JPH0454102A - 有害生物駆除剤のくん煙蒸散に好適な可燃性組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、種々公知の有害生物駆除剤を加熱くん煙によ
って蒸散させるのに好適な可燃性組成物を提供すること
に関する。

本発明の可燃性組成物は、例えば倉庫、船倉、家屋９、
畜舎、園芸用又は農業用のビニールハウス、ガラス温室
、食料品製造装置、暗渠、排水浄化槽等に発生又は寄生
するハエ、蚊、南京虫、家ダニ、シラミ等の衛生害虫、
穀象虫、ハダニ、アオムシ、アブラムシ、スリ１．ブス
、コガネムシ等の農業害虫類を駆除する目的で、従来使
用されている公知の有害生物駆除剤例えばＤＤＶＰ、ダ
イアジノン、スミチオン、マラソン、ピレスロイド類等
を加熱蒸散させるためのくん煙目的の加熱剤として、広
く利用することが可能である。

（従来の技術） 本発明で意図する可燃性組成物では、従来は例えば酸化
剤として塩素酸塩類、燃焼剤として単糖類、多糖類澱粉
等の炭水化物、燃焼反応促進剤としてチオ尿素、硝酸グ
アニジン等が用いられ、これら可燃性組成物に直接又は
間接的に有害生物駆除剤を添加させて、所謂くん煙剤を
構成させる。

これら公知の組成物に用いられている塩素酸塩中多用さ
れる物質には、塩素酸カリがあるが、この物質は、それ
による燃焼時の温度が比較的低温で、燃焼速度等の調節
し易い利点があるが、最大の欠点は取扱上衝撃、摩擦等
に対する危険感度が高いので、保安上例えば消防法に規
定されているような所謂潜在的な危険性物質の範鋳に属
するものが多い。

（発明が解決しようとする問題点） 前項で指摘した通り塩素酸塩系のくん煙用組成物は取扱
に安全操業上危険を伴っている。一般にこの種の組成物
では、燃焼性物質に対する酸化剤物質の使用量が理論上
よりもやや過剰に用いなければ、例えばニトロセルロー
ズのような自己反応型の物質に類似した所望の燃焼反応
を示しにくい。従ってこのように過剰の塩素酸塩を含む
くん煙用組放物は、潜在的酸化力を持つ危険性物質とな
ることが避けられない。

これらくん煙組成物の製造時又は製品の欠点である保安
上の安全性を確保された新規組成物の出現が当該分野に
おける問題解決えの課題である。

（問題を解決する為の手段） 前項で指摘した問題点を解決する為、本発明者は塩素酸
塩類に代替する過塩素酸塩類を用いることに着目した。

然し乍ら過塩素酸塩類は、塩素酸塩類に比較して分解温
度が高い（６１０〜６２５”ｃ）欠点を有し、そのため
に該塩類を含むくん煙組成物は、燃焼反応開始温度及び
反応中の最高温度も高くなるため、有害生物駆除剤の分
解度が高くなる。

特に近時多用されている有害生物駆除用物質は、熱安定
性に欠ける物質が多いため、前期の理由から過塩素酸塩
が用いられない所以となっている。

本発明は、過塩素酸塩類と可燃剤の混合物の示す初期点
火性の向上、燃焼反応中の最高温度を可及的低下させる
ことを企図し、過塩素酸塩類の分解促進剤の利用による
各種の組成物を試作し、それらの反応温度の低下効果並
びに保安上の安全性の確保等に関して検討した。

（作用） 前記の結果から、本発明者は次の興味ある知見を得た。

過塩素酸アンモニウムを用いた組成物では、従来公知の
燃焼剤として糖類、セルローズ、木粉等、反応調整剤と
して硝酸グアニジン、ジシアンジアミド、燐酸グアニル
尿素、スルファミン酸グアニジン等を用い、これに過塩
素酸アンモニウムの分解促進剤として塩化鉄又は塩化銅
、酸化クローム、重クロム酸カリ、フェロセン等を用い
るとき、該組成物の分解開始温度は２００℃、反応中の
最高温度は４００〜４５０℃である。

然しこの組成物では、反応生成物に有害な塩酸ガスが含
まれる欠点がある。

これに反し過塩素酸カリを用いた組成物では、前記燃焼
性物質及び反応調整剤を用い、過塩素酸カリの分解促進
剤のＫＣＩ、ＮａＣ］、Ｃ，Ｃ−〇１、Ｆ　ｅｙＱ＋の
単体又は混合物を添加した場合、該組成物の反応開始温
度２５０〜２８０℃、反応中の最高温度５００〜５４０
℃に低下することを知った。

しかもこの組成物は、取扱上保安安全性が極めて高い。

（効果） 本発明者は、前記の結果から、有用な組成物を得るため
に、原材料の選択及びそれらの組み合わせ要件を具現す
ることによって本発明を完成した。

１、過塩素酸カリ約７０％と硝酸カリ約３０％との混合
物の単位量１７〜２０％、これと同量又はそれ以下の糖
類９．４％を加え、これに硝酸グアニジン又はジシアン
ジアミド３〜８％を加え、過塩素酸カリの分解促進剤と
してＦｅ、Ｑ＋又はＫＣＩ、ＮａＣｌ、Ｃ，Ｃｒ□Ｏｊ
の単体及び（又は）混合物を全組成物量の２０〜３０％
となるように添加し、更にアルミナ２０％と、残部はケ
ーソー土、真珠岩、粘土等の焼成微粉砕物３０．６〜１
２．６％を加え常法に従ってか粒又は球状、ペレット状
に成形した組成物を得た。

これらについて試験の結果、反応開始温度（加熱下での
自然発火温度）２４０℃、反応中の最高温度５４０℃以
下で、前掲有害生物駆除剤のくん煙用として用いること
が可能であり、保安上の衝撃、燃焼試験又は爆発性試験
等の危険性評価試験では、非危険物に属することを知っ
た。

以下本発明を実施例によって更に具体的に説明する。

実施例ｌ ＫＣｌ０斗１２、ＫＮＯｓ５の総和１７部に、乳糖９．
４部、硝酸グアニジン３部、Ｆ　ｅ、０４２４部、アル
ミナ２０部、クレー２６．６部のか粒状組成物の反応開
始温度は２５０℃、反応中の最高温度は５３０℃で、例
えば危険性評価試験の規定では第１類非危険物に属する
。

実施例２ 実施例１の乳糖９．４部をしょ糖に代替して得たか粒状
物についての反応開始温度は２５０℃、反応中の最高温
度は５４０℃で、例えば危険性評価試験の規定で第１＠
非危険物に属する。

実施例３ ＫＣｌ０斗１２、ＫＮＯ３５の総和１７部に、乳糖９．
４部、硝酸グアニジン３部、ＫＣＩ　　２８部、アルミ
ナ２０部、クレー２２．６部から成るか粒状物の反応開
始温度は２５０℃、反応中の最高温度は５３０℃で、例
えば危険性評価試験の規定で第１類非危険物に属する。

実施例４ ＫＣｌ０４１２、ＫＮＯ３５の総和１７部に、乳糖９．
４部、硝酸グアニジン３部、ジシアンジアミド５部、Ｃ
ｒｔＯ３２０，４部、アルミナ２０部、クレー２５．２
部から成るか粒状の組成物は、反応開始温度２４０℃、
反応中の最高温度は５１０℃で例えば危険性評価試験の
規定で第１類非危険物に属する。

実施例５ ＫＣｌ０４１４部、ＫＮＯＪ　６部の総和２０部に、乳
糖９．４部、硝酸グアニジン３部、Ｆ　ｅｒ０４２４部
、アルミナ２０部、クレー２１．６部から成るか粒状組
成物の反応開始温度は２５０℃、反応中の最高温度は５
３０℃で、例えば危険性評価試験の規定では非危険物に
該当する。

参考例（比較例）■ ＫＣｌ０Ｊ併用、但しＫＣｌＯ４の分解促進剤不使用例 ＫＣｌ０．１０、ＫＣｌ０４３、ＫＮＯｓ　５の総和１
８部に、乳糖１０部、澱粉１０部、流動バラヒン及び香
料等２．５部、炭酸マグネシウム５部、アルミナ５４．
５部の混合粉状物は、反応開始温度は２００℃、反応中
の最高温度４７０℃である。然しこの組成物は例えば危
険性評価試験の規定する第１類危険物のランクＩに属し
、保安上の危険性がある。

参考例（比較例）２ 参考例１の組成物に若干の糊料を加えて練合し、成形し
たか粒物又は球状、ベレット状物を点火燃焼させるとき
、反応開始温度２００℃、反応中の最高温度４７０℃で
、例えば危険性評価試験の規定する第１類危険物のラン
ク■に属し、保安上の危険性がある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、過塩素酸カリを酸化剤の主剤とし、これと過塩素酸
   カリの分解促進剤との配合物に、公知の有機可燃体とを
   配合して成る、有害生物駆除剤のくん煙蒸散に好適な可
   燃性組成物。 ２、過塩素酸カリと有機可燃体と、上記分解促進剤以外
   の他の不活性無機填料を配合して成る、前項１に記載の
   有害生物駆除剤のくん煙蒸散に好適な可燃性組成物。 ３、過塩素酸カリの分解促進剤が、ＫＣｌ、Ｎａｃｌ、
   Ｃ、Ｃ＿２ｒＯ＿３及び（又は）Ｆｅ＿３Ｏ＿４である
   前項１〜２に記載の有害生物駆除剤の、くん煙蒸散に好
   適な可燃性組成物。 ４、過塩素酸カリ約７０％と硝酸カリ約３０％との混合
   物を酸化剤とする前項１〜３に記載の有害生物駆除剤の
   、くん煙蒸散に好適な可燃性組成物。 ５、酸化剤の含有量が、全組成物の１７〜２０％である
   前項１〜４に記載の有害生物駆除剤の、くん煙蒸散に好
   適な可燃性組成物。 ６、有機可燃体が単糖類又はこれと他の有機可燃体との
   混合物である前項１〜５に記載の有害生物駆除剤の、く
   ん煙蒸散に好適な可燃性組成物。 ７、燃焼状態持続剤としてチオ尿素、硝酸グアニジン又
   はジシアンジアミドを含有させた前項１〜６に記載の有
   害生物駆除剤のくん煙蒸散に好適な可燃性組成物。