JPH0453266Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は魚釣りのうち特にテンビン仕掛けを用い
てのヘラ鮒、真鮒、鯉等の釣りに適するおもりに
関するものである。

（従来の技術） ヘラ鮒釣り等の魚釣りは非常に微妙な釣りで、
従来の一般的な仕掛は、実公昭49−21904号に示
されているように紡錘体形状の浮子と釣錘様（連
結部を有する）のおもりとハリスから構成されて
いる。

（考案が解決しようとする問題点） ところでヘラ鮒釣り等に於ては、釣場に流れが
生ずると釣りを中止するのが一般的である。その
理由は仕掛自体が非常に軽量であり、且つヘラ鮒
の喰い付きは非常に微妙で浮子の僅かな上下動で
合わせを行うものであるが、流れが生ずると仕掛
が流されると共に浮子が大きく傾斜して、微妙な
合わせが困難となるものである。

そこで本件考案者は釣場に流れが生じても支障
なく釣りを続行できるように海釣りに多用されて
いるテンビン仕掛けを採用すると共に、このテン
ビン仕掛けに使用する新規なおもりを提供したも
のである。

（問題点を解決するための手段） 本案に係るおもりは、頂部に設けた輪状の連結
部と、前記連結部の下方に連設した軸状の重錘芯
部と、重錘芯部に捲着する薄鉛板で構成される重
錘部と、金属細線を菱形枠状に折曲形成した複数
の錨体を、重錘芯部の下端外周に、各枠状錨体が
同一面で且つ放射状に突設してなる錨部とからな
ることを特徴とするものである。

（作用） テンビン仕掛け（片テンビン）は一般にＬ状に
折曲した本体を備え、一方の腕端に竿側と連結す
る道糸を結着し、他方の腕端にハリスを結着して
なるもので、おもりは折曲部に連結されるもので
ある。

従つてテンビン仕掛けに本案おもりを連結して
使用すると、放射状に設けた錨体によつておもり
は水底に安定に座り、仮りに釣場に流れが生じ、
仕掛け全体が流されると、おもりが傾斜し錨部の
錨体のいずれかが泥中に突き刺さるようになるの
で、ハリスが流されるのを防止できる。また軸状
の重錘芯部に捲着する薄鉛板の長さを調整するこ
とで重錘部の重量の微調整が可能となる。

（実施例） 次に本案の実施例について説明する。

第１図の実施例は基本的な例を示すもので、軸
体（重錘芯部）１の頂部に撚り戻し状に連結した
リング体（輪状連結部）２を設け、軸体１の下端
に金属細線を菱形枠状に折曲して形成した錨体
を、同一面で且つ放射状となるように熔着して錨
部３を設け、薄鉛板（重錘部）４の軸体１に捲着
してなるものである。

本案おもりを使用する仕掛はＬ状の腕を有する
一般的なテンビン仕掛けで、第２図に示すように
浮子Ａを途中で連結した道糸Ｂを、テンビンＣに
移動できないように処置して通し、更にその先部
にハリスＤを結着してなるものである。本案おも
りは前記テンビンＣの屈曲部分（屈曲部にテンビ
ン用のおもりを介設している）にリング体（輪状
連結部）２で連結したものである。

而してハリスＤへの魚の喰いがテンビンＣを介
して浮子Ａにも伝わり、浮子Ａの変化で、魚を釣
るタイミングを知るこてができるものである。更
に釣場に流れが生じた時、本案おもり以外の仕掛
は流れによつて少しその位置を移動し、浮子Ａも
多少傾斜するが、本案おもりが傾斜して錨部３の
一部が泥中Ｅに突き刺さり、ハリスＤ及び浮子Ａ
が流されることとを阻止しているものである。

（考案の効果） 本案は以上のように錨部を有するおもりである
ため、仕掛が軽量で容易に流されるヘラ鮒釣り等
において、釣場に流れがあつても、釣りを中止す
ることなく断続して釣りが可能となつたものであ
り、また重錘芯部に薄鉛板を捲着して重錘部を構
成するようにしたため、重錘部の重量微調整が容
易にでき、さらに錨部の各錨体は菱形枠状に折曲
形成されているため、たも網に錨体がからみつく
ことがない等の利点も有しているものである。

【図面の簡単な説明】

図は本案の実施例を示すもので第１図は全体斜
視図、第２図は本案おもりを使用した仕掛を示す
ものである。 １は軸体（重錘芯部）、２はリング体（輪状連
結部）、３は錨部、４は薄鉛板（重錘部）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂部に設けた輪状の連結部と、前記連結部の下
   方に連設した軸状の重錘芯部と、重錘芯部に捲着
   する薄鉛板で構成される重錘部と、金属細線を菱
   形枠状に折曲形成した複数の錨体を、重錘芯部の
   下端外周に、各枠状錨体が同一面で且つ放射状に
   突設してなる錨部とからなることを特徴とする魚
   釣り用おもり。