JPH0463003B2 - - Google Patents

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JPH0463003B2
JPH0463003B2 JP59125202A JP12520284A JPH0463003B2 JP H0463003 B2 JPH0463003 B2 JP H0463003B2 JP 59125202 A JP59125202 A JP 59125202A JP 12520284 A JP12520284 A JP 12520284A JP H0463003 B2 JPH0463003 B2 JP H0463003B2
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JP
Japan
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selenium
tellurium
dioxide
roasting
furnace
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JP59125202A
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English (en)
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JPS616101A (ja
Inventor
Kyotoki Uehara
Nobuo Iwasaki
Kunimitsu Tsukagoshi
Shigeto Inoe
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Shinko Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shinko Chemical Co Ltd
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Publication of JPS616101A publication Critical patent/JPS616101A/ja
Publication of JPH0463003B2 publication Critical patent/JPH0463003B2/ja
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は乾式複写機に用いられる感光体成型
時に目的の生成物から逸脱した特性をもつ不良性
成物、蒸着残留物、又は使用済廃業乾式複写機の
感光体ドラムから剥離されたセレン、テルルを主
として含むスクラツプ合金から、セレン、テルル
などの有価物を分離回収する方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
現在使用されている乾式複写機の感光ドラムに
使用されている感光材料としては、原料の入手が
単簡で、しかも電気的、物理的特性の優れたセレ
ン、テルル及びこれらに他の若干の元素を含む合
金の蒸着膜が最も多く使用されているが、これら
の感光材料と感光ドラムに蒸着成形するときの加
工条件が極めて厳格であるために歩留りが悪く製
造工程において、所期の特性が得られなかつた不
良製品が相当量生じる。また製品も一定期間を経
過すれば、その特性が劣化し充分な機能を発揮で
きないため、これらの合金のスクラツプが大量に
発生しているのが現状である。
よつて、これらスクラツプ合金より、原料のセ
レン、テルルを再生回収する方法が社会的要求で
あり、先行技術としては特開昭59−35006号公報
が知られているが、この方法はスクラツプ合金に
濃硝酸を加えて加熱溶解後、蒸発乾固を行い、金
属酸化物を得る方法であり、濃硝酸を用いて加熱
溶解を行うため設備の腐蝕が著しく、しかもこの
気化ガスは作業場内外に流出するおそれがあり、
作業環境面でも多くの問題点が残る。更にこの公
知の方法は酸化物段階において、テルルとセレン
の分離が全くなされず、これらを分離回収する操
作が極めて煩雑である。
また特公昭52−32846号公報においては、スク
ラツプSe−Te系合金(但し、Te30%以下)を30
%水酸化ナトリウムにより処理する方法がしられ
ているが、この方法はセレン・テルル合金として
回収するもので、セレンとテルルを分離して回収
されておらず、しかも回収操作時に他の不純物が
混入するおそれが充分あり、また、一定の組成の
合金しか得られない。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明は前述のような先行技術の設備の腐蝕
や、作業環境の悪化を伴わず、セレンとテルルを
含むスクラツプ合金より、セレンとテルルを分離
してそれぞれ回収することである。
而して、この発明の目的とするところは、スク
ラツプ合金中の数種の有価物たる元素を一括酸化
させ、その昇華温度の差をたくみに利用して、そ
れぞれ分離回収することを目的とし、特に特殊な
設備を必要とせず、回収工呈に設備機器の腐蝕並
びに作業環境の悪化をきたさず、有価物を分離回
収することを目的とし、一方のセレンは昇華さ
せ、他方のテルルは、一部が溶融したとしても加
熱炉壁面に融着しないようにして回収することを
主たる目的とし、高回収率で回収することを他の
目的とする。
〔課題を解決しようとする手段〕
前記課題を達成するために、この発明はセレ
ン、テルルを含むスクラツプ合金の破砕物と耐酸
性、耐アルカリ性、耐熱性に優れた粒状媒体物と
を前記破砕物とほゞ等量乃至10倍量添加混合し、
焙焼回転炉へ順次供給し、酸化雰囲気において、
前記焙焼温度を400℃乃至800℃として、これらス
クラツプ合金破砕物を酸化させ、二酸化セレン乃
至はこれと亜砒酸を昇華させて、二酸化セレンを
補集し、他方加熱により溶融した二酸化テルルを
粒状媒体物の表面に融着させて前記焙焼回転炉外
に搬出して、セレンとテルルを分離することを特
徴とするスクラツプ合金より有価物を回収する方
法である。
この方法に使用されるスクラツプ合金として
は、一般に複写機用感光体製造時に発生するも
の、或は乾式複写機のアルミニウムドラム表面な
どにより剥離してえられたものであるが、これを
適宜破砕機によつて破砕し、小片群乃至粉状にし
ておく。勿論上記スクラツプ合金には上記以外の
若干の添加物が含まれていることはいうまでもな
い。
他方粒状媒体としては耐酸性、耐アルカリ性、
耐熱性に富む例えば硅砂を用意する。この粒状媒
体としては上記特性を有するものであれば硅砂の
外、川砂、粒状のセラミツク成形物、不要セラミ
ツク成形物、不要セラミツク製品の破砕物、その
他の用途に使用された後の砂など特に限定はな
く、要は入手が用意で安価であればよい。
焙焼炉としてはロータリーキルン、流動床炉、
コンベヤ搬送炉、回転テーブル炉など、適宜選択
して用い、炉外より加熱する型のものが望まし
い。
焙焼雰囲気を酸素雰囲気とするためには、空
気、酸素、酸素と不活性ガスの混合体のうちの一
種を用いるが、空気が最も経済的であることは謂
うまでもない。
先ずこの発明の前段の方法としてはスクラツプ
合金と粒状媒体とを重量比で1:1乃至1:10の
範囲で混合しておき、焙焼温度が400乃至800℃に
なるように、外部加熱型の焙焼炉の温度を調整
し、前記混合物をこの焙焼炉に順次連続的に供給
する。
このようにすると前記スクラツプ合金中のセレ
ンは二酸化セレン、二酸化テルルとない、二酸化
セレンは昇華する。また前記合金に砒素が含まれ
る態様においては亜砒酸となつて、二酸化セレン
と共に昇華する。
他方二酸化テルルは昇華することなく一部溶融
して粒状媒体表面に溶着し、これと共に焙焼炉外
に搬出され、昇華した金属と、溶融した金属とに
分離する。溶融しないものは、粒状媒体と共に炉
外に搬出される。
つまり、セレンとテルルに分離して回収する。
焙焼炉として、ロータリーキルンを使用するも
のにおいては粒状媒体表面に融着したテルル及び
他の費熔融物はロータリーキルンの内壁面に付着
することなく、外部に搬出される。
〔発明の効果〕
この発明においてはスクラツプ合金を一括酸化
させて、400乃至800℃で昇華するセレンとそうで
ないテルルとが分離でき、しかも400乃至800℃で
溶融し昇華しないテルルはこの温度まで共に加熱
された粒状媒体物の表面に付着し、焙焼炉内の壁
面や回転テーブル面などスクラツプ合金と接する
炉内部の面に溶融して付着せず、連続焙焼が可能
となる。また粒状媒体物は上記特性を有するか
ら、これ自体は何ら変化しない。
前記条件で焙焼炉で加熱することによつて共に
金属酸化物たる二酸化セレン、二酸化テルルとな
り、二酸化セレンについては昇華して、この発明
の溶解還元方法によつて捕集することで、二酸化
テルルと容易に分離することができる。焙焼温度
が前記範囲以上であるときには、二酸化テルルも
昇華乃至蒸発し、捕集した物質中に二酸化テルル
が混入し、セレンとの分離が悪く、400℃以下の
焙焼温度では、スクラツプ合金の酸化が不自由文
で反応時間がいたずらに長くなり、効率よく合金
を分離することができない。
その他粒状媒体物は二酸化テルルが焙焼炉の面
に付着するのを防止し、溶融二酸化テルルを粒状
媒体物表面に溶融させて、順次焙焼炉外に搬出す
る効果を有し、焙焼炉の連続運転が可能となり、
この稼働効率を高めることができる。
殊に、この発明においては、分離されたものを
それぞれ溶剤によつて溶解後炉別し、不純物又は
粒状媒体物と分離して還元操作を加えるだけで、
99.9%以上の高純度のセレン、テルルが回収で
き、収率も96%以上の高収率となる。
また、この発明においては、セレンから分離さ
れた濾液中に砒素が含まれていたとしても、簡単
な方法で砒素が回収でき、砒素の有効回収と同時
に廃液の毒性が著しく減殺される。
またテルルから濾別された粒状媒体物はそのま
まこの方法に再使用できる。
実施例 1 セレン90重量%、テルル10重量%を含むスクラ
ツプ合金10Kgを破砕機により微細化し、粒状媒体
物として硅砂30Kgを混合し、内径0.4m、長さ3m
の外熱式ロータリーキリンへ、前記混合物を少量
ずつ連続搬入し、焙焼温度を600℃とし、雰囲気
ガスとして空気中で行い、この混合物通過所要時
間を7時間としたところ、セレンは二酸化セレン
として昇華回収し、テルルは粒状媒体物と共に回
収した。
この分離された二酸化セレン又は二酸化セレン
と亜砒酸を水に溶解し、不純物を濾過後、濾液に
環元剤として亜硫酸ガス、ヒドラジン等、二酸化
硫黄、ヒドロキシアルアミン、チオ尿素などのう
ちの一種を加えることによつて、セレンを沈澱さ
せ、濾別してセレンと砒素を分離する。
更に濾液より砒素を分離するには鉄共沈法によ
り砒素を回収する。
他方粒状媒体に付着乃至混在している二酸化テ
ルルについては塩酸若しくは水酸化アルカリ溶液
で二酸化テルルを溶解して、濾別することによつ
て前記粒状媒体と分離し、その塩酸溶解液につい
ては前記と同様還元剤を添加し、金属テルルを回
収する。
また、水酸化アルカリ溶液を使用する方法を付
加し、電解還元法によつても還元でき、この発明
の実施例の範疇に入る。
セレン、テルルの分離率は96%であつた。また
セレンの回収率は97%であつた。
実施例 2 実施例1と同じ原料に同じ操作を加え、焙焼温
度を500℃とし、焙焼時間を約11時間としたとこ
ろセレン、テルルの分離率は97%、またセレンの
回収率は96%であつた。
実施例 3 実施例1と同じ原料に同じ操作を加え、焙焼温
度を700℃とし、焙焼時間を約5時間としたとこ
ろセレン、テルルの分離率は90%、またセレンの
回収率は95%であつた。
以上の実施例1乃至実施例3はセレンの分離方
法の実施例である。
実施例 4 実施例1乃至実施例3によつて分離された粒状
媒体物に付着した二酸化テルルを濃塩酸2に溶
解し、硅砂を濾別後、濾液に水4を加えて、亜
硫酸を吹き込んで、二酸化テルルを還元し、金属
テルルを得る。この金属テルルは純度は99.9%以
上の0.97Kg、収率97%であつた。
実施例 5 セレン95重量%、テルル3重量%、砒素2重量
%を含むスクラツプ合金10Kgを実施例1と同様に
微細化し、これに硅砂30Kgを加え、実施例1と同
様の操作を加え、セレンと砒素を二酸化セレンと
亜砒酸として、昇華分離し、テルルは実施例1と
同じく二酸化テルルとして、媒体と共に分離す
る。
更に二酸化セレンと亜砒酸混合体を水100に
溶解し、残渣を濾別後の濾液に亜硫酸ガスを吹き
込んで、セレンを還元して沈殿させ、金属セレン
を回収し、純度99.9%以上の9.3Kg、収率97.9%を
得た。
他方、セレンから分離された濾液には鉄共沈法
により砒素を回収した。
また、粒状媒体物一体化している二酸化テルル
は濃塩酸1に溶解し、砒砂を濾別後、濾液に水
2を加えて、亜硫酸ガスによつて還元し、純度
99.9%以上の金属テルル0.29Kgを得た。
収率は96%であつた。
還元剤としては、亜硫酸ガスの外、ヒドラジ
ン、二酸化硫黄、ヒドロキシルアミン、またはチ
オ尿素であつても、同様の効果が得られた。これ
らは液体又は気体であるので、テルルを含む溶液
に吹き込み乃至噴射注入することによつて容易に
行える。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明に係るものを示すものであり、
第1図は回収工程を示すフローチヤート、第2図
は昇華セレン中のテルル含有量と焙焼温度の関係
を示すグラフ、第3図は焙焼温度と反応温度の関
係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セレン、テルルを含むスクラツプ合金の破砕
    物と耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性に優れた粒状
    媒体物とを前記破砕物とほゞ等量乃至10倍量添加
    混合し、焙焼回転炉へ順次供給し、酸化雰囲気に
    おいて、前記焙焼温度を400℃乃至800℃として、
    これらスクラツプ合金破砕物を酸化させ、二酸化
    セレン乃至はこれと亜砒酸を昇華させて、二酸化
    セレンを補集し、他方加熱により溶融した二酸化
    テルルを粒状媒体物の表面に融着させて前記焙焼
    回転炉外に搬出して、セレンとテルルを分離する
    ことを特徴とするスクラツプ合金より有価物を回
    収する方法。 2 前記粒状媒体物は川砂であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のスクラツプ合金よ
    り有価物を回収する方法。
JP12520284A 1984-06-20 1984-06-20 スクラツプ合金から有価物を回収する方法 Granted JPS616101A (ja)

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JPS616101A JPS616101A (ja) 1986-01-11
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WO2014034925A2 (ja) 2012-08-31 2014-03-06 学校法人法政大学 金属化合物の濃縮方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5110175A (ja) * 1974-07-17 1976-01-27 Ebara Infilco
JPS59104439A (ja) * 1982-12-08 1984-06-16 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 銅電解スライムからの脱セレン方法

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