JP3569018B2 - 繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は射出成形機等を用いて、繊維強化熱可塑性樹脂材料を成形するに際し、その品質を大きく左右するガスの発生が抑制され、補強用繊維が樹脂により十分にその特性を発揮すべく高度に含浸され、かつ成形材全体に補強用繊維が均一に分散混入され、更に、繊維強化熱可塑性樹脂表面に均一かつ微細な凹凸を有する高品質な成形材を得る為の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法としては、一般に5mm位に繊維束を切断したチョプドストランドと樹脂を押出機により混練押し出しする方法が知られている。しかしながらこの方法によれば、例えば有機繊維である芳香族ポリアミド繊維では、短く切断した場合、繊維は綿状になって、著しく嵩高になるため、押出機やニーダーに噛み込みにくく、また無機繊維である炭素繊維とかガラス繊維は押出機の混練工程で、高い煎断力により粉砕され0.5mm以下となり、得られる繊維強化熱可塑性樹脂材料の機械的特性が低下するという問題点があった。更に、近年PPS、PEEK、PESの如く耐熱性のある熱可塑性樹脂による補強が必要になるにつれて、押出機によるペレット作成時及び射出形成時に補強用繊維の集束剤が熱劣化する事により繊維の分散性が悪化するという問題点もあった。更に、成形品の高温使用時に、補強繊維の水及び熱劣化した集束剤がガス化するために、得られた繊維強化熱可塑性樹脂の耐熱性、機械的特性が悪化するという問題も生じていた。これら欠点を解決するために特開昭62―24035号公報、特開昭57―90020号公報等が提案されている。しかしながら噛み込み性とか補強繊維の粉砕に対しては効果があるものの、強化用繊維の水及び熱劣化した集束剤がガス化するという問題を解決するには至っていない。さらに、連続繊維で強化した繊維強化熱可塑性樹脂材料用に供する原料については、長さ方向のフィラメント(単繊維)混率が均一なことも重要な要因の一つであるが、該公報の方法では均一な材料を作ることは至難である。また、特開平01―019591号公報等もあるが、繊維間の樹脂含浸性にバラツキのあることも我々の解析において判明した。
【0003】
さらに上述の先行資料等で作成された連続する長繊維で強化されてなる繊維強化熱可塑性樹脂材料では、その材料の破断伸度が、一般的には強化繊維によって規制される。例えばスチール補強材等に比べて高伸度である有機系及び無機系繊維で補強された材料の破断伸度は高くなる。従って有機系繊維強化材料等の寸法安定性やクリープ特性はスチール補強材料に比べて劣るという問題もあった。
【0004】
また、上述の先行試料等で作成された繊維強化熱可塑性樹脂材料では、その後に各種剤などを被覆する場合、樹脂表面に均一に付着せず、樹脂表面上に斑となって付着したり、かつ後加工剤との接着性にも劣るという問題も生じていた。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、前述の如く従来技術の問題点を解決する事を目的とするもので短繊維強化熱可塑性樹脂材料として用いる場合に対し、噛み込み性、分散性が良好で成形段階での熱劣化によるガスの発生も少なく、補強用繊維が樹脂により十分にその特性を発揮すべく高度に含浸され、かつ成形材全体に補強繊維が均一に分散混合され、更に、繊維束被覆樹脂表面に特殊な処理を施すことにより、その後の各種表面加工剤との接着に優れた材料を提供する事であり、又連続する長繊維補強の繊維強化熱可塑性樹脂材料として用いる場合に於いても、成形段階での熱劣化によるガスの発生が少なく、補強用繊維が樹脂により十分にその特性を発揮すべく含浸され、気泡もなく、成形材全体に補強用繊維が均一に分散混入され、更に、被覆樹脂表面上に均一かつ微細な凹凸を付与されてなる接着性、耐熱性、寸法安定性及び機械的特性等に優れた材料を提供するための製造方法を提案する事にある。本発明者らは、補強用繊維束を熱可塑性樹脂で被覆する製造方法に於いて、補強用繊維束を予め熱処理して該補強用繊維に吸着及び付着されている水分や油剤など蒸発物を気化させることにより、成形時のガス化とその発生を防ぎ、更に、該補強用繊維束を溶融した熱可塑性樹脂で被覆するに際し、該樹脂に圧力を加える事で高粘度である熱可塑性樹脂を補強用繊維束の中に注入し、かつ、該被覆された繊維束を該熱可塑性樹脂の溶融温度以上で成形ノズルを用い再成形する事により長さ方向に単繊維の混率を均一にし、該被覆された繊維束を特殊な表面処理装置を通過させることにより、樹脂表面上に微細な凹凸を形成し、その後の加工剤との接着性を向上させて、これを材料として用いた場合の成形材の接着
性、または、これをカットして原料として用いた射出成形品やプレス成形品の耐熱性、寸法安定性、及び機械的特性が優れている事を見いだし本発明に至ったものである。
【0006】
【発明の構成】
即ち本発明は、「(請求項1 補強用繊維束を熱可塑性樹脂で被覆する方法に於いて、補強用繊維束を予め、100℃以上の温度で熱処理を行う工程、この工程と連続して該補強用繊維を該熱可塑性樹脂で被覆する工程、続いて該熱可塑性樹脂を冷却する工程、及び被覆された該熱可塑性樹脂の表面に凹凸を形成する工程を有する事を特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。
(請求項2) 補強用繊維を熱可塑性樹脂で被覆する工程と、該熱可塑性樹脂を冷却する工程との間で、熱可塑性樹脂で被覆された補強用繊維束を該熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で、再成形用ノズルにより再成形後、冷却する請求項1記載の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。
(請求項3) 補強用繊維を溶融した熱可塑性樹脂で被覆する工程において、25kg/cm2 以上の圧力を該樹脂被覆時に付与する請求項1及び請求項2記載の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。
(請求項4) 補強用繊維束を、予め、100℃以上且つ熱可塑性樹脂の溶融温度以上の高温で熱処理する工程を含む請求項1,2又は3記載の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。
(請求項5) 可塑性樹脂表面に、特定荷重の加えられた微粒子並みの砂中を通過させる方法、またはサンドブラスト処理法、或いは特定の微細な凹凸が刻まれたロールを使用する方法により、表面凹凸が形成されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。」である。
【0007】
本発明で用いられる補強用繊維束としては、ポリアクリルニトリル系、レーヨン系、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維で総称されるポリ−(P−フェニレンテレフタラミド)、ポリ−(m−フェニレンテレフタラミド)及びそれを骨格とする共重合体、無機系、有機系の様々の繊維の一種又は二種以上の組み合わせが挙げられる。また、各々の繊維と樹脂との組み合わせに於いて、繊維に適当なサイジング処理あるいはカップリング剤処理等、適宜表面処理を施す事もできる。被覆に用いる熱可塑性樹脂としてはポリアミド、ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリエーテルニトリル、ポリサルフォン、ポリアリーレンスルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルニトリル、ポリカーボネイト、ポリオレフィン、ポリアセタール、ポリスチレン等の剛性樹脂及びそれらの混合物又は共重合体が挙げられる。
【0008】
更に、これらの熱可塑性樹脂は、その特性を改善する為に様々の添加剤、例えば耐熱剤、耐光性向上剤、紫外線劣化防止剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、染料、顔料等の着色剤、結晶化促進剤、難燃剤等や、第三成分として炭酸カルシウム等の無機系、有機系、金属系の粉末等も容易に添加する事ができる。
【0009】
次に、図面に従って本発明を説明する。
【0010】
図1は、本発明の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造に用いられる製造装置の一例を示すものである。複数の連続した補強用繊維束1は、ボビン2から案内ガイド3を経由して、前側張力制御装置4で1回以上の必要回数で巻かれ、予熱ヒーター5に導かれ、ここで熱処理を受け成形時に有害となる成分を蒸発、気化させた後に、案内ガイド6を経由して繊維束の導入側ダイ7からポリマー溜まり8に導入される。補強用繊維束はスクリュー11で溶融加圧され、スロート10を経て押し出されてきた溶融熱可塑性樹脂で被覆され、導出側ダイ9を経た後、引き続いて熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱された再成形用ノズル13により、過剰な樹脂を絞り込んだ後に、冷却バス15で冷却されつつ、案内ガイドローラー14を介し、樹脂表面凹凸形成装置16で被覆樹脂表面に微細な凹凸を形成しながら、後側張力制御装置17で張力制御された後に、引き取りロール18で引き取り、捲き取り機19に巻かれて、目標とするフィラメント混率、断面形状である連続長繊維強化熱可塑性樹脂被覆材料が得られる。
【0011】
このストランド状で樹脂被覆された繊維強化熱可塑性樹脂材料を捲き取り機19で捲き取る代わりにストライドカッターあるいはペレタイザーで任意の長さに切断することにより、樹脂中に切断長に等しい補強用繊維がモノフィラメント又はそれに近い状態で均一に分散されてなるペレット状の繊維強化熱可塑性樹脂原料を得ることもできる。
【0012】
図1中の予熱ヒーター5は、繊維に付着または吸着しており成形時に有害となる水分とか処理用油剤、固着剤等を蒸発、気化させることができる温度まで上げることができるものなら特にその形状、種類を問わないが、繊維束のダメージを最小限に抑える為には非接触方式のヒーターを用いることが望ましい。又、ヒーターは繊維束から立ち昇る蒸発物、ガス化物等による汚れを防ぐため、繊維束の下方に配するのが望ましい。更に、複数の繊維束を均一に熱処理する為には反射板を設け、各繊維束間の温度を均一にすることが望ましい。予熱ヒーター5中に於ける繊維束の熱処理温度は、熱処理時間にもよるが、繊維に付着または吸着している物質が蒸発またはガス化する温度以上、即ち、吸着水の蒸発ならば100℃以上、油剤の分解、除去ならば230℃以上必要であり、さらに好ましくは該繊維束に含浸しようとする熱可塑性樹脂の溶融温度より高く設定して成形時に問題となる蒸発物やガス化物を予め除去する事であって、この効果を高引き取り速度下で得ようとするならば、該予熱処理温度は熱可塑性樹脂の溶融温度より20℃以上高い方が望ましい。しかしながら、該温度を高くすると、加熱するためのエネルギーロスが大きいばかりでなく、該繊維が熱によりダメージを受け、機械的強力の低下等を生ずる場合があるため好ましくない。従って、例えば有機繊維であるアラミド繊維の場合には該熱可塑性樹脂溶融温度より150℃、無機繊維の場合には該溶融温度より200℃の高い温度以下で、かつ、アラミド繊維が分解を開始しはじめる485℃以下の温度で熱処理するのが望ましい。又、処理時間は処理温度により異なるが10秒以上の処理時間があれば成形時のガス発生を
抑制することが可能である。
【0013】
この様にして予熱処理された補強繊維を用いると、成形時のガス発生抑制効果以外にも実に驚くべき事実が発見された。それはパラ系アラミド繊維に於いて特に顕著に見られる現象であるが、予熱処理により繊維束の吸着水分や主として油剤である表面処理剤等が除去された繊維束では、繊維と熱可塑性樹脂の界面接着性が向上するという現象である。つまり、予熱処理をしない繊維束に溶融した熱可塑性樹脂を付着させる時に、引き取り速度が一定以上になると樹脂の付着が追いつかず、繊維束の長さ方向に樹脂の付着斑が生じるようになるが、予熱処理を行った繊維束では、予熱処理の無い場合に比べ1.5倍以上の早い引き取り速度に於いても樹脂の付着斑が発生せず、生産性の向上及び品質向上に有効である事が判った。即ち、予熱処理により、繊維表面に付着または吸着した水分や、油剤等が除去され、かつ、繊維の極表層部が酸化されて、樹脂とのぬれ性が向上する結果、接着性(付着性)が向上するものと考えられる。
【0014】
図1中の導入側ダイ7は、ボルトによりダイヘッド12に固定されている。図2にダイ7の詳細を示すが、繊維束の入り側である上部は繊維束を通し易くする為にテーパーを設ける事が望ましい。また、補強用繊維の導入孔20はポリマー溜8での加圧を容易にし、溶融熱可塑性樹脂が導入孔20から系外へ流出することを防ぐために、該繊維束の断面積に近づけることが望ましいが、あまり近づけると繊維束と導入孔20間の抵抗が大きくなり、繊維束の引き抜きが困難となる為、導入孔断面積は繊維束断面積の1.02倍以上が望ましく、また大きすぎると溶融熱可塑性樹脂が流出し易くなって樹脂の加圧が困難になるため、該比率は1.70倍以下が望ましい。また導入孔20の長さは、加圧力向上及び溶融熱可塑性樹脂の加圧による導入孔20からの外部への流出防止の為に、長い方が良好であるけれども、工作性や取扱い性の点から3mm〜20mmが望ましい。
【0015】
出側ダイ9はボルトによりダイヘッド12に固定されている。図3にダイ9の詳細を示すが、繊維束の入り側である上部にはテーパーを設けて補強用繊維に付着含浸した溶融熱可塑性樹脂を絞り込みながら引き抜く事が該樹脂の含浸を向上させる点から望ましい。又、溶融熱可塑性樹脂で被覆含浸された補強用繊維束の導入孔21は、ポリマー溜8での加圧力及び溶融熱可塑性樹脂の加圧による導入孔20からの外部への不必要樹脂の流出防止の観点から、導入孔20の断面積と同じかそれ以上にする事が望ましい。又、導入孔21の長さはポリマー溜8での加圧性及び溶融熱可塑性樹脂の加圧による導入孔20からの外部への流出防止ならびに樹脂含浸繊維の移動性の観点から、導入孔20の長さ以下である事が望ましい。
【0016】
これら導入側ダイ7と導出側ダイ9により形成されたポリマー溜8中に、スクリュー11から溶融熱可塑性樹脂を供給する事により、ポリマー溜8での加圧が可能となり補強用繊維束の気泡を排除しつつ、該溶融熱可塑性樹脂を該補強用繊維中に含浸する事が可能となる。溶融熱可塑性樹脂の粘度が100000センチポイズと高い為に、加圧力が低いと、繊維束1内に熱可塑性樹脂が入り込めず充分な含浸性を得ることができない。しかしながら、25kg/cm2 以上、望ましくは50kg/cm2 以上の圧力で樹脂を加圧すると、補強用繊維束内に溶融した熱可塑性樹脂が均一に入り込み、その結果、該樹脂中に補強用繊維がモノフィラメントあるいはそれに近い状態で均一に分散した形態になって、繊維と樹脂間の密着性が高まり、良好な繊維強化熱可塑性樹脂材料を得ることができる。又、該圧力は高い程短時間に繊維束内部まで溶融熱可塑性樹脂を含浸する事が可能となるが、加圧の為のスクリュー11の回転エネルギー及びダイ7、9の工作精度を考慮し、200kg/cm2 以下の圧力とするのが望ましい。
【0017】
図4には再成形ノズル13の詳細を示すが、熱可塑性樹脂で被覆された補強用繊維束の入り側にテーパーを設ける事が望ましい。このテーパーを設ける事により、熱可塑性樹脂の絞り込みを行うと共に、このテーパー部が絞り込みにより取り除かれた樹脂のポリマー溜の役割を果たすことになって、長さ方向により均一に熱可塑性樹脂を被覆含浸する事が可能となる。成形孔22は、目標とするフィラメント混率および断面形状、即ち、丸、三角、四角等の任意の形状に再形成する事ができる。更にこの再成形ノズル13に於いて重要な事は、繊維束を被覆含浸している熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱する事である。該熱可塑性樹脂の溶融温度以下で該熱可塑性樹脂の絞り込みを行うと、高い引き抜き張力が必要なばかりでなく、既に補強用繊維に被覆含浸されている熱可塑性樹脂と補強用繊維間に剥離が生じて、含浸性の低下をまねき、かつ、内部歪を残留させる事になる。又、該ノズル13の温度が熱可塑性樹脂の溶融温度に比べ、大幅に高いときは、該熱可塑性樹脂の粘度が低下するために、絞り込み効果が低下するだけでなく、熱可塑性樹脂の劣化が促進され、得られる繊維強化熱可塑性樹脂の機械的特性が低下する。
【0018】
導出側ダイ9と該再成形ノズル13との距離は自由に取り得るが、可能な限り近づける事が熱可塑性樹脂で被覆された補強用繊維束の冷却固化を防ぐ点から望ましい。
【0019】
又、本発明の熱可塑性樹脂被覆工程中に於ける樹脂表面凹凸形成工程では、該繊維束表面被覆熱可塑性樹脂表面に可能な限り微細で、かつ、均一な凹凸を形成する事が望ましい。その理由は該繊維強化熱可塑性樹脂被覆材料を、その後、用途に応じて各種表面加工剤で加工する場合、被覆樹脂表面に形成された凹凸が不均一で、かつ、大きすぎると加工剤の付着斑を発生させるばかりでなく、特定の凹部等に応力集中を生じさせる結果、引張破断強力や曲げ強力の低下をまねく事になり好ましくない。又、逆に凹凸が小さすぎると被覆樹脂の表面拡大効果やアンカー効果を充分に発揮できないため、加工剤との接着性を向上させる事ができず好ましくない。我々の検討結果では3〜50μm範囲内、更に好ましくは5〜25μm範囲内の微細な凹凸を被覆樹脂表面に形成すると、加工剤の付着斑の発生も少なく、接着性も良好で、且つ、物性的にも問題のない事を確認している。
なお、微細な凹凸の形成は、たとえば、特定荷重の加えられた微粒子並みの砂中を通過させる方法、またはサンドブラスト処理法、特定の微細な凹凸が刻まれたロールを複数本使用する方法などで行う事ができるが、特に限定するものではなく、他のいずれの方法であっても良い。
【0020】
また、図1、2、3、4に示した製造装置、及び製造工程は本願発明材料を作成するための一例に過ぎず、前述と同様の効果を発現し得る装置、工程で有れば、何等限定するものではない。
【0021】
【発明の効果】
本発明の製造方法により作成された繊維強化熱可塑性樹脂材料の特徴は以下の通りである。
(1)本発明の製造方法により作成された材料は、補強用繊維中への熱可塑性樹脂の含浸性が良好で、材料中のボイド量も少なく、かつ樹脂と繊維間の界面接着性も高く良好である。
(2)本発明の製造工程によれば使用目的に応じた様々の断面形状を有する繊維強化材料を提供する事ができる。
(3)本発明の製造方法により作成された繊維強化熱可塑性樹脂材料は、高強力低伸度であり、寸法安定性に優れている。
(4)本発明の製造方法により作成された繊維強化熱可塑性樹脂材料は使用目的に応じた各種加工剤、または各種マトリックスとの界面接着性に優れている。
【0022】
以下、実施例により、本発明の効果を具体的に説明する。尚、繊維強化熱可塑性樹脂材料について行った補強繊維の含有率(重量%)、線径、破断強力、破断伸度、ガス発生の有無、繊維束中への樹脂含浸性、被覆樹脂表面の凹凸観察等の評価は下記の方法に従って実施した。
【0023】
<補強用繊維の含有率>
含有率(重量%)=(補強用繊維重量/繊維強化熱可塑性樹脂被覆材重量)×100
<線径の測定>
測定機を用いて樹脂被覆補強繊維に1/20の荷重を掛けて、50cm幅中を10cm間隔毎に5点計りその平均値で表す。
【0024】
<破断強力及び破断伸度>
(株)インテスコ製のINTESCO(Model2005)を用いてJIS規格,L1013に準じて測定。但し、チャックはスチールファイバー用を使用。
【0025】
<製造行程に於けるガスの発生評価>
柳本製作所製ガスクロマトグラフィカルモデルG80を用い昇温ガスクロ法にて、表面処理されていない補強用繊維、熱可塑性樹脂及び繊維強化熱可塑性樹脂原料の3者を測定し、繊維強化熱可塑性樹脂原料の分解ピークが、表面処理されていない補強用繊維の分解ピークと熱可塑性樹脂の分解ピークとからなる場合をガス発生無し、表面処理されていない補強用繊維の分解ピークと熱可塑性樹脂の分解ピーク以外の分解ピークが繊維強化熱可塑性樹脂原料の分解ピークと対比して見られる場合をガス発生有りとした。
【0026】
このときの測定条件は、
Carrier Gas:He、Inject 温度:融点+15℃(PPS:300℃)
Colum:100℃で10分放置後、10℃/1分の割合で300℃まで昇温後、さらに10分間放置。
【0027】
<繊維束中への樹脂の含浸性評価>
繊維強化熱可塑性樹脂材料の断面を電子顕微鏡(又は光学顕微鏡)により繊維の樹脂中に於ける分散性を観察し、束状に補強繊維全体が集束した状態になっているものを×印、全体が束状ではないものの補強繊維が数カ所に分割されて集束した状態になっているものを△印、補強繊維の約50%以上が単繊維状に分散された状態になっているものを○印として判定した。
【0028】
<被覆樹脂表面の凹凸観察>
繊維強化熱可塑性樹脂材料を切断し、その切断面を電子顕微鏡で20ケ所以上観察し、樹脂表面の凹凸状況を観察、測定し倍率を考慮して平均凹凸量を算出する。
【0029】
<引抜き強力の評価>
RFL処理された繊維強化熱可塑性樹脂材料をU字型に1cmの深さだけ未加硫のゴム中に埋め込んで加硫処理し、上記引張試験機にて常温にて材料を引き抜き、その際の強力を測定した。
【0030】
【実施例1】
本発明の製造方法の実施にあたって、今回は、1500デニール/1000フィラメントからなるパラ系アラミド繊維(テクノーラ:帝人株式会社製)4本を片側40t/mで予め撚り合わた繊維束を用い、350℃に加熱された予熱ヒーター中に通し、15秒間熱処理を行った後に、内径0.9mmφ、長さ20mmの導入孔よりポリマー溜に導き、ここでスクリューから押し出された290℃の溶融熱可塑性樹脂を該繊維中に含浸せしめ(付与圧力30kg/cm2 )、さらに290℃に加熱された内径1.0mm、長さ5mmの成形ノズルで成形を行った後に冷却し、続いて樹脂表面凹凸形成処理を施して補強繊維含有率68.5%の繊維強化熱可塑性樹脂材料を得た。尚、この時の引き取り速度は10m/分であった。又、被覆用熱可塑性樹脂にはポリアミド66((株)旭化成)を用いた。また、得られた繊維強化熱可塑性樹脂材料について、破断強力、破断伸度を測定した結果は表1に示す通りであった。更に得られた該繊維強化熱可塑性材料をゴムとの接着性を向上させる為に、界面接着強化用の液濃度18.3%の主成分がVP配合ラッテクスからなる前処理剤中に浸漬し、続いて100℃で24秒間乾燥した後、195℃で48秒間キュアーして補強繊維含有率が70%である接着処理された繊維強化熱可塑性材料を得た。この得られた材料を未加硫のゴムシートに押し込んで42kg/cm2 の圧力下で180℃×30分間プレス処理機を用いて加硫した。この加硫後のサンプルについて該接着処理繊維強化熱可塑性材料とゴムとの剥離強力を測定した。結果を併せて表1、表2に示した。
【0031】
【実施例2】
繊維束被覆樹脂表面の凹凸量を約20μmになるように形成した以外は実施例1と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例1と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0032】
【実施例3】
繊維束被覆樹脂表面の凹凸量を約40μmになるように形成した以外は実施例1と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例1と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0033】
【実施例4】
樹脂被覆する際の付与圧力を55kg/cm2 に変更した以外は実施例1と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例1と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0034】
【実施例5】
再成形用ノズルを使用しない以外は実施例1と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例1と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0035】
【実施例6】
再成形用ノズルを使用しない以外は実施例4と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例4と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0036】
【実施例7】
予熱処理温度を120℃、被覆樹脂をNy6に変更した以外は実施例1と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例1と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0037】
【実施例8】
予熱処理温度を180℃に変更した以外は実施例7と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例7と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0038】
【実施例9】
予熱処理温度を230℃に変更した以外は実施例7と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例7と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0039】
【実施例10】
予熱処理温度を280℃に変更した以外は実施例7と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例7と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0040】
【実施例11】
再成形用ノズルを使用しない以外は実施例10と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例10と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0041】
【実施例12】
予熱処理温度を350℃に変更した以外は実施例7と同一に実施して、繊維強化熱可塑性樹脂材料を得、これについて実施例7と同様に特性を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0042】
【比較例1】
実施例1に於いて、繊維束被覆樹脂表面の凹凸量を平均1μmになるように形成した以外は実施例1と同一に実施して目的とするサンプルを得、このサンプルについて実施例1と同様に物性を評価し、その結果を表3、表4に示した。
【0043】
【比較例2】
実施例1に於いて、繊維束被覆樹脂表面の凹凸量を平均60μmになるように形成した以外は実施例1と同一に実施して目的とするサンプルを得、このサンプルについて実施例1と同様に物性を評価し、その結果を表3、表4に示した。
【0044】
【比較例3】
実施例1に於いて、繊維束表面被覆樹脂に対する付与圧力を18kg/cm2 に変更した以外は実施例1と同一に実施して目的とするサンプルを得、このサンプルについて実施例1と同様に物性を評価し、その結果を表3、表4に示した。
【0045】
【比較例4】
再成形用ノズルを使用しない以外は比較例3と同一に実施して目的とするサンプルを得、このサンプルについて比較例3と同様に物性を評価しその結果を表3、表4に示した。
【0046】
【比較例5】
実施例7に於いて、熱処理温度を80℃で行う事以外は実施例7と同一に実施して目的とするサンプルを得、このサンプルについて実施例7と同様に物性を評価し、その結果を表3、表4に示した。
【0047】
【比較例6】
実施例7に於いて、熱処理温度を500℃で行う事以外は実施例7と同一に実施して目的とするサンプルを得、このサンプルについて実施例7と同様に物性を評価し、その結果を表3、表4に示した。
【0048】
【比較例7】
実施例7に於いて、熱処理温度を500℃で行う事、再成形用ノズルを使用しない事以外は実施例7と同一に実施して目的とするサンプルを得、このサンプルについて実施例7と同様に物性を評価し、その結果を表3、表4に示した。
【0049】
【表1】
Figure 0003569018
【0050】
【表2】
Figure 0003569018
【0051】
【表3】
Figure 0003569018
【0052】
【表4】
Figure 0003569018
【0053】
表1、表2から本発明の繊維強化熱可塑性樹脂材料はいずれも比較例に比べて樹脂含浸性、引張強力、接着性等の点でバランスのとれた性能を有していることが明確である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造装置の一例を示す概略図。
【図2】導入側ダイの側断面図。
【図3】導出側ダイの側断面図。
【図4】成形ノズルの側断面図の説明図。
【符号の説明】
1 補強用繊維
2 ボビン
3 案内ガイド
4 前側張力制御装置
5 予熱ヒーター
6 案内ガイド
7 導入側ダイ
8 樹脂溜まり
9 導出側ダイ
10 スロート
11 スクリュー
12 ダイヘッド
13 成形ノズル
14 案内ガイドローラー
15 冷却バス
16 樹脂表面凹凸形成装置
17 後側張力制御装置
18 引き取りロール
19 巻き取り機
20 補強用繊維導入孔
21 補強用繊維導出孔
22 成形孔

Claims (4)

  1. 補強用繊維束を熱可塑性樹脂で被覆する方法に於いて、補強用繊維束を予め、100℃以上の温度で熱処理を行う工程、この工程と連続して該補強用繊維を該熱可塑性樹脂で被覆する工程、続いて該熱可塑性樹脂を冷却する工程、及び被覆された該熱可塑性樹脂の表面に凹凸を形成する工程を有する事を特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。
  2. 補強用繊維を熱可塑性樹脂で被覆する工程と、該熱可塑性樹脂を冷却する工程との間で、熱可塑性樹脂で被覆された補強用繊維束を該熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で、再成形用ノズルにより再成形後、冷却する請求項1記載の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。
  3. 補強用繊維を溶融した熱可塑性樹脂で被覆する工程において、25kg/cm2 以上の圧力を該樹脂被覆時に付与する請求項1又は2記載の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。
  4. 補強用繊維束を、予め、100℃以上且つ熱可塑性樹脂の溶融温度以上の高温で熱処理する工程を含む請求項1,2又は3記載の繊維強化熱可塑性樹脂材料の製造方法。
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