JPH0459831A - ゴム補強用材料 - Google Patents

ゴム補強用材料

Info

Publication number
JPH0459831A
JPH0459831A JP2170094A JP17009490A JPH0459831A JP H0459831 A JPH0459831 A JP H0459831A JP 2170094 A JP2170094 A JP 2170094A JP 17009490 A JP17009490 A JP 17009490A JP H0459831 A JPH0459831 A JP H0459831A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
fiber bundle
resin
cross
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2170094A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Okamoto
哲夫 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2170094A priority Critical patent/JPH0459831A/ja
Publication of JPH0459831A publication Critical patent/JPH0459831A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は自動車用タイヤのビード部補強材料、あるいは
カーカスを保護するためのベルト材料等に有用なゴム補
強゛用材料に関する。
〈従来の技術〉 従来、自動車用タイヤのビード部補強材料のコアとして
はもっばらスチール製のワイヤーが用いられてきた。
即ち、ビードワイヤーの役目はカーカスプライを固定す
ると同時にリム上のタイヤを固定することにあり、従っ
てその具備すべき条件は十分な引張強度があること、タ
イヤの加硫や走行時の熱によって収縮が起こらない熱的
に安定な材料であること、さらにタイヤの内圧で伸びて
しまわないような低伸度、高弾性率の材料特性を有する
ことなどが要求され、ゴムとの接着の善し悪しも重要な
因子である。
このような要求を満足する材料としては、コストも考慮
した上で従来はスチールが圧倒的に多く用いられてきた
が、スチール性のビードワイヤーは錆びやすい1重い等
の欠点を有している。
即ち、タイヤが外傷を受けた場合、そこから水が浸みこ
んでビードワイヤーに達し、ワイヤーを錆びさせること
があるが、1本或いは数本のワイヤーが錆びて弱くなる
と応力集中が起こり、急速に疲労を促進する。最悪の場
合には破壊に至ることもある。近年、自動車の長距離高
速巡航性能が向上している中でこのような欠点は致命傷
にもなりかねない。
また、タイヤの重量が大きくなることも省資源省エネル
ギーの観点から、大きな問題としてクローズアップされ
ている。即ち、米国のいわゆるCAFE規制にみられる
如く、地球規模の環境保護の観点から段階的な燃費規制
が行われており、この規制をクリアーするための有効な
方策として構成部品の軽―化があげられているからであ
る。
これらの問題を解決するため、従来スチールが主体であ
ったビードワイヤーをそれと同等或いはそれ以上の物性
を有する有am雑で置き換えることが検討されており、
特公昭56−22722号公報に記載の如く、二輪車用
タイヤでは有機繊維固有の特性を生かしたビードコアが
使用されている。
しかしながら、上記公報に記載の方法は、曲げ及び圧縮
に対しほとんど抵抗力を生じない方法であるため、タイ
ヤに掛かる衝撃が比較的小さく、且つゴム層の厚さが薄
い二輪車用タイヤには好適であるが、自動車用タイヤに
適用する場合には曲げ剛性が不足し、タイヤの使用中に
衝撃が加わった場合にビードのリム外れが起こり易く、
またタイヤを成形する際の形態保持性が劣るという欠点
があった。
〈発明の目的〉 本発明は前述の如き従来技術の問題点を解決し自動車用
タイヤ等に好適なゴム補強材料を提供することを゛目的
とするものである。
〈発明の構成〉 即ち本発明は、 [(1)補強用繊維束を熱可塑性樹脂で被覆した樹脂含
浸被覆繊維において補強用繊維束と熱可塑性樹脂とが繊
維断面において分散した海鳥状断面を形成し、かつ補強
用繊維束を構成する単繊維群も単ll雑の10〜70%
が独立した島成分として海鳥状断面を形成している樹脂
含浸被覆繊維を複数本引き揃えてなり、140Kg/−
以上の弓張強度、  1.59/cal以下の密度を有
することを特徴とするゴム補強用材料。
(2補強用繊維が全芳香族ポリアミドあるいはその変性
物である請求項(1)に記載のゴム補強用材料。」であ
る。
本発明で用いる補強用繊維・は、炭素繊維、ガラス1!
111.ポリパラフェニレンテレフタルアミド(デュポ
ン社製ケプラー■なと)、あるいはポリ3.4′ オキ
シジフェニレンテレフタルアミドとの共重合体(余人社
製テクノーラ■など)等の全芳香族ポリアミド繊維、或
いは全芳香族ポリエステル繊維、高強力ポリエチレン繊
維、高強力ビニロン繊維などである。また繊維に適当な
サイジング処理あるいは表面処理をしたものでもよい。
含浸被覆用の熱可塑性樹脂はポリアミド、ポリエチレン
、ポリエステル、ボリアリレート、ポリサルフォノ。ポ
リアリーレンスルフィド、ポリエーテルサルフォノ。ポ
リエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニ
トリル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアセ
タール、ポリスチレン等である。
これらの熱可塑性樹脂には、その特性を改善するために
種々の添加剤、例えば耐熱剤、耐候剤。
紫外線劣化防止剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤。
染料、顔料、結晶化促進剤、難燃剤等を添加してもよい
そして本発明のゴム補強用材料は補強用繊維束を熱可塑
性樹脂で被覆した樹脂含浸被覆繊維において補強用繊維
束と熱可塑性樹脂とが繊維断面において分散した轡島状
断面を形成し、かつ補強用繊維束を構成する単IIN群
も単I!雑の10〜10%が独立した島成分として海鳥
状断面を形成している樹脂含浸被覆繊維を用いてなるも
のである。
ここに本発明における樹脂含浸被覆繊維とは繊維断面に
おいて補強用繊維束が島成分を成し熱可塑性樹脂が海成
分を成すものである。しかし補強用111束が樹脂被覆
繊維の中心部にすべて寄り集った形態のものでは繊維束
の樹脂からの素抜けが起こり補強材の強度が低下する(
例えば第1図)。
補強用繊維束がすべて個々に独立して島成分を形成して
いるか(第2図(A)、(B))または各島成分が接し
ているとしても樹脂被覆繊維の中央部にすべて寄り集っ
た形態とはなっていないものである。補強用繊維束自体
の断面形状は第2図(A)のような円形でもよいが、第
2図(B)のような非円形の方がより好ましい。
次に補強用繊維束を構成する単繊維群も単IMNの10
〜70%が独立した島成分として海島状断面を形成して
いるものである。
補強用繊維を構成する単繊維の1本1本がすべて被覆用
樹脂で覆われていると、すなわち単繊維がすべて独立し
た島成分になっていると樹脂含浸被覆繊維の曲げ強度が
大きくなりすぎ、例えばビード補強材に成形する際、型
金リングへのフィツト性が低下するなど取扱性が大幅に
悪化するので単flAHが独立した島成分である比率は
70%以下、望ましくは60%以下とする必要があるが
、10%未満では補強用繊維が樹脂から抜は易くなるの
で10%以上望ましくは20%以上とする必要がある。
次に、本発明を図面にしたがって説明する。
第1図は、従来の樹脂被覆!INを示したものである。
第1図は多数の補強用単繊維からなる補強用繊維束5本
を引き揃え補強用繊維束となした樹脂被覆繊維の断面図
であり、補強用繊維束を5本合せ撚糸または組紐とした
場合の断面図である。
補強用繊維束は分割されることなく一ケ所に固まってお
り、はぼ円形に近い。
第3図は従来例である第1図に示した補強用繊維束の一
つを取り出したものの断面図であり、補強用繊維束を構
成する単繊維の熱可塑性樹脂中での分散状態を示したも
のである。被覆用の熱可塑性樹脂は単繊維の中に入り込
むことはほとんどなく又は、入り込んだとしても表層か
ら高々数層までである。
かかる分散状態は、集束したIN束に通常の方法で熱可
塑性樹脂を被覆させたときに得られる形態であり、熱可
塑性樹脂と補強用su+iとの間の引抜力は極めて低い
第2図(A>、(B)は本発明で用いる樹脂含浸被覆1
/JAMの態様の一例を示したもので、補強用IIS束
を5本とした場合の断面図であり、島成分である補強用
繊維束の間に海成分である含浸被覆用熱可塑性樹脂が入
り込んだ状態を示す。
第2図(A)は、個々の補強用繊維束が独立して熱可塑
性樹脂で覆われた状態を示し、第1図に比し補強用繊維
束と熱可塑性樹脂との接触面積が増大する為に引抜力は
大巾に向上している。
第2図(B)は、個々の補強用繊維束が例えば楕円、偏
平、0字、星型等の非円形断面であって、熱可塑性樹脂
で覆われた状態であり、第2図(A)に比し補強用繊維
束と熱可塑性樹脂との接触面積は更に増大する為に引抜
力はより向上している。
これら第2図に示される補強用繊維束の断面形態は、長
さ方向に一定である必要は無く、これらの形態が組合わ
さったものであってもよい。
第4図は、第2図(A)に示される補強用繊維束の一つ
を取り出したもので、補強用繊維束を構成する単繊維群
の分散状態の一例を示すものである。単tjAMからな
る1補強用III束において単繊維は密集した部分及び
分散した部分を形成し、これらを熱可塑性樹脂が覆って
いる。
単繊維のすべてが熱可塑性樹脂中に分散しているときは
、熱可塑性樹脂との接触面積が増大し、耐引抜性は向上
するが、屈曲時に於ける圧縮、伸張に対しては熱可塑性
樹脂との接触面積が高いため、自由度が低く耐屈曲性が
悪くなる。従って耐引抜性と耐屈曲性という相反する条
件を同時に満足させるためには補強用繊維束を構成する
単II帷群の30〜90%が密に集束し、残り70〜1
0%が粗に分散していることが必要である。
第5図は、樹脂含浸被覆II雑の製造方法に用いる製造
装置の一例を示したものである。複数の連続した補強用
繊維束Fは、ボどン1から案内ガイド2を経由して、予
熱ヒータ3に導かれ、ここで加熱され成形時に有害とな
る成分を蒸発、気化させた後、案内ガイド4を経て繊維
束の導入側ダイ5からポリマー溜6に導入される。ここ
で、スクリュー9によって溶融されたスロート8を経て
押出されてきた溶融熱可塑性樹脂で被覆され、導出側ダ
イアを経て熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱された成
形ノズル11により成形され、冷却バス13で冷却され
ながら案内ガイドローラー12を介して、引取ロール1
4で引き取られる。このストランド状の樹脂含浸被覆繊
維を捲取機15で捲取る。
第5図の予熱ヒーター3は、成形時に有害となる水分、
油剤、固着剤等を蒸発、気化させる。繊維束の損傷を最
小限に抑えるには非接触方式のヒーターとするのが望ま
しい。更に、複数の繊維束を均一に加熱する為に反射板
を設け、各繊維束の温度を均一にすることが望ましい。
予熱ヒーター3の予熱温度は繊維束近傍温度が熱可塑性
樹脂の溶融温度より高ければ、成形時に問題となる熱劣
化によるガスの抑制が可能であるが、高引取速度で効果
的に予熱するには予熱温度は熱可塑性樹脂の溶融湿度よ
り2 of℃以上高い方が望ましい。しかし温度が高過
ぎるとエネルギーロスが大きいばかりでなく、繊維が熱
によりダメージを受け、機械的強力の低下等を生ずる。
従って、例えば全芳香族ポリアミド繊維の場合には熱可
塑性樹脂溶融温度より 150℃^い温度以下、無機繊
維の場合には熱可塑性樹脂溶融温度より200℃高い温
度以下で加熱するのが望ましい。又、予熱時間は予熱温
度により異なるが1秒以上の処理時間があれば成形時の
ガス発生を抑制することが可能である。またこのように
して予熱処理された補強用繊維束は繊維束と溶融熱可塑
性樹脂との付着性が向上する。
すなわち予熱処理しない繊維束に溶融した熱可塑性樹脂
を付着せしめる場合は、引取速度が一定以上になると樹
脂の付着が追い付かず、繊維束の長さ方向に樹脂の付着
斑が生じるようになるが、予熱処理した繊維束では、予
熱しない場合に比し1.5倍以上の速い引取速度として
も樹脂の付着斑が発生しない。これはそのまま生産性の
向上及び品質向上に結び付く効果である。
導入側ダイ5は、ボルトによりダイヘッド10に固定さ
れている。第6図にダイ5の詳細を示すが、繊維束の入
り側である上部は111束を通し易くする為にテーパー
を設けることが望ましい。補強用繊維の導入孔16はポ
リマー溜6での加圧を容易にし、溶融熱可塑性樹脂が導
入孔16から系外へ流出することを防ぐために、該11
1束の断面積に近い断面積とすることが望ましいが、あ
まり小さいと繊維束と導入孔16との間の抵抗が大きく
なり、繊維束の引抜きが困難となるので導入孔断面積は
繊維束断面積の1.02倍以上が望ましい。又大き過ぎ
ると加圧が困難になるばかりでなく溶融熱可塑性樹脂が
流出しやすくなるので、該比率は1.7倍以下が望まし
い。また導入孔16の長さは、加圧性及び溶融熱可塑性
樹脂の外部への流出防止の為には、長い方がよいが、工
作性や取扱性の点から3〜20mが望ましい。
出側ダイアはボルトによりダイヘッド10に固定されて
いる。第7図にダイアの詳細を示す。繊維束の入り側で
ある上部にはテーパーを設けて、補強用繊維に付着含浸
した溶融熱可塑性樹脂を絞り込みながら引き抜くことが
該樹脂の含浸性を向上させる点から望ましい。
又、溶融熱可塑性樹脂で被覆含浸された補強用1iie
i束の導出孔17は、ポリマー溜6での加圧性及び溶融
熱可塑性樹脂の外部への流出防止の為に、導入孔16の
断面積と同じかまたはそれ以上とするのが・望ましい。
又、導出孔17の長さはポリマー溜6での加圧性及び溶
融熱可塑性樹脂の外部への流出防止の点より、導入孔1
6の長さ以下であることが望ましい。
これら導入側ダイ5と導出側ダイアとを用い、溶融熱可
塑性樹脂をスクリュー9から供給することにより、ポリ
マー溜6での加圧が可能となり、補強用繊維束中の気泡
を排除し、溶融熱可塑性樹脂を補強用繊維束に含浸せし
めることが可能となる。加える圧力が低いときは、溶融
熱可塑性樹脂の粘度が高いために十分な含浸性は得られ
ず、繊維束に熱可塑性樹脂が入り込むことはできない。
しかしながら、25Ks/ cd以上、望ましくは50
Kg/d以上の圧力で加圧すれば、補強用繊維束内に溶
融した熱可塑性樹脂が入り込み、樹脂中に分散し、繊維
と樹脂との閣の密着性が良好な樹脂含浸被覆繊維を得る
ことができる。又、圧力は高いほど短時間内に繊維束内
部まで溶融熱可塑性樹脂を含浸せしめることができるが
、加圧の為のスクリュー9の回転エネルギー及びダイ5
.6の工作精度より考えて200Kg/cj以下の圧力
とすることが望ましい。
第8図に成形ノズル11の詳細を示すが、熱可塑性樹脂
で被覆された補強用繊維束の入り側にテーパーを設ける
ことが望ましい。このテーパーを設けることにより、熱
可塑性樹脂の絞り込みを行うと共に、このテーパ一部の
絞り込みにより取り除かれた樹脂のポリマー溜とするこ
とで、長さ方向に、より均一に熱可塑性樹脂を含浸被覆
せしめることが可能となる。成形孔18は、通常丸断面
であるが、三角、四角等の多角系断面を任意に用いるこ
ともできる。更にこの成形ノズル11において重要なこ
とは、繊維束を含浸被覆している熱可塑性樹脂の溶融温
度以上に加熱することである。熱可塑性樹脂の溶融温度
以下で熱可塑性樹脂の絞り込みを行うと、高い引抜張力
が必要なばかりでなく、既に補強用繊維に含浸被覆され
ている熱可塑性樹脂と補強用繊維との間に剥離を生じ、
また含浸性が大幅に低下する。又、ノズル11の温度が
熱可塑性樹脂の溶融温度に比し大幅に高いときは、熱可
塑性樹脂の粘度が低下するために、絞り込み効果が低下
するだけでなく、熱可塑性樹脂の劣化が促進され、得ら
れる樹脂含浸被覆繊維の機械的特性が低下する。出側ダ
イアと成形ノズル11との距離は自由に取り得るが、可
能な限り近付けることが熱可塑性樹脂で被覆された補強
用繊維束の冷却固化を防ぐうえで望ましい。
その他、コアとなる有機繊維とマトリックスとなる樹脂
繊維とを混繊交絡した後加熱して樹脂繊維を溶融させ、
樹脂を含浸させる方法や、フィルム状の樹脂を加熱圧看
させながら含浸する方法等自由に用いてよい。要するに
、補強用繊維束を構成する単繊維群の30〜90%が密
に集束し、残り70〜10%が粗に分散していればとの
うような方法を用いてもよい。
上記方法にて製造されたゴム補強用材料は、たとえばビ
ード補強材として用いた場合、スチール製のビードワイ
ヤーと同等以上の引張強度9曲げ剛性を持つため、それ
単独でもあるいはスチールワイヤーと組み合わせても使
用することができる。
本発明のゴム補強材料は上記の樹脂含浸被覆繊維を複数
本引き揃えてなるものであり、140に9/−以上の引
張強度、  1.5iJ/i以下の密度を有するもので
ある。
ここで、樹脂含浸被覆amを複数本引き揃えてなるとは
、たとえばタイヤのビード補強材に成形する際、該繊維
の複数本を型金リングに多数回巻取って重ねる、あるい
は撚りあわせる等の方法を用いてビードリングを作るこ
とを言い、特に、本発明の樹脂含浸被覆繊維の場合には
スチールに比べて曲げ剛性がやや低いため、・ビードに
掛かる応力を分散させるためにも複数本の樹脂含浸被覆
繊維を引き揃えることが必要である。
また、強度が14ONS!/−未満の場合には、たとえ
ばビード補強材に成形した際、タイヤの形態固定が不十
分でリム上のタイヤを固定することができないなど、製
造上あるいは使用上の不都合が生じる。
上記の特性を満足する材料としては、炭素繊維。
ガラス繊維などの無機繊維があり、特開平116901
号公報には炭素繊維を熱硬化性樹脂で被覆含浸したビー
ド補強材料が提案されているが、般に無機繊維は脆い上
、さらにそれを剛性の高い熱可塑性樹脂で被覆した場合
にはタイヤの成形時あるいは使用時にコア材の折損が起
こりやすいので可撓性に冨む有機繊維を用いるのが望ま
しい。
さらに、ゴム補強材料の密度は1.5g/Crd以下で
ある。即ち、前述のCAFE規制の軽量化の目標値を達
成するためにはタイヤの重−を10%削減する必要があ
り、これをスチールから他素材への置換によって達成す
るには、密度はスチールの5分の1以下とする必要があ
る。
現在、タイヤのゴム補強に用いられているスチールの平
均密度は7.5g/Cdであり、従って該樹脂含浸被覆
1111Nの密度は1.5以下でなければならない。密
度の値は小さい程スチールに対する軽量化のメリットが
発揮できるが、実用的には1.0g/−以上の値が好ま
しい。
この点でも無機繊維は有機繊維より密度が大きく望まし
くない。
〈発明の効果〉 本発明により、従来のスチールに比べてはるかに軽く、
且つ錆びず、しかも従来と同等以上の特性を有するビー
ド補強材料あるいはベルト材料等を提供することが可能
となり、従来のスチールワイヤーの代替として自動車用
タイヤの重量軽減に大きな利点が発揮できる。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を具体的に説明する実施例で
用いた測定法は下記の通りである。
(1)引張強度 インストロン・ジャパン■製万能材料試験機モデル11
30を用い、平板チャックを使用して試料長:200履
、引張速度200am/分の条件にて測定を行ない、荷
伸曲線のピーク強力をその材料の破断強力として次式よ
り算出した。
引張強度=4×〈破断強力/πR2) ここでπは円周率、Rはゴム補強材の直径を表し、Rの
値は電子式マイクロメーターを用いて100分の14I
R単位まで読み取った。
(2)密度 JIS  K−7112に準じて測定し、比重の値を密
度とした。
(3)  単繊維の被覆状況 光学顕微鏡で反射光を用い、100倍の倍率下で熱可塑
性樹脂中での単繊維の分散状態を観察し単繊維を熱可塑
性樹脂が取り巻いているものの本数を計測した。
実施例1 第5図に示す方法に従って、1000デニール/667
フイラメントのテクノーラ■糸(余人■パラ系アラミド
繊維)に90ケ/mの7撚を入れて1本の補強用繊維束
とし、5本の補強用繊維束を350℃に加熱された予熱
ヒーターで3秒間加熱したのち、内径0.5am+φ、
長さ10.の別々の導入孔を通して5本の補強用繊維束
が接しないようにポリマー溜に導き、ここでスクリュー
で溶融され320℃にコントロールされたナイロン46
樹脂を50Kg/cIiの加圧下で該tjAMに含浸せ
しめ、ついで内径1,0履φ、長さ2amの導出孔より
引き抜き、320℃に加熱された内径o、’lsφ、長
さ5aw+の成形ノズルで成形を行ない、冷却して第2
図(A)に示される如き形態を有する樹脂被覆ストラン
ドを得た。
尚、この時の成形速度は20m/分であった。得られた
樹脂被覆ストランドを3本引き揃え引張強度198Ng
/j、密度1.30 g/dのゴム補強用材料とした。
実施例2 補強用繊維として1000デニール/667フイラメン
トの無撚のテクノーラ■糸5本を用いた以外は実施例1
と同様の方法にて被覆した第2図<8)に示される如き
断面形態を有する樹脂含浸被覆ストランドを得た。得ら
れた樹脂含浸被覆ストランドを3本引き揃え引張強度1
90に97d、密度1.339/aIのゴム補強用材料
とした。
実施例3 実施例1において、樹脂にポリブチレンテレフタレート
を用い、溶融および成形温度を290℃に変更した以外
は実施例1と同様に実施した。特性は表1に示す。
実施例4 実施例1において、補強amに1500デニール/30
0フイラメントのボリアリレーt−1113本を用いた
以外は実施例1と同様に実施した。特性は表1に示す。
比較例1 補強用繊維として1000デニール/667フイラメン
トのテクノーラ@糸に90ケ/mの7撚を入れて1本の
補強用l!雑束とし、5本集めて17ケ/mのS撚を入
れ補強用繊維束となし、この補強用繊維束を1個の導入
孔を通してポリマー溜に導いた以外は実施例1と同様の
方法にて被覆して第1図の如き断面形態を有する樹脂含
浸被覆ストランドを得た。得られた樹脂含浸被覆ストラ
ンドを3本引き揃えゴム補強材とした。引張強度は66
89/d、密度は1.299/dでありた。
比較例2 実施例1において含浸圧力を15ONg/ciとした以
外は実施例1と同様に実施した。特性は表1にボす。
比較例3 実施例1において、1782デニール/ 3000フイ
ラメントの炭素繊維3本を用いた以外は実施例1と同様
に実施した。
特性は表1に示す。
表1に示す如く、本発明によって得られたゴム補強材料
は、従来のスチールワイヤーと同等以上の強度を有する
上に、スチールに比べてはるかに軽く、且つ錆びないと
いう利点を有しており、従来のスチールワイヤーの代替
として自動車用タイヤの重量軽減に大きく寄与するもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来の補強用lIH束と熱可塑性樹脂との形
態を示す断面図。 第2図(A)、(B)は、本発明における補強用繊維束
と熱可塑性樹脂との形態を示す断面図。 第3図は従来例の第1図の1補強用繊維束における単繊
維の熱可塑性樹脂中での分散状態を示す断面図。 第4図は本発明における第2図の1補強用1lI1束に
おける単繊維の熱可塑性樹脂中での分散状態を示す断面
図。 第5図は本発明における樹脂含浸液−繊維の製造装置の
一例を示す概要図、第6図は導入側ダイの正面図、第7
図は導出側ダイの正面図、第8図は成形ノズルの正面図
。 ■・・・補強用繊維束、■・・・熱可塑性樹脂。 ■・・・単繊維集中部、■・・・単繊維分散部。 ■・・・単繊維、F−・・供給繊維、1・・・ボビン。 2.4・・・案内ガイド、3・・・予熱ヒーター5・・
・導入側ダイ、6・・・ポリマー溜。 7・・・導出側ダイ、8・・・スロート、9・・・スク
リュー10・・・ダイヘッド、11・・・成形ノズル。 12・・・案内ガイドローラー、13・・・冷却バス。 14・・・引取りロール、15・・・捲取り機。 16・・・補強用繊維導入孔、17・・・補強用繊維導
出孔。 1・8・・・成形孔 特許出願人 帝 人 株 式 会 社 第1図 第3図 第4図 (B) 第6図 第7 図 第8 図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)補強用繊維束を熱可塑性樹脂で被覆した樹脂含浸
    被覆繊維において補強用繊維束と熱可塑性樹脂とが繊維
    断面において分散した海島状断面を形成し、かつ補強用
    繊維束を構成する単繊維群も単繊維の10〜70%が独
    立した島成分として海島状断面を形成している樹脂含浸
    被覆繊維を複数本引き揃えてなり、140kg/mm^
    2以上の引張強度、1.5g/cm^3以下の密度を有
    することを特徴とするゴム補強用材料。
  2. (2)補強用繊維が全芳香族ポリアミドあるいはその変
    性物である請求項(1)に記載のゴム補強用材料。
JP2170094A 1990-06-29 1990-06-29 ゴム補強用材料 Pending JPH0459831A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2170094A JPH0459831A (ja) 1990-06-29 1990-06-29 ゴム補強用材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2170094A JPH0459831A (ja) 1990-06-29 1990-06-29 ゴム補強用材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0459831A true JPH0459831A (ja) 1992-02-26

Family

ID=15898532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2170094A Pending JPH0459831A (ja) 1990-06-29 1990-06-29 ゴム補強用材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0459831A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0904958A3 (en) * 1997-09-30 2001-03-14 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic radial tire
JP2012207220A (ja) * 2011-03-17 2012-10-25 Teijin Fibers Ltd 繊維強化エラストマー成形品
JP2017074684A (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 三菱レイヨン株式会社 熱硬化性樹脂含浸強化繊維束の製造方法、引抜成形物の製造方法、熱硬化性樹脂含浸強化繊維束の製造装置及び引抜成形物の製造装置
WO2019239941A1 (ja) * 2018-06-15 2019-12-19 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0904958A3 (en) * 1997-09-30 2001-03-14 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic radial tire
JP2012207220A (ja) * 2011-03-17 2012-10-25 Teijin Fibers Ltd 繊維強化エラストマー成形品
JP2017074684A (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 三菱レイヨン株式会社 熱硬化性樹脂含浸強化繊維束の製造方法、引抜成形物の製造方法、熱硬化性樹脂含浸強化繊維束の製造装置及び引抜成形物の製造装置
WO2019239941A1 (ja) * 2018-06-15 2019-12-19 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP2019217822A (ja) * 2018-06-15 2019-12-26 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4677818A (en) Composite rope and manufacture thereof
US5068142A (en) Fiber-reinforced polymeric resin composite material and process for producing same
US5520867A (en) Method of manufaturing a resin structure reinforced with long fibers
CA1269552A (en) Reinforced optical fiber and production of the same
US10343311B2 (en) Method for producing a reinforcement rod
CN103132353A (zh) 一种聚氨脂包覆玄武岩纤维线绳及加工方法
RU2071513C1 (ru) Способ изготовления жгута и жгут
JPH0459831A (ja) ゴム補強用材料
JPH08336879A (ja) 樹脂被覆補強繊維糸、成形材料及びその製造方法
JP4906522B2 (ja) 熱可塑性樹脂被覆frp線条物の製造方法及び製造装置
JP5993262B2 (ja) すだれ織物
JPH11130882A (ja) ヤーンプリプレグおよびその製造方法
JP2862613B2 (ja) 樹脂含浸被覆繊維
JPH01174413A (ja) 複合糸プリプレグ
EP1225261A1 (en) Wrapped cord
JP3238618B2 (ja) ゴムホース補強用ポリエステルコードの製造方法
JP3345083B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2004163501A (ja) ドロップ光ファイバケーブル
KR20220101110A (ko) 성형 재료 및 성형품
JPH07329520A (ja) 自転車タイヤ用ビード材
JPH0557819A (ja) ゴム補強用材料
JPH1095211A (ja) 自転車タイヤ用ビード材料
JP3569018B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法
CN115657242B (zh) 一种细径纤维增强光缆及制造工艺
JP3340540B2 (ja) 補強用芯材及び繊維樹脂複合シート