JPH0452454Y2 - - Google Patents

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JPH0452454Y2
JPH0452454Y2 JP4922386U JP4922386U JPH0452454Y2 JP H0452454 Y2 JPH0452454 Y2 JP H0452454Y2 JP 4922386 U JP4922386 U JP 4922386U JP 4922386 U JP4922386 U JP 4922386U JP H0452454 Y2 JPH0452454 Y2 JP H0452454Y2
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piston
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、内燃機関の繊維強化金属製ピスト
ンの改良に関する。
従来の技術 周知のように、内燃機関のピストンにあつて
は、軽量化の要請などから鋳鉄製に替えてアルミ
などの軽合金製のものが多く採用されている。し
かし、アルミ合金製などは、鋳鉄製に比べて剛
性、熱間強度等において極端に劣つており、特に
近時の機関の高性能化や公害防止対策が進むにし
たがつて極めて大きくなつた熱的負荷や機械的負
荷に十分対応しきれず、そのままでは使用に耐え
ないものである。
そこで、アルミやマグネシウムなどの軽合金を
母材としたピストンの鋳造時に、該ピストンの全
体または一部に例えばセラミツク等の繊維材を充
填複合させて母材を補強する所謂繊維強化金属
(FRM)製のピストンが種々提供されている(例
えば特開昭53−41622号公報参照)。
第7図は斯る従来の繊維強化金属製ピストンの
一例を示しており、アルミ合金製ピストン本体1
の冠部2に、セラミツク製の円盤状繊維成形体3
を例えば加圧鋳造の応用による溶湯加圧によつて
充填複合し、本体1の肉厚や形状などを変更せず
つまり軽量化の要請を満足しつつ冠部2全体の剛
性や熱間強度を向上させることができるようにな
つている。
考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来の繊維強化金属製ピス
トンにあつては、上述のように冠部2などを十分
に補強することが可能になる反面、ピストン本体
1特に冠部2やピストンリング溝4付近の温度上
昇が激しくなる。すなわち、上記セラミツク等の
繊維材は、一般に熱伝導率が低いため、機関高負
荷時などにおいて発生する燃焼高熱(200〜300
℃)の伝熱作用が繊維材によつて阻害されて冠部
2やピストンリング溝4付近の温度上昇が激しく
なる。したがつて、たとえ繊維材による熱間強度
などが向上が図れるものとしても、母材自体の熱
的な耐久性が低下し、また例えばノツキングが発
生し易くなつて正常な燃焼状態が得られないとい
つた問題がある。
問題点を解決するための手段 この考案は、上記従来の繊維強化金属製ピスト
ンの問題点に鑑み案出されたもので、繊維材が充
填複合された金属製ピストン本体の冠部略中央
に、ピストンの軸線方向に沿つた複数の貫通孔を
有する断熱部材を鋳込むと共に、上記冠部の裏面
略中央に、ピンボス部を垂設したことを特徴とし
ている。
作 用 上記構成を有するこの考案によれば、例えば機
関高負荷時において、ピストン本体の冠部上面で
受けた燃焼高熱は、断熱部材の貫通孔内に鋳込ま
れた母材の金属部位内を、断熱部材により水平方
向の移動を規制されつつ垂直下方向すなわちピン
ボス部方向に伝達される。そして、ここからピス
トンピンやコンロツドなどへ速やかに移動して外
部へ放熱される。
実施例 以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳述
する。
第1図はこの考案に係る繊維強化金属製ピスト
ンを4サイクルガソリン機関に適用した第1実施
例を示している。図中11は、アルミ合金製のピ
ストン本体、12は、該ピストン本体11と図外
のクランクシヤフトを連結するアルミ合金製のコ
ンロツドであつて、上記ピストン本体11は、内
部全体に後述するような鋳造方法によつてセラミ
ツクの繊維材13が充填複合されていると共に、
冠部14の略中央に、円形状の断熱部材15が鋳
込みにより固定されている。また、上記冠部14
裏面の略中央には、ピン孔16aが穿設された断
面略矩形状のピンボス部16が垂設されている。
一方、上記コンロツド12は、第1図に示すよ
うに小端部17が二股状に形成され、この二股部
18,19の中間部に上記ピンボス部16が嵌合
すると共に、ピン挿通孔18a,19aと上記ピ
ン孔16aに挿入されたピストンピン20を介し
てピストン本体11に接続されている。
そして、上記断熱部材15は、第2図及び第3
図に示すように冠部14の直径より若干小径な円
環状の枠体21内側に、細長い複数の断熱板22
……が所定間隔をもつて縦横に格子状に配設さ
れ、この断熱板22……間に複数の矩形状貫通孔
23……が形成されて全体がメツシユ状に構成さ
れている。また、上記枠体21の外側には、直交
方向の4個所に鋳込時におけるピストン本体11
との強固な結合状態を確保する保持用爪24……
が一体に設けられている。また、ピストン本体1
1への鋳込み後の断熱部材15は、第1図に示す
ように断熱板22……がピストン本体11の軸線
方向に沿つて垂直に配置されると共に、枠体21
及び断熱板22……の各上端縁21a,22aが
冠部14の上面から露出するよう配置されてい
る。
以下、上記実施例の作用について説明する。す
なわち、機関高負荷時においてピストン本体11
の冠部14上面で受けた燃焼高熱は、その略全体
が第4図の矢印で示すように、断熱部材15の貫
通孔23内に鋳込まれたアルミ合金部位11aか
ら垂直下方向に整流案内され、つまりここでは断
熱板22……により水平方向への移動が規制され
て直接ピンボス部16方向へ整流案内される。し
たがつて、ピストンリング溝25方向への伝熱が
十分に阻止されることになる。そして、そのまま
ピンボス部16からピストンピン20を介してコ
ンロツド12の二股部18,19や軸部26に伝
熱され、ここから外部へ速やかに放熱される。こ
のため、ピストンの激しい温度上昇を十分に防止
できる。尚、アルミ合金製によるピストンの軽量
化とFRMによるピストンの熱的、機械的強度の
向上が図れることはいうまでもない。
第5図は前記のようなピストンの製造工程の一
例を示したもので、まず第5図Aに示すように、
外型30の底面31に突起31aを介して断熱部
材15を載置し、その上に例えば炭化けい素系の
ウイスカー32を含有したアルミ合金材33を載
せ、その後第5図Bに示すように内型34を所定
圧力で上方から押し込む。斯る工程により断熱部
材15の貫通孔23……にFRMが充填されると
共に、断熱部材15の全体がピストン本体11に
保持用爪24などを介して確実に鋳込まれ、ピス
トンの概略形状が成形される。以後研削等の後工
程によりピストン成形品が完成する。斯る、ピス
トン本体11全体へのウイスカー32の充填複合
により、剛性などが強化される。
第6図はピストン成形工程の他例を示し、まず
上記と同様に外型40の底面41に突起41aを
介して断熱部材15を載置し、次に円筒状の長繊
維成形体42を外型40の内周面に沿つて配置す
る。その後、マトリツクスとしてアルミ合金溶湯
43を外型40内に流し込み、続いて高圧凝固鋳
造法にしたがつて第6図Bに示すように内型44
を所定圧力で上方から押し込む。これによつて、
ピストンの概略形状が形成されつまりピストン本
体11のスカート部27に繊維成形体42が充填
複合されると共に、断熱部材15が冠部14に強
固に鋳込まれてピストンの概略形状が成形され
る。以後上述と同様な後工程によりピストン成形
品が完成する。斯るスカート部27への長繊維材
の充填複合により、剛性の強化と熱膨張の抑制を
図ることができる。
尚、上記ウイスカー32や繊維成形体42など
の直径やかさ密度等は、実施に応じて直径2μ、
かさ密度0.8g/c.c.など任意に設定されている。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、この考案に係る
繊維強化金属製ピストンにあつては、ピストン本
体の冠部略中央に設けられた断熱部材によつて、
燃焼高熱が水平方向の移動を規制されつつ冠部裏
面のピンボス部方向へ直接的に整流案内されるた
め、このピンボス部からピストンピン等へ速やか
に伝熱され外部へ効果的に放熱される。このた
め、冠部やピストンリング溝付近の温度上昇が確
実に防止される。この結果、母材自体の耐久性の
向上が図れると共に、ノツキングなどの異常燃焼
が防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係る繊維強化金属製ピスト
ンの一実施例を示す断面図、第2図はこの実施例
の断熱部材を示す正面図、第3図は同断熱部材の
側面図、第4図はこの実施例による燃焼高熱の移
動状態を示す説明図、第5図Aはこの考案のピス
トンを製造する装置の成形前工程を示す断面図、
第5図Bは同装置の成形後工程を示す断面図、第
6図Aは他の製造装置の成形前工程を示す断面
図、第6図Bは同装置の成形後工程を示す断面
図、第7図は従来の繊維強化金属製ピストンを示
す断面図である。 11……ピストン本体、13……繊維材、14
……冠部、15……断熱部材、16……ピンボス
部、16a……ピン孔、21……枠体、22……
断熱板、23……貫通孔。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 金属製のピストン本体に繊維材を充填複合して
    なる繊維強化金属製ピストンにおいて、上記ピス
    トン本体の冠部略中央に、ピストンの軸線方向に
    沿つた複数の貫通孔を有する断熱部材を鋳込むと
    共に、上記冠部の裏面略中央にピンボス部を垂設
    したことを特徴とする繊維強化金属製ピストン。
JP4922386U 1986-04-02 1986-04-02 Expired JPH0452454Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4922386U JPH0452454Y2 (ja) 1986-04-02 1986-04-02

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4922386U JPH0452454Y2 (ja) 1986-04-02 1986-04-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62160747U JPS62160747U (ja) 1987-10-13
JPH0452454Y2 true JPH0452454Y2 (ja) 1992-12-09

Family

ID=30871474

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JP4922386U Expired JPH0452454Y2 (ja) 1986-04-02 1986-04-02

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JPS62160747U (ja) 1987-10-13

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