JPH04630Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ビデオ信号の色調整を行うカラーコ
レクタ装置に関し、ビデオテープレコーダ本体の
付属装置として利用される。

（従来の技術） 従来より、色調整を行う方法として、テレビ受
像機において用いられる色相、クロマレベル等を
調整する方式と、業務用機器において用いられる
ホワイトバランスを調整する方式の２つの方式が
採用されている。

（考案が解決しようとする問題点） 近時、ビデオテープレコーダのビデオアクセサ
リーとして、このような２方式の色調整の中でホ
ワイトバランスを調整する方式のカラーコレクタ
機能が望まれている。

本考案は係る実情に鑑み、カラーコレクタのホ
ワイトバランスを調整する回路を提供することを
目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本考案のクロマ信号
処理回路は、同期信号処理部、クロマ信号処理部
及び輝度信号処理部によつて構成されたカラーコ
レクタ装置において、 前記クロマ信号処理部は、入力されたビデオ信
号から２種類の色差信号を生成するクロマ復調回
路と、このクロマ復調回路によつて生成された２
種類の色差信号をそれぞれ直流的に固定するクラ
ンプ回路と、このクランプ回路によつて直流的に
固定された色差信号と、この色差信号に対応する
ように位相シフトされた基準副搬送波とを入力と
して各色差信号毎に平衡変調を行う平衡変調回路
と、この平衡変調回路に設けられたホワイトに対
するオフセツトレベルを調整するホワイトバラン
ス調整用ボリユームとを備えた構成とする。

（作用） クロマ信号処理部では、入力されたクロマ信号
をクロマ復調回路において復調し、２種類の色差
信号Ｒ−Ｙ，Ｂ−Ｙを生成する。この色差信号を
クランプ回路に入力して各色差信号を直流的に固
定した後、各平衡変調回路に入力する。

平衡変調回路には、クロマ復調回路によつて取
り出された3.58MHzの基準副搬送波（以下、キヤ
リアと略記する。）がそれぞれの色差信号に対応
するように位相シフトされて入力されている。平
衡変調回路では、この位相シフトされたキヤリア
を色差信号によつて平衡変調する。

このとき、色差信号に直流オフセツトが存在す
る場合には、平衡変調回路に設けられたホワイト
バランス調整用ボリユームを調整することによ
り、ホワイトに対するオフセツトを調整する。

また、ホワイトバランス調整用ボリユームを適
宜調整して、オフセツト調整を基準レベルからず
らせることにより、例えば背景をセピア色にする
等の特殊効果を映出することが可能な構成となつ
ている。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図は、本考案に係わるカラーコレクタ装置
の電気的構成を示すブロツク図である。

このカラーコレクタ装置は、入力されたビデオ
信号に後述する種々の調整用ボリユームによつて
色調整及び輝度調整を施した後、新たなビデオ信
号として出力するもので、同期信号処理部１、ク
ロマ信号処理部２及び輝度信号処理部３によつて
構成されている。

そして、入力されたビデオ信号は、同期信号処
理部１にて同期系パルスが分離され、クロマ信号
処理部２にて色調整が行われ、輝度信号処理部３
にて映像調整が行われるようになつている。

同期信号処理部１において、入力されたビデオ
信号は同期分離回路４によつて同期分離され、さ
らにここでAFC回路（図示省略）によつて水平
ドライブパルス（HDパルス）が、また周波数分
離回路（図示省略）によつて垂直ドライブパルス
（VDパルス）がそれぞれ作成される。

そして、水平ドライブパルスは、所定のワンシ
ヨツトがかけられてクランプパルス取出回路５に
導かれ、ここでクランプパルスが取り出されて、
後述するＲ−Ｙクランプ回路１３ａ及びＢ−Ｙク
ランプ回路１３ｂに与えられ、それぞれのクラン
プレベルが決定される。

また、このクランプパルス取出回路５の出力
は、バーストフラグパルス取出回路６及び水平ブ
ランキングパルス取出回路７に導かれる。そし
て、バーストフラグパルス取出回路６においてバ
ーストフラグパルスが取り出され、後述するクロ
マ信号形成回路１５に与えられる。また、水平ブ
ランキングパルス取出回路７において水平ブラン
キングパルスが取り出され、クロマ信号形成回路
１５に与えられる。

また、周波数分離回路によつて作成された垂直
ドライブパルスは、所定のワンシヨツトがかけら
れて垂直ブランキングパルス取出回路８に導か
れ、ここで垂直ブランキングパルスが取り出され
て、クロマ信号形成回路１５に与えられる。

クロマ信号処理部２において、入力されたビデ
オ信号は、バンドパスフイルタ９に導かれ、ここ
で3.58MHz近傍の信号（クロマ信号）が取り出さ
れる。このクロマ信号は、クロマアンプ１０にお
いて必要なレベルまで増幅され、クロマ復調回路
１１に入力される。

クロマ復調回路１１では、２種類の色差信号Ｒ
−Ｙ，Ｂ−Ｙと3.58MHzのキヤリアとの復調を行
う。このとき、外部調整用ボリユームVR₁，VR₂
によつて色相及び彩度も調整される。また、キヤ
リアは、カラーバースト信号にAPCロツクした
基準副搬送波から作られており、位相シフト回路
１２において、カラーバースト信号に対しＲ−Ｙ
軸方向のキヤリアは−90度位相シフトされ、Ｂ−
Ｙ軸方向のキヤリアは−180度位相シフトされて
作られる。

また、この位相シフト回路１２からは、クロマ
信号形成回路１５に対してカラーバースト信号が
出力されている。

クロマ復調回路１１から出力された色差信号Ｒ
−Ｙ，Ｂ−Ｙは、それぞれに対応して設けられた
クランプ回路１３ａ，１３ｂに入力され、ここで
直流的に固定されて、それぞれに対応して設けら
れた平衡変調回路１４ａ，１４ｂに入力される。

平衡変調回路１４ａ，１４ｂは、直流的に固定
された色差信号Ｒ−Ｙ，Ｂ−Ｙによつて位相シフ
ト回路１２により位相シフトされたキリヤアをそ
れぞれ独立して平衡変調している。

クランプ回路１３ａ，１３ｂは、平衡変調回路
１４ａ，１４ｂに入力された色差信号Ｒ−Ｙ，Ｂ
−Ｙに直流オフセツト電圧が存在すると、そのオ
フセツト量に相当する部分も変調されるために、
一定の直流レベルに揃える回路である。

一方、平衡変調回路１４ａ，１４ｂには、ホワ
イトバランス調整用ボリユームVR₃，VR₄がそれ
ぞれ設けられており、この調整用ボリユーム
VR₃，VR₄によつてホワイトに対するオフセツト
レベルが調整される。このホワイトバランス調整
用ボリユームVR₃，VR₄は、例えばステイツクボ
リユームによつて構成し、使用者が適宜調整でき
るように構成されている。

さらに、平衡変調された２種類の色差信号Ｒ−
Ｙ，Ｂ−Ｙは、ミキシングされた後クロマ信号形
成回路１５に与えられる。クロマ信号形成回路１
５は、ミキシングされた信号に、位相シフト回路
１２から出力されるカラーバースト信号を付加し
て新たなクロマ信号を形成する。

なお、このクロマ信号形成回路１５には、水平
ブランキング期間中、バースト期間以外はキヤリ
アがのらないように、また垂直ブランキング期間
中、第９ラインまではキヤリアがのらないように
ブランキングがかけられている。

輝度信号処理部３において、入力されたビデオ
信号は、クロマ信号処理部２との位相差を調整す
る遅延回路１６を経て3.58MHzのトラツプ回路１
７に入力され、ここで輝度信号が取り出される。
この輝度信号は、ビデオアンプ１８において増幅
されるとともに、調整用ボリユームVR₅によつて
映像調整された後、混合回路１９に入力され、こ
こでクロマ信号形成回路１５から出力される再形
成されたクロマ信号と混合されて、調整済の新た
なビデオ信号に形成される。

第２図は平衡変調回路１４ａを示し、番ピン
には被変調信号（Ｒ−Ｙ色差信号）が直流電圧Ａ
ボルトにクランプされて入力され、番ピンには
3.58MHzのキヤリアが入力されている。

その際、ホワイトバランスがとれているときに
は、この被変調信号のホワイトレベルが直流電圧
Ａボルトになつている。しかるに、ホワイトバラ
ンスがとれていない場合には、ホワイトレベルが
±αボルトの誤差電圧を生じている。この誤差電
圧をホワイトバランス調整用ボリユームVR₃の調
整によつて調整、すなわち番ピンのオフセツト
電圧を直流電圧Ａ±αボルトに設定しなおすこと
により、ホワイトに対するキヤリアを除いてい
る。

また、ホワイトバランス調整用ボリユームVR₃
を調整して、平衡変調回路１４ａのオフセツト調
整を直流電圧Ａボルトからずらせることにより、
ホワイトバランスをずらせて例えば背景をセピア
色にする等の特殊効果を持たせることができる。

なお、Ｒ−Ｙ色差信号に対する前記平衡変調回
路１４ｂの動作も、上記した平衡変調回路１４ａ
の動作と同様であるので、ここでは説明を省略す
る。

（考案の効果） 本考案に係わるカラーコレクタ装置におけるク
ロマ信号処理回路は、クロマ復調回路、クランプ
回路、平衡変調回路及びホワイトバランス調整用
ボリユーム等を含み、ホワイトバランス調整用ボ
リユームによる調整操作によつてクランプ後の各
色差信号のオフセツト調整が行えるように構成し
たので、このホワイトバランス調整用ボリユーム
による調整操作によつてホワイトバランスの調整
が可能であるとともに、オフセツト調整を基準レ
ベルからずらしてホワイトバランスをずらせるこ
とにより、例えば背景をセピア色にする等の特殊
効果を映出することができるといつた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のカラーコレクタ装置におけるク
ロマ信号処理回路の一例を示し、第１図はカラー
コレクタ装置の電気的構成を示すブロツク図、第
２図は平衡変調回路を示すブロツク図である。 １……同期信号処理部、２……クロマ信号処理
部、３……輝度信号処理部、１１……クロマ復調
回路、１３ａ，１３ｂ……クランプ回路、１４
ａ，１４ｂ……平衡変調回路、VR₃，VR₄……ホ
ワイトバランス調整用ボリユーム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 同期信号処理部、クロマ信号処理部及び輝度信
   号処理部によつて構成されたカラーコレクタ装置
   において、 前記クロマ信号処理部は、 入力されたビデオ信号から２種類の色差信号を
   生成するクロマ復調回路と、 このクロマ復調回路によつて生成された２種類
   の色差信号をそれぞれ直流的に固定するクランプ
   回路と、 このクランプ回路によつて直流的に固定された
   色差信号と、この色差信号に対応するように位相
   シフトされた基準副搬送波とを入力として各色差
   信号毎に平衡変調を行う平衡変調回路と、 この平衡変調回路に設けられたホワイトに対す
   るオフセツトレベルを調整するホワイトバランス
   調整用ボリユームとを備えたことを特徴とするカ
   ラーコレクタ装置におけるクロマ信号処理回路。