JPH0458838B2 - - Google Patents

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JPH0458838B2
JPH0458838B2 JP2673385A JP2673385A JPH0458838B2 JP H0458838 B2 JPH0458838 B2 JP H0458838B2 JP 2673385 A JP2673385 A JP 2673385A JP 2673385 A JP2673385 A JP 2673385A JP H0458838 B2 JPH0458838 B2 JP H0458838B2
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JP
Japan
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impregnating agent
heat resistance
resin
organic
resin impregnating
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JP2673385A
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Tsutomu Seki
Shunichiro Saito
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DIA FLOC KK
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DIA FLOC KK
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱性の多孔質材料例えば焼結金属、
鋳造品、アルミニウム合金、セラミツクスなどの
特性を改良するために、これらの材料が有する
種々の形態の空隙を充填封孔するための耐熱性の
優れた樹脂含浸剤に関する。
〔従来技術〕
焼結金属、鋳造品、アルミニウム合金、セラミ
ツクス等に対する樹脂系含浸剤としては、不飽和
ポリエステル系含浸剤、嫌気性レジン系含浸剤、
アクリル樹脂系含浸剤等が上市されているがこれ
らのいずれのものも耐熱性が200℃前後で材料の
特性を充分に発揮させるものとなつていない。
又、不飽和ポリエステルのように低沸点成分を
含有するものは、含浸工程において高真空を使用
できず封孔効果が不充分となる欠点を有し、また
嫌気性レジンでは、本質的に高真空が使用できな
い点と同時に、含浸工程が安定性を欠く等の難点
があり技術的に満足できるものはみられない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
焼結金属、鋳造品、アルミニウム合金、セラミ
ツクス等の耐熱性多孔質材料は、工業材料として
広範囲の分野で応用されていることは周知のこと
である。しかし乍らこれらの材料が多孔質の構造
をもつことによる気密性の点での用途制約があ
り、それを解決する手段として有機又は無機系含
浸剤による封孔技術が応用される。
有機系含浸剤では無機系含浸剤と比較して多孔
質材料の含浸加工の生産性が高い点、封孔効果の
信頼性が高い点等の特徴がみられる反面有機物特
有の耐熱性の低さが問題点として指摘されてき
た。現実に従来有機系樹脂含浸剤としては上市さ
れている不飽和ポリエステル系、嫌気性レジン系
及びアクリル樹脂系の含浸剤による硬化物の耐熱
性はいずれも200℃前後であり前記の耐熱性多孔
質材料を有機系樹脂含浸剤により含浸封孔した材
料の耐熱性は含浸剤の耐熱性の制約を受け耐熱性
材料としての機能を充分に発揮するに至つていな
い。
本発明はこのような有機系樹脂含浸剤の耐熱性
における問題点を解決することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、有機系含浸剤の特徴としての封孔効
果の信頼性、含浸加工の生産性などを維持し、か
つ有機系含浸剤の欠点である含浸加工品の耐熱性
を向上させるための含浸組成物を提供するもので
あり以下のような構成を有する。
即ち本発明は、含浸剤のベースとしてのジエチ
レングリコールビスアリルカーボネートに有機過
酸化物を添加した系を用いることを特徴とする。
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
は、粘度、沸点などの単量体の特性が耐熱性多孔
質材料の含浸加工工程に最適のものであるばかり
でなくその有機過酸化物による硬化物の耐熱性
は、アクリル系、不飽和ポリエステル系、嫌気性
レジン系などの有機含浸剤の硬化物の耐熱性を大
巾に上回るものである。
第1図は従来の代表的な有機系樹脂含浸剤であ
る不飽和ポリエステル系含浸剤Bとアクリル系樹
脂含浸剤C及び本願発明の含浸剤Aの各々の硬化
物の加熱減量挙動を示したもので、B,Cの加熱
減量が5%に達する温度T95は約200℃前後であ
るのに対しAの硬化物は約290℃であることがわ
かる。
このように耐熱性の優れた含浸剤を耐熱性多孔
質材料に含浸硬化することにより含浸加工品の耐
熱性を向上させることが可能となる。
本発明で用いられる有機過酸化物としては、o
−メチルベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−secブ
チルパーオキシジカーボネート、ビス−(4−タ
ーシヤリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジ
カーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート等が挙げられる。
更に本発明において有機過酸化物としてビス−
(4−ターシヤリーブチルシクロヘキシル)パー
オキシジカーボネートを用いた場合はジエチレン
グリコールビスアリルカーボネートに対して特徴
のある効果を示す。即ち、ビス−(4−ターシヤ
リーブチルシクロエキシル)パーオキシジルカー
ボネート(以下BTBPと略す)の分解温度(10
時間半減期温度)は44℃と比較的低音域にありビ
ニル化合物などラジカル重合性をもつモノマーの
中では、反応性の低いジエチレングリコールビス
アリルカーボネートに対し樹脂含浸剤に要求され
る低温での重合反応開始剤としての機能を持ち、
又BTBPに、他の分解温度の高い有機過酸化物
を組合せて用いることによりBTBPは重合反応
過程では、他の有機過酸化物の分解促進剤として
の挙動を示し重合触媒濃度に対応した反応速度上
昇に寄与すると共に、重合触媒を添加した樹脂含
浸剤のポツトライフの点で高温域に分解温度をも
つ有機過酸化物と組合せることにより含浸工程の
安定性が確保される。
又BTBPと組合せる有機過酸化物としてベン
ゾイルパーオキサイドを用いた場合は、硬化温度
サイクルも短かいものとなり含浸加工の生産性に
重点を置いた触媒系として特に好ましい。
更に本発明に基づく樹脂含浸剤組成物において
は、ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
トと共重合性を有するコモノマーを併用すること
により樹脂含浸剤に種々の特徴を与えることがで
きる。
具体的には、有機過酸化物による反応性の高い
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなど
のビニルモノマーを併用することにより硬化温度
サイクルが短かく含浸加工の生産性の高いものが
得られ、更にγ−メタクリロキシプロピル・トリ
メトキシシラン、ビニル・トリス(2−メトキシ
エトキシ)シランなどの謂ゆるシランカツプリン
グ剤を用いることにより代表的な被含浸物である
金属と含浸硬化した含浸剤との接着性を改良する
ことが可能である。
本発明の基本となるモノマーであるジエチレン
グリコールビスアリルカーボネートにこれらのコ
モノマーを併用する場合、ジエチレングリコール
ビスアリルカーボネートの含有率が50重量パーセ
ント以上を占める場合に本発明の目的としての樹
脂含浸剤の耐熱性が発揮され、特に70重量%以上
の時にその効果が大きい。第2図はその耐熱性の
変化を硬化物の5%減量温度(T95)で示したも
ので、共重合成分としては本願の比較例に示した
組成のアクリル系モノマーを用い、触媒としては
本願実施例1に示したものを用いた結果である。
次に本発明の耐熱性の優れた樹脂含浸剤による
耐熱性多孔質材料に対する含浸工程については、
従来アクリル系、不飽和ポリエステル系などの有
機系樹脂含浸剤に対して用いられている工程が応
用される。即ち、浸漬含浸法、内部加圧含浸法、
真空加圧含浸法及び部分注入含浸法等が適用可能
であり、又加熱硬化方法については、求められる
硬化温度サイクルにより、水など液体の加熱媒体
を用いる方法及び熱風炉中での加熱硬化が可能で
ある。
〔発明の効果〕
本発明の耐熱性の優れた樹脂含浸剤を用いて焼
結合金、鋳造品、アルミニウム合金、セラミツク
ス等の耐熱性多孔質材料に対して含浸封孔加工を
行なうことにより加工された多孔質材料の耐熱性
は従来の有機系樹脂含浸剤を用いて加工された多
孔質材料と比較して大巾に改善される。
次に実施例により本発明を説明する。
実施例 1 空隙率3%のアルミニウム合金を用いて、機械
加工により外径40mm、高さ40mm、肉厚10mmのカツ
プ状物を調整した。このカツプ状物5個を脱脂、
乾燥して、デシケーター内で下記の組成からなる
含浸剤に、常温で浸漬し、真空ポンプにより減圧
し、20分間その状態に保つた。
カツプ状物からの気泡の発生が殆んどなくなつ
たことを確認した後減圧をやめデシケーター内に
空気を導入し、常圧に戻した。
含浸剤の組成 ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
95重量部 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
2 〃 BTBP 1 〃 ベンゾイルパーオキサイド 2 〃 カツプ状物を含浸剤から取出して液切り、水洗
し、70℃の熱水中で20分間予備硬化し、次いで熱
風乾燥器中で110℃で40分間加熱硬化を行なつた。
これらのカツプを270℃の電気炉中で240分熱処理
した後、適当なアダプターを用いて、カツプの内
側から6Kg/cm2の内圧をかけ、水中で耐圧試験を
行なつた結果、5個すべてについて空気漏れはみ
られなかつた。
〔比較例〕
実施例1で用いたものと同じカツプ状物5個を
下記の組成からなるアクリル系樹脂含浸剤により
実施例1と同条件で浸漬含浸した。
含浸剤の組成 メタクリル酸2−ヒドロキシエチレ 50重量部 メタクリル酸アルキル 20 〃 ジメタクリル酸エチレングリコール 29.5 〃 アゾビスイソブチロニトリル 0.5 〃 次に90℃の熱水中で30分間加熱硬化を行なつ
た。これらのカツプ5個を実施例1と同条件で熱
処理(270℃、240分)する前後で耐圧試験を行な
つた結果、熱処理前では空気漏れは5個すべてに
ついてみられなかつたが熱処理後では、5個中3
個に空気漏れがみられた。
実施例 2 空隙率5%の焼結金属により実施例1で用いた
ものと同じ形状のカツプ状物を作製した。このカ
ツプ状物5個を脱脂、乾燥して、デシケーター内
で下記の組成から成る含浸剤に常温で浸漬し、真
空ポンプにより減圧し、20分間その状態に保つ
た。
含浸剤の組成 ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
87重量部 メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル 10 〃 ジイソプロピルパーオキシジカーボネート
2 〃 ラウロイルパーオキサイド 1 〃 カツプ状物を含浸剤から取出して液切り、水洗
し、70℃の熱水中で15分間予備硬化し、次いで
100℃の沸騰水中で60分間加熱硬化を行なつた。
これら5個のカツプ状物を260℃の電気炉中で240
分間熱処理した後実施例1と同条件で耐圧試験を
行なつた結果5個すべてについて空気漏れは観察
されなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は有機系樹脂含浸剤の硬化物の熱天秤
(昇温速度20℃/分)による空気中における加熱
減量挙動を示したものである。第2図は、アクリ
ル系モノマーとジエチレングリコールビスアリル
カーボネートとの共重合体のT95のジエチレング
リコールビスアリルカーボネートの重量分率に対
する依存性を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 耐熱性の多孔質材料の空隙を封孔するための
    樹脂含浸剤において、ジエチレングリコールビス
    アリルカーボネートを主要成分とする含浸剤に重
    合触媒として有機過酸化物を添加したことを特徴
    とする耐熱性の優れた樹脂含浸剤組成物。 2 ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
    トが含浸剤全体の50重量パーセント以上含有する
    ものであることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の耐熱性の優れた樹脂含浸剤組成物。 3 重合触媒としてビス−(4−ターシヤリーブ
    チルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート
    及び他の有機過酸化物を組合せた触媒系を添加し
    たことを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第
    2項に記載の耐熱性の優れた樹脂含浸剤組成物。 4 他の有機過酸化物としてベンゾイルパーオキ
    サイドを用いたことを特徴とする特許請求の範囲
    第3項に記載の耐熱性の優れた樹脂含浸剤組成
    物。
JP2673385A 1985-02-14 1985-02-14 耐熱性の優れた樹脂含浸剤組成物 Granted JPS61188481A (ja)

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JP5412172B2 (ja) * 2009-04-30 2014-02-12 日立金属株式会社 希土類系永久磁石およびその製造方法
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