JPH0461B2 - - Google Patents

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JPH0461B2
JPH0461B2 JP58209098A JP20909883A JPH0461B2 JP H0461 B2 JPH0461 B2 JP H0461B2 JP 58209098 A JP58209098 A JP 58209098A JP 20909883 A JP20909883 A JP 20909883A JP H0461 B2 JPH0461 B2 JP H0461B2
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JP
Japan
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compound
triazadecane
group
mmol
acetyl
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JP58209098A
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JPS60104053A (ja
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Tsugio Tomyoshi
Masao Yoshida
Tetsuyuki Saino
Masao Takei
Rinzo Nishizawa
Teruya Nakamura
Hamao Umezawa
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Takara Shuzo Co Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Takara Shuzo Co Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS60104053A publication Critical patent/JPS60104053A/ja
Publication of JPH0461B2 publication Critical patent/JPH0461B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はスペルミジン誘導体の新規製造法に関
し、更に詳しくは一般式() 〔式中Acはアシル基を示し、P1,P2はそれぞ
れ水素原子又はアミノ基の保護基を示す〕で表わ
される化合物のAcにおけるアシル基を加水分解
により除去し、次いでP1,P2がアミノ基の保護
基であるときはそれを除去することを特徴とする
式() (HO)2CHCONH(CH24NH(CH23−NH2
() で表わされるスペルミジン誘導体の製造法に関す
る。 本発明の目的物はスパガリン(Spergualin)合
成のための極めて有用な中間体であり、また原料
である一般式()で表わされる化合物は文献未
載の新規化合物である。 スパガリンは本発明者でもある梅沢らによつてバ
チルス属のスパガリン生産菌の培養液より単離
された化合物であり、次の構造を有する。 スパガリンはグラム陽性菌およびグラム陰性菌
に対して発育阻止作用を示すと共に、マウス白血
病L−1210、マウス白血病FL−4、エールリツ
ヒ癌および肉腫180(S−180)に対する治療実験
で著明な治療効果および延命効果を示し、抗腫瘍
剤として有望視されている化合物である(特開昭
57−48957号参照)。 上記スパガリンは合成によつて得られることも公
知である〔J.Antibiotics34 1625(1981)参照〕 スパガリンの合成には一般式〔〕で表わされる
10−(N−α,α−ジヒドロキシアセチル)−1,
5,10−トリアザデカンと3−ヒドロキシ−7−
グラニジノヘプタン酸アミドを縮合させなければ
ならない。従つて一般式〔〕の化合物はきわめ
て重要な中間体であり、スパガリンを得るために
はこのものを効率よく得ることが必須である。 従来、一般式〔〕で表わされる10−(N−α,
α−ジヒドロキシアセチル)−1,5,10−トリ
アザデカンの製造法に関しては一般式 〔式中R′はアミノ基の保護基を示し、R″は炭
素数1〜5のアルキル基を示す〕で表わされる化
合物からR′及びR″を酸加水分解により除去する
方法が知られている(例えば特開昭57−192347号
参照)。 しかしながらこの方法によるとR″基の脱離には
ジオキサン水溶液中2〜3当量の希塩酸を加え2
〜5時間100℃に加熱しなければならない。その
ためアミド結合の分解が起こり、合成法としては
有利な方法とは言い難い。 本発明者らは一般式〔〕の化合物の合成法を
鋭意検討した結果、一般式〔〕の化合物におけ
るR″のアルキル基のかわりにアシル基を用いれ
ば温和な条件により容易にアシルが除去できるこ
とを発見し、本発明を完成するに到つた。 本発明の原料である一般式〔〕の化合物にお
いて、Acにおけるアシル基としては炭素数1な
いし4個のアルキルカルボニル基またはハロゲノ
アルキルカルボニル基であり、アルキルカルボニ
ル基、ハロゲノアルキルカルボニル基の具体的な
例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオ
ニル基、ブタノイル基、クロロアセチル基、ジク
ロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフ
ルオロアセチル基、ブロモアセチル基、1−クロ
ロプロピオニル基、1−ブロモプロピオニル基、
2−クロロプロピオニル基、1−クロロブタノイ
ル基、1−ブロモブタノイル基などがあげられ
る。 P1,P2は水素原子またはアミノ基の保護基で
ある。アミノ基の保護基としてはペプチド化学で
常用されるものであれば特に制限はなく、例えば
置換基を有してもよいC1〜C6のアルキルオキシ
カルボニル基、アシル基が使用でき、具体的な代
表例を第一表に示す。
【表】
【表】
【表】 第1表中において、+記号は保護基が除去でき
ることを示しており、保護基の除去にはこの記号
のついた方法が使用される。一記号はその方法で
は保護基が除去されないことを示す。±は一部除
去または分解を示し、保護基の除去にはあまり適
さないことを示す。 なお本発明で使用できる保護基としては第1表
記載のものに限定されず、例えば、赤堀四郎、金
子武夫、成田耕造編:タンパク質化学1、アミノ
酸・ペプチド(共立出版、昭和44年);泉屋信夫
編:ペプチド合成(丸善、昭和50年);E.
Schroder and K.Lubke:The Peptides
Academic Press(New York,1965);E.
Wusch:Methoden der Organischen Chemie
(Houben.Weyl),Synthesevon Peptiden Georg
Thieme Verlog Stuttgart(1974);M.
Bodamszky and M.A.Ondetti:Peptide
Synthesis.Interscience Publishers(New
York.1976)などに記載されているもの全て使用
することができる。 一般式〔〕で示される化合物の具体的な代表
例としては 1 10−〔N−(α,α−ジホルミルオキシ)アセ
チル〕−1,5−ジベンジルオキシカルボニル
−1,5,10−トリアザデカン 2 10−〔N−(α,α−ジホルミルオキシ)アセ
チル〕−1,5−ジ−p−メトキシベンジルオ
キシカルボニル−1,5,10−トリアザデカン 3 10−〔N−(α,α−ジホルミルオキシ)アセ
チル〕−1,5−ジ−tert−ブトキシカルボニ
ル−1,5,10−トリアザデカン 4 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)アセチ
ル〕−1,5−ジベンジルオキシカルボニル−
1,5,10−トリアザデカン 5 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)アセチ
ル〕−1,5−ジ−p−メトキシベンジルオキ
シカルボニル−1,5,10−トリアザデカン 6 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)アセチ
ル〕−1,5−ジ−tert−ブトキシカルボニル
−1,5,10−トリアザデカン 7 10−〔N−(α,α−ジプロピオニルオキシ)
アセチル〕−1,5−ジベンジルオキシカルボ
ニル−1,5,10−トリアザデカン 8 10−〔N−(α,α−ジプロピオニルオキシ)
アセチル〕−1,5−ジ−p−メトキシベンジ
ルオキシカルボニル−1,5,10−トリアザデ
カン 9 10−〔N−(α,α−ジプロピオニルオキシ)
アセチル〕−1,5−ジ−tert−ブトキシカル
ボニル−1,5,10−トリアザデカン 10 10−〔N−(α,α−ジブタノイルオキシ)ア
セチル〕−1,5−ジベンジルオキシカルボニ
ル−1,5,10−トリアザデカン 11 10−〔N−(α,α−ジブタノイルオキシ)ア
セチル〕−1,5−ジ−p−メトキシベンジル
オキシカルボニル−1,5,10−トリアザデカ
ン 12 10−〔N−(α,α−ジブタノイルオキシ)ア
セチル〕−1,5−ジベンジルオキシカルボニ
ル−1,5,10−トリアザデカン 13 10−〔N−(α,α−ジホルミルオキシ)アセ
チル〕−1,5,10−トリアザデカン 14 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)アセチ
ル〕−1,5,10−トリアザデカン 15 10−〔N−(α,α−ジプロピオニルオキシ)
アセチル〕1,5,10−トリアザデカン 16 10−〔N−α,α−ジブタノイルオキシ)ア
セチル〕−1,5,10−トリアザデカン などがある。 本発明方法において、一般式〔〕における
Acの除去は例えば原料化合物を水と混和する溶
媒例えばメタノール、エタノール、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミ
ドおよびジメチルスルホキサイド等に溶かしたの
ち、無機塩基例えば水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムの水溶液
または鉱酸の水溶液を加え、加水分解すればよ
い。使用する塩基または酸の当量は1〜20当量を
使用できるが通常は2〜10当量の塩基を使用する
ことが好ましい。また加水分解反応の反応温度お
よび時間には特に制限はないが10〜40℃の温度で
15分から1時間行うことが望ましい。 又、一般式〔〕においてP1,P2がアミノ基
の保護基である場合には上記のようにして得られ
た化合物からP1,P2における保護基を、先述の
アミノ基の保護基の除去法により、例えば接触還
元法やトリフルオロ酢酸を用いる酸分解法により
除去すればよい。 なお、水の存在によりアミノ基の保護基除去に
支障が生じる場合は、一般式〔〕の化合物を水
と混和しない有機溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸
ブチル等の酢酸エステル類、エチルエーテル、イ
ソプロピルエーテルのようなエーテル類、クロロ
ホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタンのよう
なハロゲン化炭化水素で抽出し、溶媒層を無水硫
酸ナトリウム等で乾燥し、次いで減圧濃縮して、
水を除去してからアミノ基の保護基を除去すれば
よい。 かくして得られた化合物〔〕の単離法は反応
液を希塩酸で弱酸性としたのち、通常の分離法を
適用できるが、スパガリン類の精製に用いられる
CM−セフアデツクス (Na)およびセフアデ
ツクス LH−20を使用するカラムクロマトグラ
フイによる分離法が最も簡便かつ効率的である。 上記の精製法により、一般式〔〕の化合物は
塩酸塩として得られるが、他の塩に導く場合は例
えば塩酸塩を水に溶かし、その水溶液を強塩基性
イオン交換樹脂に通し、目的物を含むフラクシヨ
ンを集め、目的とする酸、それを含む水溶液また
はメタノール、エタノール、アセトン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンのような親水性有機溶媒
溶液を加えて中和し、中和液を減圧乾固するか、
有機溶媒を含む場合は有機溶媒を減圧留去後凍結
乾燥することにより行うか、または一般式〔〕
の化合物の塩酸塩に水酸化銀または酸化銀水溶液
を加えて塩酸を中和し、不溶の塩化銀を別後
液に所望の酸を加えて塩とし、凍結乾燥すること
により行われる。 本発明の出発原料である一般式〔〕の化合物
は次の1または2の方法により製造できる。 1 P1,P2がアミノ基の保護である化合物の場
合 (イ) P1,P2が同一の保護基である化合物はス
ペルミジンにホルマリンを反応させて得られ
る公知の1−(4−アミノブチル)ヘキサヒ
ドロピリミジン(1)から次の反応式に従つて5
工程で合成することができる。 〔式中P′1,P′2は同一のアミノ基の保護基
を示す〕 〔式中Acは前期と同じ、P′1,P′2は同一の
保護基を示す〕 すなわち、1に例えがフタリル化剤として
N−エトキシカルボニルフタルイミドを作用
させて1−(4−フタルイミノブチル)ヘキ
サヒドロピリミジン2を得、続いて塩酸で加
水分解して10−フタリル−1,5,10−トリ
アザデカン3に導き、さらにアミノ基の保護
剤を作用させて一般式〔〕の化合物におい
てP′1とP′2が同一である化合物を合成し、次
いで有機溶媒もしくは含水有機溶媒中、一般
式(4)の化合物にヒドラジン類を作用させ、フ
タリル基を除去して一般式(5)の化合物を得た
後、ハロゲン化ジアシルオキシアセチルを反
応させることにより一般式(a)の化合物
を得ることができる。 (ロ) P1,P2が異なる保護基である化合物は次
の反応式に従つて10−フタリル−1,5,10
−トリアザデカン3より4工程で合成するこ
とができる。 〔式中Acは前記と同じ、P″1,P″2は異な
る保護基を示す〕 すなわち10−フタリル−1,5,10−トリ
アザデカンにクラウンエーテル(例えば18−
Crown−6)を加え1級アミノ基の可逆的
な保護を行い、P″2化試薬を2級アミノ基に
反応させて5,10−ジ保護−トリアザデカン
7とし、次にクラウンエーテルを除いた後
P″1化試薬を反応させて一般式(6)の化合物を
得、次いでイ記載の方法によりフタイル基除
去した後、ジアシルオキシ酢酸の反応性誘導
体、例えばハロゲン化ジアシルオキシアセチ
ル、あるいはジアシルオキシ酢酸N−ヒドロ
キシコハク酸イミドエステル等を反応させる
ことにより一般式(b)の化合物を得るこ
とができる。 2 P1,P2がともに水素原子である化合物(
c)の場合 (イ) 上記(1)イまたはロの方法により得られた化
合物(a)又は(b)からアミノ基の保
護基を除去することによつて得ることができ
る。 (a)又は(b) 還元又は選択的酸分解 ―――――――――――――→ (AcO)2CHCONH(CH24NH(CH23NH2 (Ic) 〔式中Acは前記と同じ〕 すなわち(a)又は(b)のアミノ基
の保護基を接触還元法、臭化水素−酢酸やト
リフルオロ酢酸などを用いる選択的酸分解に
より除去すると式(c)で表わされる化合
物が得られる。 (ロ) また前記1イにおける化合物(1)から次の反
応式に従つて5工程で合成することもでき
る。 〔式中Rはアルデヒドの残基を示し、Ac,
P′1は前期と同じ〕 すなわち、まず化合物(1)にアルデヒドを反
応させて一般式(9)のシツフ塩基を形成させ
る。ここで使用するアルデヒドは特に制限は
ないが、芳香族アルデヒドが好ましくその中
でも電子供与基で置換されたベンズアルデヒ
ド類例えばメトキシベンズアルデヒド類、ジ
メトキシベンズアルデヒド類等が望ましい。 次いでヘキサヒドロピリミジン部のイミノ基を
保護基P′1で保護して一般式(10)の化合物を得る。
この保護としては後述する酸処理に耐え得るもの
はすべて使用できるが化合物〔〕の具体例とし
てあげた化合物に使用される保護基、すなわちベ
ンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジ
ルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニ
ル基等が実用上、一般的である。その後一般式(10)
の化合物のシツフ塩基部分を酸性条件下に選択的
に加水分解して一般式(11)の化合物を得る。こ
の加水分解に用いる酸としては鉱酸であれば特に
種類を問わないが、メチレン架橋を保持するため
にはリン酸が最も好ましく、その濃度も1〜10%
なかでも0.5〜3%が好ましい、加水分解の温度
も0°〜40℃の範囲であれば特に差し仕えないが通
常は室温程度で充分である。 反応液からの化合物〔11〕の単離は反応液に水
と混和しない有機溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸
ブチルのような酢酸エステル類、エチルエーテ
ル、イソプロピルエーテルのようなエーテル類、
クロロホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン
のようなハロゲン化炭化水素を加え未反応物を抽
出したのち、水槽をPH10〜12に調整、再び上記の
溶媒を用いて化合物を抽出後、溶媒を無水硫酸ナ
トリウム等で乾燥したのち減圧濃縮すれば良い。 かくして得られる化合物〔11〕の具体的な例と
しては例えば 3−tert−ブトキシオキシカルボニル−1−
(4−アミノブチル)−ヘキサヒドロピリミジン 3−p−メトキシベンジルオキシカルボニル−
1−(4−アミノブチル)−ヘキサヒドロピリミジ
ン 3−ベンジルオキシカルボニル−1−(4−ア
ミノブチル)−ヘキサヒドロピリミジン 等があげられる。 化合物(11)から化合物(12)を得るには、化
合物(11)を反応に関与しない有機溶媒もしくは
含水有機溶媒中に溶かしジアシルオキシ酢酸の反
応性誘導体たとえばハロゲン化ジアシルオキシア
セチルあるいはジアシルオキシ酢酸N−ヒドロキ
シコハク酸イミドエステル等を反応させれば良
い。反応液からの化合物〔12〕の単離は溶媒を減
圧にて留去したのち残渣に先述の水と混和しない
有機溶媒を加え飽和重炭酸水素ナトリウムあるい
は飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄、水洗したの
ち溶媒層を無水硫酸ナトリウム等の乾燥剤で乾燥
したのち溶媒を減圧で除去すれば良い。 このようにして得られた化合物(12)のうち代
表的なものを次にあげる。 3−ベンジルオキシカルボニル−1−〔4−
(α,α−ジホルミルオキシ)アセチルアミノブ
チル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−p−メトキシベンジルオキシカルボニル−
1−〔4−(α,α−ジホルミルオキシ)アセチル
アミノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−tert−ブトキシカルボニル−1−〔4−
(α,α−ジホルミルオキシ)アセチルアミノブ
チル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−ベンジルオキシカルボニル−1−〔4−
(α,α−ジアセトキシ)アセチルアミノブチル〕
−ヘキサヒドロピリミジン 3−p−メトキシベンジルオキシカルボニル−
1−〔4−(α,α−ジアセトキシ)アセチルアミ
ノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−tert−ブトキシカルボニル−1−〔4−
(α,α−ジアセトキシ)アセチルアミノブチル〕
−ヘキサヒドロピリミジン 3−ベンジルオキシカルボニル−1−〔4−
(α,α−ジプロピオニルオキシ)アセチルアミ
ノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−p−メトキシベンジルオキシカルボニル−
1−〔4−(α,α−ジプロピオニルオキシ)アセ
チルアミノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−tert−ブトキシカルボニル−1−〔4−
(α,α−ジプロピオニルオキシ)アセチルアミ
ノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−ベンジルオキシカルボニル−1−〔4−
(α,α−ジブタノイルオキシ)アセチルアミノ
ブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−p−メトキシベンジルオキシカルボニル−
1−〔4−(α,α−ジブタノイルオキシ)−アセ
チルアミノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン 3−tert−ブトキシカルボニル−1−〔4−
(α,α−ジブタノイルオキシ)−アセチルアミノ
ブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン 等があげられる。 化合物(12)から化合物(c)を得るには、
P1が接触還元で除去可能な保護基(第一表参照)
の場合は水と混和する有機溶媒中、化合物(12)
のP1を通常の接触還元法により除去したのち生
成物を単離することなく、反応液に塩酸、硫酸等
の鉱酸を加えて加水分解を行う。 次いで反応液に炭酸水素ナトリウム、炭酸ナト
リウム、水酸化ナトリウム、またP1が比較的弱
い酸で除去できる保護基である場合は化合物
(12)を水と混和する有機溶媒にとかしたのち先
述と同様に処理すれば良い。ここで加える酸の量
は2当量以上であることが望ましく通常は3〜5
当量が最適である。また反応温度も0℃〜溶媒の
沸点まで使用できるが通常は20℃〜70℃程度が望
ましい。中和液からの生成物の単離は通常の水と
混和しない有機溶媒による抽出等も使用できる
が、メタノール、エタノール等のアルコール類を
加えて生成物を溶かし不溶物を去した液を減圧
濃縮するのが最も効率的である。またこの方法で
は通常(c)は酸付加体として単離される。 次に実施例により本発明を具体的に説明する。 なお、実施例中に記載した薄層クロマトグラフ
イ(TLC)のRf値はシリカゲル薄層(メルク社
製、シリカゲル60F254、厚さ0.25mmプレート)
を用い、実施例に記載の展開溶媒で約8cm展開
し、原点から目的物のスポツトの中心までの距離
を原点から先端までの距離で割つて算出した。検
出はuv(2537Å)およびニンヒドリン試薬を用い
て行つた。 実施例 1 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)アセチル〕
−1,5,10−トリアザデカン2塩酸塩600mg
(1.59mmol)をメタノール16mlに溶かし、IN水
酸化ナトリウム溶液16ml(16.0mmol)を加え、
室温で30分反応させる。 反応液に、0.5N塩酸を加えPHを5〜6に調整
し減圧で濃縮乾固する。残渣にメタノールを加
え、不溶物を別し、ろ液を減圧で濃縮乾固する
と、結晶0.43gが得られる。この結晶を蒸留水4
mlに溶かし、CMセフアデツクス C−25(Na+
70mlを充填したカラムにかけ、蒸留水300mlと
0.8M塩化ナトリウム水溶液300mlとの間のグラジ
エント溶出法で溶出し、目的物を含むフラクシヨ
ンを集め、減圧で濃縮乾固し、乾固物にメタノー
ルを加えて不溶の塩化ナトリウムを別する。こ
の操作を2回繰り返す。 残存する少量の塩化ナトリウムを除去するために
得られた油状物をメタノール2mlに溶かし、セフ
アデツクス LH−20 30mlを充填したカラムに
かけ、メタノールで溶出し、目的物を含むフラク
シヨンを集め、減圧濃縮する。得られた油状物を
蒸留水1.5mlに溶かし、不溶物を別後凍結乾燥
すると、淡黄色結晶の目的物281mg(収率60.5%)
が得られる。 NMR(D2O) δ=1.4〜1.9(m,4H),1.9〜2.35(m,2H),
2.85〜3.4(m,8H),5.26(s,H)IR(KBr) ν(cm-1)=3375,2050,1650,1550,1460,
1260,1160,1060,910,750 TLC(n−プロパノール:ピリジン:水:酢酸=
6:4:3:2v/v) Rf=0.42 実施例 2 10−〔N−(α,α−ジプロピオニルオキシ)ア
セチル〕−1,5,10−トリアザデカン2塩酸塩
67.0mg(0.170mmol)をメタノール2mlに溶か
し、1N水酸化ナトリウム水溶液1.7mlを加え室温
で1時間かくはんした。 反応終了後、反応液に0.5N塩酸を加えてPHを5
〜6に調整し、減圧で濃縮乾固する。その後実施
例1と同様にして本発明化合物27.5mg(収率56.7
%)を得る。 実施例 3 (1) 10−〔N−(α,α−ジヒドロキシ)アセチ
ル〕−1,5−ジベンジルオキシカルボニル−
1,5,10−トリアザデカン 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)アセチ
ル〕−1,5−ジベンジルオキシカルボニル−
1,5,10−トリアザデカン200mg
(0.350mmol)をメタノール5mlに溶かし、さ
らに1N水酸化ナトリウム水溶液0.87ml
(0.870mmol)を加え、室温で15分間攪拌反応
させる。反応液を減圧濃縮してメタノールを除
去し、得られた残渣を酢酸エチル30mlに溶か
し、2%リン酸水溶液、食塩水、5%炭酸水素
ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄し、酢酸
エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減
圧濃縮すると、黄色油状の目的物160mg(収率
94.1%)が得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.2〜1.9(m,6H),2.8〜3.6(m,8H),
3.43(s,H),5.05(s,2H),5.08(s,
2H),4.7〜6.4(b,3H),6.5〜7.5(b,H),
7.3(s,10H)。 IR(Neat) ν(cm-1)=3330,2940,1685,1535,1425,
1365,1235,1105,1085,1025,755,700。 TLC(クロロホルム:アセトン=8:2v/
v) Rf=0.15 (2) 10−〔N−(α,α−ジヒドロキシ)アセチ
ル〕−1,5,10−トリアザデカン (1)で得られた10−〔N−(α,α−ジヒドロキ
シ)アセチル〕−1,5−ジベンジルオキシカ
ルボニル−1,5,10−トリアザデカン100mg
(0.210mmol)をメタノール3mlに溶かし、パ
ラジウム黒10mgを加えて室温常圧で2時間接触
還元を行う。反応後触媒を別し、液を減圧
濃縮すると黄色油状物35.0mg(収率78.0%)が
得られ、このものはH′−NMRスペクトラム
(D2O+DCL)およびTLCが、実施例1で合成
した目的物のものと完全に一致した。 実施例 4 10−〔N−(α,α−ジヒドロキシ)アセチル〕
−1,5,10−トリアザデカン2臭化水素酸塩 実施例3の(1)で得られた10−〔N−(α,α−ジ
ヒドロキシ)アセチル〕−1,5−ジベンジルオ
キシカルボニル−1,5,10−トリアザデカン
60.0mg(0.210mmol)に臭化水素を25%含有する
酢酸0.4mlを加え、18℃の恒温槽中で2時間攪拌
反応させる。反応液にジエチルエーテルを加え、
しばらく攪拌後上澄液をデカンシテーシヨンす
る。この操作を3回くり返し、残渣を減圧濃縮す
ると淡黄色結晶40.0mg(収率85.1%)が得られ、
このものはH′−NMRスペクトラム(D2O+
DCL)およびTLCが、実施例1で合成した目的
物のものと一致した。 実施例 5 10−〔N−(α,α−ジヒドロキシ)アセチル〕
−1,5,10−トリアザデカン・2トリフルオ
ロ酢酸塩 (1) 10−〔N−(α,α−ジヒドロキシ)アセチ
ル〕−1,5−ジ−tert−ブトキシカルボニル
−1,5,10−トリアザデカン 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)アセチ
ル〕−1,5−ジ−tert−ブトキシカルボニル
−1,5,10−トリアザデカン300mg
(0.600mmol)をメタノール6mlに溶かし、さ
らに1N水酸化ナトリウム水溶液4ml
(4.00mmol)を加え、室温で15分間反応させ
る。反応液を減圧濃縮してメタノールを除去
し、得られた残渣を酢酸エチル30mlに溶かし、
2%リン酸水溶液、食塩水、5%炭酸水素ナト
リウム水溶液、食塩水で順次洗浄し、酢酸エチ
ル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧濃
縮すると、淡黄色結晶の目的物200mg(収率80
%)が得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.3〜1.9(m,6H),1.43(s,18H),2.8〜
3.6(m,8H),3.43(s,H),4.6〜5.7(b,
3H),6.5〜7.2(b,H)。 IR(KBr) ν(cm-1)=3340,2970,1670,1525,1475,
1420,1365,1250,1165,1080,865,775。 (2) 10−〔N−(α,α−ジヒドロキシ)アセチ
ル〕−1,5,10−トリアザデカン・2トリフ
ルオロ酢酸塩 (1)で得られた10−〔N−(α,α−ジヒドロキ
シ)アセチル〕−1,5−ジ−tert−ブトキシ
カルボニル−1,5,10−トリアザデカン130
mg(0.31mmol)にトリフルオロ酢酸1mlを加
え氷冷下で2時間攪拌反応させる。反応液を減
圧濃縮後残渣にジエチルエーテルを加え、しば
らく攪拌後上澄をデカンテーシヨンする。この
操作を2回くり返し、残渣を減圧濃縮すると淡
黄色結晶124mg(収率90%)が得られた。この
ものはH′−NMRスペクトラム(D2O+DCI)
およびTLCが実施例1で合成した目的のそれ
と一致した。 参考例1 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)ア
セチル〕−1,5−ジベンジルオキシカルボニ
ル−1,5,10−トリアザデカンの製法。 (1) スペルミジン290g(2.00mmol)を500mlの
水に溶解し、氷水冷却下37%ホルマリン水溶液
162g(2.00mmol)を添加し、室温にて一夜攪
拌反応させる。反応液を減圧濃縮し、残渣を減
圧蒸留する。Bp.90−92℃/2mmHgの留分を
集めると、半透明針状晶の1−(4−アミノブ
チル)ヘキサヒドロピリミジン263g(収率
83.8%)が得られる。 (2) 1−(4−アミノブチル)ヘキサヒドロピリ
ミジン55.0g(350mmol)をジメチルスルホキ
シド580mlに溶解し、ここに冷却下氷酢酸42.0
g(700mmol)を加え、次いでN−エトキシ
カルボニルフタルイミド92.0g(420mmol)を
添加して室温にて一夜攪拌反応させる。反応液
を真空ポンプを用いて減圧濃縮する。得られた
残渣を蒸留水200mlに溶かし濃塩酸でPH1.0に調
整した後、再び減圧濃縮する。残渣をエタノー
ルから再結晶することにより、淡黄色結晶の10
−フタリル−1,5,10−トリアザデカン2酢
酸塩46.9g(収率38.5%)が得られる。 (3) 10−フタリル−1,5,10−トリアザデカン
2塩酸塩27.9g(80.0mmol)をクロロホルム
300mlに懸濁し、ベンジルS−4,6−ジメチ
ルピリジン−2−イルチオールカーボネート
43.9g(160mmol)及びトリエチルアミン17.8
g(176mmol)を添加し、室温にて6時間攪
拌反応させる。反応液を1N塩酸、次いで食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮すると、淡黄色油状物の10−フタ
リル−1,5−ジベンジルオキシカルボニル−
1,5,10−トリアザデカン43.1g(収率定量
的)が得られる。 (4) 10−フタリル−1,5−ジベンジルオキシカ
ルボニル−1,5,10−トリアザデカン31.3g
(57.6mmol)をエタノール600mlに溶解し、80
%抱水ヒドラジン18.2g(291mmol)を添加
し、一夜加熱還流させる。析出した結晶をろ別
し、ろ液を減圧濃縮する。残渣を酢酸エチル
300mlに溶かし、希塩酸で目的物を抽出しこの
水層を酢酸エチルで洗浄した後炭酸ナトリウム
を加えPH10に調整する。生じた油状物を酢酸
エチル500mlを用い抽出し、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧濃縮
すると、淡黄色油状物の1,5−ジベンジルオ
キシカルボニル−1,5,10−トリアザデカン
20.1g(収率84.8%)が得られる。 (5) 1,5−ジベンジルオキシカルボニル−1,
5,10−トリアザデカン2.00g(4.84mmol)
を塩化メチレン30mlに溶かし、氷冷下トリエチ
ルアミン0.590g(5.73mmol)を加え、さらに
ジアセトキシアセチルクロライド1.13g
(5.73mmol)を加え、室温で一夜反応させる。
反応液を減圧濃縮し、油状の残渣を酢酸エチル
70mlに溶かし、水、5%リン酸水溶液、5%炭
酸水素ナトリウム水溶液、ついで食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧濃縮
すると3.10gの黄色油状物が得られる。これを
シリカゲル(ワコーゲルC−200)310mlよりな
るカラムに付し、展開溶媒としてクロロホル
ム:アセトン(8:1v/v)を用いクロマト
グラフイーを行うと、油状の目的物1.98g(収
率71.7%)が得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.2〜1.8(m,6H),2.1(s,6H),2.8〜
3.5(m,8H),5.05(s,2H),5.08(s,
2H),4.8〜5.9(b,H),6.8(s,H),7.28
(s,10H)。 IR(Neat) ν(cm-1)=3330,2945,1775,1685,1535,
1425,1370,1230,1145,1005,750,700。 TLC(クロロホルム:アセトン=8:1v/
v) Rf=0.25 参考例2 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)ア
セチル〕−1,5,10−トリアザデカン2臭化
水素塩の製法 参考例1で得られた10−〔N−(α,α−ジアセ
トキシ)アセチル〕−1,5−ジベンジルオキシ
カルボニル−1,5,10−トリアザデカン80.0mg
(0.140mmol)に臭化水素を25%含有する酢酸0.4
mlを加え、18℃の恒温槽中で2時間攪拌反応させ
る。反応液にジエチルエーテルを加え、しばらく
攪拌後上澄液をデカンテーシヨンする。この操作
を3回くり返し、残渣を減圧濃縮すると黄色油状
の目的物60.0mg(収率92.2%)が得られる。 NMR(D2O,external TMS) δ=1.8〜2.4(m,4H),2.4〜2.9(m,2H),
2.57(s,6H),3.4〜3.9(m,8H),5.77(s,
H) TLC(n−プロパノール:ピリジン:水:酢酸
=6:4:3:2v/v) Rf=0.61 参考例3 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)ア
セチル〕−1,5−ジ−tert−ブトキシカルボ
ニル−1,5,10−トリアザデカンの製法 1,5−ジ−tert−ブトキシカルボニル−1,
5,10−トリアザデカン1.33g(3.85mmol)を
塩化エチレン30mlに溶かし、氷冷下トリエチルア
ミン0.540g85.32mmol)を加え、さらにジアセ
トキシアセチルクロライド0.860g(4.43mmol)
を加え、室温で一夜反応させる。反応液を減圧濃
縮し、油状の残渣を酢酸エチル60mlに溶かし、酢
酸エチル層を水、5%リン酸水溶液、5%炭酸水
素ナトリウム水溶液、ついで食塩水で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧濃縮すると
2.02gの黄色油状物が得られる。 これをシリカゲル(ワコーゲルC−200)220ml
よりなるカラムクロマトグラフイーで精製するこ
とにより、油状の目的物1.26g(収率64.9%)を
得た。 NMR(CDCl3) δ=1.1〜1.9(m,6H),1.45(s,18H),2.17
(s,6H),2.9〜3.6(m,8H),4.5〜5.3(b,
H),6.1〜7.0(b,H),6.8(s,H)。 IR(Neat) ν(cm-1)=3330,2980,1775,1685,1530,
1475,1420,1365,1235,1170,1025,890,
755。 TLC(クロロホルム:アセトン=9:1v/v) Rf=0.25 参考例4 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)ア
セチル〕−1,5,10−トリアザデカン2トリ
フルオロ酢酸塩の製法 参考例3で得られた10−〔N−(α,α−ジアセ
トキシ)アセチル〕−1,5−ジ−tert−ブトキ
シカルボニル−1,5,10−トリアザデカン300
mg(0.590mmol)を用い、実施例5(2)と同様にす
ると黄色油状の目的物292mg(収率92%)が得ら
れる。 NMR(D2O,external TMS) δ=1.9〜2.3(m,4H),2.3〜2.8(m,2H),
2.63(s,6H),3.3〜4.0(m,8H),7.23(s,
H)。 IR(Neat) ν(cm-1)=3400,2990,1775,1675,1555,
1380,1197,1170,1000,840,800,710。 TLC(n−プロパノール:ピリジン:水:酢酸
=6:4:3:2v/v) Rf=0.6 参考例5 10−〔N−(α,α−ジアセトキシ)ア
セチル〕−1,5,10−トリアザデカン・2塩
酸塩の製法 (1) 1−(4−アミノブチル)−ヘキサヒドロピリ
ミジン7.85g(50mmol)をベンゼン80mlに溶
かし、モレキユラーシーブ5A(タイプ1/16)を
少量添加後、氷冷下でp−アニスアルデヒド
6.81g(50mmol)のベンゼン(30ml)溶液を
加える。0.5時間後室温にもどし一夜攪拌反応
させる。反応液を別し、液を減圧濃縮する
と白色結晶の1−〔4−(N−p−メトキシベン
ジリデン)アミノブチル〕−ヘキサヒドロピリ
ミジン12.2g(収率88.3%)が得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.2〜2.0(m,7H),2.27(t,2H,J=6.0
Hz),2.53(t,2H,J=5.5Hz),2.75(t,
2H,J=5.5Hz),3.32(s,2H),3.53(t,
2H,J=6.0Hz),3.77(s,3H),6.8(d,
2H,J=8.0Hz),7.57(d,2H,J=8.0
Hz),8.1(s,H). IR(KBr) ν(cm-1)=3405,3205,2920,1635,1600,
1350,1300,1240,1165,1020,895,835. TLC(酢酸エチル:メタノール:トリエチル
アミン=2:1:0.5v/v) Rf=0.4 (2) (1)で得られた1−〔4−(N−p−メトキシベ
ンジリデン)アミノブチル〕−ヘキサヒドロピ
リミジン12.2g(44.2mmol))をクロロホルム
60mlに溶かし、トリエチルアミン2.23g
(22.1mmol)およびtert−ブチルS−4,6−
ジメチルピリミジン−2−イルチオールカーボ
ネート12.7g(53.0mmol)を加え、室温で一
夜攪拌反応させる。反応液を水、5%炭酸水素
ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、クロロホ
ルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減
圧濃縮すると黄色油状の3−tert−ブトキシカ
ルボニル−1−〔4−(N−p−メトキシベンジ
リデン)アミノブチル〕−ヘキサヒドロピリミ
ジン18.5gが得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.3〜1.8(m,6H),1.43(s,9H),2.2〜
2.4(b,2H),2.7(t,2H,J=5.0Hz),3.5
(t,2H,J=5.0Hz),3.8(s,3H),4.05
(s,2H),6.85(d,2H,J=8.0Hz),7.6
(d,2H,J=8.0Hz),8.13(s,H). TLC(酢酸エチル:メタノール:トリエチル
アミン=2:1:0.5v/v) Rf=0.77 (3) (2)で得られた3−tert−ブトキシカルボニル
−1−〔4−(N−p−メトキシベンジリデン)
アミノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン16.6
g(44.2mmol)に、攪拌下で2%リン酸水溶
液を加え、PHを3.5〜4に調整し、室温で15分
間反応させる。反応液を酢酸エチル100mlで2
回洗浄する。水槽に10%炭酸ナトリウム水溶液
を加え、PHを11.0に調整後、酢酸エチル100ml
で2回洗浄し、次いでクロロホルム100mlで2
回抽出する。クロロホルム層を食塩水で2回洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧濃
縮すると、淡黄色油状の3−tert−ブトキシカ
ルボニル−1−(アミノブチル)−ヘキサヒドロ
ピリミジン9.86g(収率76.7%)が得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.1〜2.9(m,6H),1.2(s.2H),1.45
(s.9H),2.3〜2.7(m,6H),3.3(t,2H,
J=6.0Hz),4.05(s,2H)。 IR(Neat) ν(cm-1)=3375,2925,1690,1425,1365,
1270,1250,1150,1080,960,750。 TLC(n−プロパノール:水:29%アンモニ
ア水=10:3:0.15v/v) Rf=0.6(アルミナプレート) (4) (3)で得られた3−tert−ブトキシカルボニル
−1−(4−アミノブチル)−ヘキサヒドロピリ
ミジン1.00g(3.89mmol)を塩化メチレン15
mlに溶かし、氷冷下ジアセトキシアセチルクロ
リド0.690g(3.55mmol)を加え、1.5時間攪拌
反応させる。反応液を減圧濃縮し、得られた油
状物を酢酸エチル30mlに溶かし、5%炭酸水素
ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄し、酢酸
エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減
圧濃縮すると油状の3−tert−ブトキシカルボ
ニル−1−〔4−(α,α−ジアセトキシ)アセ
チル〕アミノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジ
ン1.25g(85.0%)が得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.3〜1.85(m,6H),1.45(s,9H),2.15
(s,6H),2.2〜2.9(m,4H),3.1〜3.65
(m,4H),4.05(s,2H),6.75(s,H),
6.7〜7.3(b,H) IR(Neat) ν(cm-1)=3325,2935,1775,1690,1540,
1420,1370,1230,1195,1155,750 TLC(クロロホルム:メタノール=10:1v/
v) Rf=0.45 (5) (4)で得られた3−tert−ブトキシカルボニル
−1−〔4−(α,α−ジアセトキシアセチル〕
アミノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン700mg
(1.69mmol)をメタノール50mlに溶かし、
0.1N塩酸50ml(5.00mmol)を加え、油浴中で
3〜4時間還流させる。反応液を1N水酸化ナ
トリウム水溶液でPHを5〜6に調整し、濃縮乾
固する。残渣にメタノールを加え、不溶物を
別し、液を濃縮乾固すると、10−〔N−(α,
α−ジアセトキシ)アセチル〕−1,5,10−
トリアザデカン・2塩酸塩600mg(収率94.6%)
が得られる。 NMR(D2O,external TMS) δ=1.9〜2.7(m,6H),2.42(s.6H),3.4〜3.9
(m,8H),5.77(s,H). TLC(n−プロパノール:ピリジン:水:酢
酸=6:4:3:2v/v) Rf=0.45 参考例6 10−〔N−(α,α−ジプロピオニルオ
キシ)アセチル〕−1,5,10−トリアザデカ
ン・2塩酸塩の製法 (1) 参考例5(1)で得られた1−〔4−(N−p−メ
トキシベンジリデン)アミノブチル〕−ヘキサ
ヒドロピリミジン4.00g(14.5mmol)をクロ
ロホルム30mlに溶かし、トリエチルアミン1.80
g(17.8mmol)及びp−メトキシベンジル
S−4,6−ジメチルピリミジン−2−イルチ
オ−ルカルボネート5.30g(17.4mmol)を加
え、室温で一夜攪拌反応させる。反応液を水で
2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧濃縮すると黄色油状の3−p−メトキ
シベンジルオキシカルボニル−1−〔4−(N−
p−メトキシベンジリデン)アミノブチル〕−
ヘキサヒドロピリミジン6.50gが得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.3〜1.8(m,6H),2.42(t,2H,J=6.0
Hz),2.68(t,2H,J=6.0Hz),3.3〜3.7
(b,4H),3.77(s,3H),3.82(s,3H),
4.11(b,2H),5.03(s,2H),6.63(d,
2H,J=8.0Hz),6.87(d,2H,J=8.0
Hz),7.27(d,2H,J=8.0Hz),7.62(d,
2H,J=8.0Hz),8.13(s,H). IR(Neat) ν(cm-1)=3350,2940,1695,1605,1510,
1250,1165,1030,830,755。 TLC(n−プロパノール:水:29%アンモニ
ア水=10:3:0.15v/v) Rf=0.86(アルミナプレート) (2) (1)で得られた3−p−メトキシベンジルオキ
シカルボニル−1−〔4−(N−p−メトキシベ
ンジリデン)アミノブチル〕−ヘキサヒドロピ
リミジン6.39g(14.5mmol)に攪拌下で2%
リン酸水溶液を加え、PHを4.0に調整し、室温
で15分間反応させる。反応液を酢酸エチル50ml
で2回洗浄する。水層に10%炭酸ナトリウム水
溶液を加え、PHを11.0に調整後酢酸エチル50ml
で2回洗浄し、クロロホルム50mlで2回抽出す
る。クロロホルム層を食塩水で2回洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧濃縮する
と、淡黄色油状の3−p−メトキシベンジルオ
キシカルボニル−1−(4−アミノブチル)−ヘ
キサヒドロピリミジン3.10g(収率66%)が得
られる。 NMR(CDCl3) δ=1.1〜1.8(m,6H),1.27(s,2H),2.2〜
2.8(m,6H),3.5(t,2H,J=6.0Hz),
3.78(s,3H),4.1(s,2H),5.04(s,
2H),6.82(d,2H,J=8.0Hz),7.25(d,
2H,J=8.0Hz). IR(Neat) ν(cm-1)=3375,2930,1695,1615,1515,
1430,1365,1245,1160,1080,1030,825. TLC(n−プロパノール:水:29%アンモニ
ア水=10:3:0.15v/v) Rf=0.67(アルミナプレート) (3) (2)で得られた3−メトキシベンジルオキシカ
ルボニル−1−(4−アミノブチル)−ヘキサヒ
ドロピリミジン2.49g(7.75mmol)をアセト
ニトリル15mlに溶かし、氷冷下トリエチルアミ
ン0.940g(9.28mmol)を加え、さらにジプロ
オニル酢酸N−ヒドロキシコハク酸イミドエス
テル2.80g(約9.28mmol)をアセトニトリル
30mlに溶かした溶液を加え、室温で一夜反応さ
せる。反応液を減圧で濃縮し、油状の残渣を酢
酸エチル70mlに溶かし、水、5%炭酸水素ナト
リウム水溶液、ついで水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、減圧濃縮すると、4.50
gの黄色油状物が得られる。 これをシリカゲル(ワコーゲルC−200)450
mlよりなるカラムに付し、展開溶媒としてクロ
ロホルム:アセトン(10:1v/v)を用いク
ロマトグラフイーを行うことにより、油状の3
−p−メトキシベンジルオキシカルボニル−1
−〔4−(α,α−ジプロピオニルオキシ)アセ
チルアミノブチル〕−ヘキサヒドロピリミジン
0.770g(収率19.5%)が得られる。 NMR(CDCl3) δ=1.13(t,6H,J=7.0Hz),1.2〜1.9(m,
6H),2.17(q,4H,J=7.0Hz),2.2〜2.9
(m,4H),3.0〜3.7(m,4H),3.79(s,
3H),4.1(s,2H),5.04(s,2H),5.7〜
6.5(b,H),6.83(d,2H,J=8.0Hz),
7.27(d,2H,J=8.0Hz),7.27(s,H). IR(Neat) ν(cm-1)=3300,2965,1700,1650,1515,
1430,1360,1250,1165,1080,1030,820,
755. TLC(酢酸エチル:メタノール=6:1) Rf=0.22 (4) (3)で得られた3−p−メトキシベンジルオキ
シカルボニル−1−〔4−(α,α−ジプロピオ
ニルオキシ)アセチルアミノブチル〕−ヘキサ
ヒドロピリミジン100mg(0.200mmol)をメタ
ノール6mlに溶かし、0.1N塩酸6ml
(0.600mmol)を加え、油浴中で4時間還流さ
せる。反応液に1N水酸化ナトリウム溶液を加
えPHを5〜6に調整し、減圧で濃縮乾固する。
残渣にメタノールを加え、不溶物を別し、
液を減圧で濃縮乾固すると、10−〔N−(α,α
−ジプロピオニルオキシ)アセチル〕−1,5,
10−トリアザデカン2塩酸塩67.0mg(収率84.3
%)が得られる。 NMR(D2O,external TMS) δ=1.6(t,6H,J=7.0Hz),1.9〜2.3(m,
6H),2.75(q,4H,J=7.0Hz),3.3〜3.9
(m,8H),4.31(s,H). TLC(n−プロパノール:ピリジン:水:酢
酸=6:4:3:2v/v) Rf=0.5

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中Acはアシル基を示し、P1,P2はそれぞ
    れ水素原子又はアミノ基の保護基を示す〕 で表わされる化合物のAcにおけるアシル基を加
    水分解により除去し、次いでP1,P2がアミノ基
    の保護基であるときはそれを除去することを特徴
    とする式 (HO)2CHCONH(CH24 NH(CH23−NH2 で表わされるスペルミジン誘導体の製造法
JP58209098A 1983-11-09 1983-11-09 スペルミジン誘導体の新規製造法 Granted JPS60104053A (ja)

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