JPH0452673Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主として合成樹脂材の溶融試験に於け
る試料供給装置に関するものである。

（従来の技術） 従来に於いては、単一の固定型ホツパーを採用
しているために多種類の試料試験を順次連続して
行うことが出来ないと共にホツパーから落下され
るペレツト状の試料が供給パイプの途中で詰まつ
たり又漏斗の中で詰まつたりして炉体内へ円滑に
供給することが出来ないという欠点があつた。

（技術的課題） 而して、本考案は従来技術の欠点に鑑みなされ
たもので、多種類の試料を順次、円滑に炉体内に
供給することを技術的課題とするものである。

（技術的手段） 本考案は上記の技術的課題を解決するために、
複数の試料カツプ内に充填してあるペレツト状の
合成樹脂製の試料を乱舞させながら供給パイプ内
を落下せしめ、予め振動している漏斗内に供給し
炉体内へスムースに供給維持すべく成してある。

具体的には図示の実施例に示す如く下記の構成
となる。

１は溶融試験機本体で炉体２を左右方向にプロ
グラム的に移動せしめて適宜設定位置で一時的に
一定時間不動の状態にすべく成してある。

３は炉室、４はオリフイス、５はヒーターであ
り該炉体２は所定温度にコントロールすべく成し
てある。６は漏斗で所定位置にアーム８を介して
位置付けされており、機械的振動装置７により上
下振動すべく成してある。又、この漏斗６を常時
避退せしめておいて必要時に所定位置に持ち来た
すようにしても良い。９は漏斗６と試料供給筒体
１０とを連結するテフロン製の供給管で漏斗６の
垂直筒部１１の供給管９の垂直部１２を嵌合せし
めてある。

このテフロン製を採用することにより静電気の
発生を極力防ぐようにしてある。

１３は供給管９の垂直部１２内に設けた試料乱
舞機構で邪魔ピン１４を互いに直角方向であつて
段違いに複数段設けてある。この試料乱舞機構１
３によりペレツト状の試料１５Ａは乱舞せしめら
れながら落下し漏斗６内にスムースに堆積するこ
となく供給される。尚、邪魔ピンの代りにその他
の邪魔板等を採用しても良い。

１５は試料送り機構でエンドレスのチエーン１
６に複数個の試料カツプ１７を取付けてあり、予
め設定したプログラムに従つてチエーン１６と共
に試料カツプ１７が間欠的に一定距離だけ移動す
べく成してある。又、この試料カツプ１７は前記
した試料供給筒体１０の上方位置で停止すべく成
してある。１８は試料カツプ１７の底蓋でばねに
より常時閉成すべく成してあるが空気シリンダー
Ｐに於けるピストンの運動による平板状の開蓋部
材１９によつて矢標Ａ方向に開蓋せしめられ、内
部に充填されている試料１５Ａは試料供給筒体１
０内へ落下せしめられる。このピストンの降下運
動は遅くしてあり、開蓋部材１９がゆつくりと試
料カツプ１７の底蓋１８を開き、試料１５Ａがパ
ラパラと落下し供給管９内に停留しないように成
してある。

２０はエアーシリンダー２１Ａによつてタイミ
ング的に作動する試料押込み棒で炉体２の炉室３
内に充填した試料１５Ａを、漏斗６の貫通孔６Ａ
を介して侵入して押圧せしめ該試料１５Ａを均一
に堆積せしめると共に脱泡する。

尚、炉体２は所定温度になつているので炉室３
内に試料１５Ａが供給されると軟化状態となる。

２１は試料測定機構部でウエイト２２と該ウエ
イト２２を載置一体化したピストン２３とウエイ
ト保持板２４と試験の際にウエイト２２の移動距
離を測定する距離検出アーム２５等から構成して
ある。

２５はオリフイス掃除棒、２６は炉体掃除棒で
ある。２７はガーゼ取出し機構である。

（作用） 上記の技術的手段は下記の如く作用する。

所定温度に加熱してある炉体２はプログラムに
従つて矢標Ｂ方向に移動し漏斗６の直下で停止す
る。（第３図）一方、試料送り機構１５によつて
移動する試料カツプ１７が試料供給筒体１０の直
上に位置し停止すると空気シリンダーＰが作動し
ピストンを介して開蓋部材１９がゆつくりと降下
し試料カツプ１７の底蓋１８を矢標Ａ方向に開
く。

従つて、試料カツプ１７内のペレツト状の試料
１５Ａは試料供給筒体１０内に落下せしめられ、
供給管９内に送り込まれる。

供給管９内に供給された試料１５Ａは垂直部１
２内に設けられた試料乱舞機構１３によつて不規
則に乱舞せしめられながら振動装置７により振動
している漏斗６内に落下し、更にその直下に位置
する炉体２の炉室３内に充填堆積せしめられる。

充填された試料１５Ａは一部、軟化状態にあ
る。

然る後、エアーシリンダー２１Ａの作動により
試料押込み棒２０が矢標Ｃ方向に降下し、漏斗６
内を通つて炉体２の炉室３内に入り、試験１５Ａ
を押圧し該試料１５Ａを均一に堆積充填すると同
時に脱泡作用を行わしめる。

試料１５Ａの充填が終了すると炉体２は矢標Ｄ
方向へと移動せしめられ試料測定機構部２１の直
下で移動を停止することとなる。

（効果） 而して、本考案は下記の如き特有の効果を有す
るものである。

(a) 複数の試料カツプ１７を試料送り機構１５に
装着すべく成したので多種類の異種の試料１５
Ａの供給が間欠的に順次行い得る。

(b) 供給管９の垂直部１２内に試料乱舞機構１３
を設けたので試料１５Ａを堆積することなくス
ムースに漏斗６内に落下供給できる。

(c) 漏斗６を振動せしめているのでより一層試料
１５Ａの炉体２内への落下を容易にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は溶融試験機本体の全体を示す概略正面
図、第２図はチエーンに装着せしめられた試料カ
ツプの斜視図、第３図は試料供給装置の要部の拡
大正面図である。第４図は試料乱舞機構の横断平
面図である。 １……溶融試験機本体、２……炉体、６……漏
斗、７……機械的振動装置、９……供給管、１２
……垂直部、１３……試料乱舞機構、１７……試
料カツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 溶融試験機本体１内で炉体２をプログラム的に
   水平方向へ移動停止すべく成す一方、複数の試料
   カツプ１７を試料送り機構１５に装着し、所定位
   置で停止、開蓋して試料１５Ａを供給管９内へ供
   給落下せしめると共に該供給管９の垂直部１２内
   に試料乱舞機構１３を形成し且つ該垂直部１２と
   連結した漏斗６を機械的振動装置７により振動し
   て試料１５Ａを炉体２内へ充填すべく成した溶融
   試験に於ける試料供給装置。