JPH04506600A - ヘテロマーレセプタの同時発現 - Google Patents
ヘテロマーレセプタの同時発現Info
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- JPH04506600A JPH04506600A JP50908290A JP50908290A JPH04506600A JP H04506600 A JPH04506600 A JP H04506600A JP 50908290 A JP50908290 A JP 50908290A JP 50908290 A JP50908290 A JP 50908290A JP H04506600 A JPH04506600 A JP H04506600A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
浄書(内容に変更なし)
ヘテロマーレセプタの同時発現
発明の背景
多くの生物学的に重要な分子は、アミノ酸サブユニットの線形配列からなるタン
パクである。タンパクは、特に酵素、抗体または構造タンパクとして機能できる
。他のタンパクまたは非タンパク分子と結合して化学反応する機能をもつタンパ
クはレセプタといわれる。
生細胞内で発現された場合に、タンパクの機能的特徴はそのアミノ酸配列によっ
て定まり、該アミノ酸配列は、順に遺伝子と呼ばれるDNA配列によりコードさ
れる。多くのタンパクは単一の遺伝子によりコードされる単一の分子であるが、
他のタンパクは空間的に結合して活性なタンパクを形成する2種以上の別々のポ
リペプチドで構成され、該ポリペプチドの各々は別々の遺伝子によりコードされ
る。このようなタンパクはヘテロマー(hetero−1ler) と呼ばれて
いる。このようなタンパクがレセプタとして機能する場合、これらはヘテロマー
レセプタである。
特徴的構造または機能によって規定されるタンパクの特別な群は、その機能の多
様性を示し、これは特定のアミノ酸配列における差異を反映している0例えば、
色覚において異る源色に対するレセプタは、構造上は関連するがa能的に異なる
種の異ったロドプノン分子である。構造上の差異は各種疾病におし)て重要であ
る。
例えば、大部分の健康な人々のヘモグロビンは、鎌状赤血球貧血症色者のヘモグ
ロビンと、隼−のアミノ酸のみ異なる。実際に、ある群のタンパクははかり知れ
ない可変性を示す、このような可変性は該タンパクの特定の機能の故に重要であ
る。
多くのタンパクは多数の構造並びに機能的ドメインをもつ、いくつかの場合にお
いて、2つの異る型のドメインが同時に存在し得る。抗体は、同時に存在する2
種の明確に規定された構造的並びに機能的ドメインをもつタンパク群の例である
。抗原と結合するこれらドメインの一方は機能的に分れており、かつ他方のエフ
ェクタドメインは機能的に制限されている。抗体は4種の結合したポリペプチド
を含むタンパクであり、その2つはいわゆる重鎮であり、残りの2つは軽鎖であ
る。この4種のポリペプチドは結合して、rYJ字に顕像すると思われる構造を
形成し、2本の腕の先端部は抗原と呼ばれる分子を選択的に認識しかつこれと結
合することのできる結合サイトである。この際、身体は該抗原を異物質と認識す
る。該重鎮の結合サイトはVHと記され、一方軽鎖の結合サイトはVLと記され
る。該“Y−字型1の各腕はFabフラグメントと呼ばれる。というのは、これ
力q亥抗原結合機能ドメインを含むからである。このような結合は、有害な異物
、例えばウィルスまたはバクテリアの排除のために重要である。生物が遭遇する
恐れのある多大な種類の異る抗原の存在のために、真人な数の抗体が必要とされ
る。このような多様性、即ち能力範囲は咳VHおよびVL結合領域のタンパクを
コードする多数の遺伝子を各個体がもつことにより達成される。免疫系の細胞中
では、これら様々なVHおよびVLコード遺伝子の無秩序な組合せが無秩序に結
合して、10’個もの異る抗体分子の表現を可能とする。
この可能性は、咳■HおよびVL積構造ドメインが、これら2つの横5ドメイン
間にふり分けられた該結合機能ドメインよりも小さいことから生ずる。機能の大
きな多様性が構造ドメインの組合せにより得られる場合、任意の2つの特定の構
造ドメインの組合せの特異的機能は予測できない。従って、タンパク工学には、
予想し得る機能のタンパクの構造ドメインの組合せが限られた機能の多様性のみ
を発現でき、一方で様々な機能を生ずる構造ドメインの組合せが通常は予測でき
ないという長年月に及ぶ問題があった。この非予想性は著しく多様性の潜在的機
能をもつタンパク分子の構築を妨害してきた。この問題に対する一解決策は、3
Dタンパク構造およびコンピュータアルゴリズムを利用した合理的なタンパク設
計により、タンパク設計の予測可能性を高めようとする試みであった。この方法
は一般的には成功していない。この非予測性を扱った全く異る方法は各々が潜在
的に所定の機能をもつと思われる極めて多数のタンパクを構築することであろう
。この非予測性が、構築し得かつ所定の機能につきアッセイし得る、可能性とし
て正しいポリペプチドの数と一致する場合には、非予測性の問題は克服できる。
これは、予め決められた特性をもつタンパクの設計および遺伝子のクローニング
に対して基本的な関連性をもつ。
ここ15年間に、バクテリアまたは他の細胞中でポリペプチド−コード遺伝子を
表現することによる生産法が開発された。遺伝子クローニングと呼ばれるこの方
法は、特定のタンパクを大量に生産できるという大きな利点をもたらす。遺伝子
はその配列構造および表現されたタンパクの機能を基にしてクローニングされな
ければならない。しかし、最近まで、クローン化遺伝子をその表現タンパクの機
能により同定する場合に、E、コリ中の遺伝子ライブラリから単一の遺伝子クロ
ーンが同定できたにすぎない。かくして、例えば、E、コリ中で様々な異る型の
機能を再現することは不可能であった。更に、大量の単一の抗体種を与えるハイ
ブリドーマ技術さえも、単一の生物によって作られる抗体種ばかりか種内でまた
は種間で生成し得る抗体種の多様な能力範囲を再現できないという問題を有する
。生体外でのヘテロマーの大きな能力範囲(「epertoires )を実現
しかつスクリーニングする能力は、特定の望まれる機能をもつ特定のへテロマー
の選別を可能とするであろう。
従って、各々が別々のDNA配列によってコードされる複数のポリペプチドを含
むヘテロマーの真人な能力を実現し得る方法め開発に対する積年の要求があった
。本発明はこの要求を満たし、かつ関連する多くの利点をも与える。
発明の概要
本発明は、第1及び第2DNA配列の様々な組合せを含む複数の原核細胞を含有
する組成物を提供するものであり、該DNA配列は夫々第1及び第2ポリペプチ
ドをコードし、該ポリペプチドはヘテロマーレセプタを構成し、また少なくとも
一つの該複数の原核細胞は予め選択された分子に対し結合活性を示すヘテロマー
を発現する。
本発明は2種以上のDNA配列を同時に発現するのに有用なベクターの調製用キ
ットをも提供し、該キットは2種のベクターを含み、その第1のベクターは配向
を規定するクローニングサイトの規定された側に第1の結合サイトをもち、かつ
第2のベクターは第2の結合サイトおよび該第1ベクターの配向とは非対称の配
向をもつクローニングサイトをもち、該ベクターの少なくとも一方は、該クロー
ニングサイトに挿入されたDNA配列によりコードされるヘテロマーレセプタを
形成するポリペプチドを発現するためのプロモータを含む。
本発明は、更に結合してヘテロマーレセプタを形成する第1及び第2ポリペプチ
ドをコードする第1及び1E2DNA配列をもつ種々の数のベクターを生成する
方法をも提供し、該方法は以下の諸工程を含む。即ち、
(a)I<1のポリペプチドをコードする種々の数の第1のDNA配列を、ある
定められた配向で結合サイトおよびクローニングサイトを有する第1のベクター
に機能可能に結合する工程、(b) 第2のポリペプチドをコードする様々な数
の第2のDNA配列と、該第1のベクターの結合サイトと相容性の結合サイト’
bよび該第1のベクターとは非対称配向のクローニングサイトをもつ第2のベク
ターとを機能可能に結合する工程、および(C) 工程(a)のベクター生成物
と、工程(b)のベクター生成物とを、結合ベクターを形成し得る条件下で結合
させて、該結合ベクター上で機能的に結合した第1及び第2DNA配列を有する
該ベクターを生成する工程。この結合は、例えば工程(a)およびら)で得たベ
クターを制限エンドヌクレアーゼで開裂し、DNAリガーゼまたはFIplJコ
ンビナーゼを用いて該開裂された工程(a)および(b)のベクターを結合する
ことにより実施することができる。
図面の簡単な説明
第1図は軽鎖ベクター(λLc1)、重鎮ベクター(λHc2)およびこれらの
結合ベクターを模式的に示す図であり、第2図は、第1図の(A)軽鎖ベクター
(λLcl)および(B)重鎮ベクター(λHc2)を生成するためのλZap
ffに挿入された合成オリゴヌクレオチドの核酸配列を示す図であり、第3図は
、結合鎖(AとB)、重鎮(EとF)および軽鎖(GとH)ライブラリーに対す
るライブラリースクリーニングのオートラジオグラフを示す図であり、
第4図は競合阻害により結合する抗原の特異性を示す図であり、第5図は該結合
ベクターから切除し得るプラスミドを表す模式%式%
第6図は結合ベクターライブラリー由来の抗原結合タンパクの特徴付けを示す図
であり、
第7図は、該結合サイトとしてFlp認識配列を用いた結合ベクターのベクター
系の構成を示す図である。
又里坐狂貢左且ユ
ここで使用する1多種の組み合わせ(diverse combination
s)”という用語は、第1のポリペプチドをコードする多、数の可能性を有する
核酸が、第2のポリペプチドをコードする多数の可能性を有する核酸と組み合わ
されることを意味する。従って、多数の可能性を有する組み合わせが説明される
。
ここで使用する“異種のレセプター゛という用語は、少なくとも一方が異種のD
NAにコードされる、少なくとも2種のポリペプチドからなるポリペプチドを意
味する。従って、ヘテロマーは、共通の機能を結び付は且つ示す2種以上のポリ
ペプチドからなる。
レセプターは、リガンドを結合する能力を有するポリペプチドを意味する。従っ
て、レセプターはまた、そのリガンドに結合したとき第2のプロセスに影響を及
ぼすことができる蛋白質も含む。
形成可能な異種のレセプターの例としては、抗体、T−細胞レセプター、インテ
グリン(integrins)、ホルモンレセプター及び伝達レセプターが挙げ
られる。
ここで使用する“結合活性°という用語は、ヘテロマーが分子に対する親和力を
示すことを意味する。この親和力はその分子に特異的なものであり得、例えば、
これを使用してその分子に対する機能を検出しあるいは影響を及ぼすことができ
る。
ここで使用する“予め選択された分子”という用語は、結合活性が望まれる特定
の分子を意味する。実際的にはいかなる分子も結合することができるので、この
分子はすべての可能性のある分子群から選択される。この分子に特異的に結合し
その分子の機能を検出し又はそれに影響を及ぼすことができる特異的なヘテロマ
ーを創製することができる。
ここで使用する“結合することができる第1及び第2ポリペプチド”という用語
は、相互に化学的又は物理的にひきつけあってヘテロマーを形成する、第1及び
第2ヌクレオチド配列がコードするポリペプチドを意味する。
ここで使用する“結合部位”という用語は、開裂し、他のヌクレオチド配列と結
合することができるヌクレオチド配列を意味する。このような開裂と結合の結果
、望ましいポリペプチドの翻訳を可能とするように適切な配向で両配列を含む核
酸ができる。
ここで使用する“非対称”という用語は、分割線のような境界の両側で又は軸の
周囲で、形状、サイズ又は配置が同一ではないこと又は対応していないことを意
味する。例えば、DNA配列の5゛及び3゛末端に関して2種の異なる制限部位
の配置が第1のベクターと第2のベクターで反対方間に配置されている場合には
、これらの配置は非対称である。
ここで使用する“感染”又は1形質転換”という用語は、核酸が脂質膜により細
胞外の流体から完全に分離された生物細胞中に核酸を導入することを意味する。
本発明は組み合わせ遺伝子発現に関するものであり、ここで使用する“インビト
ロ”という用語は、特定の発現が自然には起こらない系でそのプロセスを実施す
ることを意味し、従って、“インビトロ”という用語は、原核細胞中及び真核細
胞中両者での発現を意味することができる。ただし、後者は遺伝子の組み合わせ
を自然に発現することはない。
本発明は、発現可能で且つ異種のレセプターを形成することができる、第1及び
第2のポリペプチドをコードする第1及び第2DNA配列の多種の組み合わせを
含む複数の原核細胞を含み、該複数の原核細胞の少なくとも1種が、′予め選択
された分子に対する結合活性を示すヘテロマーを発現するような組成物を提供す
る。
原核細胞は好ましくは大腸菌であるが、他の好適な原核細胞も使用することがで
きる。好適な代替細胞は、文献を調べ、どのベクター及び細胞がここに教示され
た方法に適合したものであるかを決定することにより選択できるであろう。従っ
て、代替細胞は選択された宿主細胞中で第1及び第2DNA配列を発現すること
ができる適合ベクターを必要とする。また、真核細胞も使用することができる。
この使用は単に、適合真核細胞中で機能する真核細胞の制御及び発現要素の置換
を必要とするだけである。従って、原核及び真核細胞系において適合性とは、ベ
クター/宿主の組み合わせが、望ましい機能を達成するために必要なすべての信
号及び要素を備えていることを意味する。
細胞、ベクター、及びこのベクターを使用する方法を始めとする本発明において
、異種のレセプターの機能性部分をコードする第1及び第2DNA配列は、例え
ば、抗体、T細胞レセプター、インテグリン、ホルモンレセプター及び伝達レセ
プターであり得る。従って、第1及び第2DNA配列はFab、 F’ab等の
抗体の可変重鎮及び可変軽鎖の機能性部分をコードすることができる。
実際、多種の組み合わせ又は代替コード配列のレパートリ−から形成されるいか
なるヘテロマーも本発明の方法により製造することができる。例えば、特定のホ
ルモン及び伝達レセプターをα及びβサブユニットの組み合わせにより製造する
ことができる。従って、本発明は、後に発見された代替型の、多種の組み合わせ
ヘテロマーに容易に適用可能である。
本発明はまた、結合して予め選択された分子に対する結合活性を示す異種のレセ
プターを形成することができる、第1及び第2ポリペプチドをコードする異種の
第1及び第2DNA配列の種々の組み合わせを含む複数の原核細胞を含み、第1
の[)NA配列の多様性が約100以上の異なる配列であり、第2のDNA配列
の多様性が約1000以上の異なる配列であるような組成物を提供するものであ
る。
本発明はさらに、2種以上のDNA配列の共発現に使用するベクターの製造用キ
ットであって、2種のベクター、すなわち、配向を規定するクローニング部位の
所定の側に第1の結合部位を有する第1ベクターと、該第1ベクターの配向と非
対称な配向のクローニング部位と第2の結合部位とを有する第2ベクターを含み
、該ベクターの一方又は双方が、該クローニング部位に挿入されたDNA配列が
コードする異種のレセプターを形成するポリペプチドを発現するためのプロモー
ターを含んでいることを特徴とするキットを提供するものである。該ベクターは
ウィルスであり得る。
好適なウィルスは、哺乳動物ウィルス及びバタテリオファージを含み得る。ここ
に教示された内容はこのようなベクターの使用に適用することができる。また、
ベクターはプラスミドであってもよい。
本発明のベクターの第1及び第2結合部位は可能性のある多数の型のものである
。ここで使用される特定の部位は、EcoRI−EcoRl及びNotl−No
tlであり、特定のクローニング部位はXhol−3pel、5acl−Xba
l及び5acl−3pelからなる群から選択された。さらに、第1及び第2の
結合部位は、部位特異的再結合部位、特に、Fop再結合部位であり得る。代替
部位は本発明の開示に基づいて実施することができる。
本発明はまた、第2ベクターと結合されたとき予め選択された分子に対する結合
活性を示すヘテロマーを発現することができるベクターであって、配向を規定す
るクローニング部位の所定の側に第1の結合部位を有し、該第1ベクターの配向
と非対称な配向のクローニング部位と第2の結合部位とを有する第2ベクターと
結合することができ、該ベクターの一方又は双方が、該クロー三ング部位に挿入
されたDNA配列がコードするヘテロマーを形成するポリペプチドを発現するた
めのプロモーターを含んでいることを特徴とするベクターを提供するものである
。
本発明はさらに、結びついてヘテロマーを形成するポリペプチドをコードする二
種のDNA配列を共発現するためのクローニング系を提供するものであり、該ク
ローニング系は、第−DNA配列の多様な集合を有する一種類の第一ベクターの
組と、第二DNA配列の多様な集合を有する一種類の第二ベクターの組とを有し
、該第−及び第二ベクターは、該第−及び第二DNA配列が機能的に結合される
ように互換性のある結合部位を有している。
本発明はまた、可能な第−及び第二DNA配列の複数を含む複数の発現ベクター
を提供するものであり、それぞれの発現ベクターは、ベクター上に機能的に結合
された第−DNA配列及び第二DNA配列を有しており、各ベクターは実質的に
第−及び第二DNA配列の異なる組合せを含む。
さらに本発明により、結びついてヘテロメリックなレセプターを形成する第−及
び第二ポリペプチドをコードする第−及び第二DNA配列を有するベクターの多
様な集合を構築する方法が提供され、該方法は、
(a)決定された配向で結合部位とクローニング部位とを有する第一ベクターに
、第一ポリペプチドをコードする第−DNA配列の多様な集合を機能的に結合さ
せる工程、(b) !−ベクターの配向性とは非対称の配向性で第一ベクター上
の結合部位と互換性のある結合部位とクローニング部位とを有する第二ベクター
に、第二ポリペプチドをコードする第二DNA配列の多様な集合を機能的に結合
させる工程、(c)工程(a)のベクター産物を、工程(b)のベクター産物に
両者の結合が起こる条件下で結合して、そのベクターに機能的に結合された該第
−及び第二DNA配列を有する結合ベクターとする工程、
を含む。上記の結合工程は、例えば工程(a)及び(b)のベクターを制限エン
ドヌクレアーゼで開裂し、開裂した工程(a)及び(b)のベクターをDNAリ
ガーゼで結合するか、Flpレコンビナーゼで結合することにより行うことがで
きる。
予め選択された分子に特異的なヘテロマーを発現する原核細胞を選択する方法も
併せて提供される。その方法は、ポリペプチドをコードするDNA配列の多様な
集団を有する第一ベクターと、第一ベクターによりコードされるポリペプチドと
ヘテロメリックなレセプターを形成するポリペプチドをコードするDNA配列の
異なる多様な集団を有する第二ベクターとを、ランダムに結合する工程、ランダ
ムに結合した該配列を充分な数で原核細胞にトランスフェクトする工程、および
、該細胞をスクリーニングして予め選択された分子に特異的なヘテロマーを発現
する細胞を決定する工程を含む。この方法において、上記の結合工程は、第−及
び第二ベクターを制限エンドヌクレアーゼで開裂し、開裂した第−及び第二ベク
ターをライゲートするか、Flpレコンビナーゼを使用することにより行うこと
ができる。従って、所望のヘテロマーの取得を合理的に確保するための該第−及
び第二DNAの集合の可能な組合せに対して、ランダムに結合した配列の数Cま
充分に匹敵するものであってよい。
最後に、複数のポリペプチドにより構成される機能的なヘテロメリックレセプタ
ーを同定する方法が提供され、該方法は、結合してヘテロメリックレセプターを
形成するポリペプチドをコード第−及び第二DNAホモログの多様な集合を形成
させる工程を含み、この多様性は、共発現に由来するポリペプチドにより形成さ
れるヘテロマーの少なくとも一つが、所望の機能特性を有するのに少なくとも充
分であり、かつ咳へテロメリツクレセプターが予め定められた機能についてスク
リーニングすることができるように制限されている。
ここで使用される方法では、インビトロまたはインビボのランダム結合は、両者
に共通なエンドヌクレアーゼ認識部位の位置によって互いが区別される二つの発
現ベクターを用いて行うことができる。該ベクターは、好ましくは、ここに記述
されたような、ラムダZapTPI由来ベクターのごとき直線状二重鎖DNAで
あって、タンパク発現要素に関して対称である。認識部位は、好ましくは、一つ
のベクターにおいて、少なくとも−の相補的決定部位(CDR’s)のコーディ
ング配列に対し5゛末端に配置されてしする。第二ベクターでは、認識部位は少
なくとも一つのCDR’ sに対し3゛に配置されている。例えば、認識部位は
−のベクターにおし)てリポソーム結合部位とRNAポリメラーゼプロモータ一
部位の間Gこ位グサイトに対して3゛に位置する。
該認識部位は、制限エンドヌクレアーゼ認識部位、Flp部位等のレコンビナー
ゼ認識部位、若しくはその他の等価な部位であってもよい0本発明の好ましい−
!3様では、それぞれのベクターがリポソーム結合部位及びリーダーをコードす
るヌクレオチド配列を定めており、該配列はプロモーターとポリリンカーの間に
位置しているが、下流(その部位がプロモーターとポリリンカーの間にある場合
に共存する制限部位より3゛末端側)にある。ポリリンカーより下流にある停止
コドンを含むベクターも同様に好ましい、該第−及び/又は第二ベクターは、標
i1H(tag)として機能できるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列
を規定していてもよい、そのような標識の例としては、(1)短いペプチド配列
、(2)予め決定された他の抗体又はプロティンG等、抗体のCHIドメイン等
のレセプターに結合するタンパクをコードする配列、(3)酵素として機能する
タンパク(ベーターガラクトシダーゼやアルカリンフォスファターゼ等)、また
は(4)ファージに対してファージ外殻への結合を惹起させるファージ外殻蛋白
を挙げることができる。
該標識配列は、典型的にはポリリンカーより下流にあるが、いかなる停止コドン
(存在してもよい)よりも上流にある。ベクターは、好ましい態様においては、
ベクターの一部分、すなわち特定のラムダアーム等の存在について、またはその
逆について選択できるような選択可能マーカーを含むものである。
典型的な選択可能マーカーは、当業者に周知である。この様なマーカーの例とし
て、抗生物質耐性遺伝子、遺伝的に選択可能なマーカー、アンバー(amber
)突然変異の様な抑制的突然変異等を挙げることができる。該選択可能マーカー
は、典型的には、該プロモータ若しくはポリリンカーの上流及び/又は下流に位
置する。
好ましい態様においては、1個の選択可能マーカーが、VH−コーディング(可
変重鎮コーディング)DNA配列を含む第一ベクター上のプロモーターの上流に
位置している。第二の選択可能マーカーは、VL−コーディング(可変軽鎖コー
ディング)DNA配列を含むベクター上の結合部位とは逆側に配置されている。
Vll−コーディングベクターおよびVL−コーディングベクターが結合部位で
ランダムに結合されており、VH及びVLの両者を含む結合ベクターが優先的に
選択される限りにおいては、上記の第二の選択可能マーカーは第一マーカーと同
一でも異なってもいてもよい。
該ポリリンカーは、典型的には一以上の、好ましくは少なくとも二の制限部位を
規定するヌクレオチド配列である。該ポリリンカー制限部位は、同一のリーディ
ングフレーム内のリーダー配列、標識配列、リンカ−配列、標識配列、又は停止
コドン配列において、VH−若しくはVL−コーディングDNAホモログを該ベ
クター中にライゲートできるように配向されている。
ランダム結合は、典型的には、制限部位若しくはポリリンカー内の部位において
、VH−コーディングDNAホモログを第一ベクターにライゲートすることによ
りなされる。同様に、VL−コーディングDNAホモログは第二ベクター内にラ
イゲートされ、それによってベクターの二種類の多様な集合が製造される。どち
らの種類のDNAホモログ、すなわちVHまたはVLが、どちらのベクターにラ
イゲートされるかは問題ではないが、例えば、VHココ−ィングDNAホモログ
の全てが、第−若しくは第二ベクターのいずれかにライゲートされることが好ま
しい。両者の集合の要素は結合部位で結合される。好ましい態様においては、結
合部位が制限部位であり、その後に両者の集合の要素が適当な制限エンドヌクレ
アーゼによって開裂される。その結果得られた生成物は、制限断片の2種類の多
様な集合であり、一方の要素が他方の要素の粘着末端に相補的な粘着末端を有し
ている。
以下の実施例は、本発明を具体的に説明するものであり、本発明を限定するもの
ではない。これらは用いられるかもしれない方法のうちでは典型的なものであり
、当業者に既知の他の手法を替わりに用いてもよい。
実施例1
ベクターの構成
vs 、VL SFv (可変領域のフラグメント)の発現のためのベクター及
びFab配列を第1及び2図に図示した。これらは、ラムダ1apU (米国カ
リフォルニア州うジョーラストラータジーン);ショートらによるrNucle
ic Ac1ds Res、 J 16 : 7583(1988)の変更例に
よって構成されており、本発明者らは、上記ラムダZapI[中の多重クローニ
ング位置に合成オリゴヌクレオチドを挿入した。本実施例に記載の方法は、当業
者には公知であり、マニアチスらによるrMolecular Cloning
: A LaboratoryManual」D−ルドスプリングハーバー、
(19g2)及びオーサベルらによるrCurrent Protocols
on Mo1ecular Biology」、ジョンウイリーアンドサンズ、
(1987)に詳細に開示されている。これらの文献は本明細書中に参考文献と
して採り入れられている。このベクターはクローニング及び発現配列の側面に位
置するNot I及びEocRI制限部位に関して非対称になるように設計され
ている。
バタテリオファージのような線状ベクター中の制限部位の位置におけるこの非対
称により、1のライブラリー発現LiJl(軽鎖)は、1の発現H1ff(重鎮
)と結合して、結合Fab発現ライブラリーを構成する。
第2A図に示されるヌクレオチド配列をラムダZapTIの5acl及びXho
I部位へ挿入することによって、実施例2の記載と同様に、ラムダLc lベク
ターは、L鎮タンパクをコードするmRNAのPCR増幅された生成物をクロー
ニングするように作成した。
ベクターは、Uni−Zap(商標)xRベクターキット (米国カリフォルニ
ア州うジョーラストラータジーン)由来のラムダアーム10μgを5aclによ
り消化することによって製造した。!2A図に示す配列は、重複合成オリゴヌク
レオチドから構成されており、下記に示す上記S ac Iにより消化されたア
ームにクローンされた。(表1に示される>LLからL5及びL7からL9(L
L、L2、L3、L4、L5、L7、L8及びL9)のオリゴヌクレオチドは、
各オリゴヌクレオチド(0,1μg/μA>1μl及びT4ポリヌクレオチドキ
ナーゼ(BRL、ガイテルスブルグ、MD)20ニー’−zトを、70mM)リ
スOCA (pH7,6) 、0.1 MKCC10mM MgC1,,5mM
DTT、1mMアデノシン三リシリン酸TP)、10mM2MESBSA500
μg /m(lを含む溶液へ添加することによってキナーゼ処理した。この溶液
を30分間、37℃に保ち、次いでこの溶液を10分間65℃に保つことによっ
て反応を停止した。2つの末端オリゴヌクレアーゼL6及びLloを、20mM
Tris−)1i (pt17.4) 、2.0mM MgCA 2及び50
、0 mM NaCβを含有する溶液のl/10の容量とともに、上記キナーゼ
反応溶液へ添加した。この溶液を5分間70℃に加熱し、次いで、ゆっくりと室
温まで冷却させた。この間、全てのオリゴヌクレオチドがアニーリングして、第
2A図に示す二本鎮合tLDNA挿入物を生成した。pH7,6の66mM T
ris−HCj’、6.6mM MgCj? 2.1 mMDTT、1 mMA
TP及びT4DNAリガーゼ10ユニッ)(BRL、ガイテルスブルグ、MD)
を含む溶液に、上記反応物40μlを添加することによって、アニーリングされ
たオリゴヌクレオチドは互いに共有結合した。この溶液を30分間25℃に保ち
、次いで、この溶液を10分間65℃に加熱することによってT4DNAIJガ
ーゼを失活させた。得られたオリゴヌクレオチドのリン酸化されていない末端を
、上記反応物52μlと10mMATP及びT4ボリヌクレオチドキナーゼ5ユ
ニットとを含有する溶液4μlを混合することによって、キナーゼ処理した。こ
の溶液を30分間37℃に保ち、次いで1o分間65℃に加熱することによって
、T4ポリヌクレオチドキナーゼを失活させた。リン酸化された合成りNA挿入
物を上記の製造されたラムダZapnベクターアー人中に直接連結させた。
IJOCTAGTTTAGAATTCMGCT表2
Hl GGCCGCA入ATTCTATTTCAAGGAGACAGTCH1l
AATAACAATCCAGCGGCTGCCGTAGGCAAH12TAG
GTATI’TCATTATGACTGTCTCCTTH13GAAATAGA
AT!TGC
第2B図に示されるヌクレオチド配列をラムダZapIIのNot’1及びXh
oI位置に挿入することによって、実施例2に記載されているように、ラムダH
c2ベクターをH鎖Fd配列をコードするPCR増幅生成物をクローニングする
ために構成した。L鎮ベクターと同様に、H鎖ベクターは、U旧−Zap(商標
)XRベクターキット (米国カリフォルニア州うジョーラストラータジーン)
由来のラムダアームをNot、Iによって消化することにより製造した。これは
、ベクター10μgを反応緩衝液1.0OALi’中で37℃において1時間消
化することにより行なわれ、消化後にDNAを上記のように抽出、析出及び乾燥
させた。第2B図に示される挿入された配列は、上記に概説したように表2中に
示す重複合成オリゴヌクレオチドH1からHl3より構成された。正確に構成さ
れたベクターを、下記に説明するDNA配列分析により確認した。
上記オリゴヌクレオチドの配列は、Fabフラグメントの構成、発現および分泌
の要素を含んでいる。これらのオリゴヌクレオチドは、非対称のNotl及びE
coR1制限部位;ペターらにょるrscience」240:1041 (1
088)、すでに[i、 coliにおいて使用されFabフラグメントを分泌
することに成功している細菌のpet B geneのリーダーペプチドニスケ
ラ及びブラックサンによるI’5cienceJ 240:1038 (198
8)、(両文献は本明細書中に参考として採り入れられている)、クローンされ
た配列の発現のための最適距離離れたリポソーム結合部位;LまたはH鎮PCR
生成物のクローニング部位;及びラムダHc 2における発現されたH鎖タンパ
クフラグメントのカルボキシ末端のデカペプチド末端を導入する。デカペプチド
末端の配列は、融合タンパクの免疫親和精製に使用されるこのペプチドのモノク
ローナル抗体が入手しやすいため、有用であった。フィールドらによるrMol
、cellBiol、 J8:2159 (1988)、この文献は、本明細書
中に参考として採り入れられている。ベクターは、本明細書に参考として採り入
れられているサンガーらのr Proc、 Natl。
Acad、 Sci、J米国、74:5463−5467 (1977)に記載
されている制限消化分析及びDNA配列及びAMV逆転写酵素35S−ATP配
列キット(米国カリフォルニア州うジョーラ、ストラータジーン)の使用により
特徴づけられる。
実施例2
mRNAの単離及び抗体フラグメントのPCR増幅初期Fab発現ライブラリー
を、KLH結合p−ニトロフェニルホスホンアミデート抗原1 (NPN)で免
疫されたマウスから単離したmRNAで構築した。バーロー(Harlow)及
びロウ(Lowe)編、 八ntibodies: A Laborator
Manual、Co1d Spring Harbor。
New York (198B)に記載されている技術を使用して、NPNをキ
ーホールリンペントヘモシアニンに結合させた。該文献は、参考として本明細書
に含まれる。つまり、10.0ミリグラム(mg)のキーホールリンペットヘモ
シアニンと065mgのNPNをグルタリル・スペーサーアーム・N−ヒドロキ
シコハク酸イミドリンカ−付属体で結合させた。結合反応は、ヨンダ(Jond
a )らによる5cience、 241: 1188 (1988)に記載さ
れている通りに行った。
該文献は、参考として本明細書に含まれる。未結合NPNは、セファデックスG
−25を使用して工灰濾」クロマトグラフィーで除去した。
咳KLH−NPN複合体100μgを250μlの食塩前リン酸塩緩衝液(PB
S)に添加して、マウス注射用複合体液を調製した。等量の完全フロインドアジ
ュバントを添加し、該全溶液を5分間乳濁した。A 129 Glx。マウスに
300μiの該乳濁液を注射した。25ゲージ針を使用して、数箇所に皮下注射
した。
KLH−NPNでの2回目の免疫は、2週間後に行った。この注射液は、次のよ
うにして調製した:50μgのKLH−NPNを250μiのPBSで希釈し、
等量のミョウバン(alum)を89KLH−NPN溶液に混合した。23ゲー
ジ針を使用して、500μlの該溶液をマウスに腹腔注射した。1力月後に、該
マウスに、PBSで200plに希釈した該KLH−NPN複合体50.ugを
最終注射した。この注射は、30ゲージ針を使用して、尾の側脚に静脈注射した
。この最終注射の5日後に、これらマウスを犠牲にして、それらの肺臓から全細
胞RNAを単離した。
コハクジンキー(Chomczynski)及びサクチ(Sacchi)による
Anal、 Biochem、、 162: 156−159 (1987)の
方法で、上記したようにして免疫した一部元マウスの肺臓から全RNAを単離し
た。該文献は、参考として本明細書に含まれる。つまり、免疫したマウスからの
肺臓の除去のあとすぐに、4.0Mグアニンイソチオシアネート、p H7,0
の0.25 Mクエン酸ソーダ及び0.1M2−メルカプトエタノールを含有す
るl Qm7!の変性溶液中で、ガラスホモジュナイザーを使用して、該組織を
ホモジュナイズした。1mlのp H4,0の2M濃度酢酸ソーダを該ホモジュ
ナイズした肺臓に混合した。更に、1mfの飽和フェノールも、該ホモジュナイ
ズした肺臓を含有する変性溶液に混合した。このホモシュネートに、2mfのク
ロロホルム:イソアミルアルコール(24:1混合し、氷上に15分間保持した
0次いで、該ホモシュネートを50mj!厚肉ポリプロピレン製遠心分離管(フ
ィッシャー科学会社、ピッツバーグ、PA)に移した。該溶液を4℃で20分間
10.000Xgで遠心分離した。上層のRNA含有水性相を新しい50m1ポ
リプロピレン製遠心分離管に移し、等量のイソプロピルアルコールと混合した。
この溶液を少なくとも1時間−20℃に維持してRNAを析出させた。析出した
RNAを含有する溶液を、4℃で20分間10,000xgで遠心分離した。沈
澱した全細胞RNAを集め、上記した変性溶液3mlに溶解した。再懸濁した全
細胞RNAに3mj!のイソプロピルアルコールを添加し、激しく混合した。こ
の溶液を少な(とも1時間−20℃に維持してRNAを析出させた。析出したR
NAを含有する溶液を、4℃で10分間10.OOOXgで遠心分離した。75
%エタノール含有溶液で沈澱したRNAを1回洗浄した。沈澱したRNAを減圧
下で15分間乾燥し、次いで、ジメチルピロカーボネート(DBPC)処理Hz
O(D E P C−Hid)中に再懸濁した。
最初のcDNA91合成で使用するため、アビブ(Aνiν)及びレーダー(L
eder)、Proc、 Natl、 Acad、 Sci、、 USA、 6
9: 1408−1412(1972)、によって記載された方法を使用して、
上記単離した全RNAから、ポリA″RNAを調製した。該文献は、参考として
本明細書に含まれる。つまり、上記のようにして調製した一部元免疫マウスの1
tllffから単離した全RNAの半分を1m/のDEPC処理dH,○中に再
懸濁し、5分間65℃に維持した。該再懸濁RNAに、1mlの2×高食塩負荷
緩衝液(pH7,5の100mMトリス−HClの1M塩化ナトリウム、p H
8,0の2.0 rn Mジナトリウム・エチレンジアミン4酢酸(EDTA)
及び0.2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS))を添加し、該混合液を室温に
冷却した。次いで、該混合液を、0.1M水酸化ナトリウム及び5mM EDT
Aを含有する溶液でオリゴ−dTを洗浄し次いで該カラムをDEPC処理dH,
○で平衡化することによって調製したオリゴ−dT(コラボラティブ・リサーチ
タイプ2または3)カラムで処理した。溶出液を無菌ポリプロピレン管に集め
、該溶出液を65℃で5分間加熱したあと、同一のカラムで再び処理した。次い
で、該オリゴーdTカラムを、p H7,5の50mMトリス−HCl 500
mM塩化ナトリウム、p H8,0の1mMEDTA及び0.1%SDSからな
る2mlの高食塩負荷緩衝液で洗浄した。次いで、該オリゴーdTカラムを、2
ml1の1×中塩緩衝液(medium 5alt buffer) (p H
7,5の50mM)リス−Hc1.100mM塩化ナトリウム、p H8,0の
1mM EDTA及び0.1%5DS)で洗浄した。mRNAは、p H7,5
の10mMトリス−HCj!、p H8,0の1mM EDTA及びo、05%
SDSからなる1m6の緩衝液に溶出した。この溶液をフェノール/クロロホル
ムで抽出し、100%クロロホルムで1回抽出し、エタノールで析出させ、そし
て、DBPC処理d H20中に懸濁させることによって、該メツセンジャーR
NAを精製した。
PCR増幅物の製造においては、cDNA合成の鋳型としてml?NAを使用し
た。典型的な転写混合物250.c+A中で5−10.ljgの水中の肺臓mR
NAを500ng (0,5pmo 1 )の3’ V++プライマー(プライ
マー12、表3)または3’ vLプライマー(プライマー9、表4)と65℃
で5分間最初にアニーリングさせた。次に、混合物が、0.8mM dATP、
0.8mM dATP 、 0.8mM dCTP、 0.8mM dGTP
、0.8mM dTTP、 100mM トリス−HCl(p)I 8.6ン、
10m1l MgCl1 z 、40mM KCI及び2012−門Eを含むよ
うに調整した。マロ二−ネズミ白血病ウィルス(Stratagene。
La Jolla、 CA)逆転写酵素、26ユニツトを加え、溶液を40’C
で1時間インキュベートした。得られた最初のストランドcDNAをフェノール
で抽出し、エタノールで沈降させ、以下に記載する重鎖及び軽鎖配列の増幅のた
めのポリメラーゼ鎖反応(Pct?)工程に使用ラムダHc2ライブラリーの構
築のための重鎖Fdフラグメントの増幅に使用したプライマーは表3に示した。
増幅は5aiki et al、。
と腹匹e 239:487−491 (1988) (この文献は参考文献とし
て本明細書の一部とする)に記載されたようにして、8つの別々の反応物中で行
い、各反応物は表3に挙げた5°プライマー(プライマー2〜9)の1種及び3
゛プライマー(プライマー12)の1種を含む。
単一の反応物での増幅に使用した残りの5′プライマーは縮退プライマー(プラ
イマー1)または4つの縮退位1にイノシンが導入されたプライマー (プライ
マー10)である。残りの3゛プライマー(プライマー11)はFvフラグメン
トを構築するのに使用した。5゛プライマーの下線部にはXho 1部位が、同
じ(3゛プライマーの下線部にはSpe I制限部位が、発現のためのラムダフ
ァージベクターの予め決められた読み取り枠に増幅フラグメントをクローニング
するために導入されている。
表3
重鎮プライマー
3) 5・ −AGGTCCAGCTGΩ工Ωユ八ΩTCAGG −へ314)
デ −AGGTCCAGCTTC’巧=込ΩTCTGG −コ15) ’5l
−AGGTCCAG−−一一とTCAGG −316) 5’−AGGTCCA
ACTG広工以逅TCTGG−3’7) 5’ −AGGTCCAACTGJT
CAGG −3’8) 51 − AGGTCCMCTTqユ2TCTにG −
3’9) 5−− AGGTCCMCTT3TCAGG −3’Fabのラムダ
Lcl ライブラリーの構築のためのマウスカッパ軽鎖配列の増幅に使用したプ
ライマーは表4に示した。これらのプライマーは、ベクターと適合し、マウス軽
量RNAの逆配列中に存在しない制限部位を含むように選択した。増幅は5ai
ki et al。
(前出)に記載されたようにして5つの別々の反応物中で行い、各反応物は表4
に挙げた5′プライマー(プライマー3〜7)の1種及び3′プライマー(プラ
イマー9)の1種を含む。残りの3′プライマー(プライマー8)はFVフラグ
メントを横築するのに使用した。5′プライマー及び3′プライマーの下線部は
それぞれ、発現のためのラムダファージベクターの予め決められた読み取り枠に
増幅フラグメントをクローニングするために導入されたSac I制限部位及び
Xba I部位を示す。
表4
軽鎖プライマー
4) 5’ −CCAGTTCq込αスQスGATGACCCAGTCTCCA
−3’5) 5’ −CCAGATGTΩΔ(Ω工gGTGATGACCCA
GACTCCA −3”6) 5’ −CCAGATGTQ≦匹=じ=GTCA
TGACCCAGTCTCCA −3’7) 5’ −CCAGTTCCQQq
工QGTGATGACACAGTCTCCA −3’8 ) 5 ’ −GCA
GCA;zλ込Gffl’CAGCTCCAGCTTGCC−3’9) 5’
−GCGCCGEコ臆vTTAACACTCATTCCTGTTCAA −3”
゛N鎖フラグメント及び軽鎖フラグメントのPCR増幅を、逆転写反応の上記
生成物(5μgのcDNA−RNAハイブリッド)、30 Qnsolの3°v
11プライマー(プライマー12、表1)、及びjII増幅用の5’VHプライ
マー(プライマー2〜9、表1)の一つ、又は300μmolノ3°VL 7”
5 イア−(7” ライフ −9、表2)、及び各軽鎖増幅用の5°vLプラ
イマー(プライマー3〜7、表2)の−っ、200mM(7)dNTPs 、
50mM K C1,10mMトリス塩酸(p H8,3) 、1511M (
DMgClt 、 0.1 X セラチア、及び2ユニツトのサーマスアクアチ
クス(Thermus aquaticus)DNAポリメラーゼを含有する1
00μlの反応混合物中で行った。反応混合物を鉱油で覆い、4oサイクルの増
幅を行った。各増幅サイクルにおいて、92℃で1分間の変性、52℃で2分間
のアニーリング、及び72℃で1.5分間の延長を行った。増幅されたサンプル
を、フェノール/CHCA、で2回、CHCl!zで1回抽出し、エタノール沈
澱し、−70℃で10mMのトリス塩酸、1)O7,5/1mMのEDTA中に
保存した。
上記の各々等容量(50,c+6)のlambda )lc 2又は!ambd
a Vclベクターへのクローニングの調製の際には、PCR−増幅生成物を混
合し、フェノール/ CHC13抽出により精製し、エタノール沈澱し、10m
Mのトリス塩酸、pH7,5/1mMのEDTA中で1μg/μlで再懸濁した
。重鎮プライマーPCR増幅の混合生成物を、37℃で、にhol(125ユニ
ツト、ストラフジーン(Stratagene)、ラジオラ(La Jolla
)、CA)及び5par(10−Lニット−ストラフジーン(Stratage
ne) %ラジオラ(La Jolla)、CA)を用い、150μMのNa
Cl −、8tsMのトリス塩酸(pH血清7)Ltブミ7 (200μg/m
jりを含有する2、5μg/30μlの緩衝液中で消化した。軽鎖プライマーに
よる増幅の混合生成物を、200ユニツトのSac I及び200ユニツトのX
ba Iを用い、5OOpi中の33mMのトリス酢酸、p O7,85,66
mMの酢酸カリウム、10mMの酢酸マグネシウム、0.5mMのDTT中で、
37℃で1時間、軽鎖増幅生成物用に消化し、1%アガロースゲルで精製した。
消化したPCR−増幅肺臓mRNAのゲル電気泳動後、700塩基対(b p)
のDNAフラグメントを含有するゲル領域を切り出し、透析膜中に電気溶離し、
エタノール沈澱し、10n+Mのトリス塩酸、pH7,5/1mM EDTA中
に再懸濁し、Long/μlの最終濃度にした。上記の生成物を実施例3に記載
のライブラリー構築に用いた。
実施例3
ライブラリーの構成
結合ライブラリーを、2工程で構成した。第1工程において、分離した重鎮ライ
ブラリー及び軽鎖ライブラリーを、ラムダHc2及びラムダLc 1ベクターに
それぞれ構成した(図1)。第2工程において、この2種のライブラリーを、各
ベクターに存在する非対称性のEco R1部位で結合させた。
ラムダHe 2及びラムダLc 1 ライブラリーを構成するために、実施例2
に記載したゲル分離インサート(insert) 3モル当量を、後述するよう
に5℃で、−晩かけて、ベクターアーム1モル当量と結合させ、実施例1に記載
したラムダHc 2又はラムダLc Iとした。重鎮インサートを、前もってX
ho r及びSpe I と結合させたラムダHc 2アームと結合させ、脱リ
ン酸した。軽鎖インサートを、前もってSac I及びXba I と結合させ
たラムダLc 1アームと結合させ、脱リン酸した。ベクターアームを次の文献
に記載された技術を使用して調整した: Maniatisらの論文、Mo1e
cularC1onin : A Laborator Manual+ Co
1d Sprfng Harbor (この文献の内容は、本願明細書の内容と
して引用する。 ”) 、 NZCYM培地(NZアミン10g/It、イース
トエキス5g/It、NaC15g/l。
casamino acids 1 g / j! 、Mg5Oa−7Hz02
g / R1pH7,5) 101m1に、XLI−Blueの華−コロニーを
植え付け、活発に撹拌しながら37℃で一晩培養した。この培養液1mlを用い
て、37℃に加温したNZCY?l培地500m6を入れた4個の21フラスコ
に植え付けた。この4個のフラスコを37℃で、さらに3〜4時間、撹拌した0
次いで、各フラスコに実施例1で調製した、精製した組み換えバタテリオファー
ジベクター10’°Pfuを植え付け、ホスト細胞が完全に溶解するまで、3〜
5時間、振盪した。各フラスコにクロロホルム10nj!を加え、37℃でさら
に10分間、培養を継続した。培養物を、室温で、30分間かけ、DNA5E
I及びRNA5eAそれぞれ1μg/+* l用いて処理した。NaC1を最終
濃度がIMとなるように加え、この培養物を氷の上で1時間、冷却した。遠心分
離(IL Oooxg)を10分間、行って培養残渣を取り除き、最終濃度が1
0%(重量/容量)となるよう、上清に、ポリエチレングリコール(PEG 8
000)を加えた。氷上に1時間置いた後、懸濁液からバタテリオファージを沈
澱させ、遠心分離(11,000xg)を10分間行い、ベレント化した。ファ
ージを3M緩衝液(NaCJ 15.8g/ Il 、Mg5Oa−7Hz02
g/ 1、IM Tris−Cj+ 10mff1 / 1 (pH7,5)、
2%ゼラチン5m1)に再度懸濁し、クロロホルムを抽出して細胞残渣を除い
た。固形の塩化セリウム(CsCR)を0.5g/mj!となるように加え、こ
のファージ懸濁液を、CsCItの段階的勾配(1,7g/n it、1.5g
/m Il、1.45g/m 1 :溶媒はすべて3M緩衝液である。)の上に
、(swingtng bucket rotorを使用した。)。帯状にファ
ージ粒子が集まり、これを4℃、38.00Orpmで、24時間かけて遠心分
離した。再度、ファージが帯状に集まり、この懸濁液を、10IIM NaCJ
、50mM Tris−CIt (pH8,0)、 10mM MgCRtの溶
液中で透析した。EDTA(pH8)を20mM、7’oナーゼを0.5mg/
+ 1 、SO5を0.5%となるように加え、37℃で、1時間、恒温に保持
し、続いて、フェノール抽出、クロロホルム抽出及び10mM Tris−Cj
! (pH8)、 1mM EDTA(pH8)で−晩、透析を行った。酢酸ナ
トリウムを0.3モルになるように加え、2倍の容量のエタノールを使用して、
このDIJAを沈澱させた。ベクター[INAを遠心分離により回収し、10a
+M 丁rts−C1(pH7,6)、 ImM EDTA(pH8)に再懸濁
した。
Hc2ベクターアームを調製するために、精製された■C2DNA200μgを
、50mM Trts−CA (pH8,0)、 10mM MgCj! z、
50wM NafJ!中において、37℃で、1時間かけ、Xho I 60
0ユニットを使用して切り出した。切り出したHc 2 DNAをフェノールで
抽出し、エタノールで沈澱させ、次に、2kM Tris−(/! (pH7,
4)、 5n+M MgCj! z、50mM KCl中において、37℃で、
1時間がけ、Spa I 600 :1−ニットを使用して、再度切り出した。
二回切り出したffc 2 DNAをフェノールで抽出し、エタノールで沈澱さ
せた。回収したベクター1)NAを、30mM Trys Acetate(p
H7,85)、 30mM KAC,5mM CaCj! 2.0.5mM D
TT、 BAS 100μg/+ 1の溶液中で、30℃、10分間、次いで、
65℃、10分間かけ、HKフォスファターゼ0.5ユニット/μgを使用して
、脱リン酸を行った6次いで、フェノールで抽出し、エタノールで沈澱させ、1
05Mτris−Cj! (pH7,5)、 1mMHDTA(pH8,0)の
溶液に再懸濁した。
Lc 1ベクターブー″ムを上記のように調製した。但し、最初の切り出しを、
50mM Tris−C1(pH8,0)+ 16M Mg1l t+ 50m
M Na1l中において、Xba I 600ユニツトを使用して行い、第2の
切り出しを、’6+e’M’TrilCj!’(pH7,4)、 20+aM
NaG It 、 20mM MgC1t+ 6ff1M KCIE@。
6+gM 2−)IE、 BSA O,1mg/wiIlの溶液中で、37℃で
、1時間かけ、Sac’l 600ユニツトを使用して行った。各リゲイシッン
(1igation)混合物(1μm)を、ギガバックゴールドパッケイジエク
ストラクト(Gigapack Gold packaging extrac
t、Stratagene、La Jolla。
CA)を使用して、封入し、この封入した材料を、製造業者によって記載されて
いるように、力価を測定し、XLI−Blueホスト細胞を覆うようにした。
特に、ライブラリーを100mM NaC1、50mM Tris−He R(
pH7,5)、・ IOllMMgSOaを含む緩衝液で、連続的に希釈した。
各希釈液10pitを、対数増殖期(DH,coli[体200μlに加え、3
7℃で15分間そのままに保ち、ファージを菌体に吸収させた。上部寒天3ml
は、NaC15g/ l 、門gsOa 2g/ 1 、イーストエキス5g/
j!、NZアミンLog/ It (カゼイン加水分解物)+ 0.7%溶解5
0Cアガロースからなるものであった。ファージ、前記の菌及び上部寒天を混合
し、次いで、前もって加温した細菌用寒天平板(NaC1,9g/ 1 。
hgso、 2g/ j! 、イーストエキス5g/L NZ7ミン10g/i
(カゼイン加水分解物))及びディフコ(Dirco)寒天の表面に均等に延ば
した。
この平板を、37℃で、12〜24時間そのままに保った。なお、この時間は、
ラムダプラークを計数し、もとのライブラリ−1tml当たりのプラーク形成ユ
ニットの総数を決定するものである。
ラムダHc 2の初期ライブラリーは、1.3 XIO”プラーク形成ユニッ)
(pfu)を含んでおり、デカペプチドタグの発現をスクリーニングし、Fd
配列を発現するクロー′ンのパーセント数を決定する。このペプチドに関する配
列は、Fd(又はVX)フラグメントの遺伝子を、ベクターに増殖させた後、発
現するフレームに過ぎない、デカペプチドタグの免疫学的検出法による分析を行
った場合、ライブラリーにおけるクローンの少なくとも80%が、Fdフラグメ
ントを発現する。 ・ □
免疫学的検出法を、次のように行った□。150・鶴平板当たりプラーク数が2
0,000個となるような容量の力価を測定したライブラリーを、対数増殖期の
E、colを菌体600μlに加え、37℃で15分間そのままに保ち、ファー
ジを菌体に吸収させた。次に、上部寒天7.5nj!を、細菌菌体及び吸収され
たファージを含む溶液と混合し、全混合物を加温した細菌用寒天平板の表面に均
等に広げた。この方法を十分な数の平板について操り返し、少なくともライブラ
リーのサイズと同じプラークの総数になるよう培養した。
その後、これらのプレートを5時間、37℃で保持した。そのプレートにその後
、10dのイソプロピル−β−り、チオガラクトピ”ラノシド(I PTG)を
含む溶液で前処理したニトロセルロースフィルターを被せ、4時間、37℃で保
持した。そのニトロセルロースマイルターの該プレートに対する向きは、そのフ
ィルターを通して細菌プレートの中へ幾つかの位置に、防水性インクに浸した針
で穴を開けることによってマークした。そのニトロセルロースフィルターをピン
セットで除去し、20n+Hのトリス−塩酸pl(7,5,150IIIMのN
aC1及び0.05%のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Twe
en−20)を含むTBST?S液の中で1回洗浄した。10mMのrPTGを
含む溶液にまた浸しておいた第2のニトロセルロースフィルターを該細菌プレー
トに再び適用し、複製フィルターを作った。そのフィルターを更にTBSTの新
しい溶液中で15分間洗浄した。フィルターをその後、20nHのトリス−塩酸
pH7,5,150mMのNa C1及び1%BSAからなるブロッキング溶液
の中に置き、室温で1時間撹拌した。そのニトロセルロースフィルターを1〜5
0(l希釈の’141 抗体ヲ含む新しいブロッキング溶液へ移し、室温で少な
くとも1時間の間、穏やかに撹拌した。フィルターを第1抗体を含む溶液中で撹
拌した後、そのフィルターをTBST溶液中で5分間3〜5回洗浄し、各時点で
残留する未結合の第1抗体のどれをも除去した。そのフィルターを新しいブロッ
キング溶液と1〜500から1〜1000倍希釈のアルカリホスファターゼ結合
第2抗体を含む溶液中へ移した。そのフィルターを室温で少なくとも1時間の間
、その溶液中で撹拌した。そのフィルターを少なくとも5分間、TBSTi液中
で3〜5回洗浄し、各時点で残留する未結合の第2抗体のど、れをも除去した。
そのフィルターを20mMのトリス−塩酸pH7,5及び150+*MのNaC
fを含む溶液で1回洗浄した。そのフィルターをこの溶液から除去し、過剰の湿
り気をそこから濾紙で吸い取った。そのフィルターを、100dのトリス−塩#
pt18.5.100mMのNaC1,5mMのMgCjlt 10.3mg/
mAのニトロブルーテトラゾリウム(NBT)及び0.15mg/履lの5−ブ
ロモ−4−クロロ−3−インドリル−ホスフェート(BCIP)を含む溶液中に
室温で少なくとも30分間、置くことによって発色させた。残留する発色溶液を
20+aMのトリス−塩酸pH7,5及び150IIMのNai:、j!を含む
溶液で、そのフィルターから洗い流した。そのフィルターをその後、201!l
?Iのトリス−塩酸p)12.9及び11のEDTAからなる停止溶液中に置い
た。濃紫色の発色は陽性の結果を示す、そのフィルターを、所望する蛋白質を製
造したファージプラークを置くために使用する。そのファージプラークは分離さ
れて、その後、続く分析のために培養される。
軽鎖ライブラリーを重鎮ライブラリーと同様の方法で作り、それは2X10’の
メンバーを含むことを示した。マウスのに鎖に対する抗体でのブラークースクリ
ーニングは、そのライブラリーの60%が発現された軽鎖の挿入を含むことを示
す。挿入のこの比較的低いパーセンテージはたぶん、Sac I及びXba I
での開裂の後のベクターの不完全な脱リン酸化から生じるのであろう。
組合せライブラリーの構築のために、上記の2つのライブラリーを次のように、
Eeo RI部位でそれらを交叉させることによって使用した。上述のように、
先ず各ライブラリーからDNAを精製した。その軽鎖ライブラリーをMlu I
制限エンドヌクレアーゼで 。
開裂させ、得られた5°末端を脱リン酸化し、その生成物をEc。
R1で分解する。このプロセスはベクターの左腕を幾つかの小片に1 開裂する
が、軽鎖配列を含む右腕はそのまま残った0重鎮ライブラリーのDNAをHin
d IIIで開裂して、脱リン酸化し、その後Eco R1で開裂した;このプ
ロセスは右腕を分解したが、重鎮配列を含む左腕はそのまま残った。このように
調製されたDNAをその後、混合して結合した。結合の後、軽鎖の右腕を含有す
るクローンと重鎮の左腕を含有するクローンの組合せから生じたクローンのみが
、生存能力のあるファージを再構成した。結合及びパンケージングの後、2.5
X10’ クローンが得られた。これは、下記の実施例4に記載されているよう
にスクリーニングされてNPNに親和性を有するクローンをf11!認する、組
合せFab発現ライブ 、ラリ−である。軽鎖及び重鎖フラグメントをともに発
現する(co−express)ファージクローンの頻度を測定するために、軽
鎖及び重鎮発現のための組合せライブラリーの複製リフト(dup l ica
te1ifts)をスクリーニングした。概ね500mみ換えファージの試験
において、約60%が軽鎖及び重鎮蛋白質をともに発現した。
実施例4 抗原結合
3つのすべてのライブラリー、すなわち軽鎖、重鎖およびFab・ はそれらが
抗体フラグメント結合NPNを発現した遺伝子組換えファージを含むかどうかを
決定するためにスクリーニングした。
典型的に方法により、30,000のファージをニトロセルロースで覆い、その
2組(duplicate 1ifts)について、実施例3の方法により、I
tJで標識した牛血清アルブミン(B S A)に結合したNPNへの結合性を
スクリーニングした(図3)。軽鎖ライブラリーからの90,000の遺伝子組
換えファージおよび重鎮ライブラリーからの同様な数の遺伝子組換えファージの
二重のスクリーニングでは、抗原に結合したどんなりローンも同定しなかった。
これとは対照的に、Fab発現ライブラリーからの同様の数のスクリーニングに
よりNPN (第5図)に結合した多くのファージプラークを同定した。簡単に
述べれば、Fab(フィルターAおよびB)、重鎮(フィルターEおよびF)お
よび軽鎖(フィルター〇およびH)発現ライブラリーの二重プラークリフトを、
■プレート当り約30,000のプラークの密度において、NPNと共役した、
1251で標識されたBSAに対してスクリーニングした。フィルター〇および
Dは1次フィルターA(矢印)からのコアードポジティブの二重の2次スクリー
ニングを説明する。BSAは上記バーローら(Harlot+ et al、)
、に記載されているようにして標識された。これは本明細書に参考文献として組
み入れられる。ジ、 ヨーン・ライレイ・アンド・サンズ(John−目ey
and 5ons)から1987年に出版された上記の、アウスベルら(Aus
ubel et al、)+による“分子生物学における現代のプロトコールズ
(Current Proto−cots in Mo1ecular Bio
logy)および実施例2に記載されているようにして標準のプラークリフト法
がスクリーニングに使用された。
簡単に述べれば、ファージで感染された細胞(XLI青)は150■−のプレー
ト上で、37℃で4時間にわたり培養され、蛋白質発現は1ミリモルのイソプロ
ピル−1−千オーβ−D−ガラクトサイド(IPTG)に浸漬されたニトロセル
ロースフィルターでおおうことによって誘導され、プレートは25℃で8時間に
わたり培養された。二重のフィルターは同じ条件の下での2度目の培養の間に得
られた。フィルターはついでNPN (2X 10’ cpm/mA;BSA分
子当り約15のNPN)に共役したIZJで標識されたBSA(0,1μMにお
いて)の溶液で、25℃において1時間にわたって培養(揺動しながら)する前
にリン酸塩−緩衝塩(PBS)中B5A1%の溶液中に封鎖された。バックグラ
ウンドは100,000gにおける15分間にわたるストックのIZJで標識さ
れたBSA溶液の予備的遠心分離およびインサートのないファージで感染された
細菌を含むプレートからのプラークリフトをもった溶液の予備的培養によって減
少した。標識後、フィルターは、1晩中自動放射線写真をとる前にPBSを含む
0.05%のツイーン(Tween)20でくり返し洗浄された。
この観察は多くの重鎖が軽鎖と組合わされている条件の下では抗原に結合し、重
鎮または軽鎖単独では抗原に結合しないことを示す。それ故に、NPNの場合に
は、重鎮および軽鎖がそれぞれ特定の軽鎖および重鎮と組合わされる場合にだけ
抗原と結合する多くの重鎮および軽鎖がある。この結果は、大きな組合せのFa
b表現ライブラリーをスクリーニングすると云う本発明者らの決定を支持する。
多数のクローンをスクリーニングする本発明者らの能力を評価するため、および
組合せのライブラリー中抗原結合クローンの頻度のもっと定量的な見積りを得る
ために、我々は100万のファージプラークをスクリーニングし、抗原に結合し
た約100のクローンを同定した。6個のクローンに対しては、正のファージプ
ラークを含むプレートの部分およびそれらをかこむ約20が“ファー”され、再
プレートされ、二重のリフトでスクリーニングされたく第3図)。20のファー
ジの中でほぼ1つの発現生成物が抗原に結合する。最初のスクリーニングで負で
あると信ぜられたファージは再プレートでもポジティブではなかった。
抗原−抗体相互反応の特異性を決定するために、抗原−結合を遊離の、未標識の
抗原との競争にかけた(第3図)。正のプラークからのフィルターリフトは濃度
を増加しつつある抑制剤NPNの存在において+25 I−標識BSA−NPN
にさらされた。NPN結合と関連する多数のファージは、第3図のように、細菌
のローン上に直接に、二重にスポットされた(スポット当り約100の粒子)。
プレートはついでI PTGで浸漬されたフィルターでおおわれ、25℃で19
時間にわたり培養された。フィルターはついで、標識溶液中にNPHのいろいろ
な量を含有させて先に行ったようにして+25I−標識BSA−NPNで培養す
る前に、PBS中の1%のBSA中で封鎖された。他の条件および方法は第3図
に対して記載されたとおりであった。中程度の親和性を有するファージに対する
結果は、この図の中に二重に示されている。他の4つのファージに対しては、効
力のある抑制剤の濃度の範囲において若干の相異はあるが、同様な結果が得られ
た。これらの研究は個々のクローンが抗原親和性に基づいて区別できることを示
した。結合の完全抑制に対して必要な遊離の/’tブテンの濃度が10〜101
00XIO−の間で変ることは、発現されるFabフラグメントがナノモル範囲
の結合常数をもっていたことを示唆する。
蛋白質生成物を特性づけるための準備において、重鎮および軽鎖の遺伝子を含有
するプラスミドはラムダZapUに対するやり方と類似のやり方でヘルパーファ
ージで切りとられた。簡単に述べると、ML3mp8かへルバーファージとして
使用され、切り取られたファージはMC1061のF1誘導体中に感染させられ
た。
切り取られたプラスミドは抗体フラグメント発現に対しては親のベクターが含む
のと同じ構成を含む(第1図)。このようなプラスミド構築物は、抗体結合に基
いて同定され単離されたラムダファージクローンの蛋白質発現及び制限パターン
についてもっと都合よく分析される。このプラスミドはまた配列分析および試験
管内突然変異生成のための単一ストランドDNAの調製を促進する復製のrta
をも含む。切り取られたプラスミドの遺伝子地図は重鎖および軽鎖配列の導入と
一致する制限パターンを示した。クローンの1つの蛋白質生成物はNPN結合蛋
白質の組成を確認するために、酵素のリンクした免疫吸着剤検定(ELISA)
および免疫プロット法によって分析された。I PTG誘導のあとで表面に浮い
ている細菌は濃縮され、ゲル濾過にかけるられる0分子の大きさが40〜60K
Dの範囲にある画分はプールされ、濃縮され、さらにゲル濾過分離にかけられた
。溶離された画分のELISA分析は(第6図) 、NPN結合が分子の大きさ
が約50KDの蛍白質と関連づけられることを示し、それは重鎮および軽鎖の両
方を含んでいた。
ELISAによって特性づけるために、NPN結合クローンの一部が純化された
細菌浮遊物の濃厚物がゲル濾過によって分離され、各両分からの試料がBSA−
NPNで被覆されたミクロタイタープレートに適用された。デカベプタイド(−
−一)に対する抗体か、アルカリホスホターゼと結合したKt)W(−1左手ス
ケ−ル)に対する抗体を加えたあとで、発色させた。矢印は公知のFabフラグ
メントの溶離の位置を示す。この結果は抗原結合が、重鎮および軽鎖の両方を含
む50−KD蛋白質の性質であることを示す、蛋白質を特性づけることを認める
ために、NPNの正のクローン(第3図)をとりあげ、重鎮および軽鎖のインサ
ート(第5図)を含むプラスミドが上に記載したようにして切り取られた。Lブ
ロス中の培養液(500mjりがクローンの飽和培養液の31IJで接種され、
37℃で4時間にわたり培養された。蛋白質の合成はI PTGの最終の濃度が
1mMになるようにIPTGを加えることによって誘導され、この培養液は25
℃で10時間にわたり培養された。細胞の200+Jからの浮遊物が2mlにま
で濃縮され、TSK−G4000カラムに適用された。ミクロタイ溶竺犠分から
の5Cxtltの試料はBSA(0,1%)が加えられたPBS −Tween
20 (0,05%)の50μlと混合され、プレートは25℃で2時間にわ
たり培養された。プレート上の物質はついでPBS −Tween 2O−BS
Aで洗浄され、デカベプタイドに対するウサギの抗体、またはアルカリホスファ
ターゼと結合したマウスに軽鎖〔サザーン・バイオチク、オークリッジ、TN(
Southern Bioteck、 Oakridge、TN) )に対する
ヤギの抗体の適当な濃縮物の50μlが加えられ、25℃で2時間にわたり培養
された。プレートは再び洗浄され、ニトロフェニルホスフェート(0,1)リス
中1mg/m1、pH9,5,50mMの?IgC1,を含む)の50μβが加
えられ、プレートは15〜20分間培養され、吸光度は405nmにおいて読ま
れた。
非還元条件下で濃縮された細菌の浮遊物の調製による免疫プロット法はデカペブ
タイドに対する抗体によって明らかにされた。
これは5 ’O−K D蛋白質の帯を示した。本発明者らは蛋白質G上の親和性
クロマトグラフィーにつづいて行なうゲル濾過を含む2段階で、抗原結合蛋白質
を細菌浮遊物から均質物にまで純粋にすることができることを発見した。蛋白質
の5DS−PAGE分析は非還元条件下では約50KDにおける単−帯を、また
還元条件下では約25KDにおける二重線の帯をあられした。これをまとめると
、このような結果は重鎮および軽鎖がジスルフィド結合によって共有結合してい
るFabフラグメントの機能であるNPN−結合と一致する。
実施例5
ファージ組合せライブラリーに比べての、インビボレパートリ−の特性
Fdクシ−ンスのポリメラーゼ鎖反応(P CR)増強のために限られた数のプ
ライマーが用いられたという理由のみから、中庸に制限されたライブラリーを調
製した。該ライブラリーは、K−ガンフルシーセンスを表現するクローンのみを
含むと予想される。
しかし、これは、より多くのプライマーの付加が何らかの抗体クラスまたはサブ
クラスを増強できる故に、該方法の固有の限定ではない。この制限にも拘らず、
抗原結合性蛋白質を産生ずる多数のクローンを単離することができた。
中心的課題は、ファージライブラリーがインビボ抗体レパートリ−とサイズ、多
様性の特徴及びアクセスの容易性の点でいかに匹敵するかということである。
補乳類抗体レパートリ−のサイズは、判断することが難しいが、106〜10”
オーダー異る抗原特異性の数値がしばしば言及される。後記の保存物のいくかを
用いて、このサイズの又はより大きなファージライブラリーを、記述の方法の変
法により容易に作ることができる。一旦、最初の組合せライブラリーが作られる
と、H及びL鎖をシャツフルして、異例に大きな数のライブラリーを得ることが
できる。
原則として、ナイーブな(非免疫化)インビボレパートリ−及び対応するファー
ジライブラリーの多様性特徴は、両者がH及びL鎖のランダム組合せを含む点で
類似であると予想される。しかし、種々の因子が、インビボレパートリ−及びフ
ァージライブラリーにより表現される多様性を制限するよう働く。たとえば、寛
容のような生理的変性は、インビボレパートリ−からの成る抗原特異性の表現を
制限するであろうが、これら特異性はファージライブラリーにおいてはなお現わ
れうる。しかし、クローニング手順におけるバイアスが、ファージライブラリー
の多様性に制限を導入しろる。たとえば、刺激されたB細胞により表現されるシ
ーケンスのためのmRNAの表現(representation)は、表現(
ex−pression)のより高いレベルの故に、刺激されていない細胞のそ
れを上回ると予想されることができる。加えて、静止している(resting
) レパートリ−は、その免疫グロブリンが比較的特異的でないと示唆されてい
るところの自発的に活性化されたB細胞を過度に表現する(overrepre
sent)かも知れない。いずれにせよ、細胞のそのような集団を選択的に除く
方法が存在する。また、クローニング及び組合せのために用いたものと類似の種
々の遺伝子中の制限部位の偶発的存在が、それらを除去されるようになすであろ
う。ベクター系にアンバー変異を導入するような小さな変化をなすことによって
、これら困難のいくつかを回避できる。異るソースの&[(たとえば末梢血、骨
ずい、又は局所リンパ節)及び異るPCRプライマー(たとえば種々の抗体クラ
スを増強するもの)は、異る多様性特徴のライブラリーを結果しうる。
インビボレパートリ−とファージライブラリーの別の違いは、レパートリ−から
単離された抗体がH及びL鎖の組合せ後の体性変異の結果としてアフィニティ成
熟から利益を受けるのに対し、ファージライブラリーは、成熟したH及びL鎖を
ランダムに組合せる点にある。特定のインビボレパートリ−から導かれた十分大
きなファージライブラリーが与えられると、オリジナルの成熟したH及びLit
(は組換えられるであろう。しかし、この技術の潜在的利点の一つは単一の高度
に多様性の“包括的(generic) ”ファージライブラリーの発生により
免疫化の必要性を取除くことである故に、体性変異及びクローナル選択の不存在
を補償するためにシーケンスを最適化する方法を持つことが有用であろう。提供
されたベクター系を介して三つの手順が容易に使用できるようにされる。第一に
、飽和変異誘発が、相補性決定領域(CDR)(23)上で実施されてよく、得
られたFabが、増大された機能についてアッセイされうる。第二に、抗原を結
合するクローンのH又はL鎖が、組合せライブラリーを構築するのに用いられた
のと同じ手順で、夫々全り又はH鎖うイブラリーと組換えられることができる。
第三に、上記二つの手順の反復サイクルを行って、免疫グロブリンのアフィニテ
ィまたは触媒的特性を更に最適化できる。後二者の手順は、B細胞クローナル選
択では許されず、このことは、ここで述べた方法が最適シーケンスを同定する能
力を実際に増大させうることを示唆する。
アクセスは、インビボ抗体レパートリ−とファージライブラリーを比べるために
興味ある第三の分野である。実際的には、ファージライブラリーは、アクセスが
はるかに容易である。用いられるスクリーニング法は、プレート当り少くとも5
0,000のクローンの遺伝子生産物を調べることを可能にし、従って、−日に
106〜107の抗体を容易に検査できるが、最も強力なスクリーニング法は選
択に依存する。触媒的抗体系において、このことは、抗原に栄養要求性バクテリ
ア株の複製のために必要な脱離基(leaving groups)又は触媒的
失活を受けやすい毒性置換基を導入することによって達成されつる。別の利点は
、インビボ抗体レパートリ−が免疫化を介してのみアクセスされつるという事実
に関係し、これは結合アフィニティに基づく選択である。ファージライブラリー
は、同様には制限されない。たとえば、触媒的特性で抗体を同定する唯一の一般
的方法は、遷移状態同族体への抗体のアフィニティに基づく予備選択によった。
そのような制限は、触媒が原則として直接にアッセイされうるところのインビボ
ライブラリーに当てはまらない。多数の抗体を機能について直接アッセイする能
力は、メカニズムがよく知られていない又は遷移状態同族体の合成が困難である
反応における触媒の選択を可能にする。
触媒を直接アッセイすることは、特定の合成同族体に限定された反応メカニズム
のためのスクリーニング手順のバイアスを除く。
従って、所与の化学的変換のための複数の反応経路の同時的探求が可能である。
多数の重要な点で抗体とは明らかに異るFabフラグメントの発生のための手順
を述べた。−価のFab抗原バインダーを持つこきにおいて、アフィニティの損
失が疑いなくある。しかし、これを、適当にタイトなバインダーの選択によって
補償できる。診断及びバテオセンサーのような多数の用途に、−価Fabフラグ
メントは好ましい。Fcエフェクター機能を必要とする用途のために、哺乳類細
胞においてH鎖遺伝子を延長し、グリコリル化された全抗体を表現するための技
術がすでに存在する。
データは、従来可能であったよりも少くとも3のオーダーで多い、単一特異性の
クローンを構築し、スクリーンすることが今回能となったことを示す。またデー
タは、生きた動物を用いない抗体の産生に関する予想を与える。
実施例6
Fl、組換え
実施例2記載のようにL鎖蓋白質をコードするmRNAのPCR増強された生産
物のクローニングのために、ラムダZapnの5acIおよびXho1部位に表
3記載のヌクレオチド配列を挿入することによって、ラムダLc 2ベクターが
作られた。該ベクターは、Uni −Zap (商標)XRベクターキット(ス
トラタジーン、ラヨラ、カリフォールニア)からのラムダアームの10μgを、
100μ!中30単位の反応5aclで消化することにより調製された。オーバ
ーラツプする合成オリゴヌクレオチドは、下記のよりゴヌクレオチドLLl〜L
15及びL17−L19 (Lll、L12、L13、L14、L15、L17
、L18及びL19)(表3に示す)が、pH7,6の70mM Tris H
(J 、 0.1 M KCf、10a+M F’1gC1z 、5a+MDT
T、 1mMアデノシントリホスフェート(ATP) 、10mM2ME、BS
Aの500μg/mffを含む溶液に、各ヌクレオチドク0.1μg/μl)の
2μl及びT4ポリヌクレオチドキナーゼ(BRL、ガイテルブルグ、MD)の
20単位を加えることによりキナーゼされた。溶液を37℃に30分間維持し、
そして65℃に10分間溶液を保つことにより反応を停止した。二つのエンドオ
リゴヌクレオチドL16及びLlloを、po7.4の20mM Tris−H
(J! 、2゜OmM MgCI!、 z及び50.0mM NaC1を含む溶
液1/10体積と共に上記キナーゼ反応溶液に加えた。この溶液を70°Cに5
分間加熱し、室温へとゆつくり放冷した。この期間に、総てのオリゴヌクレオチ
ドがアニールして、図2Aに示すものと類似の二本鎖合成りNAゼインートを形
成した。アニールしたオリゴヌクレオチドが、上記反応の40μlを、pH7,
6の65mM Tris−HCj2.6.6mM Mg(J z 、1s+MD
TT、1mMATP及び10単位の74DNAリガーゼ(BRL、ガイテルブル
グ、MD)を含む溶液に加えることによって、互いに共有結合的に結合された。
この溶液を25℃に30分間維持し、次に溶液を65℃に10分間加熱すること
によりT4DNAリガーゼを失活させた。得たオリゴヌクレオチドのホスホリル
化されていない末端が、上記反応の52μlと、10mMATP及び5単位のT
4ポリヌクレオチドキナーゼを含む溶液4μEを混合することによりキナーゼさ
れた。この溶液を37℃に30分間保ち、次に溶液を65℃に10分間加熱する
ことによりT4ポリヌクレオチドキナーゼを失活させた。ホスホリル化された合
成りNAゼインートは、上記調製したラムダZapnベクターアーム中に直接リ
ゲートされた。
1−亙
!(11GGCCにCAAATTCTATTTCAM;GAGACAGTC図2
Bに示すヌクレオチドシーケンスをラムダZapIIのNot T及びXhor
部位にインサートすることによって、実施例2記載のようにH鎖Fdシーケンス
をコードするPCR増強された生産物をクローンするためにラムダHc 2ベク
ターが構築された。L鎖と同様に、100μ!反応バフファー中のNot I制
限酵素30単位でUni−Zap(商標)XRベクターキット(ストラタジーン
、ラヨラ、カリホールニア)からのラムダアームを消化することによりH鎖ベク
ターを調製した。図2Bのものと類似のインサートされたシーケンスが、上述の
ように表H1l〜H113に示したオーバーラツプする合成ヌクレオチドから構
築された。
上記オリゴヌクレオチドのシーケンスは、Fabフラグメントの構築、表現及び
分泌のための要素を含む。これらオリゴヌクレオチドは、非対称Not T及び
EcoRI制限部位;バクテリアのpelB遺伝子のためのリーダーペプチド(
これはFabフラグメントを分泌するためにE、 coliにおいて成功裡に従
来用いられた。ペターら、サイエンス、240:1041.1988、スケラ及
びプルックサン、サイエンス、240103B、1988゜この両者は引用する
ことにより本明細書に包含される。)、クローンされたシーケンスの表現のため
の最適距離でのリポソーム結合部位;L又はH鎖PCR生産物の一方のためのク
ローニング部位;及び、ラムダHc 2において、表現されたH核蛋白質フラグ
メントのカルボキシル末端でのデカペプチドタグを導入する。デカペプチドタグ
のシーケンスは、融合蛋白質の免疫アフイニテイ精製のために用いられた、この
ペプチドに対するモノクローナル抗体の入手容易性の故に有用であった。フィー
ルドら、Mo1. Ce11. Biol、 8 :2159 (1988)(
これは引用することにより本明細書に包含される)、ベクターは、制限消化分析
及びDNAシーケンシング(サンガーら、Proc、 Natl、 Acad、
Sci、USA、 74 :5463−5467.1977゜これは引用する
ことにより本明細書に包含される)により、及びAMVリバーストランスクリブ
ターゼ35S−ATPシーケンシングキフト(ストラタジーン、ラヨラ、カリホ
ールニア)を用いて特徴付けされた。
ラムダし02ベクターのEcoR1部位にオリゴヌクレオチドFO1及びFO2
又はFO3及びFO4をイ、ンサー卜することによって、ラムダLc 2からラ
ムダLcRF及びラムダLcLFを構築した。ベクターは、100μβの反応バ
ッファー中で30単位のEcoR1制限酵素(NEBベバリー、マサチューセッ
ツ)により、10μgのラムダLc2DNAを37℃で1時間開裂することによ
って、リゲーションのために調製された。溶液を65°Cで30分間加熱し、次
に30℃に冷却した。CaCl2を、5mMの最終1度に加え、5単位の熱失活
性(HK : Heat−Killable)ホスファターゼ(エビセンター、
マジソン、ライスコンシン)を加えた。30℃で60分間反応を進めた。Eco
Rl消化されたラムダLc 2DNAは、フェノールクロロホルム抽出及びエタ
ノール沈澱により精製された。ラムダLcRFは、10μlの反応体積で、Ec
oR消化されたラムダLc 2の1μ乙に3モル当量のホスボリル化オリゴヌク
レオチドFO3及びFO4を4℃で1夜リゲートすることによって構築された。
リゲーションの一部(1μm)がインビトロラムダファージバッキング抽出物で
パッケージされ、XLI−ブルーバクテリアのローン(lawn)上にプレート
された。
10μl反応体積で、EcoRI消化されたラムダLc 2の1μgに3モル当
量のホスホリル化オリゴヌクレオチドFOI及びFO2を4℃で1夜リゲートす
ることによって、ラムダLcLFが構築された。リゲーション混合物の一部(1
μm)がインビトロラムダファージバッキング抽出物でバッキングされ、XLI
−ブルーバクテリアのローン上にプレートされた。
望む組換ファージの同定のために、10μg/mlのテトラサイクリンを含む新
鮮なLB培地(1%トリプトン、0.5%イーストエキス、1%NaC1、pH
7,5)にXLI−ブルー(ストラタジーン、ラ ヨラ、カリホールニア)を接
種し、37℃で一夜振とうした。バクテリアを遠心分離でペレット状にし、10
mMMg504の1!2体積に再懸濁し、1000pfuの組換ファージを10
0μlのXLI−ブルー懸濁物と混合し、37℃で20分間インキュベートした
。この混合物を、LB培地中の溶融され冷却された0、7%トップアガロース7
ml中に素早く分散し、スラリーを温めたLBプレート上にプレートした。アガ
ロースを室温で固化させ、次にプレートを37℃で10〜12時間温め、次に4
℃に1時間冷却した。該プレートのアガロース表面上に直接にMSIマグナナイ
ロン膜(フィッシャーサイエンティフィック、カリホールニア)を1分間置き、
次に注意深く持ち上げて離した。
プラックリフト(1ifts )を変性溶液(0,5N NaOH,1,5MN
aCe )中に5分間浸し、中和溶液(1,5M Na(1! 、0.5 M
Tris、pH7,4)に5分間移し、2xSSC(0,3M NaC1,0,
3Mクエン酸ナトリウム、pH7,0)中で濯ぎ、そして祇タオル上で風乾した
。上記と同じプレートから複製のフィルターが発生された。
総てのフィルターをフィルター紙のシートの間にはさんで重ね、80℃で一定減
圧下で1時間ベーキングした。フィルターをフィルター紙から取去り、洗滌溶液
(5XSSC10,5%SDS、1mM E DTA pH8,O)中に42℃
で1〜2時間浸した;洗滌溶液に漬けたスポンジで各フィルターをおだやかにぬ
ぐうことによって、バクテリア片を除去した。次にフィルターを、予備ハイブリ
ッド化溶液(6XSSC10,2%Ficoll 400.0.2%ポリビニル
ピロリドン、0.2%ウシ血清アルブミン(ベンタックスフラクションV)、0
.5% SDS、50 wMリン酸ナトリウム、p)(s、 5 、及び250
μg / m 1の変性しかつ剪断したニシン精子DNA)中で予備ハイブリッ
ド化した。65℃で2〜14時間後、予備ハイブリッド化溶液をデカントし、新
鮮な溶液をオリゴプローブ(後記)と共に加え、フィルターを室温で14〜24
時間振とうした。フィルターを5xSSC10,5%SDSで37℃で30分間
、3度洗い、次にオートラジオグラフィーに付した。
フィルター及び複製の両者で陽のハイブリッド化を示すブラックを分離し、制限
マンピンク渣びシーケンシングにより調べた。オリゴプローブは下記のように開
裂された:10μgのオリゴを、50mM Tris 7.4.10 mM M
gCj!x 、5 mM DTT−0,1mM EDTA pH8,o、0.1
+eMスペルミジン、100μci〔α−”Pl ATP (アメルシャム、
アーリントンハイツ、イリノイ)、及びlOμT4ポリヌクレオチドキナーゼ(
BRL、ガイテルブルグ、MD>と、50μl反応体積で混合した。ラムダLc
LFを同定するためにオリゴヌクレオチドLLFを用い、ラムダLcRFを同定
するためにLRFを用いた。
ラムダL c Fベクターの構築のために、ラムダLcLF及びラムダLcRF
が下記のようにXba1部位でクロスされた。ラムダLcRFをMlul制限エ
ンドヌクレアーゼで開裂し、得た5′末端を脱ホスホリル化し、そして生産物を
XbaIで消化した。このプロセスは、ベクターの左アームをいくつかの片へと
開裂し、しかし右アームはそのまま残った。ラムダLcLFのDNAを旧nd■
で開裂し、脱ホスホリル化し、次にXbaIで開裂した:このプロセスは右アー
ムを破壊し、しかし左アームはそのまま残った。
このように調製したDNAを次に混合し、リゲートした。リゲートの後に、L鎖
含有クローンの右アームとH鎖含有クローンの左アームの組合から得られたクロ
ーンのみが、生きたファージを再構築した。リゲーション及びパッケージングの
後に、望むベクター、ラムダLcFはシーケンス分析により上記の通り同定され
た。
ラムダHc 2ベクターのECoRl部位にオリゴヌクレオチドFOI及びFO
2又はFO3及びFO4をインサートすることによって、ラムダHc 3からラ
ムダHcRF及びラムダHcLFを構築した。ベクターは、100μlの反応バ
ッファー中で30単位のEcoRI制限酵素(NEBベバリー マサチューセッ
ツ)で10μgのラムダHc2DNAを37℃で1時間開裂することによって、
リゲーションのために調製された。溶液を65℃で30分間加熱し、次に30℃
に冷却した。5 mMの最終濃度にCaCl2を加え、5単位の熱失活性(HK
)ホスファターゼ(エビセンター、マジソン、ライスコンシン)を加えた。30
℃で60分間反応を進めた。EcoRI消化されたラムダHc3DNAを、フエ
ノ−ルクロロホルム抽出及びエタノール沈澱により精製した。1μgのEcoR
I消化されたラムダHc 2に3モル当量のホスボリル化オリゴヌクレオチドF
O3及びFO4を10μlの反応体積で4℃で1夜リゲートすることによって、
ラムダHcRFを構築した。リゲーションの一部(1μl)をインビトロラムダ
ファージパッケージング抽出物でパッケージし、XLI−ブルーバクテリアのロ
ーン上にプレートした。
10μlの反応体積で、1μgのEcoRI消化されたラムダHc 2に3モル
当量のホスホリル化オリゴヌクレオチドFOI及びFO2を4℃で1夜リゲート
することによって、ラムダ)IcLPを構築した。リゲーション混合物の一部(
1μIl)をインビトロラムダファージパッケージング抽出物でパッケージし、
XLI−ブルーバクテリアのローン上でプレートした。上記のように、ハイブリ
ッド化によりラムダHcLFを同定するためにオリゴヌクレオチドHLFを用い
、ラムダLcRFを同定するためにLRFを用いた。
ラムダHcFベクターの構築のために、ラムダHeLF及びラムダHcRFベク
ターがXba1部位でクロスされた。この二つのベクターからのDNAは初めに
精製された。ラムダHcRFベクターDNAをMIuI制限エンドヌクレアーゼ
で開裂し、得た5′末端を脱ホスホリル化し、そして生産物をEcoRIで消化
した。
このプロセスは、ベクターの左アームをいくつかの片に開裂したが、右アームは
そのまま残った。ラムダHcLF DNAを)(ind■で開裂し、脱ホスホリ
ル化し、次にEcoRIで開裂した:このプロセスは、右アームを破壊したが、
左アームはそのまま残った。
このように調製したDNAを次に混合し、リゲートした。リゲートの後に、L鎖
含有クローンの右アームとH鎖含有クローンの左アームの組合せから得たクロー
ンのみが、生きたファージを再構築した。リゲーション及びパンケージングの後
に、望むH鎖ベクターをシーケンス分析により確認した。
実施例3と同様に、但しクローニングのための調製において: 5acI及びX
baIの代りに5acl及び5peIでラムダLcFを開裂して、このベクター
中にライブラリーが構築された。5acrとXbarでの開裂により調製された
し鎖PCRインサートは、これらアームと同等であった。
表−7
FOI 5’ AATrCGAAGTTCCTATACTTI’CTAGAG
3’実施例7
左アームに二つのアンバー変異を含むL鎖ベクターが構築された。EMB L
3 Aからの左アームとラムダLcFからの右アームを組合わせて、ラムダLc
FAを構築した。DNAは、二つの親うムダファージヘクターの夫々から調製さ
れた。10μgのラムダEMBLAをHindlnで消化し、脱ホスホリル化し
、そしてKpnIで消化した。10μgのラムダLcFをMlu+で消化し、次
に脱ホスホリル化した。このDNAを次にKpn[で消化した。
二つの親ベクターの夫々からの消化されたDNA 1μgを混合し、リゲートし
た。インビトロでのパフケージングの後に、ファージはB B 4 E、 co
li中に感染された。総てのファージは、EMB Lからの二つのアンバー変異
及びラムダLcFからのクローニング部位を有し、これらファージの一つはラム
ダLcFAと名付けられた。
実施例6のラムダHcFAの構築と同じ方法で、ラムダZapにアンバー変異を
持つH鎖ベクター、ラムダHcFAが構築された。但し、ラムダZaplは、N
ot I及びEcoRIで消化され、熱失活性ホスファターゼで脱ホスホリル化
され、ファージベクターはE、 coli B B 4上で生育された。
実施例6におけるようにこれらベクター中でH及びL鎖うイブラリーが構築され
るとき、プラスミドpUc19Fで形質変換されたBB4 (、ストラタジーン
、ラ ヨラ、カリホールニア)細胞中にファージライブラリーを共怒染すること
によって組合せを行うことができた(ゴビナルとジャヤラム、ジーン、51:3
1−41 (1987)記載のように。これは、引用することにより本明細書に
包含される)。そして、組合わされたファージは、5upFアンバー変異に対し
て選択されたMCI O61(ATCC)E、coli上にプレートすることに
より選択された。
本発明を好ましい実施態様によって説明したが、本発明の精神から離れることな
く種々の改変が可能であることが理解されなければならない。従って、本発明は
、下記の請求の範囲によってのみ限定される。
浄書(内容に変更なし)
FIG、 2A ルC1
3’ TCGAACTTAAGATTTGATCAGCGGTTCCTCTGT
CAGTATTACTTTATPal Bリーダー
Lsu L@u Pro Tht Ala Ala ALa Gly Lau
Leu Lau Leu Ala Ale Gln Pr。
CCTATTGCCTACGGCAGCCGCTGGATTGTTATTACT
CGCTGCCCAACGGATAACGGATGCCGTCGGCGACCT
AACAATAATGAGCGACGGGTTGNcol 5acl Xbal
NotfGTCGGTACCGGCTCGAGCAGTCAAGATCTCA
ATTCGCCGGCAGCT 5’col
CGGATGCCGTCGGCGACCTAACAATAATGAGCGACG
GGTTCCTCGGTXhol Xtnl Sp@I
ACCGGGTCCACTTTGACGAGCTCTAAAGATCTGATC
AATGGGCATGCco R1
浄書(内容に変更なし)
・ ・ 0
・ ・ 6.7×10°12
・ ・ 6.7×10°10
・ ・ 6.7×10°9
6.7×10“8
6.7 ×10”7
6.7×10”6
6.7×10°5
浄書(内容に変更なし)
FIG、 5
FIG、6
浄書(内容に変更なし)
FIG、 7
平成 年 月 日
Claims (35)
- 1.発現可能な第1および第2ポリペプチドをコードする様々な組み合せの第1 および第2のDNA配列を含む複数の原核細胞を含有し、該ポリペプチドはヘテ ロマーレセプタを形成し、かつ該複数の原核細胞の少なくとも一種が予め選ばれ た分子に対して結合活性を示すヘテロマーを発現することを特徴とする組成物。
- 2.該原核細胞がE.コリである請求の範囲第1項記載の組成物。
- 3.該第1および第2DNA配列が、抗体、T細胞レセプタ、インテグリン、ホ ルモンレセプタおよび伝達物質レセプタからなる群から選ばれるヘテロマーレセ プタの機能性部分をコードする請求の範囲第1項記載の組成物。
- 4.該第1および第2DNA配列が抗体の可変重鎖および可変軽鎖の機能性部分 をコードする請求の範囲第3項記載の組成物。
- 5.第1および第2ポリペプチドをコードする異る第1および第2DNA配列の 様々な組合せを含む複数の原核細胞を含み、該第1および第2ポリペプチドが結 合して予め定めた分子に対して結合活性を呈するヘテロマーレセプタを形成でき 、該第1のDNA配列の多様性が約100よりも多くの異る配列に相当し、かつ 該第2のDNA配列の多様性が約1000よりも多くの異る配列数に相当するこ とを特徴とする組成物。
- 6.該原核細胞がE.コリである請求の範囲第5項記載の組成物。
- 7.該第1および第2DNA配列が、抗体、T細胞レセプタ、インテグリン、ホ ルモンレセプタおよび伝達物質レセプタからなる群から選ばれるヘテロマーレセ プタの機能性部分をコードする請求の範囲第5項記載の組成物。
- 8.該第1および第2DNA配列が抗体の可変重鎖および可変軽鎖の機能性部分 をコードする請求の範囲第7項記載の組成物。
- 9.2種以上のDNA配列の同時発現に適したベクター調製用キットであって、 2種のベクターを含み、その第1のベクターが、配向を規定するクローニングサ イトの規定された側に第1の結合サイトをもち、第2のベクターが第2の結合サ イトと該第1のベクターとは非対称の配向のクローニングサイトとをもち、該ベ クターの一方もしくは両者が、該クローニングサイトに挿入されたDNA配列に よってコードされるヘテロマーレセプタを形成するポリペプチドを発現するため のプロモータを含むことを特徴とする上記キット。
- 10.該ベクターがウイルス中にある請求の範囲第9項記載のキット。
- 11.該ベクターがプラスミドである請求の範囲第9項記載のキット。
- 12.該DNA配列が抗体、T細胞レセプタ、インテグリン、ホルモンレセプタ および伝達物質レセプタからなる群から選ばれる機能性部分をコードする請求の 範囲第9項記載のキット。
- 13.該DNA配列が抗体の可変重鎖および可変軽鎖の機能性部分をコードする 請求の範囲第12項記載のキット。
- 14.該第1および第2結合サイトがEcoRI−EcoRIおよびNotI− NotIからなる群から選ばれる請求の範囲9記載のキット。
- 15.該クローニングサイトがXhoI−SpeI、SacI−XbaIおよび SacI−SpeIからなる群から選ばれる請求の範囲第14項記載のキット。
- 16.第2のベクターと結合した際に予め定められた分子に対して結合活性をも つヘテロマーを発現できるベクターであって、配向を規定するクローニングサイ トの定められた側に第1の結合サイトを有し、かつ第1のベクタとは非対称の配 向のクローニングサイトと第2の結合サイトをもつ第2のベクターと結合でき、 該ベクターの一方または両者が、該クローニングサイト中に挿入されたDNA配 列によりコードされるヘテロマーを形成するポリペプチドを発現するためのプロ モータを含むことを特徴とする上記ベクター。
- 17.該DNA配列が、抗体、T細胞レセプタ、インテグリン、ホルモンレセプ タおよび伝達物質レセプタからなる群から選ばれるヘテロマーレセプタの機能性 部分をコードする請求の範囲第16項記載のベクター。
- 18.該DNA配列が抗体の可変重鎖および可変軽鎖の機能性部分をコードする 請求の範囲第16項記載のベクター。
- 19.結合してヘテロマーを形成するポリペプチドをコードする2種のDNA配 列を同時に発現するクローニング系であって、第1のDNA配列を種々の数で含 む均一な第1のベクター群と、第2のDNA配列を種々の数で含む均一な第2の ベクター群とを含み、該第1および第2のベクターが相補的結合サイトを含んで いて、該第1および第2DNA配列の機能可能な結合を可能とする上記クローニ ング系。
- 20.該2種のDNA配列が、ポリペプチドをコードし、該ポリペプチドが結合 して、抗体、T細胞レセプタ、インテグリン、ホルモンレセプタおよび伝達物質 レセプタからなる群から選ばれるヘテロマーレセプタを形成する請求の範囲第1 9項記載のクローニング系。
- 21.該2種のDNA配列が抗体の可変重鎖および可変軽鎖の機能性部分をコー ドする請求の範囲第20項記載のクローニング系。
- 22.該結合サイトがEcoRI−EcoRIおよびNotI−NotIからな る群から選ばれる請求の範囲第19項記載のクローニング系。
- 23.複数の可能な第1および第2DNA配列を含む複数の表現ベクターであっ て、該発現ベクターの各々がその上に第1および第2DNA配列を機能可能に結 合しており、かつ実質的に該ベクターの各々が異る第1および第2DNA配列の 組合せを含むことを特徴とする上記複数の表現ベクター。
- 24.結合してヘテロマーレセプタを形成する第1および第2のポリペプチドを コードする第1および第2DNA配列を含む種々の数のベクターを樹立する方法 であって、以下の諸工程(a)第1のポリペプチドをコードする種々の数の第1 のDNA配列を、定められた配向で結合サイトおよびクローニングサイトを有す る第1のベクターに機能可能に結合する工程、(b)第2のポリペプチドをコー ドする様々な数の第2のDNA配列と、該第1のベクターの結合サイトと相容性 の結合サイトおよび該第1のベクターとは非対称配向のクローニングサイトをも つ第2のベクターとを機能可能に結合する工程、および (c)該工程(a)のベクター生成物と、該工程(b)のベクター生成物とを、 結合ベクターを形成し得る条件下で結合させて、その上で機能的に結合した該第 1および第2DNA配列を有する結合ベクターを形成する工程 を含むことを特徴とする上記方法。
- 25.該第1および第2DNA配列が、抗体、T細胞レセプタ、インテグリン、 ホルモンレセプタおよび伝達物質レセプタからなる群から選ばれるヘテロマーレ セプタの機能性部分をコードする請求の範囲第24項記載の方法。
- 26.該第1および第2DNA配列が抗体の可変重鎖および可変軽鎖をコードす る請求の範囲第25項記載の方法。
- 27.該結合を、該工程(a)および(b)のベクターの制限エンドヌクレアー ゼ開裂および該開裂された工程(a)および(b)のベクターのDNAリガーゼ による結合により実施する請求の範囲第24項記載の方法。
- 28.該結合をFlpリコンビナーゼで行う請求の範囲第24項記載の方法。
- 29.予め選択された分子に対して特異的なヘテロマーを発現する原核細胞を選 別する方法であって、ポリペプチドをコードする種々の数のDNA配列をもつ第 1のベクターと、ポリペプチドをコードし、該第1のベクターのコードする該ポ リペプチドと共にヘテロマーレセプタを形放する異った種々の数のDNA配列を もつ第2のベクターとを無秩序に結合し、十分な数の該無秩序に結合された配列 の該原核細胞へのトランスフェクションを行い、該細胞をスクリーニングして、 該予め定められた分子に特異的なヘテロマーを発現する細胞を決定することを特 徴とする上記方法。
- 30.該第1および第2DNA配列が、抗体、T細胞レセプタ、インテグリン、 ホルモンレセプタおよび伝達物質レセプタからなる群から選ばれるヘテロマーレ セプタの機能性部分をコードする請求の範囲第29項記載の方法。
- 31.該第1および第2DNA配列が抗体の可変重鎖および可変軽鎖の機能性部 分をコードする請求の範囲第30項記載の方法。
- 32.該第1および第2ベクターを制限エンドヌクレアーゼ開裂し、該開裂され た第1および第2ベクターを連結することにより該結合を行う請求の範囲第29 項記載の方法。
- 33.該結合をFlpリコンビナーゼで行う請求の範囲第29項記載の方法。
- 34.無秩序に結合された配列の数が、該第1および第2DNAの可能な組合せ の数に十分に等しい請求の範囲第29項記載の方法。
- 35.複数のポリペプチドを含む機能性のヘテロマーレセプタの同定法であって 、結合してヘテロマーレセプタを形成するポリペプチドをコードする無秩序の第 1および第2のDNA同族体の組合せを同時に発現させて、種々の数の該第1お よび第2のDNA同族体を形成する工程を含み、その多様性が、上記同時表現に より得られたポリペプチドにより形成される少なくとも一種のヘテロマーが所定 の機能性をもつのに少なくとも十分であり、かつ該ヘテロマーレセプタが予め定 められた機能につきスクリーニングし得るように制限されていることを特徴とす る上記同定法。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US35323589A | 1989-05-16 | 1989-05-16 | |
US353,235 | 1989-05-16 | ||
US41073589A | 1989-09-20 | 1989-09-20 | |
US410,735 | 1989-09-20 | ||
US446,333 | 1989-12-04 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04506600A true JPH04506600A (ja) | 1992-11-19 |
Family
ID=26997859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50908290A Pending JPH04506600A (ja) | 1989-05-16 | 1990-05-15 | ヘテロマーレセプタの同時発現 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04506600A (ja) |
-
1990
- 1990-05-15 JP JP50908290A patent/JPH04506600A/ja active Pending
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