可能である。 なお、鋳片の幅方向での不均一凝固現象はコン
トロール不可能でありこの点に関してはとくに凝
固収縮域6bに加える後述の鍛圧による圧下領域
に余裕をとる必要があるわけである。 さて第4図に示すように、この発明による鍛圧
加工を経て変形した非流動域6aとくに濃化溶鋼
の吸引を来すべき凝固収縮域6bにおける凝固収
縮を適切に償わせるためにはこの領域6bを内包
している鋳片部分に鋳片の厚み方向のプレス圧下
を加えることが必要で、その所要圧下域lsに対し
鍛造型の対7,7′としてそれらの長さlaには上
記の理由で多少の余裕を見込む。また、lsは圧下
開始時においては第3図に示した寸法aに、圧下
開始後はfs≒0.6のA点から圧着完了点までの距
離に相当する。 鍛造型の対7,7′による圧下の加工面の形状
は、上下に対称なので以下一方について述べるが
鋳片に内部割れを発生させないように、内部歪が
最小となる次のような形状を選択することがのぞ
ましい。 ここで圧下による内部歪は凝固シエル1aの内
面曲率変化に比例することに加えて、鍛圧加工の
際に加工面の前後にわたる鋳片1の表面形状の連
続性維持を考慮し、鍛圧加工により加工面の前後
で厚みが異なる鋳片1の表面連続性を害さずして
該表面と接するように鋳片1の引抜き方向上流側
すなわち、連鋳鋳型側に向く鍛造型の入側の平行
部に引続いて鋳片に面する前半ではその厚み中心
に対して凹、引抜き方向下流側すなわち、連鋳鋳
型側に向く鍛造型の出側の後半で凸に変曲するた
とえば2つの一定曲率の円弧の如きで加工面を構
成する。 ここで上流側前半ではその厚み中心に対して凹
に弯曲させる加工面であれば、鋳片の平面を凹状
に圧下するため凝固シエル1aの内面には圧縮応
力が加わるのみで、内部割れの原因にならないこ
とは自明である。 また鍛造型7の加工面が変曲点で連なる2つの
円弧のとき、引抜き速度Vcの何如により、これ
に応じて相対的に送られる鋳片1に対して曲率の
向きが変化する上述2つの円弧の変曲点での内部
歪が大きくなることが懸念されるとしても、鍛圧
加工1衝程当たりの鋳片引抜き長さに応じ、同等
以上の長さにした傾斜平面部l2を第5図aのよう
に変曲域として連ねることで対処できる。 なお図中R0は鍛圧前の鍛造凸曲面の圧下面と
なる領域の鋳片表面の曲率半径である。 また、当然のことながら鍛造型7による鋳片圧
下中は、鍛造型7と鋳片1の移動速度を同調させ
るようにこの圧下中、鍛造型7を鋳片1の引抜き
方向に鋳造速度Vcに応じて移動させ、鍛造加工
1衝程が完了すれば、元の位置に復帰させ、この
操作を繰返し、この間の鋳片1の送り量Vc/n=f をl2内に納めれば鍛圧に伴う凝固シエル1aの凝
固界面の曲率変化量を少なくできるので内部割れ
防止に有利になる。 第5図bは、上記鍛圧の過程を説明したもので
あつて、図中白抜き矢印は鋳片の引抜方向を示
す。 鋳造型7は同図イにおいて、鋳片の凝固シエル
1aを鍛圧するため圧下を開始する(図中矢印方
向)。 この圧下中は、鍛造型7と鋳片を同調移動させ
るため、鋳片の移動に応じ移動させ、かつここで
鋳片の凝固シエル1aに対し、鍛造型7の内面に
沿つた形状が同図ロのように作り出されるここで
鋳造型7のl2を示すと、この領域に接している凝
固シエル1aの面を第5図aと同じ符号を付し、
F1,F1′とする。 次いで、第5図bのハにおいて鍛造型7は鋳片
より離れその反引抜方向へ移動させ、次に同図ニ
のようにして同図イに示した圧下開始位置に復帰
させる。この1衝程を繰返すことにより順次に連
続的な鍛圧加工が実現し、先に述べたl2位置と
F1、F1′位置とをこの繰返す鍛圧加工において重
なる範囲に収めることで凝固シエル1aの凝固界
面への曲率変化量を最も少なくすることができ
る。 かくして鍛造型7は第4図、第5図aに示すよ
うな断面プロフイルの複合テーパ曲面よりなる。
複合テーパー曲面の曲率半径Rの円弧EF⌒EG⌒又は
EF⌒F′G⌒および傾斜平面′につき、実用上鍛造型
7の端部にわずかな余長にわたる延長面,
を鍛造型7の入側平行部としてとり、この部分に
は逃げる設けるのが望ましい。 上記の円弧は、凝固シエル1aの厚みをdとし
てその表面からの中立軸(曲げた時、伸び縮みし
ない軸)を次のよう求めることができる。すなわ
ち均質な板の場合曲げの中立軸は、厚み中心にあ
るが、凝固シエル1aの場合は表面側は温度が低
いため強度が強く、内面側は逆に内部未凝固の部
分を有し温度が高く強度が小さいため、厚み中心
とはならず、弾塑性解析で求めると、表面から1/
3厚みの位置にあることが判明した。 従つて、その表面からd/3の位置に中立軸があ ると仮定したとき、凝固シエル1aの内面に割れ
を生じない限界歪をεc、鍛圧時の鍛造型の加工面
に対応して鋳片1の中立軸の曲率半径がρ0からρ
に変化するとすると 次式(1) ρ≧1/3εc/2d+1/ρ0……(1) を満たすよう鍛造型の曲率半径を設定することが
のぞましい。 この点を第6図を用いて更に詳しく説明する。 第6図aは凝固シエル1aの中立軸初期曲率が
半径ρ0の状態を示し、中立軸の長さをdxとする
と凝固シエル1aの内面側の長さは dx×ρ0+2/3d/ρ0となる。 この状態から更に第6図bのように曲げられて
曲率半径がρになり、このときのシエル内面側に
発生する歪みをεとすると、内面と中立軸の円弧
の長さの比より dx×ρ0+2/3d/ρ0×(1+ε)/dx=ρ+2
/3d/ρ この式を変形すると ρ=1/3ε/2d+1/ρ0+ε/ρ0=1/3ε/
2d+1+ε/ρ0 となり、通常εは0.01〜0.001≪1のため、1+
ε≒1とすると ρ=1/3ε/2d+1/ρ0 ……(1−1)式 ここに歪εとして凝固シエル1aの内面側に割
れが発生する限界値εcを考慮することにより上掲
の(1)式が導かれる。 ここで、鋳片の曲率半径ρと金型の曲率半径と
の関係は次のようになる。 鋳片の厚み中心線に対し凸な曲率を正、凹な曲
率を負として、 金型が凸な曲率の場合:R=ρ−d/3 金型が凹な曲率の場合:R=−(ρ+d/3) となる。このRおよびρは十分大きな値となるた
め、実用上は(1−1)式を Rc=1/3ε/2d+1/R0 ……(1)式 として使用することができる。 さらに、この発明に従う鍛圧による圧下量は、
第4図に示した凝固収縮域6bにおける収縮量δ
よりきまるが、これと所要圧下域lsより、鍛造型
7に付与する圧下テーパδgは δg=2S/l>δ/ls とすることが必要である。 この圧下テーパーδgの最適値は凝固部における
理論計算値に対し圧下量の鋳片表面から中心部へ
の伝達効率や凝固界面の不均一さを補償する事を
考慮し、ロール圧下による実績値とを対比して実
際の連鋳機における鋼スラブの場合について求め
ると、 δg=0.1〜10mm/mの範囲で適合する。 このようにδgを設定すれば、鍛造型7,7′の
片面あたりの圧下量Sは、 S=δg・l/2 ……(2) で決定できる。 また、Sが決定されれば、鍛造型の凹凸曲面の
両端部および中央接続点における曲線の連続性
(折れ線にしないこと)を考慮すると(1)式のRc
上限値が自ずと定まることになる。 例えば、凹凸面のRを同じとして表示すると、
第8図の鍛造型の加圧面が想定できるが、この場
合Rの上限は、Rが点F及びGの2点を通ること
から次のように求まる。 (R−R/2)2+(l/2)2=R2 R2−RS+S2/4+l2/4=R2 R=S2+l2/4Sとなる。 鍛造型7,7′の上記した上掲断面プロフアイ
ルに従い、その加工面の長さlの中央近傍におい
て上記の圧下勾配を与えるものとすると次式の関
係が得られる。 l1=1/2(l−l2) ……(3) l22−4≧f ……(4) f=Vc/n ……(5) ここに vc:鋳片引抜き速度 n:鋳造型の単位時間あたりの圧下回数 すなわち第5図に鋳造型7について寸法表示を
併示した幾何学的関係より、 (l1≪Rより)、 l2/S2=R−S1/l1≒R/l1 ……(7) (S1≪Rより)、 第5図における寸法関係により、 S=2S1+S2 l1=1/2(l−l2) ……(9) が得られまた(7)式より S2=l1l2/R ……(7)′ となり(6)(7)′式を(8)式に代入して S=l1 2/R+l1l2/R ……(10) さらに(9)式を(10)式に代入して SR=1/4(l−l22+1/2l2(l−l2) 4SR=l2−2ll2+l2 2+2ll2−2l2 2 4SR=l2−l2 2 のようにして上掲の(4)式が導かれる。 鍛造型7,7′は鋳片1を、その厚み方向に連
続的な往復動によつて加圧する。鍛造型7は鋳片
のバルジングを阻止するための鋳片面支持をも有
利に兼ねることができるように、その往復動は比
較的高サイクルで衝程はなるべく短いものが良
い。 具体的には、衝程を戻行程で若干のすきま(2
〜3mm)が出る程度とし、サイクル数は実用面も
考慮するとn=10〜100回/min程度が適当であ
る。 鋳片の内部割れを生じない限界歪εcは、鋼種、
鍛圧速度にもよるが、ほぼεc=0.2〜1.0%の範囲
にあり、いまかりにεc=1%として、(1)式より内
部割れ限界の曲率半径Rc求めると、(11)式が得ら
れ、したがつて加工面の曲率半径Rは少なくとも
次式(11)のRcより大きくとることが好ましいわけ
である。 Rc=1/0.03/2d+1/R0……(11) また鍛造型の加工面の形状として、上例では最
もコンパクで、内部割れの起きにくい形状を選定
して説明したが、曲面の曲率半径を(11)式のRcよ
りも大きくし、かつ鋳片に内部割れが生じない範
囲とすれば、他の任意の加工面形状を選択するこ
ともできる。 例えば円弧面を連続的に変化する曲率半径の曲
面に代えてもよく、傾斜平面部も内部割れが生じ
ない範囲の圧下量であれば省略し、曲面のみで構
成してもよい。 さらに、上流側凹、下流側凸面と同一曲率半径
で表示しているが、上流側凹部構成では、凝固シ
エル内面に圧縮方向に応力が作用するから、この
部分の凹部曲率半径を凸部曲率半径と異ならし
め、凹部による凝固シエル表面に作用する引張り
方向の応力に従つて曲率半径を定めても良い。 また圧下力Pは鋳片の変形抵抗と圧下面積より
決まる所要値にて鋳片1の厚み方向に加える。こ
の場合所要圧下域が大きすぎて圧下力が過大にな
る場合は鍛造型7を鋳込方向に2個から数個に分
割してもよい。 なお、鋳片の幅方向においては、凝固収縮域6
bの存在域、すなわち第1図の正偏析2が生成す
る範囲を含む領域又は、鋳片の幅方向全域を圧下
域とすることになるのは云うまでもない。 (実施例) この発明による鍛造型の1例として表1に示す
圧下条件について求めた加工面の断面プロフアイ
ルについて第7図a,bに示す。
【表】
【表】 所要圧下域ls2は(特に引抜速度の高、低によ
つて長、短となる)通常1m前後であるがクレー
タエンドが鋳片引抜き条件によつてある程度変化
することおよび鋳片幅方向にも冷却の不均一や溶
鋼吐出流の影響によつてばらつくことを考慮する
と、実用上の圧下域として1〜1.5mは必要とい
える。 鋼種は50キロクラスの厚板材でC:0.17%、
Si:0.46%、Mn:1.45%、P:0.017%、S:
0.011%を含有している鋼を用いて鋳造した。 ここで鍛圧を全く行わない普通連鋳材と、ロー
ルによる軽圧下(ロール径600mm)及び曲率Rを
もたない鍛圧面が平坦な平鍛造型による圧下の場
合とを含めて、鋳片の内部性状を比較した。その
成績、表2に示す如き結果が得られた。
【表】 なお、中心空孔指数は、0.1までが良好と言え、
0.1〜0.3で製品によりやや問題を生じるレベルで
あり内部割れも、同様である。 この発明に従い曲面よりなる鍛造金型を用いる
と、平鍛造型に対し中心偏析の改善効果はほぼ同
様であるほか、この程度の圧下量の場合内部割れ
を発生させずに圧下することがこの発明によつて
のみ可能であることを示している。 (発明の効果) (1) 中心偏析の原因となる濃化溶鋼吸引域につい
て鍛造型の対で全域を全面的にプレス圧下する
ので、局部的な圧下であるロール圧下に比べ、
中心偏析の改善効果が大きい。 (2) 鍛造型の加工面は、鋳片の内部歪が最小とな
る形状に設定できるのでロール圧下に比べ、圧
下量が大きくととれ、かつ内部割れの心配もな
い。 (3) 鋳造型は鋳片の面支持を兼ねるのでバルジン
グ起因の中心偏析も防止でき、中心偏析改善効
果はより大きく期待できる。 (4) 既設連鋳機に適用する場合でも圧下ロールを
外して、上記の鍛造型を設置すればよく、実機
適用上も問題はない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、スラブに発生する中心偏析を示す横
断面図、第2図はロール圧下の挙動を示す縦断面
図、第3図は連続鋳造鋳片の流動限界を示す縦断
面図、第4図は、この発明に従う連続鍛圧法の実
施例を示す断面図、第5図aは別の実施例を示す
断面図で、同図bは圧力挙動の動作説明図であ
り、第6図a,bは鋳片の曲げ変形挙動の説明
図、第7図a,bは鍛造型を例示した断面ブロフ
アイル図、第8図は説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鋼の連続鋳造に際して鋳片をその厚み方向に
    挟む鍛造型の対によるプレス鍛圧加工を加えるに
    当り、 上記鍛造型の対を、鋳片1内部の未凝固溶鋼の
    固液共存相の固相率fsが0.6以上である非流動域
    6aのうちfs:1.0の固相率曲線からfs:0.6の固
    相率曲線と鋳片の厚み中心線との交点に下ろした
    法線により区画される凝固収縮域6bの内包され
    ている鋳片の部分に向けて鋳片の厚み方向を挟ん
    で配置すること これら鍛造型の対はそれらの加工面が鋳片の引
    抜方向上流側の平行部に引続いて鋳片に面する凹
    曲面を、引抜き方向下流側で鋳片に面する凸曲面
    と滑らかに連ねた断面プロフイルになり、しかも
    この凸曲面は下記式に示すRcより大きな曲率半
    径Rとした複合曲面よりなるものとすること そして、鍛造型の対による該鋳片のプレス鍛圧
    加工を、該鋳片の引抜き移動に応じて順次に加え
    る間に凝固シエルの内面に生じる引張応力の抑制
    の下に上記凝固収縮域の収縮を償わせることによ
    り、偏析成分が濃化した未凝固溶鋼の非流動域で
    の吸引侵入を排斥すること を特徴とする連続鋳造における連続鋳圧法。 記 Rc=1/3εc/2d+1/R0 εc…凝固シエルの内面側に割れが発生する限界歪 d…凝固シエルの厚み(mm) R0…鍛圧前の鍛造型凸曲面の圧下面となる領域
    の鋳片表面の曲率半径(mm)
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