JPH0460450B2 - - Google Patents

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JPH0460450B2
JPH0460450B2 JP59166196A JP16619684A JPH0460450B2 JP H0460450 B2 JPH0460450 B2 JP H0460450B2 JP 59166196 A JP59166196 A JP 59166196A JP 16619684 A JP16619684 A JP 16619684A JP H0460450 B2 JPH0460450 B2 JP H0460450B2
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JP
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acid
compound
sodium
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dimethoxybenzoyl
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JP59166196A
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Michiaki Tominaga
Hidenori Ogawa
Takafumi Fujioka
Kazuyoshi Ei
Kazuyuki Nakagawa
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は強心剤、詳しくは特定のカルボン酸誘
導体又はその塩を有効成分とする新しい強心剤に
関する。 発明の開示 本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、下記一
般式(1)で表わされる特定のカルボン酸誘導体又は
その塩が、心筋の収縮を増加させる作用(陽性変
力作用)を有し、例えばうつ血性心不全等の心臓
疾患の治療のための強心剤として利用できること
を見い出した。更に之等化合物は、上記作用に加
え、冠血流量増加作用を有しており、また心拍数
を増加させないか又はその増加の程度が僅かであ
るという特長をも併せ有することを見い出した。 本発明は之等の新しい知見に基づいて完成され
たものである。 即ち本発明は、一般式 〔式中R1はフエニル環上に置換基として低級
アルコキシ基を有するベンゾイル基を示す〕 で表わされる化合物又はその塩を有効成分として
含有することを特徴とする強心剤に係る。 以下、本発明強心剤有効成分化合物につき詳述
する。 該化合物は、上記一般式(1)で表われる。該一般
式(1)においてR1で定義される低級アルコキシ置
換ベンゾイル基としては、具体的には例えば2−
メトキシベンゾイル、3−メトキシベンゾイル、
4−メトキシベンゾイル、2−エトキシベンゾイ
ル、3−エトキシベンゾイル、4−エトキシベン
ゾイル、4−イソプロポキシベンゾイル、4−ヘ
キシルオキシベンゾイル、3,4−ジメトキシベ
ンゾイル、3,4−ジエトキシベンゾイル、3,
4,5−トリメトキシベンゾイル、2,5−ジメ
トキシベンゾイル基等のフエニル環上に置換基と
して炭素数1〜6の直鎖又は分枝状アルコキシ基
の1〜3個を有するベンゾイル基を例示できる。 上記一般式(1)の化合物は例えば下記反応式に示
す方法により製造される。 〔式中Xはハロゲン原子を示す。R2はR2′は低
級アルキル基を示す。R1Mは上記に同じ。〕 一般式(2)の化合物のニトロ化反応は、通常の芳
香族化合物のニトロ化反応条件下で、例えば無溶
媒もしくは適当な不活性溶媒中、ニトロ化剤を用
いて行なわれる。不活性溶媒としては例えば酢
酸、無水酢酸、濃硫酸等を、またニトロ化剤とし
ては例えば発煙硝酸、濃硝酸、混酸(硫酸、発煙
硫酸、リン酸又は無水酢酸と硝酸)、硝酸カリウ
ム、硝酸ナトリウム等のアルカリ金属硝酸塩と硫
酸等を夫々例示できる。上記ニトロ化剤の使用量
は、原料化合物に対し等モル以上通常過剰量とす
ればよく、反応は有利には0〜室温付近で、1〜
4時間で実施される。 一般式(3)の化合物のアルデヒドのアセタール化
反応は、適当な溶媒中、アセタール化剤を用いて
酸の存在下に行なわれる。溶媒としては、反応に
影響を与えないものであればよく、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
メタノール、エタノール等のアルコール類、ジメ
チルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキサ
イド(DMSO)等を例示できる。アセタール化
剤としては、例えばメタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、エチレングリコール等のアルコ
ール類、オルトギ酸エチル等のオルトエステル類
が使用される。酸としては、例えば塩酸、硫酸等
の鉱酸類、パラトルエンスルホン酸等の有機酸等
を例示できる。アセタール化剤の使用量は、その
種類により異なり、例えばオルトエステル類を用
いる場合は、一般式(3)の化合物に対して少くとも
等モル、好ましくは1〜1.5倍モル、アルコール
類を使用する場合は、少なくとも2倍モル、通常
大過剰とするのがよい。反応温度は、通常0〜50
℃、好ましくは室温付近とするのがよく、30分〜
5時間程度で反応は終了する。 一般式(4)の化合物とピペラジン(5)との反応は、
溶媒の存在下に実施できる。溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、メタノーール、エタノール、イソプロパ
ノール等の低級アルコール類、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル
類、N−メチルピロリドン、DMF、DMSO、ヘ
キサメチルリン酸トリアミド等の極性溶剤を挙げ
ることができる。上記反応は、より有利には塩基
性化合物を脱酸剤として用いて行なわれる。該塩
基性化合物としては、例えば炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン等の第三級
アミン、ピリジン、キノリン等を例示できる。ピ
ペラジン(5)の使用量は、一般式(4)の化合物に対し
て通常1〜10倍モル量、好ましくは3〜7倍モル
量とするのがよい。反応温度は通常50〜150℃、
好ましくは50〜100℃とするのがよく、一般に1.5
〜10時間程度で反応は終了する。 一般式(6)の化合物の加水分解反応は、例えばメ
タノール、エタノール、イソプロパノール等のア
ルコール類中、塩酸、硫酸等の鉱酸の存在下に、
室温〜溶媒の沸点温度にて、30分〜3時間を要し
て行なわれる。 一般式(7)の化合物のアシル化は、適当なアシル
化剤を用いて、常法に従い行なわれる。アシル化
剤としてはR1基を与える酸、酸無水物、酸ハロ
ゲン化物等を挙げることができる。アシル化剤と
して酸無水物又は酸ハロゲン化物を使用する場
合、上記アシル化反応は塩基性化合物例えば金属
ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属及び
これらアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸
塩或いはピリジン、ピペリジン等の存在下に無溶
媒もしくは適当な溶媒例えばアセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類、エーテル、ジオキサン
等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、DMF、DMSO等の極性
溶媒、水等の溶媒中で行なわれる。アシル化剤は
原料化合物に対して等モル〜大過剰量、一般には
5〜10倍モル用いられる。またアシル化反応は0
〜150℃で進行するが、一般には0〜80℃で行な
われ、約1〜6時間で完結する。 一般式(8)の化合物とマロン酸(9)との反応は、適
当な溶媒中、塩基性化合物の存在下に行なわれ
る。溶媒としては、前記化合物(4)とピペラジン(5)
との反応で使用される溶媒に加えて、ピリジン等
の極性溶媒を使用できる。塩基性化合物として
は、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウム
アミド、水素化ナナトリウム、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、ピペリジン等の第三級
アミン、ピリジン、キノリン等を例示できる。一
般式(8)の化合物に対するマロン酸(9)の使用割合
は、少なくとも等モル、通常2〜7倍モルとされ
る。反応は通常0〜200℃、好ましくは70〜150℃
程度にて行なわれ、1〜10時間程度で終了する。 一般式(10)の化合物の還元反応は、例えば適当
な溶媒中、接触還元触媒を用いるか又は適当な
不活性溶媒中、金属もしくは金属塩と酸又は金属
もしくは金属塩とアルカリ金属水酸化物、硫化
物、アンモニウム塩等との混合物等を還元剤とし
て用いて行なわれる。の場合、溶媒としては、
例えば水、酢酸、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、シク
ロヘキサン等の炭化水素類、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジオキサン、THF、ジエ
チルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸
メチル等のエステル類、DMF等の非プロトン性
極性溶媒等が挙げられる。接触還元触媒として
は、例えばパラジウム、パラジウム−黒、パラジ
ウム−炭素、白金、酸化白金、亜クロム酸銅、ラ
ネーニツケル等が用いられる。触媒の使用量は、
一般式(10)の化合物に対して0.02〜1.00倍重量とす
るのがよい。反応は、通常−20℃〜室温付近、好
ましくは0℃〜室温付近、水素圧は1〜10気圧で
行なわれ、0.5〜10時間程度で終了する。また
の場合、還元剤としては、例えば鉄、亜鉛、錫も
しくは塩化第一錫と塩酸、硫酸等の鉱酸又は鉄、
硫酸第一鉄、亜鉛もしくは錫と水酸化ナトリウム
等のアルカリ金属水酸化物、硫化アンモニウム等
の硫化物、アンモニア水、塩化アンモニウム等の
アンモニウム塩との混合物が用いられる。不活性
溶媒としては、例えば水、酢酸、メタノール、エ
タノール、ジオキサン等が用いられる。上記還元
反応の条件は、用いられる還元剤によつて適宜選
択され、例えば塩化第一錫と塩酸とを還元剤とし
て用いる場合、有利には0℃〜室温付近で0.5〜
10時間程度反応を行なうのがよい。還元剤の使用
量は、原料化合物に対して少なくとも等モル量、
通常は等モル〜5倍モル量とされる。 かくして得られる一般式(1)の化合物は、常法に
従いこれに医薬的に許容される酸を作用させるこ
とにより容易に酸付加塩とすることができる。該
酸としては例えば、塩酸、硫酸、リンン酸、臭化
水素酸等の無機酸、シユウ酸、マレイン酸、フマ
ール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香
酸、P−トルエンスルホン酸等の有機酸を挙げる
ことができる。また該一般式(1)の化合物はこれに
常法に従つて医薬的に許容される塩基性化合物を
作用させることにより容易に塩を形成させること
ができる。該塩基性化合物としては例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム等を挙げ
ることができる。 前記反応式に示す工程及び上記塩形成反応工程
後、本発明化合物及びその塩は、慣用の単離手
段、例えば過、再結晶、カラムクロマトグラフ
イー、プレパラテイブ薄層クロマトグラフイー等
により反応混合物から容易に単離精製される。尚
上記一般式(1)の化合物は光学異性体の形態をとる
が、本発明は之等異性体の全てを包含する。 本発明の強心剤は、一般式(1)で表わされる化合
物又はその塩を有効成分として含有する医薬製剤
の形態に調製されて用いられる。該製剤の調製に
は通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿
剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤などの稀釈剤あ
るいは賦形剤が用いられる。この医薬製剤として
は各種の形態が治療目的に応じて選択でき、その
代表的なものとしては錠剤、丸剤、散剤、液剤、
懸濁剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤(液
剤、懸濁剤等)などが挙げられる。錠剤の形態に
成形するに際しては、担体として、例えば乳糖、
白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプ
ン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロー
ス、ケイ酸などの賦形剤、水、エタノール、プロ
パノール、単シロツプ、ブドウ糖液、デンプン
液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロー
ス、セラツク、メチルセルロース、リン酸カリウ
ム、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、乾燥デ
ンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラ
ミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウ
ム、ポリオキシエチレンソルビタン樹脂酸エステ
ル類、ラウリル硫酸ナトリウム、スステアリン酸
モノグリセリド、デンプン、乳糖などの崩壊剤、
白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油な
どの崩壊抑制剤、第四級アンモニウム塩基、ラウ
リル硫酸ナトリウムなどの吸収促進剤、グリセリ
ン、デンプンなどの保湿剤、デンプン、乳糖、カ
オリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸などの
吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸
末、ポリエチレングリコールなどの滑沢剤などを
使用できる。さらに錠剤は必要に応じ通常の剤皮
を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、
腸溶被錠、フイルムコーテイング錠あるいは二重
錠、多層錠とすることができる。丸剤の形態に成
形するに際しては、担体として例えばブドウ糖、
乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリ
ンン、タルクなどの賦形剤、アラビアゴム末、ト
ラガント末、ゼラチン、エタノールなどの結合
剤、ラミナラン、カンテンなどの崩壊剤などを使
用できる。坐剤の形態に成形するに際しては、担
体として例えばポリエチレングリコール、カカカ
オ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステ
ル類、ゼラチン、半合成グリセライドなどを使用
することができる。注射剤として調製される場合
には、液剤および懸濁剤は殺菌され、かかつ血液
と等張であるのが好ましく、これら液剤、乳剤お
よび懸濁剤の形態に成形するのに際しては、稀釈
剤として例えば水、エチルアルコール、プロピレ
ングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコ
ール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類
などを使用することができる。なお、この場合等
張性の溶液を調製するに充分な量の食塩、ブドウ
糖あるいいはグリセリンを強心剤中に含有せしめ
てもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛
化剤などを添加してもよい。更に本発明強心剤に
は必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、
甘味剤などや他の医薬品を含有せしめてもよい。 本発明の強心剤中に含有させるべき一般式(1)の
化合物又はその塩の量はとくに限定されず広範囲
から選択されるが、通常全組成物中1〜70重量
%、好ましくは1〜30重量%とされる。 本発明の強心剤の投与方法はとくに制限はな
く、各種製剤形態、患者の年令、性別その他の条
件、疾患の程度などに応じて決定される。例えば
錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤および
カプセル剤の場合には経口投与される。また注射
剤の場合には単独であるいはブドウ糖、アミノ酸
などの通常の補液と混合して静脈内投与され、さ
らには必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下も
しくは復腔内投与される。坐剤の場合には直腸内
投与される。 本発明強心剤の投与量は用法、患者の年令、性
別その他の条件、疾患の程度などにより適宜選択
されるが、通常有効成分である一般式(1)の化合物
の量を1日当り体重1Kg当り約0.01〜10mgとする
のがよい。また、投与単位形態中に有効成分を
0.1〜200mg含有せしめるのがよい。 実施例 以下、本発明強心剤有効成分化合物造のための
原料化合物の製造例を参考例として挙げ、次いで
有効成分化合物の製造例を実施例として挙げる。 参考例 1 濃硫酸500mlに外部氷冷撹拌下に濃硝酸29.3ml
を滴下し、さらにm−クロロベンズアルデヒド50
gを50℃以下にて滴下する。室温にて1時間撹拌
後、反応混合物を氷中に注入し、析出固体を取
する。析出固体を水洗後、塩化メチレンに溶解
し、塩化メチレン層を希苛性ソーダ水溶液にて洗
い、さらに水洗後硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒
を留去する。62.3gの2−ニトロ−5−クロロベ
ンズアルデヒドを得る。 mp65−69℃ 参考例 2 2−ニトロ−5−クロルベンズアルデヒド100
gをトルエン1000mlに溶解する。次にp−トルエ
ンスルホン酸10g及びオルトギ酸エチル87.8gを
加え、室温にて1時間撹拌する。希苛性ソーダ水
溶液にて中和し、トルエン層を水洗後無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥し、濃縮し、138gのオイル状
の2−ニトロ−5−クロロベンズアルデヒドジエ
チルアセタールを得る。 参考例 3 2−ニトロ−5−クロロベンズアルデヒドジエ
チルアセタール138gをDMF750mlに溶解し、無
水ピペラジン250gを加え80℃にて4時間撹拌す
る。過剰のピペラジン及びDMFを減圧留去し、
残渣に希苛性ソーダ水溶液を加え、溶解後塩化メ
チレンにて抽出する。塩化メチレン層を水洗後、
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去する。残渣
にイソプロピルアルコール850mlを加え、溶解す
る。濃HCl65mlを加え、1時間加熱還流する。冷
却後、析出結晶を取する。93gの2−ニトロ−
5−ピペラジニルベンズアルデヒド・塩酸塩を得
る。 mp195〜201℃ 参考例 4 2−ニトロ−5−ピペラジニルベンズアルルデ
ヒド5gをDMF50mlに懸濁し、トリエチルアミ
ン6mlを加え、外部氷冷撹拌下に3,4−ジメト
キシベンゾイルクロライド4.4gをDMF20mlに溶
解した溶液を滴下する。室温にて2時間撹拌し、
飽和食塩水の中にあける。塩化メチレンにて抽出
し、塩化メチレン層を水洗後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥する。溶媒を留去し、メチルアルコール
を加え、加熱後冷却し、取する。DMFにて再
結晶し、4.5gの2−ニトロ−5〔4−(3,4−
ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕ベ
ンズアルデヒドの黄色結晶を得る。 mp196〜198℃ 参考例 5 2−ニトロ−5−〔4−(3,4−ジメトキシベ
ンゾイル)−1−ピペラジニル〕ベンズアルデヒ
ド4gをピリジン20mlを加え、溶解し、マロン酸
2.1g、ピペリジン0.4mlを加え、80℃にて4時間
撹拌する。ピリジン及びピペリジンを濃縮し、希
塩酸水溶液にあけ、塩化メチレンにて抽出する。
塩化メチレン層を水洗し、溶媒を濃縮する。残渣
にメタノールを加え、冷却し、析出結晶を取す
る。3.7gの2−ニトロ−5−〔4−(3,4−ジ
メトキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕ケイ
皮酸を得る。 mp197〜202℃ 実施例 1 (a) 2−ニトロ−5−〔4−(3,4−ジメトキシ
ベンゾイル)ピペラジノ〕ケイ皮酸12gを濃塩
酸60mlに溶解する。この中に塩化第一スズ20g
を濃塩酸40mlに溶解した溶液を室温にて滴下す
る。2時間撹拌後析出結晶を取する。この結
晶をメタノール240mlに溶解し、10%苛性ソー
ダ水溶液にて中和し、析出結晶を取する。メ
タノール液を濃縮し、エタノールにて再結晶す
る。6.3gの2−アミノ−5−〔4−(3,4−
ジメトキシベンゾイル)ピペラジノ〕ケイ皮酸
を得る。 mp168〜170.5℃ 淡黄色粉末状晶 (b) 2−アミノ−5−〔4−(3,4−ジメトキシ
ベンゾイル)ピペラジノ〕ケイ皮酸5gをエタ
ノール−水混合溶媒に溶解し、5%パラジウム
炭素0.5gを加え、常圧にて還元する。理論量
の水素を吸収させた後、触媒を過し、エタノ
ール−水を濃縮乾固する。クロロホルムに溶解
し、シリカゲルクロマトにより分離し、1.5g
の3−〔2−アミノ−5−{4−(3,4−ジメ
トキシベンゾイル)ピペラジノ}フエニル〕プ
ロピオン酸を得る。 mp98〜101℃ 実施例 2 2−ニトロ−5−〔4−(3,4−ジメトキシ
ベンゾイル)ピペラジノ〕ケイ皮酸2gを1N
−水酸化ナトリウム水溶液5mlに溶解し、水15
ml及びエタノール10mlを加え、更に5%パラジ
ウム炭素0.5gを加え、常温常圧にて接触還元
する。反応後、触媒を去し、液を減圧留去
して、ナトリウム3−{2−アミノ−5−〔4−
(3,4−ジメトキシベンゾイル)ピペラジノ〕
フエニル}プロピオネート1.97gを得る。 NMR(DMSO−d6) 2.30(t,2H,J=6Hz) 2.63(t,2H,J=6Hz) 2.82〜3.10(m,4H) 3.44〜3.80(m,4H) 3.80(s,6H)、5.20(brs。,2H) 6.50〜6.73(m,3H) 7.01(s,3H) IR(KBr) 3425(s)、3360(s)、3400(w)、2910(w)、2840(w)、
1615(s)、1585(s)、1510(s)、1465(m)、1425(m)、1415
(m)、1330(w)、1290(w)、1260(m)、1250(m)、1230(s)、
1180(w)、1155(w)、1135(w)、1035(w)、1020(w)、965
(w)、940(w)、930(w)、860(w)、835(w)、810(w)、770
(w)、、745(w)、725(w)、710(w)、690(w)、650(w)、605
(w)、580(w) 実施例 3 1N−水酸化ナトリウム水溶液にかえて、1N−
水酸化カリウム水溶液5mlを用いる他は、実施例
2と同様に処理して、イソプロピルアルコールよ
り再結晶してカリウム3−{2−アミノ−5−〔4
−(3,4−ジメトキシベンゾイル)ピペラジノ〕
フエニル}プロピオネート2.0gを得る。 NMR(DMSO−d6) 2.30(t,2H,J=6Hz) 2.63(t,2H,J=6Hz) 2.82〜3.10(m,4H)、3.44〜3.80(m,4H) 3.80(t,6H)、5.20(brs。,2H) 6.50〜6.73(m,3H)、7.01(s,3H) IR(KBr) 3410(m)、3360(m)、3250(I)、3000(w)、2975(w)、
2940(w)、2840(g)、1610(s)、1570(s)、1510(s)、1460
(s)、1435(s)、1400(s)、1330(m)、1260(s)、1230(s)、
1180(m)、1155(w)、1130(m)、1100(w)、1135(m)、1120
(m)、965(w)、940(w)、930(w)、875(w)、860(w)、845
(w)、830(m)、810(m)、770(w)、750(w)、730(w)、690
(w)、650(w)、635(w)、610(m)、580(w) 実施例 4 2−ニトロ−5−〔4−(3,4−ジメトキシベ
ンゾイル)ピペラジノ〕ケイヒ酸1gを水20mlに
懸濁し、25%アンモニア水0.8mlを加えて溶かし、
これに5%パラジウム炭素250mgを加えて常温、
常圧にて接触還元する。反応終了後、触媒を去
し、液を減圧留去して、アンモニウム3−{2
−アミノ−5−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾ
イル)ピペラジノ〕フエニル}プロピオネート
970mgを得る。 NMR(DMSO−d6) 2.10〜3.20(m,8H)、3.40〜3.90(m,4H)、 3.80(s,6H)、4.70(brs.,2H)、 6.47〜6.88(m,3H)、7.0(s,3H) IR(KBr) 3440(m)、3225(m)、3000(w)、2940(w)、2900(w)、
2840(w)、1665(s)、1620(s)、1580(m)、1510(s)、1460
(m)、1430(s)、1400(m)、1380(m)、1330(w)、1290(m)、
1260(s)、1235(s)、1175(m)、1135(m)、1090(w)、1020
(m)、955(w)、870(w)、810(w)、770(w)、750(w)、725
(w)、670(w)、650(w)、605(w)、520(w)、 以下、本発明強心剤の製剤例を挙げる。 製剤例 1 ナトリウム3−{2−アミノ−〔4−(3,4−
ジメトキシベンゾイル)ピペラジノ〕フエニ
ル}ピロピオネート 5mg デンプン 132mg マグネシウムステアレート 18mg 乳糖 45mg 計 200mg 常法により1錠中、上記組成物の錠剤を製造し
た。 製剤例 2 カリウム3−{2−アミノ−5−〔4−(3,4
−ジメトキシベンゾイル)ピペラジノ〕フエニ
ル}プロピオネート 10mg デンプン 127mg マグネシウムステアレート 18mg 乳糖 45mg 計 200mg 常法により1錠中、上記組成物の錠剤を製造し
た。 製剤例 3 ナトリウム3−{2−アミノ−5−〔4−(3,
4−ジメトキシベンゾイル)ピペラジン〕フエ
ニル〕プロピオネート 500mg ポリエチレングリコール(分子量:4000)
0.3g 塩化ナトリウム 0.9g ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート
0.4g メタ重亜硫酸ナトリウム 0.1g メチル−パラベン 0.18g プロピル−パラベン 0.02g 注射用蒸留水 100ml 上記パラベン類、メタ重亜硫酸ナトリウムおよ
び塩化ナトリウムを撹拌しながら80℃で上記の蒸
留水に溶解する。得られた溶液を40℃まで冷却
し、本発明化合物、つぎにポリエチレングリコー
ルおよびポリオキシエチレンソルビタンモノオレ
エートをその溶液中に溶解した。次にその溶液に
注射用蒸留水を加えて最終の容量に調製し、適当
なフイルターペーパーを用いて滅菌過すること
により滅菌して1mlづつアンプルに分注し、注射
剤を調製する。 製剤例 4 アンモニウム3−{2−アミノ−5−〔4−(3,
4−ジメトキシベンゾイル)ピペラジノ〕フエ
ニル}プロピオネート 10mg デンプン 127mg マグネシウムステアレート 18mg 乳糖 45mg 計 200mg 常法により1錠中、上記組成の錠剤を製造し
た。 以下、薬理試験例及び毒性試験例を挙げる。 〔薬理試験〕 体重9〜13Kgの雄ビーグル犬を、ペントバルピ
タール・ナトリウム30mg/Kgの静脈内投与で麻酔
し、無菌的に開胸した。左心室圧測定用にコニス
バーグ圧トランスデユーサーを心尖部より左心室
内に挿入した。血圧測定用にポリエチレンカテー
テルを大腿動脈分枝より腹部大動脈内に挿入し
た。実験は手術侵襲より回復した1週間後より開
始した。心収縮力の指標としては左心室圧一次微
分を用いた。 供試化合物として、以下の化合物を用い、之等
の夫々をゼラチン・カプセルを用いて30mg/Kg経
口投与した。投与後2時間後の心収縮力を測定し
た。 供試化合物 1 カリウム3−{2−アミノ−5−〔4−3,4
−ジメトキシベンゾイル)ピペラジノ〕フエニ
ル}プロピオネート 2 3−{2−アミノ−5−〔4−3,4−ジメト
キシベンゾイル)ピペラジノ〕フエニル}プロ
ピオン酸 3 アンモニウム3−{2−アミノ−5−〔4−
(3,4−ジメトキシベンゾイル)ピペラジノ〕
フエニル}プロピオネート 結果を下記第1表に示す。
〔毒性試験〕
本毒性試験は、実施例3で得られたカリウム3
−{2−アミノ−5−〔4−(3,4−ジメトキシ
ベンゾイル)ピペラジノ〕フエニル}プロピオネ
ート(薬理試験例の供試化合物1.)について、雄
ラツトを用いて経口投与により行つた。その結
果、記化合物のLD50値は、LD50>7000mg/Kgで
あつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中R1はフエニル環上に置換基として低級
    アルコキシ基を有するベンゾイル基を示す〕 で表わされる化合物又はその塩を有効成分として
    含有することを特徴とする強心剤。
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