JPH0458608B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (1) 発明の技術分野 本発明は夜間可視装置に関するものであり、よ
り詳細には、本発明は高性能航空機での利用に適
した種類のヘルメツト設置用夜間可視装置に関す
るものである。

可視装置は利用に際して適切な光学的性能を備
える外に高性能航空機で経験される高加速度のた
めに、軽量かつコンパクトであることが要求され
る。

(2) 発明の背景 そのような利用に適したある特定可視装置は、
正面開口部を有するヘルメツトならびに前記開口
部の上方に位置から該ヘルメツトに支持される夜
間用ゴーグル装置を備えており、該ゴーグル装置
は該ヘルメツトの着用者のそれぞれの眼に対して
１つずつの、２つの独立した監視装置から成つて
いる。各監視装置は、フレーム部分、該フレーム
部分によつて支持された光学プロジエクタおよび
接眼レンズを備えている。該光学プロジエクタは
対物レンズ、ルーフプリズムおよび画像増感装置
から成り、該増感装置はヘルメツト着用の場合該
着用者の前方の情景の一部分についての増感され
た画像を、前記正面開口部に関して大体下方向に
投影する。該接眼レンズは前記プロジエクタの下
方、着用者のそれぞれの眼の前方に位置ぎめされ
ており、上表面および該上表面で橋渡しされた前
方ならびに後方の別の表面を有する光屈折物質体
から成つており、さらに、前記前方の別面は光反
射特性を備え、かつ前記後方の別面の方に凹面状
に曲がつている。前記上表面および前方ならびに
後方の別面は相互に角度を有して配置されている
ので、前記光学プロジエクタからの前記増感され
た画像の光線は、前記上表面で前記体に入り、前
記後方の別面によつて前記前方の別面の方へ大体
全く内部的に反射され、前記前方の別面において
前記後方の別面に向つて後向きに反射され、そし
て最後に前記後方の別面を介して着用者の眼に透
過され、よつて着用者に前記増感された１つの画
像を与える。

(3) 発明の概要 以下、特定の夜間可視装置としてこのような夜
間可視装置について述べる。

該特定夜間可視装置の１つが英国特許第
2108702−Ａ号で明らかにされている。そこで発
表された装置では、プロジエクタを介して光学通
路を曲げる働きをするプロジエクタのルーフプリ
ズムが該プロジエクタの対物レンズと画像増感装
置の間にある。ゴーグルの諸要素をこのように相
対的に配置することによる必然的結果として、該
ゴーグルは眼に対する大きいゆとりを与えてい
る、すなわち、着用者の眼と接眼レンズの最後尾
面の間のスペースが広いのである。この事は、着
用者が接眼レンズを調べることによつてコツクピ
ツトの計器類ならびに現実の情景を監視すること
ができるという点で望ましいのであるが、これは
比較的大きい接眼レンズの利用と、幾分コンパク
ト性に欠けるという犠牲を払うことによつてのみ
達成されるのである。

(4) 発明の目的 したがつて、本発明の目的は上記問題が緩和さ
れるような、改良形式の特定の夜間可視装置を提
供することにある。

本発明によれば、特定の夜間可視装置の各監視
装置から成る光学プロジエクタにおいて、画像増
感装置は対物レンズとルーフプリズムの間に位置
ぎめされる。

光学プロジエクタの要素をそのように構成する
ことによつて、顕著で予期しなかつたほど有益な
効果をもたらすと共に人間工学的に非常に注目さ
れる設計を可能にする。従つて、該構成によつて
英国特許第2108702−Ａ号で開示された装置より
も小型であるが十分な眼に対するゆとりを可能に
している。このことは、光学的性能の損失ではな
くて改良により、接眼レンズがより小さく、より
軽く作られ得るということを意味する。

本発明はルーフプリズムと接眼レンズは、少な
くとも部分的に、ヘルメツトの正面開口部内に位
置しており、したがつてヘルメツトの上の該装置
の突出部は小さくなつている。

前記特許第2108702−Ａ号の装置に比較して、
本発明による装置は、軽量かつ著しくコンパクト
となつており、経験する直線および角加速度が極
めて高い高性能航空機においては着用者の立場か
ら見て非常に工合のよいものである。

本発明による一特定装置において、前記各接眼
レンズの前記前方の別面は、光反射性ならびに光
透過性の両特性を有しかつ前記屈折物質体の前方
および後方の平行する平坦な外表面の間に位置ぎ
めされているので着用者は、前記の増感された画
像が重畳されている接眼レンズを介して前方の情
景を見ることができるのである。

(5) 発明の実施例 次に、本発明による夜間可視装置について、図
面を参照して説明する。

第１図において、ゴーグルはパイロツトの右眼
と左眼のそれぞれに対して２つの光学通路を有し
ている。各通路には、対物レンズ１１、画像増感
装置１３ならびにルーフプリズム１５を備える光
学プロジエクタおよび接眼レンズ１７がある。

ゴーグルが取付けられているヘルメツトの着用
者の前方の遠い情景についての横方向に反転され
た反転画像は、第１図では文字Ｆで表わされてい
るが、その画像が対物レンズ１１によつて画像増
感装置１３に当てられる。該増感装置１３の出力
における増感画像は反転される、すなわち、ルー
フプリズム１５によつて90度横転され屈折され
る。該ルーフプリズム１５の出口面１６は、接眼
レンズ１７の入力面１９に対して、ほぼ平行な関
係にある。

該接眼レンズ１７は、光屈折物質、都合の良い
ことに透明プラスチツク材かならる、中央体２０
を含んでおり、該中央体２０の上表面は接眼レン
ズ１７の入力面１９を構成する。該中央体２０は
また、光学的に平坦な出力面２３ならびに該面２
３に向つて凹状に曲つている視準光反射面２５を
有している。ルーフプリズム１５の出口面１６に
形成された外界の画像の各点からの光の実質的部
分は、接眼レンズ１７の入力面１９において屈折
した後、出力面２３上に、ガラスから空気への臨
界角より大きき角度で投射する。

もちろん、そのような光線は内部的に反射さ
れ、該内部的に反射さた光線は視準反射面２５に
投射する。該面２５における反射の後、実質的に
全ての反射光が出力面２３を介して、ヘルメツト
着用者の眼に透過される。従つて該着用者は、画
像増感装置１３によつて発生された遠くの情景に
増感された画像を見ることができる。

反射面２５は、光屈折物質からなる中央体２０
と、光学接着剤により該中央体２０に接着された
光屈折物質からなるもう１つの物体２７との間の
界面における面であつて、該物体２７は光学的に
平坦な前方面２９を備えている。

面２５は光透過性ならびに光反射性を有してい
る。それはシルバー調ミラー被覆でもよいし、ホ
ログラフ被覆でもよい。後者の被覆の変化例は、
以下で述べるように、接眼レンズ１７を介して直
接観察された情景を良好に光透過するという利点
を有する。

接眼レンズ１７はまた光屈折物質から成るＶ字
状の別の物体３０を備えており、これは前記中央
体２０の面２３に対して、その主要面の１つが平
行にスペースを開けて配置されている。該物体３
０の他の主要面３１な、物体２７の表面に対して
平行であり、接眼レンズ１７の出力面を構成す
る。

従つて、ヘルメツト着用者は自分の見た増感さ
れた画像が重畳されている接眼レンズ１７を介し
て直接に、遠くの情景を見ることができるのであ
る。

次に第２図から第５図までの図では、上述のゴ
ーグルの実施例において、観測者への各光の通路
内の光学要素が、フレーム３３によつて、比較的
固定された関係で支持されている。

各対物レンズ１１はフレーム３３の円筒形前方
部３５内に内蔵されている。関連する画像増感装
置１３は中央の円筒形ハウジング部３７の内部に
ある。該ハウジング部３７の後部には、ルーフプ
リズム１５を入れるドツグハウス３９があり、接
眼レンズ１７を支持するケース４１は、ルーフプ
リズム１５の下方で該ドツグハウスに固定されて
おり、増感された光はルーフプリズム１５によつ
て直接下方に、接眼レンズ上に当てられている。
プリズム１５の出口面における像からの光は、前
述のように、接眼レンズ１７内での二重反射の
後、観測者に与えられる。

２つのフレーム３３は、ヘルメツトの正面開口
部４９の上方で、パイロツトのヘルメツトの前部
に取外し可能に連結されたブラケツト４５に、蝶
番で連結されている。ゴーグルは、図中実線で示
される使用上の位置と、第３図で鎖線で示される
収納位置Ｓとの間の蝶番軸の周りで角度的に変位
可能である。

明らかに、ルーフプリズム１５を含むドツグハ
ウス３９ならびに該レンズのケース４１を有する
接眼レンズ１７の大部分は、ヘルメツト４７の正
面開口部４９内で、ヘルメツトの前リムの下方に
位置している。したがつて、第３図のＣで表示さ
れる視覚的ゆとりは、前述の英国特許第2108702
−Ａ号の従来技術によるそれよりは小さく、従つ
て、視界に影響を与えることなく、接眼レンズ１
７を大きさと重量において大いに低減することが
できる。

右眼と左眼それぞれに対する光学装置は発散光
学軸を有する。この手段によつて第６図に示され
る視界を達成することができる。

図面に表わされた該装置の１つの変化例では、
物体２０の正面２３は物体２７の正面２９に対し
て平行であるように構成され、かつ、物体３０は
省略されている。

表面２５は必ずしも光透過特性を有していない
ことは理解されるであろう。この場合、接眼レン
ズの光学要素２７および２９は不必要である。も
ちろん、画像増感装置１３を組入れている光学通
路を利用することによつてのみヘルメツトの着用
者は前方の情景を見ることができるのである。

そして、水平に画像増感装置を配置して使用す
ると、ヘルメツトの正面開口部内に少なくとも部
分的に接眼レンズとルーフプリズムを置くことが
可能になるので、驚くほど重力が弱まる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に組入れられている夜間用ゴー
グル装置の要素を示す概略図、第２図はパイロツ
トのヘルメツトに支持されたゴーグル装置の正面
図、第３図は該ゴーグル装置とヘルメツトの側面
図、第４図はゴーグル装置の平面図、第５図は第
３図のＡ−Ａによる断面図、第６図は第３図の位
置におけるヘルメツト着用者の眼による第２図か
ら第４図までのゴーグル装置を介しての視界を表
わす。 図中、１１は対物レンズ、１３は画像増感装
置、１５はルーフプリズム、１７は接眼レンズ、
２０，２７および３０は光屈折体をそれぞれ示
す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 正面開口部４９を有するヘルメツト４７と前
   記正面開口部４９の上方位置から該ヘルメツトに
   支持される夜間用ゴーグル装置を備える夜間可視
   装置において、 該ゴーグル装置は、ヘルメツト着用者に各眼に
   対して一個づつの二個の独立した監視装置を備
   え、 該それぞれの監視装置は、フレーム部分３３
   と、該フレーム部分３３で支持され、対物レンズ
   １１、ルーフプリズム１５及び該ヘルメツトを着
   用する場合着用者の前方の情景の一部に関する増
   感された画像を前記正面開口部に対して大体下方
   向に投影するよう構成された画像増感装置 とから成る光学プロジエクタ、および 該プロジエクタの下方で着用者の眼のそれぞれ
   一方の前にあつて、上表面１９及び該上表面１９
   により橋渡しされる前方と後方の別の面２５，２
   ３を有する光屈折物質体２０，２７，３０から成
   る接眼レンズ１７とを備え、 前記前方の別面２５は光反射特性を有しかつ前
   記後方の別面２３に向かつて凹状に曲がつてお
   り、さらに前記上表面と前方と後方の別面１９，
   ２５，２３は相互に角度をなして配置されて、よ
   つて前記光学プロジエツクタからの前記増感され
   た画像の光線は前記上表面１９で前記光屈折物質
   体２０，２７，３０内に入り、前記後方の別面２
   ３によつて前記前方の別面２５に向かつてほぼ全
   体的に内部的に反射され、前記前方の別面２５に
   おいて前記後方の別面２３に向かつて後向きに反
   射され、そして最後に前記後方の別面２３を介し
   て着用者の眼に透過され、よつて着用者が前記増
   感された画像を見ることが可能となつており、各
   監視装置の光学プロジエクタにおいて、画像増感
   装置１３が対物レンズ１１とルーフプリズム１５
   の間に位置決めされ、前記ルーフプリズム１５及
   び接眼レンズ１７は少なくとも部分的に前記ヘル
   メツト４７の正面開口部４９内に位置して前記ヘ
   ルメツト４７のリムの下面内部に突出しているこ
   とを特徴とする夜間可視装置。 ２ 前記各接眼レンズ１７の前記前方の別面２５
   は光反射性と光透過性の両特性を有しており、か
   つ前記光屈折物質体２０，２７，３０の前方と後
   方の平行する平坦な外表面２９，３０の間に位置
   決めされている特許請求の範囲第１項記載の夜間
   可視装置。 ３ 前記各接眼レンズ１７の前記上表面１９は前
   記光屈折物質体２０，２７，３０の第１部分２０
   の外側の平面により構成されており、前記後方の
   別面２３は前記第１部分２０の第２平面により構
   成されており、前記前方の別面２５は前記第１部
   分２０の第３面と第２部分２７の第１面との間の
   界面にあり、前記前方の平坦な外表面２９は前記
   第２部分２７の第２面により構成され、さらに前
   記後方の平坦な外表面３１は前記光屈折物質体２
   ０，２７，３０の第３部分３０の第１面により構
   成されており、かつ、前記第３部分３０の第２の
   平面は前記第１部分２０の前記第２平面２３に対
   して平行にスペースをとつて配置されている特許
   請求の範囲第２項記載の夜間可視装置。