JPH0454284Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案はフランス落としのロツドを突出させて
止めた状態でロツドが没入しないようにロツクす
る構造に関するものである。

［背景技術］ 従来、フランス落としはロツドを突出させて止
めたときロツドの自重で突出状態が保持されてい
るのが普通である。しかしロツドが自重で突出状
態が保持されているだけであると、フランス落と
しを取り付けた扉と扉枠との間の隙間からロツド
を動かすことができて防犯上よくない。

［考案の目的］ 本考案は叙述の点に鑑みてなされたものであつ
て、本考案の目的とするところはロツドを突出さ
せた状態でロツドが動かないようにロツクできて
防犯性の高いフランス落としのロツク構造を提供
するにある。

［考案の開示］ 本考案フランス落としのロツク構造は、Ｌ字状
の基板１の水平片１ａに設けた透孔２に長手方向
が基板１の垂直片１ｂと平行なロツド３を摺動自
在に挿通し、垂直片１ｂの屋内側に沿つたロツド
スライド板４の一端を上記ロツド３に連結し、ロ
ツド３を突出させた状態でロツドスライド板４の
他端に対応する位置で垂直片１ｂに押釦５の軸部
５ｂを挿通すると共に垂直片１ｂの屋内側で押釦
５の軸部５ｂの端部に軸部５ｂより径の大きなス
トツパー６を装着し、押釦５が屋外側に突出する
ように付勢するスプリング７を押釦５に設け、ロ
ツドスライド板４のロツド３と反対の端部に上記
押釦５の軸部５ｂの径より幅が広く且つストツパ
ー６の径より幅の狭い端部を開口せる切溝８を設
け、ロツドスライド板４と一体となつていてロツ
ドスライド板４を昇降操作させる操作つまみ１２
を屋内面側に突出させて設けたものであつて、上
述のように構成することにより従来例の欠点を解
決したものである。つまり上述のように構成した
ことによりロツド３を突出させた状態でロツドス
ライド板４の切溝８の端部とストツパー６とが対
向して係止し、ロツド３が没入する方向にロツド
スライド板４がスライドしないようにロツクされ
て防犯性が高くなり、またロツド３を突出させた
状態で押釦５を押圧すると押釦５の軸部５ｂと切
溝８とが対応して軸部５ｂに対して切溝８がスラ
イドし得るようになつてロツドスライド板４をス
ライドさせてロツド３を没入させることができ、
しかも扉のロツク解除を押釦と操作つまみとの２
点操作になし、このように２点操作になす故、防
犯性を向上することができるようになつたもので
ある。

以下本考案を実施例により詳述する。

基板１は水平片１ａと垂直片１ｂとによりＬ字
状に形成され、水平片１ａ及び垂直片１ｂに取り
付け孔９を穿孔してある。水平片１ａには透孔２
を穿孔してあり、垂直片１ｂに表面（屋内）側か
ら裏面（屋外）側に向けて凹没する小判型の凹所
１０を凹設してある。透孔２には垂直片１ｂと平
行なロツド３を上下動自在に挿通してあり、垂直
片１ｂの裏面側に沿つて配置したロツドスライド
板４の下端をロツド３の上端に連結してある。凹
所１０には上下方向に長孔１１を設けてあり、長
孔１１に操作つまみ１２を上下にスライド自在に
装着してあり、操作つまみ１２をロツドスライド
板４にかしめにて連結してある。凹所１０の上部
には頭部５ａと軸部５ｂとよりなる押釦５を配置
してあり、押釦５の軸部５ｂを摺動自在に垂直片
１ｂに挿通してある。垂直片１ｂの裏面側で軸部
５ｂの端部にはリング状のストツパー６をかしめ
にて装着してあり、軸部５ｂの外周に巻回したコ
イルスプリング状のスプリング７で押釦５が表面
側に突出するように付勢してある。ロツドスライ
ド板４の上部には上端で開口する細幅の切溝８を
上下方向に穿設してあり、切溝８の幅を軸部５ｂ
の径より広く且つストツパー６の径より小さくし
てある。垂直片１ｂの裏面側には板ばね１３を装
着してあり、板ばね１３の下端に係止部１４を設
けてある。ロツドスライド板４には裏面側から表
面側に向けて凹部１５を形成してあつて、凹部１
５により表面側の上下に被係止部１６ａ，１６ｂ
を設けてある。このようにしてフランス落としが
形成され、扉１７に埋設して取り付け孔９から取
り付けねじを挿通することにより取り付けられ
る。

次ぎに上記フランス落としの動作を説明する。
フランス落としで扉１７を止めている場合は第１
図ａ，ｂ，ｃに示すようにロツド３が突出してい
る。ロツド３が突出しているときストツパー６と
ロツドスライド板４の上端とが対向していると共
に板ばね１３の係止部１４と上の被係止部１６ａ
とが係止している。このためロツド３が上に上が
るように力を加えても切溝８にストツパー６が入
らず、ロツドスライド板４が上動せずロツド３が
没入しない。このとき係止部１４と被係止部１６
ａとの係止でも上動するのが阻止される。フラン
ス落としで扉１７を止めるのを解除する場合は押
釦５を押圧し、この状態で操作つまみ１２を上動
させる。押釦５を押圧すると軸部５ｂと切溝８と
が対向し、操作つまみ１２の上動にて切溝８が軸
部５ｂに対して摺動して第２図ａ，ｂ，ｃに示す
ようにロツドスライド板４が上動してロツド３が
没入する。ロツド３を没入させたとき係止部１４
が下の被係止部１６ｂに係止してロツド３が突出
しないように保持される。またこの状態から操作
つまみ１２を強く押して下動させると、ロツド３
が下方に突出する。また上記のように押釦５にて
ロツク機構が構成されていると扉１７に埋設した
とき第３図に示すように埋設深さＡを少なくでき
て取り付け後の強度アツプと加工時間の短縮が図
れる。

［考案の効果］ 本考案は叙述のように構成されているので、ロ
ツドを突出させると、ロツドスライド板の切溝の
端部と押釦のストツパーとが対向してロツドが没
入する方向に力が加わつてもロツドが没入する方
向にロツドスライド板が移動することができない
ものであつて、フランス落としで止めた状態で外
部からロツドを動かすことができず、防犯性が高
いものであり、しかも押釦を押すと、押釦の軸部
と切溝とが対向して軸部に対して切溝が摺動し得
る状態になつて、ロツドスライド板をスライドさ
せることによりロツドを没入させることができる
ものであつて、ロツドのロツクができるものであ
つても簡単にロツクを解除でき、かつロツドスラ
イド板と一体となつていてロツドスライド板を昇
降操作させる操作つまみを屋内面側に突出させて
設けてあるから、ロツドスライド板を上昇させて
ロツドを上に引き上げて扉のロツク解除をおこな
うのに、操作つまみを引き上げるのであるが、か
かる場合に押釦の押し込み操作をおこなつてスト
ツパーと切溝との係止を解除し、ロツドスライド
板の上方への引き上げを許容するようにするので
あり、しかして、扉のロツク解除を押釦の操作つ
まみとの２点操作になし、このように２点操作に
なす故、防犯性を向上させることができるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案の一実施例のロツドを突出さ
せた状態の正面図、第１図ｂは第１図ａの背面
図、第１図ｃは第１図ａのＸ−Ｘ線断面図、第２
図ａは同上のロツドを没入させた状態の正面図、
第２図ｂは第２図ａの背面図、第２図ｃは第２図
ａのＹ−Ｙ線断面図、第３図は同上のフランス落
としを扉に取り付けた状態の断面図であつて、１
は基板、１ａは水平片、１ｂは垂直片、２は透
孔、３はロツド、４はロツドスライド板、５は押
釦、５ｂは押釦の軸部、６はストツパー、７はス
プリング、８は切溝、１２は操作つまみである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｌ字状の基板の水平片に設けた透孔に長手方向
   が基板の垂直片と平行なロツドを摺動自在に挿通
   し、垂直片の屋外面側に沿つたロツドスライド板
   の一端を上記ロツドに連結し、ロツドを突出させ
   た状態でロツドスライド板の他端に対応する位置
   で垂直片に押釦の軸部を挿通すると共に垂直片の
   屋外側で押釦の軸部の端部に軸部より径の大きな
   ストツパーを装着し、押釦が屋内面側に突出する
   ように付勢するスプリングを押釦に設け、ロツド
   スライド板のロツドと反対の端部に上記押釦の軸
   部の径より幅が広く且つストツパーの径より幅の
   狭い端部を開口せる切溝を設け、ロツドスライド
   板と一体となつていてロツドスライド板を昇降操
   作させる操作つまみを屋内面側に突出させて設け
   て成るフランス落としのロツク構造。