JPH0452811Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は光学記録媒体上に記録された情報を読
み取る為に対物レンズを光学記録媒体に対して垂
直及び水平方向へ駆動させる為の対物レンズ駆動
装置に関するものである。

(ロ) 従来技術 従来、この種対物レンズ駆動装置としては、例
えば特開昭54−155802号公報に開示されたものが
知られている。

即ち、斯る装置は対物レンズ又はその保持部材
に一端を固定し、他端を別の支持部材に固着し、
レンズ光軸と垂直な方向にたわみ得る第１の板バ
ネと、この第１の板バネと同様に一端を対物レン
ズ又はその保持部材に、他端を上記別の保持部材
に固着し、上述のレンズ光軸の方向にたわみ得る
第２の板バネと、上記対物レンズをこの光軸方向
及び光軸に垂直な方向に移動させる駆動手段とよ
り構成されている。

然し乍ら、斯る従来装置では、デイスクからの
反射光をセンサに導く等のための光学系の配置を
する場合、対物レンズ保持部材内部にこの光学系
を配設することは困難である。従つて、少なくと
も、対物レンズ保持部材の下端より下部に配設し
ないといけないことになる。即ち、ピツクアツプ
装置全体の形状が大きくなる（光軸方向の高さが
高くなる）という問題点を有していた。

又、対物レンズをフオーカス方向又はトラツキ
ング方向へ駆動する為の磁気駆動手段（コイル、
磁石等）を各々設ける必要がある為、部品点数が
多く、構成が複雑になつていた。

(ハ) 考案の目的 本考案は上記の点に鑑み、構成を簡単且つコン
パクトにした対物レンズ駆動装置を提供すること
を目的とする。

(ニ) 考案の構成 上記目的を達成するために、基盤に植設された
軸に対して回動及び摺動自在に支持された回転部
材と、この回転部材の回転軸を囲むように該回転
部材の下部に巻回されたフオーカスコイルと、こ
のフオーカスコイルに対して直交する部分を有す
るように前記回転部材に取りつけられたトラツキ
ングコイルと、前記フオーカスコイルの外周面よ
り突出するように前記回転部材の上部に設けられ
た鍔部と、この鍔部に配設された対物レンズと、
前記基盤の前記対物レンズ直下位置に、その反射
面が前記対物レンズの光軸に対して略45°の角度
をもつて傾くように配設されたミラーと、前記フ
オーカスコイルとトラツキングコイルの直交部を
磁束が貫くように前記基盤に配設された磁石及び
ヨークとを備え、前記トラツキングコイルに通電
した場合には、前記磁石及びヨークとトラツキン
グコイル間で生ずる磁気力にて前記回転部材を回
転させることにより前記対物レンズを前記光学記
録媒体に対して水平方向へ駆動し、前記フオーカ
スコイルに通電した場合には前記磁石及びヨーク
とフオーカスコイル間で生ずる磁気力にて前記回
転部材を垂直方向に移動させることにより前記対
物レンズを前記光学記録媒体に対して垂直方向へ
駆動するように構成した。

(ホ) 実施例 第１図及び第２図は本考案の一実施例を示す図
である。

図において、１はボトムヨーク、２はボトムヨ
ーク１に形成された中空状センターポール３の内
側に装着されたスリーブ１２に軸部２ａが挿入さ
れる中空円筒状の回転部材で、その上面には、対
物レンズ４が配設される鍔部２ｂを有している。
５は回転部材２は側面に貼着等により取付けられ
てトラツキング制御用コイル、６はトラツキング
制御用コイル５上に巻回されたフオーカス制御用
コイルで、その巻き方向はトラツキング制御用コ
イル５の巻き方向と直交する方向である。７はボ
トムヨーク１のセンターポール３に取付けられた
略扇状の磁石、８は外側ヨーク、９は回転部材２
に形成されたピン、１０はピン９とボトムヨーク
１のセンターポール３との間に配設されたゴムダ
ンパーで、回転部材２を基準位置に保持すると共
に回転部材２の回転及び移動時には弾性変形する
ものである。１１はプリズムミラーである。次
に、斯る装置による動作について説明する。

光学記録媒体を再生している場合、光源から発
振されたレーザ光が光学記録媒体上に記録された
情報信号トラツク（ピツト系列）から外れると、
斯る光学記録媒体からの反射光が導かれる光検出
器にてトラツキングエラーが発生したことを検出
し、斯る検出出力をトラツキング制御用コイル５
に印加することにより回転部材２を軸部２ａを中
心に光学記録媒体と水平方向へ回転させ、以つて
トラツキングずれを補正している。

又、上記レーザ光が合焦点状態から外れると、
斯る光学記録媒体からの反射光が導かれる光検出
器にてフオーカスエラーが発生したこと検出し、
斯る検出出力をフオーカス制御用コイル６に印加
することにより回転部材２をスリーブ１２をガイ
ドとして光学記録媒体と垂直方向へ移動させ、以
つてフオーカスずれを補正している。

ところで、斯る回転部材２の回転量及び移動量
は、夫々のコイル５，６と磁石７との磁気力とゴ
ムダンパー１０の弾力にて定まるものである。

(ヘ) 考案の効果 本考案に依れば、対物レンズを回転部材の回転
中心より偏位した位置に配置するようにしている
ので、対物レンズの直下に光学系を配することが
でき、対物レンズを含む光学系の光軸方向の容積
が小さくてすみ、特にピツクアツプ装置の光学記
録媒体と垂直な方向の寸法（高さ）を薄くするこ
とが出来、小型化、薄型化を計ることが出来る。
又、第１及び第２コイルを単一の磁気回路にて駆
動するようにしたので、構造が簡単となり、ピツ
クアツプ装置の小型化に寄与することが出来る。
尚本願考案と同様の構造は特開昭57−210456号公
報（G11B7／08）にも開示されているが、この
従来技術にあつては、コイルが巻装される中空円
筒状の回転部材の内側に対物レンズを固定してい
る為、この円筒状回転部材の直径はある程度大き
くなる。これに対して本願考案の構造に依れば円
筒状回転部材の円筒外周面の外側に対物レンズを
位置しているので、円筒状回転部材の直径を小さ
くすることができ、更に対物レンズの下方であつ
て円筒状回転部材の外側にプリズムミラーを配置
することもでき空間を有効に利用することができ
る。それ故、前記従来の構造に比べて更にピツク
アツプ装置を小型化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図はその断面図である。 ２……回転部材、４……対物レンズ、５，６…
…コイル、７……磁石、８……ヨーク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 光学記録媒体上に記録された情報を読み取る為
   に対物レンズを前記光学記録媒体に対して垂直及
   び水平方向へ駆動させる為の対物レンズ駆動装置
   であつて、基盤に植設された軸に対して回動及び
   摺動自在に支持された回転部材と、この回転部材
   の回転軸を囲むように該回転部材の下部に巻回さ
   れたフオーカスコイルと、このフオーカスコイル
   に対して直交する部分を有するように前記回転部
   材に取りつけられたトラツキングコイルと、前記
   フオーカスコイルの外周面より突出するように前
   記回転部材の上部に設けられた鍔部と、この鍔部
   に配設された対物レンズと、前記基盤の前記対物
   レンズ直下位置に、その反射面が前記対物レンズ
   の光軸に対して略45°の角度をもつて傾くように
   配設されたミラーと、前記フオーカスコイルとト
   ラツキングコイルの直交部を磁束が貫くように前
   記基盤に配設された磁石及びヨークとを備え、前
   記トラツキングコイルに通電した場合には、前記
   磁石及びヨークとトラツキングコイル間で生ずる
   磁気力にて前記回転部材を回転させることにより
   前記対物レンズを前記光学記録媒体に対して水平
   方向へ駆動し、前記フオーカスコイルに通電した
   場合には前記磁石及びヨークとフオーカスコイル
   間で生じる磁気力にて前記回転部材を垂直方向に
   移動させることにより前記対物レンズを前記光学
   記録媒体に対して垂直方向へ駆動するようにした
   対物レンズ駆動装置。