JPH04505699A - 転移と関わりをもつコラーゲン分解性メタロプロテイナーゼ - Google Patents

転移と関わりをもつコラーゲン分解性メタロプロテイナーゼ

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JPH04505699A
JPH04505699A JP2503713A JP50371390A JPH04505699A JP H04505699 A JPH04505699 A JP H04505699A JP 2503713 A JP2503713 A JP 2503713A JP 50371390 A JP50371390 A JP 50371390A JP H04505699 A JPH04505699 A JP H04505699A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 転移と関わりをもつコラーゲン 分解性メタロブロティナーゼ 政府はNIH交付金番号ROl−CA41524およびR35−CA44352 に拠る本発明に対し幾つかの枢利を有する。
本発明は転移と関わりをもつコラーゲン分解性メタロブロティナーゼ、および癌 の転移形あるいは再発形を試験するための手段としてのメタロブロティナーゼの 検出法に関する。とりわけ本発明は、癌細胞の非常に転移し易い形および他の形 と関連があることが分かった約88から92キロドルトン程度の分子量をもつゼ ラチン分解性およびIV型コラーゲン分解性メタロブロティナーゼ酵素に関する 。
悪性細胞が基底膜をうまく通り抜けることが腫瘍転移物の形成に重要な段階であ る。基底膜は異なる組織間の障壁であって、独特の高分子、例えば【V型コラー ゲン、ラミニン、ヘパランサルフェートプロテオグリカン、およびフィブロネク チンから形成された堅固な構造をもつ。
幾つかのブロティナーゼが腫瘍の侵入および転移の過程にかかわっており、ある 酵素は基底膜の分解に関与することか知られている(1. 2)。
Liottaと共同研究者(3)は転移性腫瘍細胞中のIV型コラーゲン分解性 プロティナーゼについて記述し、彼等はfV型コラ−ゲナーゼ活性と転移の可能 性との間の相関を見出した(4)。更に、本発明者等により著わされた以前の研 究は、ラットの13762NF乳腺癌細胞の[V型コラーゲン分解活性とそれら の自然の肺転移可能性との間の相関を示した(5)。ラットの乳腺癌細胞から分 泌されるメタロブaティナーゼはtv型プロコラーゲンの両方のα−サブユニッ トを分解して特徴的な大きい分子量(Mr)のフラグメントをつくり出すことが 分かった(5)。
1v型コラ一ゲン分解酵素は種々な哺乳動物の細胞、例えば転移性マウス肉腫細 胞(6)、ヒトの単球/大食法(7)、およびヒトのH−ras癌遺伝子−形質 転換気管支上皮細胞から精製された(8)。これらの酵素は活性形でMr 62 .000〜66.000.潜伏形で66.000〜72.000のメタロブロテ ィナーゼであり、あるものはゼラチナーゼ活性を有することが見出された(8) 。潜伏酵素はトリプシン消化か試験管内での酢酸4−アミノフェニル第二水銀処 理かのいずれかにより活性化されることが分かった。
ある種の血清タンパク質、例えば癌胎児性抗原、α−胎児タンパク質、および胎 盤様アルカリ性ホスファターゼの発現の上昇はあるヒト癌とかかわりがあり、新 生物性疾患に対し診断的に使用されている(9)。自然に転移するある種の腫瘍 において、組織グリコジルトランスフェラーゼ濃度増加と転移形成との間に関係 か゛見出され、自然に転移する腫瘍をもつ動物の血清中に高水準のグリコツルト ランスフェラーゼか検出された(9)。
けれども現在までこのような成分の血清中濃度の増加と転移性疾患との間にはっ きりした機能的関係はなかった。組織を分解する酵素は侵入した腫瘍細胞から大 量に分泌されるので、体液中の分解性酵素の濃度は腫瘍の侵入および転移の診断 標識として役立つに違いない。例えば、種々な型の腫瘍をもつ動物および患者の 血清中に高濃度のベーターN−アセチルグルコサミニダーゼおよびベーターグル キュロニダーゼが見出された(9)。高濃度の血清力カブシンB+様活性と侵入 癌、例えば卵巣、膣、頚部および乳房の癌との関連性も報告されている本発明は 約88〜92キロドルトンのMrを有し、IV型コラーゲンおよびゼラチンを特 異的に分解しつる新規メタロブロティナーゼに関する。このメタロブロティナー ゼの重要な一面は、その存在が転移性癌のある形と相関するという本発明者等の 発見に中心を置いている。このように、本発明者等はこの酵素が診断およびモニ タリングの検定の基礎をなすことをここに発見した。88/92kdメタロプロ テイナーゼはきわめて転移し易い乳腫型、乳癌、結腸癌および悪性黒色腫と主に 関わりがあることが分かった。
この酵素それ自体はIV型コラーゲン、■型コラーゲンおよびゼラチンを含めて タンパク質気質を特異的に分解する能力に基づきゼラチン分解性、IV型コラー ゲン分解性メタロプロティナーゼとして特徴づけられる。しかしこの酵素はフィ ブロネクチン、アルブミン、カゼイン、免疫グロブリン、またはヘモグロビンと いった基質の消化に活性があるということは未だ見出されたことかないので、作 用を受け易い分子の範囲は制限されていることが示唆される。このブロティナー ゼは活性発現のために金属イオンを必要とするのでメタロブロティナーゼと呼ば れる。この理由のため、この酵素は阻害濃度のキレート剤、例えば10mMのエ チレンジアミン四酢酸(EDTA)あるいは1.10−フェナントロリンの存在 下で不活性であることが見出されている。しかしこの酵素は普通のプロティナー ゼ阻害剤、例えばフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF) (2mM)ま たはN−エチル−マレイミド(NEM) (5mM)によって阻害されない。
この酵素に帰着される分子量範囲、約88から92キロドルトン、はザイモグラ フイーとして知られる技術と共に硫酸ドデシルナトリウム−ポリアクリルアミド ゲル電気泳動(5DS−PAGE)を使用して決定された。ザイモグラフィーは 、その酵素に対する基質、即ち活性酵素との相互作用を検出できる基質を用いて ゲルまたは同様なマトリックス中の酵素活性の位置を同定するものである。
酵素はこの方法でゲルまたはマトリックス中で直接「目に見える」ようになる。
ザイモグラフイーは酵素を同定する際の本発明に係る診断法の実施に使用できる 技術である。
本発明に係る診断法はヒトの新生物性疾患、とりわけ転移性疾患および腫瘍再発 が推測される患者においてこのような病気を試験するものである。拳法は一般に 患者から得られる臨床試料、例えば血清、組織試料、吸い出された物質、および 他の体液、しかしなるべくは血清、中のメタロブロティナーゼの存在を試験する 。メタロプロティナーゼを検出するために用いる特定の技術は、例えばザイモグ ラフィーにより精査される分子量および酵素的緒特性から免疫学的に調べること のできるその一次構造に及ぶ酵素の特徴に基づくのが普通であろう。
ザイモグラフィーに基づく診断法においては、酵素を含むと推定される臨床試料 を、基質包埋ゲル中で電気泳動にかけて試料内のタンパク質を分離する。メタロ ブロティナーゼの同定に使用される基質は、典型的には■型またはn型コラーゲ ン、ゼラチン、あるいは酵素がそれに対して活性であることが分かる何か他の適 当な基質である。ザイモグラフィー関連具体例の実施においては、一般に分子量 に従ってタンパク質を分離することが望まれる。これにより本発明に係るメタロ プロテイナーゼをその分子量に従って同定することができると同時にその相対的 なコラーゲン分解および(または)ゼラチン分解酵素活性を決定できる。
電気泳動後、ゲルをその中に存在するかもしれないメタロブロティナーゼか基質 を分解するのに適した条件下でインキュベーションする。分子量に従ってタンパ ク質を分別した場合、5DS−PAGE系の分別を使用するのが普通の場合であ る。これらの状況下で酵素活性を検出しようとする場合には、酵素をその場で復 元させることが望まれる。それは硫酸ドデシルナトリウム(SDS)がタンパク 質を変性させ、酵素活性を減少あるいは破壊する傾向かあるからである。適当な 復元処理はゲルを希非陰イオン性洗剤、例えば2.5%Triton X −1 00の中ですすぎ、続いて等張緩荷液、例えば塩化カルシウム存在下にTris −HCIおよび食塩を含む緩衝液中で数時間インキュベーションすることにより 達成できる。例えば、クーマシーブルーのような染料を用いることにより、イン キュベーション後の復元ゲル中に残留する基質を染色すると、染色されたバック グランドに対して透明な帯が出現することにより酵素を間接的に目に見えるよう にすることができる。一般に、分子量マーカーの相対的移動を参考にすることに より、本発明に係るメタロプロテイナーゼの存在を同定することができるが、メ タロプロテイナーゼ標準品を用いる方がしばしば望ましい。これにより推測され た活性と既知対照の活性とを直接比較することができるので、この検定の全体を 通じた信頼性と感度を改善てきる。これらの状況において、例えば本発明者等が 開発し本明細書中に開示された技術によって単離されたメタロブロティナーゼの 少なくとも部分的に精製された調製品を用いるのか望ましいかもしれない。
メタロプロティナーゼ酵素活性/分子量の同定に基づく診断へのザイモグラフィ ー法の使用とは別に、本発明は免疫学的方法の使用も企図している。免疫学的方 法は酵素活性を検出する必要がないので、究極的にはこれら方法はザイモグラフ ィーより一層有利な方法であることがわかる。企図された免疫学的方法はメタロ ブロティナーゼに対して免疫特異性をもつ抗体、例えばモノクローン抗体の使用 を包含する。このような抗体はこの分野で公知の技術により、あるいはなるべく は、USSN第846.938号明細書(参考文献として本明細書中に取入れた )記載のような、他の転移関連タンパク質に対する抗体の出現と関連して十分に 働くことが分かった技術により、精製酵素製剤を用いて容易に調製できる。
適当な免疫学的技術は、試料が組織、細胞、水性試料などのいずれであろうと、 同定される酵素を含むと考えられる臨床試料中の未知抗原の存在を検出するため に既知抗体を使用する技術を包含する筈である。それ故にELISA、 R[A 、ウェスタンプロット、ドツトプロット、ディップステッキ、ELISA阻害試 験などといった技術は、推測試料中の酵素の存在を同定するための有用な技術で あることが分かる。
本発明に係るメタロブロティナーゼはラットおよびヒト両方の給源中に存在する ことが分かった。現在のところこれら二つの種から得られる酵素の全体的類似性 の程度(例えば、アミノ酸順序のレベルで)は明らかでないが、これらに対して それぞれの細胞内に機能的に等価であると考えるのに十分な類似性があるようで ある。この酵素はある種の腫瘍細胞、例えば転移性細胞が基底膜を貫通するため の要件の特徴を構成するよってある。従って、このような細胞中のその存在は明 らかに種を横断する。本発明の目的、例えば転移に対する対照マーカーとしての 使用、に対しては異なる種から得られる88/92kdメタロプロテイナーゼク ラスの酵素を使用できることを提案する。言うまでもなく、ヒトへの使用と関わ りのある用途あるいは診断のための大抵の目的に対しては、そして確かに誰かが 特に適当な抗体を調製したいという場合には、ヒト由来の材料を手に入れて、そ れを使用したいと願うであろう。
本発明の一つの面に係わるメタロブロティナーゼは、種々な転移性ラット細胞お よび系列から、とりわけ転移性乳癌細胞から得られる。本発明者等は、例えば1 3762NF系(11)のような実験ラット乳腺癌細胞系列から得られる高度に 転移性のクローンか、ラット宿主において血清が運ぶ酵素の生産、あるいは調整 培地法を用いての直接生産でさえ引き出すことのできる非常に良好な腫瘍を提供 することを発見した。転移性ラット乳腺癌系列の例として13762NF系(I 2)から得られるクローン選択により誘導されたMTLn 3およびMTF 7 .T 35.3系列があげられる。
他の具体例では、88/9’2kdメタロプロテイナーゼをヒト給源から単離で きる。この酵素は種々なヒトの腫瘍系、例えばヒト乳腺癌細胞(MCF 7 : 例えばATCCHTB22)、ヒト結腸癌細胞系(例えば、KMシリーズ、参考 文献13.14)、ヒト悪性黒色腫細胞系(例えば、Hs 294T、 ATC Cf(TBI 40、およびA375、ATCCCl?LI619)、ヒト腎細 胞癌系(SNシリーズ、参考文献15)、ヒト奇形癌PA−1(16)から誘導 される種々な細胞系、およびヒト星状細胞腫細胞系(I7)に存在することが分 かった。外部から加わった血清タンパク質を本質的に含まない培地中で細胞を培 養する腫瘍細胞調整培地を一般につ(ることにより、ヒト給源から酵素調製品を 得る技術が本明細書中に開示されている。
酵素は細胞調整培地から本明細書中に開示された技術により一層精製された状態 で供給される。
本発明に係る88/92kdメタロプロテイナーゼを試験する診断キットが、酵 素の特性に基づくかそうでないかにより、例えばザイモグラフィーを用いるか免 疫学を用いるかどうかにより、一般に二つの形式をとるように企図されている。
ザイモグラフィーに基づくキットは基礎となるザイモグラフィーの実施に用いる 1種以上の試薬類、例えば酵素気質、適当な分子量のマーカーなどを添加した既 調製PAGEゲル、ならびに88/92kd対照酵素の試料を含むであろう。
他方、免疫学に基づくキットは、典型的には88/92kd転移関連酵素に対し て免疫選択的結合能力を育する抗体を、抗体/抗原反応検出手段と共に含む。こ のような免疫反応検出手段はこの分野で公知であり、例えば標識またはタグ、例 えば酵素、放射性リガンド、分子タグなどを含む。最初の抗体−抗原反応の検出 は、第一の抗体または第二の抗体に対する免疫特異性あるいは標的となる抗原上 の累積エピトープ部位に対する免疫特異性を有する第二の抗体を伴なうことが多 い(18)。ABC技術といった技術も使用できる。この技術は未標識−次抗体 、次にビオチニル化二次抗体、そして次にあらかじめつくられたアビジンおよび ビオチニル化セイヨウワサビペルオキシダーゼまたはアルカリ性ホスファターゼ 複合体(19)を用いる。
第1図はラット血清Iv型コラーゲン分解性メタロブロティナーゼのザイモグラ ムである。13762NF乳腺癌クローン細胞を乳房の太ったふくらみの中に注 射後稲穂な時間をおいて採血した。クローンMTLn 3、MTLn 3−I4 4.5およびMTF 7−Ta2.3細胞は肺およびリンパ節にきわめて転移し 易いのに対し、MTC細胞は30日後も自然転移しなかった。硫酸ドデシルナト リウムを含む試料緩衝液に血清(2,5ttl>を溶かし、0.5mg/mlの 1■型コラーゲンて包埋した7、5%ポリアクリルアミドゲル中の電気泳動にか けた。電気泳動後、50 mM Tris−HCI (pH7,5”)中2.5 %Triton X −100とインキュベーションすることにより復元させ、 0.15 M NaC1,10mM CaC1zおよび50 mM Trjs− HCI(pH7,5)中37°Cて16時間酵素反応を行なった。クーマシーブ ルーで染色された平板ゲルの青いバックグランド上に透明帯としてブロティナー ゼが検出された。染色したゲルをKodak を気泳動複写紙を用いて写真撮影 した。
第2図はMTLn 3乳腺癌をもつラットの血清中の【■型コラゲナーゼ活性を 示す。プロティナーゼ活性の定量はこのザイモグラムをKodak XAR−5 X−線フィルムを用いて写真撮影することにより算定した。X−線フィルム上に 陽画として染色された帯として現われる活性酵素帯を560nmにおける吸光度 に対して走査した。タンパク質分解活性に相当する各ピーク下の面積を計り、相 対酵素活性として示した。
第3図は血清Mr90,000rVWコラゲナーゼ活性(MTLn 3細胞を用 いたFisher344ラツト)と自然肺転移の数との間の関係を示す。
第4図はラット血清ゼラチン分解性メタロブロティナーゼのザイモグラムを示す (第1図説明文参照)。
第5図は培養したヒト結腸癌細胞により分泌されたrv型コラーゲン分解性メタ ロプロティナーゼの同定を示す。
結腸癌細胞、例えばKMI 2C(C)、KMI 2L 1(Ll) 、KM1 2L4 (L4)、およびKM123M(SM)を、血清を含まない完全培地中 で48時間培養し、調整培地2m1分を濃縮し、そして直ちにrv型コラーゲン 包埋ポリアクリルアミドゲル中で電気泳動じ、続いて24時間インキュベーショ ンし、その場の!V型コラーゲン分解活性を検出するためクーマシーブルー染色 を行なった。酵素は透明帯として検出された。縦軸は4単位で表わした分子量で ある。
第6図は一連のヒト乳癌患者の血清中のM r 90.000ゼラチン分解性メ タロブロティナーゼを示す。
癌細胞が一次腫瘍から循環により遠い器官に広がる過程、転移は多数の連続した 段階を必要とする複雑な現象である。最初の段階の一つは、−次腫瘍細胞から周 囲の宿主組織および血管またはリクパ管への侵入である(管内遊人)。循環を経 由して腫瘍細胞は各種器官へまき散らされ、そこに特異的に細胞が付着するか、 あるいは非特異的に毛管床に拘束される。その後に続く段階は毛細血管の内皮上 細胞および内皮下ECM’を経て組織中へ侵入することによる溢出および細胞が 増殖して二次腫瘍を形成することである。転移形成において、最も重要な出来事 であるカスードの完成がうまく行くかどうかは、始原腫瘍細胞による独特な特性 の発現ならびに腫瘍細胞−宿主相互作用に依存する(論評については参考文献2 0〜22参照)。
転移のためにあらかじめ必要とされる腫瘍細胞の一つの特性は、侵入してくる腫 瘍細胞に対して障壁となる結合組織ECMおよび基底膜の成分を分解しつる能力 である。
事実、転移性腫瘍細胞はECMの種々な成分を分解することのてきるプロテアー ゼやグリコシターゼといった酵素をつくり出すことが示された(23)。タンパ ク質分解酵素の一つ、lv型コラゲナーゼは皮下基底膜の主要な構造タンパク質 構成成分であるtV型コラーゲンを分解する能力を示し、侵入に重要な役割を果 していると考えられれる。それはこの酵素の濃度が種々な癌化した細胞および悪 性細胞、例えば13762NF細胞系から誘導されたラット乳腺癌クローン(5 )の転移能力と相関するからである(22〜23)。
本発明は転移性および再発した新生物性疾患と関わりをもつことが分かった新規 な特異的メタロブロティナーゼに向けられる。本発明に係るメタロブロティナー ゼは5O3−PAGE/ザイモグラフィーにより測定したとき88〜92キロド ルトン程度の分子量を有するとして特徴づけられる。この特別なメタロブロティ ナーゼは■型およびlV型コラーゲン分解活性、ならびにゼラチン分解(変性し たI型コラーゲン)活性を示す。この酵素はフィブロネクチン、アルブミン、カ ゼイン、免疫グロブリン、またはヘモグロビン基質について分解活性を示すこと は未だ見出されたことかない。これら特性はこの酵素が少なくとも試験されたこ れら基質に関して、本質的にコラーゲン特異的であることを示唆する。
本発明に係る88/92kdメタロプロテイナーゼは、この酵素を分泌するラッ トまたはヒトの腫瘍源から、なるべくは調整培地を調製することにより容易に単 離できる。当業者の知る通り調整培地は、細胞により分泌された生物学的物質を その中に含む細胞培養に使用した培地である。このようにして、メタロブロティ ナーゼの場合には、選ばれた培地中てこの酵素を産生ずる細胞の培養か、結果と して酵素を培地中に分泌することになるので、酵素め単離にすぐ役立つ給源が得 られる。典型的には、調整培地の調製に用い名培地は血清や血清生成物が加えら れていない。これによって、血清含有培地中での細胞増殖により生ずる外来苦染 源および不純物の導入が避けられる。
―整培地からメタロブロティナーゼを単離するためには、それがラシート源から 来ようがヒト給源に由来しようが、先ず出発細胞を血清含有培地中で期間培養し て細胞が肴用な量で酵素を産生し始めるようにする。次にこの血清含有培地を除 きミ血清を含まない培地と取り替える。
次にこの血清を含まない培地で細胞を一定期間培養する。
この期間は使用する細胞系または細胞源が血清を含まない培地で発育する能力に 基づき選ばれる。これはある細胞系、そして亜系列においても、血清を含まない 条件下では池よりもよく増殖しない傾向があるという事実によるものである。こ れは恐らく細胞の適切な発育に必要な因子の欠如によるのであろう。酵素生産の ために使用する細胞系または細胞の型に応じて、血清を含まない培養条件を調節 しなければならないようであることは当業者の理解するところであろう。
血清を含まない条件下で培地中へ酵素を分泌させるための期間細胞を培養した後 、培地を採取し、培地中に存在する酵素をヘパリン−リガンドカラム、例えばヘ パリン−セファロースカラム上に吸着させる。本発明に係る88/92kdメタ ロプロテイナーゼは、等張条件下でこのような“カラムに結合し、塩約0.3か ら0.5M程度の塩濃度範囲で溶離される。次に、このヘパリン−溶出フラクシ ョンを、ゲル排除マトリックス、例えば5ephacryS−200および(ま たは) 5epharose CL −6B上で更にクロマトグラフィーを・行 なうことにより酵素を更に精製で幸る@ 88、/92kdメタロブロティナーダの比較的精製された調製物を得条ことに 加えて、本発明は萼床試料中9この酵素の存在に基づく癌の7診断学的同定法に も関するものである。この酵素は種々なヒト腫瘍中には存在するが、これまでに 試験された大抵の非腫瘍組織中には存在しないことが分かったので、その存在は 多種多様な癌の診断を可能にすることを提唱する。しかしこの酵素はとりわけ癌 の転移形および再発形を含めて明らかに特定の型の癌と関わりがあるという点で 、この酵素の存在の診断学的同定は、例えばこのような形の癌をもつことが推測 される患者の血清において特に作用であろう。
試料中の酵素を同定する一つの方法はザイモグラフィーとして知られる技術の使 用によるもので、酵素を含むと推定される試料を、酵素の基質で含浸した電気泳 動用ゲルマトリックスのような酵素基質に対してその場で作用させる。本発明の 場合、この基質は典型的にはゼラチンかrv型コラーゲンであろう。飲に、酵素 が基質を消化したか、他の仕方で基質に作用したマトリックス中の帯の出現によ り酵素活性を同定できる。試料のザイモグラフィー分析を行なうには幾つかの一 般的方法がこの分野で知られている。このような方法は過度の実験を行なわなく とも本明細書中の詳細な開示に照らして本発明と関連づけた用途に対し容易に適 合させることができる。
臨床試料中の酵素診断学的に同定するもう一つの方法は、免疫学的技術の使用、 例えば酵素と特異的に相互作用しそれにより酵素を同定できる抗体の使用による ものである。この方法は典型的には、望む免疫特異性を有するモノクローン抗体 の調製により達成されるであろう。
本発明に関する使用に適したモノクローン抗体は本明細書中に開示された技術を 用いて調製できると考えられる。
以下に述べる例は本発明を実施する特に適当な種々な方法を説明するものである 。これら例の種々な点は、本発明を実施するために本発明者等により開発された 技術と共に、本発明者等の標準的な研究室的実施法を用いて行なわれることは当 業者にとって明らかであろう。この理由のため、ここに企図された本発明の主旨 と範囲から離れることなく手順の種々な点に修飾や変化を行ないうることは明白 てあろう。
おける8 8/92メタロプロテイナーゼの同定ラットの13762NF乳腺癌 系から発生した高度に転移性のクローン系列について、88/92メタロプロテ イナーゼの産生を引き出す能力を試験した。腫瘍を荷っている動物の血清中、ま たは腫瘍細胞調整培地中の88/92kd酵素の出現は、IV型コラーゲンかゼ ラチンのいずれかを使用するザイモグラフィー技術により検出した。
試験しようとする高度に転移性のクローンを先ずラットの乳房の太ったふくらみ に皮下注射した。乳房のふくらみに注射してから種々な時間間隔でラットから血 清を採り、ザイモグラフィーによって88/92kdタンパク質の存在を試験し た。一般に、皮下注射後およそ16日かそのあたりでラット血清中に88/92 メタロプロテイナーゼが現われることがわかった。血清中のこの高分子tV型コ ラゲナーゼの活性が肺における転移の程度と相関することが分かっただけでなく 、対照ラットあるいは非転移性乳腺癌細胞系をもつラットの血清中には活性が宿 主血清中の88/92kd酵素の出現を引き出す能力について試験する以外に、 各種細胞についても調整培地中に酵素を産生ずる能力を試験した。このようにし て、該酵素は腫瘍の一生成物であって、何らかの宿主/腫瘍相互作用の結果でな いことは明らかである。
本発明の詳細な説明するために使用した特定の転移性クローン化系列をMTLn  3、MTF 7−T 35.3およびMTLn3− T 44.5と名付ける 。T35.3およびT 44.5系列は参考文献12に記載されたMTF7およ びMTLn 3系由来の高度に転移性のサブクローンである。また比較的転移性 のない系列、例えばMTLn 2およびMTCも試験した。
細胞 ラットの乳腺癌細胞クローンMTF7−735.3は、乳房の太ったふくらみの 局所移植部位で発育させた13762NF乳腺癌腫瘍由来のFMT7細胞から試 験管内クローン化により選択した(12)。同様にしてクローン闘TC細胞を得 た。ラット乳腺癌細胞クローン闘TLn3−T44.5を乳房の太ったふくらみ から肺へと自然転移した13762NF腫瘍から誘導されたMTLn 3細胞か ら同様にしてクローン化した(12)。
アルファー關εM(GIBCOLaboratories、グランドアイスラン ド、ニューヨーク州)を含み、10%のFBS(Biocell、カーソン、カ リホルニア州)で補い、抗生物質を含まない100mm組織培養平板(Coro ing GlassWorks 、コーニング、ニューヨーク州)上37°Cに おいて、加湿したインキュベーター(C015%、空気95%)中で細胞を培養 した。幾つかの実験においては、インシュリン5μg/mL トランスフェリン 5μg/ml。
エタノールアミン(20μM)、グルタミン(2mM)、亜セレン酸(25mM )、10種類の非必須アミノ酸各0、2 mM、およびN−2−ヒドロキシエチ ルピペラジン−N′−プロパンスルホン酸緩衝剤(10mM) (pH7,5) を含むD−MIJI中血清欠如下に(血清を含まない完全培地’) MTF 7 −735.3細胞を培養した。
ザイモグラム 乳腺癌細胞により分泌された!V型コラーゲン分解性酵素の同定は、Heuss enおよびDowdle (24) ニより記述された方法に基づき、■v型コ ラーゲン包埋ポリアクリルアミドゲル中で血清を含まない調整培地の電気泳動を 行ない、続いてインキュベージコンおよびクーマシーブルー染色により行った。
n型プロコラーゲンは0.5M酢酸に溶解したEngelbreth−Ho1g +−Sworn腫瘍からあるいはpH3,0のHCl中でウシ レンズカプセル IV型コラーゲンペプシンフラグメント(Seikagaku America  、セントビータースブルグ、フロリダ)から精製し、Trisで中和し、直ち に2%SOSに溶かした。18.000Xgで短時間遠心することにより不溶物 質を除去後、SO3−可溶化IV型コラーゲンを7.5%のアクリルアミドと共 重合させた。ある実験では、SO3−ポリアクリルアミドゲル中に下記タンパク 質、ラットヘモグロビン、ラットの免疫グロブリンG1ウシ血清アルブミン、ウ シ血漿フィブロネクチン、ウシ アルファーカゼイン、およびブタ皮膚から得ら れたゼラチン(Sigma Chemical、セントルイス、ミズーリ州)の 各々も包埋した。血清あるいは調整培地から得られるような他の試料の電気分解 はLaemmli(25)の方法によりIV型コラーゲン0.5から1.0 m g/mlを含むポリアクリルアミドゲル中で行なった。
血清試料の場合には、血清(2,5μm)を還元剤無しで同体積の硫酸ドデシル ナトリウム試料緩衝液と混合し、タンパク質基質を含む7.5%ポリアクリルア ミドゲル中で直ちに電気泳動に付した。電気泳動後、ゲルを50mMTris− HCI緩衝液(PH7,5)中2.5%Triton X −100て2回すす ぎ、NaN50.05%を含有する0、 15 M NaCl、10mM Ca C1z 、および50 mM Tris−HCI緩衝液(pH7,5)中37℃ で16時間インキュベーションした。このゲルを0.05%クーマシーブルー、 10%イソプロパツール、およびH20中lθ%酢酸で染色し、これらを10% イソプロパツールおよびH20中lθ%酢酸で脱染した。【V型コラーゲン分解 酵素はクーマシーブルー染色平板ゲルの青いバックグランド上に透明な帯として 検出Kodak を気泳動複写紙(Kodak、 ロケスター、ニューヨーク州 )を用いて染色ゲルを撮影した。コラーゲン分解酵素活性の定量分析は、Kod ak X−AR−5X−紙フィルムを用いてザイモグラムを写真撮影することに より行なった。X−線フィルム上に陽画として染色された帯として現われる活性 酵素帯を、Beckman D U −8分光光度計を用い450nmにおける 吸光度に対して走査した。
コラーゲン分解活性に相当する各ピーク下の面積を測り相対酵素活性として示す 。
調整培地の調製により得た試料を使用してザイモグラフィーを実施するため、下 記の工程を実行した。乳腺癌細胞(1x 10@個)を10cm組織培養平板に 接種し、熱で不活性化した10%FBSを含む無血清完全培地中で24時間培養 した。細胞をDPBSで十分に洗浄し、次に血清を含まない10m1の完全培地 中で更に培養した。この無血清培養の上澄を抜き取り、800Xgおよび18. 000×gて順次遠心し、次にこれら上澄の部分をCentricon30濃縮 器(Amicon、ダンバース、マサチューセッツ州)で濃縮し、SO3試料緩 衝剤と混合した。
Triron X −100中の細胞抽出液も調製し全細胞酵素活性も調べた。
細胞(IXIO@個)を上記のように培養し、DPBSで十分よく洗浄し、次に 50mM Tris−HCI緩衝液(pH7,5)中0.2%Triron X  −100中に4℃で可溶化した。細胞抽出液を18.000Xgで5分間遠心 し、その上澄を直ちにSO3試料緩衝液(β−メルカプトエタノールなし)と混 合した。
ザイモグラムによるn型コラーゲン分解性メタロブロティナーゼの同定 48時間培養から得た調整培地をザイモグラム上で分析したとき、見掛は分子量 88,000および64.000の二つの主要ブロティナーゼが透明帯として検 出された。
これらの活性酵素帯は、キレート剤、例えばEDTAまたは1.10−フェナン 、ドロリンを10mMの濃度で培養緩衝液へ添加すると現われなかったのに対し 、フッ化フェニルメチルスルホニル(2mM)およびN−エチルマレイミド(5 mM)は酵素活性を阻害しなかった。これらの結果はMr88.OOOおよび6 4.000プロテイナーゼか両方ともメタロブロティナーゼであることを示す。
またこれら二つのブロティナーゼ帯は完全な[V型コラーゲンの代りに1v型コ ラーゲンのペプシンフラグメントあるいはゼラチンを包埋したゲルでも観察され た。しかし、lV型コラーゲンの代りに血清アルブミン、ヘモグロビン、免疫グ ロブリンG、α−カゼイン、またはフィブロネクチンをポリアクリルアミドゲル に包埋したときにはMr88、(100およびMr64.OOO帯が現われなか った。
これらの結果は、これら酵素がゼラチンに対して特異的であり、コラーゲン分解 活性の原因となっていることを示した。
88/92キロドルトンIv型コラ一ゲン分解性メタロブロティナーゼは転移性 乳腺癌細胞系、例えばMTLn 3およびMTF7−Ta2.3をもつラットの 血清中に明らかに検出できた(第1図および第4図)。第1図から分かるように 、IV型コラーゲン基質を用いた88/92kd酵素の存在は、乳房にMTLn  3細胞を注射後16日までにラット血清中に容易に明らかとなった。他の転移 性細胞系、例えばMTF7−Ta2.3およびMTLn3− T 44.5の場 合にも同様な結果が得られた。しかしMTCをもつラットまたは対照ラットの場 合にはこのような帯を検出できなかった。
サイモグラフィーゲルに対してゼラチン基質を用いた場合実質的に同一の結果が 観察された(第4図)。第4図に見られるように、注射後16日までにMTLn  3をもつラットから得た血清は、ゼラチン基質を用いたとき88/92kd酵 素に相当する顕著な帯を示した。更にまたtV型コラーゲンに基づく実験と同様 に、正常ラットまたはMTCをもつラットから得た血清では酵素活性の相当する 帯が見られなかった。
MTLn 3乳腺癌をもつラットの血清におけるIV型コラゲナーゼ活性の水準 を時間の関数として定量的に測定した(第2図)、、ブロティナーゼ活性の定量 はKodak XAR−5X−線フィルムを用いてザイモグラムの写真を撮るこ とにより算定した。X−線フィルム上に陽画として轡警された帯として現われた 活性酵素帯を560nmにおける吸光度に対し走査した。タンパク分解活性に相 当する各ピーク下の面積を測り、相対酵素活性として示した。第2図から分かる ように、酵素濃度は乳房に注射後10日から上昇し始め、およそ30日目にピー クに達するようであった。
血清の高分子量(88/ 92kd) [VW:25ケ−)−−セ活性のレベル 増加と肺への転移の程度との間に、もしあるとするならば、その相関を同定する 研究も実施した(第3図)。これらの実験は次のように行なった: 0.25% トリプシン処理による半融合性の培養からMTLn 3細胞を採取した。ラット の左後方を蹟部の乳房のふくらみに1XIO’個MTLn 3細胞10.5ml リン酸塩緩衝食塩水を投与した。腫瘍細胞を注射後30日にメトファン麻酔を用 いてラットを殺し、採血し、酵素検定のために血清を調製した。ラットの身体は 完全な肉眼的剖検に付した。肺組織を緩衝した中性ホルマリクで固定後、肺表面 の転移の数を計った。血清における88/92kdIV型コラゲナーゼの相対活 性を前記のようにザイモグラフィーで測定した。第3図に示したように、これら の結果はIv型コラ−ゲナーゼ活性の測定されたレベルと二分割顕微鏡により観 察された自然腫瘍肺コロニーの数との間の直接相関を実証した。
結腸癌細胞系、悪性黒色腫細胞系、腎細胞癌系、ヒト乳癌系、奇形癌細胞系およ び悪性乳癌患者の血清を含めて、幾つかのヒトの腫瘍を88/92kdメタロプ ロテイナーゼの存在について試験した。これらの細胞系は調整培地の使用により 88/92kd酵素についてザイモグラフィーで試験したのに対し、癌患者につ いてはその血清を用いて試験した。
試験した結腸癌系は一次ヒト結腸癌(HCC) (KM 12およびKM20系 列)から、また肝転移(KM23系列)から誘導されたものである。これら細胞 系の発生はMorikawa等により記述されている。高度に転移性のサブクロ ーンはヌードマウスによる継代と選別により得た。
HCC試験に用いた技術は次のようであった。
マウス 雄の無胸腺BALB/cヌードマウスをAnimal Produc−tion  Area、 NC[−Frederick Cancer Re5earch  Facility(フレデリック、マリーランド州)から得た。8週令に達し たときマウスを使用し、特殊な無病原体条件下で薄板からなるフローキャビネッ トに保った。
腫瘍系列 一次HCC(KM l 2 : Dukes ’ B tおよびKM20:Du kes ’ D)からおよび肝転移(KM 23 : Dukes ’D)から の新鮮な腫瘍標品を3人の異なる患者から外科手術で得た。腫瘍組織をコラゲナ ーゼ(■型、2層0単位/ml)およびDNase(270単位/ml) (S igma Chemi−cal Co、 、セントルイス、ミズーリ州)で酵素 的に分離した。細胞浮遊系を4層の無菌ガーゼに通して濾過し、血清を含まない 培地で3回洗浄した。この手順により生存度く80%(トリパンブルー排除)を 有する主として単独腫瘍細胞あるいは小さい細胞塊(く5)の浮遊液が得られた 。生存力のある細胞2X10”個の浮遊系の培養を確立し、異なるヌードマウス の皮下組織あるいは牌臓に注射した。8週から12週の後、マウスを殺した。
局所的増殖(腫瘍形成)および遠い増殖(肝臓小結節)を測定した。
KMlZC系からの高度に転移性の細胞の選択培養確立後、KM 12 C(D ukes ’ B)の細胞をヌードマウスの牌臓に移植した。肝臓からの固形病 巣(実験転移)を単離し、試験管内で安定化させた(KM12Ll系)。このサ イクルを4回繰り返して記載のように(14)KM12L4系を得た。親のKM 12Cの細胞もヌードマウスの盲腸に注射した。マウスが活動体止状態になった とき、それらを繻し、肝臓自然転移癌を採取し、培養を確立した。これをKM1 2SM系と称する。
すべての系は抜型分析およびイソ酵素決定法によりヒト由来であることが示され た(Authentikit 、 CorningMedical 、コーニン グ、ニューヨーク州)。
ザイモグラフィー 結腸癌細胞により分泌されるIV型コラーゲン分解酵素の同定は、Heusse nおよびDawdleにより述べられた方法に従い、tV型コラーゲン包埋ポリ アクリルアミドゲル中で無血清調整培地の電気泳動を行ない、続いてインキュベ ーションおよびクーマシーブルー染色をすることにより実施した。HCI中のウ シ角膜【V型コラーゲン(Seikagaku America、セント ビー タースブルグ、フロリダ州)をTrisで中和し、直ちに2%硫酸ドデシルナト リウム中に溶かし、次に7.5%アクリルアミドと共重合させた。結腸癌細胞( 5X 10層個/10m1培地)を10cmの組織培養平板に接種し、10%ウ シ胎児血清を含有する培地で24時間インキュベージ、=1ンした。細胞をリン 酸塩緩衝食塩水で十分よく洗浄し、次に無血清培地10m1中で48時時間−培 養した。
無血清培地の上澄を抜き取り、800Xgおよび18、ooOXgで順次遠心し た。次に、2mMずつをCentricon 30濃縮器(Amicon)を用 いて濃縮し、硫酸ドデシルナトリウム試料緩衝剤と混合した。電気泳動は0.5 mg/mlの1v型コラーゲン包埋ポリアクリルアミドゲル中でLaemm l  iの方法により行なった。電気泳動後、2.5%Triton X −100 ,50mM Tris−HCI(pH7,5)中で2回すすぎ、0.05%のN aNzを含有する0、15MNaC1,l OmM CaC1t 、50mM  Tris−HCI(pH7,5)中37℃で16時間インキュベーションした。
ゲルを0、005%クローンーブルーで染色し、10%イソプロパツールおよび 10%酢酸で脱染し、!■置型コラーゲン分解酵素を平板ゲル上の透明帯として 検出した。
検定した。インキュベーションの最初の24時間の間に、KMI 2C,KMI  2L1.KM12L4およびKM12SMはそれぞれ0.38.0.62.0 .75、および0.70μgの1v型コラーゲンを分解した。48時間において も、同様なtV型コラーゲン分解傾向が見られた。この時間中にKM12L4と KM12SMはKM12CおよびKM12L1より多くのIV型コラーゲンを分 解した(それぞれ1.25および1.20対0.69および0.85μg/10 ’細胞)。血清プロテアーゼにより分解された【V型コラーゲンのバックグラン ド放出量は0.11Mgであった。]■型コラーゲン分解活性と結腸癌細胞系の 転移能力との間の関係を、■v型コラーゲン分解活性と膵臓に注射された細胞に よりつくり出された肝臓転移の中央値と比較することにより調べた。バックグラ ンド放出量を差し引いた後、24時間および48時間のインキュベーションの間 に結腸癌細胞によって分解されたIV型コラーゲンの量を肝臓腫瘍コロニー数に 対してプロットした。
相関係数(r)、及び確率(P)は次の通りである=24時間、r=0.809 、P=0.1914;40時間、r=0.985、P=0.0148゜ 転移能力および[V型コラーゲン分解活性を、対にした群のt試験によっても分 析した。低転移性KM12C細胞と高転移性KM12L4およびKM12SM細 胞との間に有意差(P<0.05)が見られた。無血清調整培地を、n型コラー ゲン分解の原因となるプロテナーゼを同定するためにエンザイモグラフイーによ り分析した。
Mr98,000.92,000.80,000168,000および64.0 00の活性プロテイナーゼは、クーマシーブルー染色後rV型コラーゲン包埋ポ リアクリルアミドゲル上に透明帯として示され、92および68kd種がすべて の系の中で最も広く明白であった(第5図)。デンシトメトシリーにより測定さ れた相対的酵素活性は、KMI 2C,KMI 2L 1.KMI 2L4およ びKM12SMに対しそれぞれ1.00.3.90.4.33および3.89で あった。Mr68,000のプロティナーゼはKM12L4およびKM12SM のような高度に転移性の細胞系により調整された培地中にのみ検出された。
それ故に、HCC細胞系のIV型コラーゲン分解活性は、膵臓内移植後の実験的 肝臓転移を起こすこれらの能力と相ヒト悪性黒色腫細胞(MMC’) 、ヒト乳 癌、腎細胞癌、奇形癌、および星状細胞腫系を用いた研究において同様な結果が 得られた。よく知られているMMC系、例えばA375 (ATCCCRLI  619)、A375MおよびHs294T (ATCCHTBI 40) 、乳 癌系MCF 7 (ATCCHTB22)および星状細胞腫系、例えばD54M G。
U373MG、およびU251MGは前記のような各種給源から得、試験した。
ヒト腎癌系SN系列は一次腫瘍組織(SN12C)あるいはヌードマウスの腎臓 における移植片(SN12K)の容器内培養により確立し、ヌードマウスにおけ る腎臓から肝[1(SN12L1)または肺(SN12M6.SN12M7)へ の転移に対し選択した( 15 ) o Ta1nsky等(16)により確立 された腫瘍進行の4段階におけるヒトPA−1細胞についても88/92kdメ タロプロテイナーゼ活性を試験した。これらのPA−1細胞にはl)非腫瘍形成 性、2)前新生物性および単一癌遺伝子による癌化を受け易いもの、3)腫瘍化 、および4)転移性の細胞が包含される。特にこれら細胞系をHCC系に対して 前述したように調整培地の調製に使用した。その結果はU373MGおよび02 51MG細胞を除いて試験したすべての系により調整された培地に88/92k d酵素の出現を実証した。更にまた、酵素濃度はそれぞれの系の腫瘍形成性、侵 入性あるいは転移能力と相関することがわかった。これら細胞系のうち高度に転 移性の腎細胞癌細胞(SN12L1およびSN12M7)は最高の酵素活性を示 した。
ヒト悪性乳癌患者 一連の悪性乳癌患者から得た血清をザイモグラフイーにより88/92kdメタ ロプロテイナーゼの存在について試験した。全部で30人を越す乳癌患者を試験 した。
この予備的研究で用いた試料は4から6年前に集取し、−20℃で貯蔵したもの である。種々な結果を第6図に示すが、この図は本研究で試験した患者の血清1 2本のうち、9本が88/92kd酵素に対し陽性であることを示した。酵素を 示さなかった試料は恐らく貯蔵中に不活性化されたのであろう。
例3 ラットおよびヒト給源からの88/92kdメタロプロテイナーゼの部分的精製 88/92kdメタロプロテイナーゼは前述した細胞系のようなヒトまたはラッ トの細胞いずれかの調整培地から官用な量で容易に得られることを実証する研究 も行なった。特に、MTLn 3腫瘍をもつラットの血清の使用により、またヒ ト乳癌MCF 7細胞により調整された無血清培地から、高分子量IV型コラゲ ナーゼが単離され部分的に精製された。一般に、より多量のコラゲナーゼを得た い場合には調整培地法を使用することが望ましい。この方法はラット給源からの 酵素の単離にも適用できる。部分的精製法は5ephacryl S −200 または5epharose CL−8Bカラムのようなカラム材料上でのゲル濾 過と共に、ヘパリン−セファロースクロマトグラフィーを使用した。
このような方法を用いることにより本発明者等は1対200のオーダーでの通算 精製を日常的に達成できることを見出した。この部分的に精製された物質をその 後5DS−PAGE技術により分析したところこの物質は30%より高い純度で あることが示された。
ラットの血清から単離するため下記の技術を用いた。
ラットの乳房の太ったふくらみの中にlXl0’個のMTLn 3細胞を注射し た。細胞を皮下注射してからおよそ30日後にラットを殺し、ラットから血清を 集めた。約2mlの血清をヘパリン−セファロースカラム(床体積10m1)に 通し、血清酵素を0.15M塩化ナトリウム、10dリン酸塩緩衝液(pH7, 2)でカラムに保持した。
二〇カラムを0.15〜1.0 Mの傾斜をもつ塩化ナトリウムおよび10mM リン酸塩緩衝液(pH7,2>で溶離した。
活性フラクションは0.3〜0.5Mの濃度範囲の塩化ナトリウムで溶離された 。これらのフラクションを集め、Dulbeccoのリン酸塩緩衝食塩水(pH 7,2)中0.1%硫酸ドデシルナトリウムに対し3時間にわたりまた緩衝液を 2回取り替えて透析した。次に透析された物質を濃縮し、同じ緩衝液で平衡させ 溶離する5ephacryl S −200カラム(I X 120 cm)上 に約1mlを負荷した。このカラムのボイド容量に酵素活性が留まった。
S−200カラムから集取した酵素フラクションを、Tris緩衝液を用いて5 epharose CL −6Bゲルクロマトグラフィーにより更に精製した。
0.196の硫酸ドデシルナトリウムを含有する5 0 mM Tris−HC I 、 0.15 M塩化ナトリウム(pH7,5)中Kav 0.4〜0.5 のフラクションにこの酵素が溶離された。ザイモグラムで活性を示すフラクショ ンを貯めておき、0.5%Br1j35を含有する5 0 mM Tris−H CI 、 0.2 M塩化ナトリウム、10mM塩化カルシウム、1mM塩化亜 鉛(pH7,5)で緩衝液を取り替え、これらフラクションを4°Cで貯蔵した 。
Nakajima等(5)により記述されたコラーゲン分解性の検定法を用いて 部分精製されたフラクションの活性を試験した。一般に、〔1H〕−アセチル化 コラーゲンの懸濁液を部分精製された酵素と共に、O,OS%のBr1j35を 含有する5 0 mM Tris−HCI 、 0.1 M塩化ナトリウム、1 0mM塩化カルシウム(pf(7,5)中27℃でインキュベーションするが、 この場合■■型コラーゲンは小さいフラグメントに開裂するが、■型コラーゲン は分解されなかった。このようにして高分子【■型コラーゲナーゼはIv型コラ ーゲンに、そして多分ゼラチンに優先的に作用する。
これら実験の結果は酵素か単離され部分的に精製されたことを実証する。
高分子量IV型コラーゲナーゼは同じ手順を用いてMTF7−T35.3により 調整した無血清培地を使用することによりラット給源からも精製された。この無 血清培地は例1で前述したように調製した。
上記研究から、88/92kdのオーダーの分子量を有しIV型コラーゲンおよ びゼラチンを分解できるメタロブロティナーゼは、腫瘍転移の可能性を査定し、 また−次腫瘍を取り除いたことのある患者をモニターし再発を検知するための有 用なマーカーであるに違いないということが本発明者等にとって明らかとなった 。
例4 88/92kdメタロプロテイナーゼに対するモノクローン抗体の調製 モノクローン抗体を以下の方法によりつくる:部分的に精製した酵素を硫酸ドデ シルナトリウムの存在下にポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、酵素帯を、 例えばゲルスライスの切除および電気溶出により単離する。
精製酵素をフロイントの完全助剤で乳濁系とし、BALB/cマウスに皮下注射 する(抗原200μg/マウス)。マウスを免疫原およびフロイント完全助剤で 2週間毎に腹腔内的に追加免疫する。3回目の免疫化の後助剤なしに注射液を静 脈内投与する。最後の免疫化の3〜4日後にマウスを殺し、無菌的に肺臓を取り 出す。
肺臓をふるい上で穏やかに細かくちぎることにより単一細胞の浮遊液を得、続い て採取し、リンパ球を洗浄する。この肺臓細胞およびP3X骨髄腫細胞(ATC CCRLl 580)をl:1の比で混合し、遠心によりペレット化し、37° Cで絶えずかきまぜながら1分間にわたってポリエチレングリコールを加える。
更にかきまぜた後培地を加え、次に細胞を洗浄する。再浮遊融合混合物を96ウ エルのマイクロタイター板に分注する。新しく生れたマウスの胸腺から調製した 支持細胞をハイブリッドの初期の低密度のときに用いる。次に細胞をその翌日か ら始めて繰り返しHAT培地に供給し、1〜2週間の後、もし増殖が十分であれ ばELISAを使用して上澄培地を抗体産生についてスクリーニングする。
後述するイムノブロッティング分析により抗体特異性を調べる。得られた陽性ハ イブリドーマを無血清限定培地で培養する。この培地はモノクローン抗体の精製 を一層容易にする。モノクローン抗体を硫酸アンモニウム沈殿法およびタンパク 質入−アガロース(Affi−Get Pro−tin A MAPS It  Kit、Bio−Rad )および5ephadex G −25カラム上での クロマトグラフィーにより精製する。
例5 88/92kdメタロプロテイナーゼの免疫学的試験ELISA阻害試験 血清その池の体液の酵素検定においてはEL[SA技術を用いるのがよいであろ う。血清試料を調製するには、凝固防止剤を用いずに静脈穿刺により採血し、2 2℃で約1時間凝血させる。凝血試料を800Xgで4°Cにおいて10分間そ して1.600Xgにおいて15分間遠心する。生じた血清を少量ずつに分割し 、液体窒素で急凍し、次に分析時まで” l902”−80’ ”1903 ” Cに保つ。ミクロELISA阻害試験は癌の血清学的診断に用いるのがよいであ ろう(例えば、参考文献26参照)。
提唱される免疫学的スクリーニング法は次の通りである。微量試験トレーを0. 1M重炭酸ナトリウム緩衝液(pH9,6)巾約IOμg/mlの88/92k dメタロプロテイナーゼで被覆し、4℃で一層インキユベーションする。これら トレーを重炭酸塩緩衝液中1%BSAの添加により37℃で1時間ブロッキング する。ウェルを吸引し、使用に供するまでトレーを一76℃で冷凍する。癌患者 または健常供与者から得た血清3μmずつを各ウェルに加え、次に1%BSAお よび0.05%Tween −20を含むPBS (pH7,4)で適当に希釈 した抗体溶液(3μm)を加える。トレーを37℃で2時間インキュベージタン し、PBS中0.05%Tween −20で2回洗浄し、吸引する。
1%BSAを含むPBS中でセイヨウワサビペルオキシダーゼ溶液(0,1μg )へ複合した抗マウス免疫グロブリンを各ウェルへ加え、次にトレーを37℃で 1時間インキュベーションする。PBS中0.o5%Tween −20で2回 洗浄後、0−フェニレンジアミン基質5μlを加え、15分インキュベーション する。2.5M硫酸5μmの添加により反応を停止させる。
ミクロプレート読取機、例えばTitertek Multiskan(Flo w Labs、)を用いて光学密度を測る。各OD値に対し阻害パーセントを次 式二%−(1−OD/Pavg) x 100、式中、%=阻害パーセント、P avg=対照血清の平均ODの読み、を用いて計算する。直線目盛上の抗体の結 合の阻害を、対数目盛上の加えられた精製88/92kdメタロプロテイナーゼ の濃度に対してプロットする。この標準曲線を用いて血清中の88/92kdメ タロプロテイナーゼの濃度を決定できる。血清88/92kdメタロプロテイナ ーゼの濃度と病気の段階との関係は患者の記録を調べることにより研究できる。
イムノブロッティング 細胞や組織中に存在する酵素を検出するためにイムノブロッティング技術が用い られる。この技術は活性形および不活性形の88/92kdメタロプロテイナー ゼの量の測定を可能にすると考えられる。プロ酵素および部分開裂生成物を検出 することができる。免疫反応性タンパク質はある分子量のところに帯として目に 見えるようになり、陽性タンパク質帯の定量分析はデンシトメトリー走査により 行なわれる。
細胞抽出物あるいは組織抽出物の等分量ずつ(タンパク質100μg)を5〜1 5%傾斜ゲルまたは7.5%ゲルでSO3−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に かける。
次にタンパク質を、エレクトロブロッティング装置を使用して、20mM Tr is 、l 0mMグリシンを含む冷却した転写緩衝液(pH9,15)中でゲ ルからニトロセルロース濾紙(細孔寸法0.1μm)へ250mAで2時間エレ クトロブロッティングする。ニトロセルロース紙上のじみを50%水性イソプロ パツール中で30分固定し、次にTST緩衝液(20mM Tris−HCI中 T*een 20 0.1%、200 mM NaC1、pH7,5)ですすぐ 。次にこの濾紙を3%のBSAを含むTST緩衝液中37°Cで3時間インキュ ベーションし、次に適当な濃度のビオチニレーシコンした抗体と3時間インキュ ベーションする。
インキュベーション後、濾紙を同じ緩衝液で3回すすぎ、ストレプトアビジン− アルカリ性ホスファターゼを含有する5 mM HEPES、200 mM N aC1O,1%Tween 20(pH7,4) (H3T )中25°Cで1 時間インキュベーションする。紙をTSTで3回および水で3回洗浄し、0.1 MNaC1,50mM MgC1* 、 0. I M Tris−HCI ( pH9,5)中0、16 mg/mlの5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイ ルホスフェートおよび0.33 mg/ mlのニトロブルーテトラゾリウムで 発色させる。紙を水で数回洗浄して反応を停止させ、自然乾燥する。ニトロセル ロース紙上に現われる陽画帯をデンシトメトリー走査により、例えばビデオ向上 コンピューターイメージングおよび解析により分析する。
組織および血清試料中に存在する88/92kdメタロプロテイナーゼの簡単な 定量分析に対しドツトプロット技術を用いることも適当であることがわかる。こ の技術においては、組織をホモシネ−ジョンし、0.15 M NaC1゜50  mM Tris−HCI緩衝液(pH7,5)中o、 i%SDS 、 0. 1%Triton X −100,0,1%ナトリウムコレート、5mM NE M、1 mM PMSFで可溶化し、3’0.000Xgで30分遠心する。上 澄をBio−Dot微量濾過装置(Bio Rad)を用いてニトロセルロース 紙上に吸取らせる。血清試料をリン酸塩で緩衝した食塩水中0.1%SOSで1 0倍に希釈し、ニトロセルロース紙上に吸取らせる。前述したように抗原の定量 的検出を行なう。
免疫ペルオキシダーゼおよび免疫蛍光標識化酵素産生および各種組織および細胞 中への局在化に関する研究を免疫学的染色技術により行なう。−次腫瘍とその転 移癌との闇の違い、ならびに腫瘍組織中の悪性細胞間のへパラナーゼ産生の不均 一性を調べるため、免疫ペルオキシダーゼおよび免疫学的蛍光標識化を用いる。
その結果を患者の記録を参考にした病気の段階とも比較する。
免疫染色法において、腫瘍組織のパラフィン切片および凍結切片は、精製抗体お よびVectastain ABCキット(Vector Laborator ies 1バーリンゲーム、カルホルニア州)を用いて、あるいはセイヨウワサ ビペルオキシダーゼと複合させたヤギ抗−家兎またはマウス[gGを用いる免疫 ペルオキシダーゼにより染色できる。免疫ペルオキシダーゼ染色は、例えばVe ctor Laboratoriesにより提供される製造者の使用説明書に従 って行ない、染色された標品を光学顕微鏡により検査する。免疫ペルオキシダー ゼ染色はまた88/92kdメタロプロテイナーゼの細胞内および細胞表面の局 在化を調べるためにも使用できる。88/92kdメタロプロテイナーゼの細胞 内局在化を調べるには、染色に先立ち細胞をアセトン処理により透過性を上げる のがよい。
もう一つの方法、免疫蛍光標識化は、アフィニティー精製された88/92kd メタロブロテイナ一ゼ抗体(−次抗体)および−次抗体に対して特異的なF(a b’)zフルオレセイン複合抗体フラグメント(二次抗体)を用いて記述された 間接的免疫染色技術により行なう。この免疫蛍光標識された標品をUV装置付光 学顕微鏡(蛍光顕微鏡)で調べる。
本発明の上記記述は、本発明の種々な面の実施に関してよく働くことが本発明者 等によって見出された実験室的技術を含めて、特に適当な具体例についてなされ たことは当業者にとって明白であろう。それ故に本開示に照して、請求の範囲の 主旨と範囲から離れることなく、種種な修飾および変化を本発明の実施でなしう ることは当業者にとって明白であろう。あらゆるこのような修飾および変化は本 発明の範囲内に含まれるものとする。
参考文献 次に掲げる文献は参考としてここに取入れる。
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Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.硫酸ドデシルナトリウムーポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけたとき約 88から92キロドルトンの分子量を示す、ゼラチン分解性およびIV型コラー ゲン分解性メタロプロティナーゼ。
  2. 2.メタロプロティナーゼを分泌する能力により特徴づけられる転移性乳癌細胞 の増殖により得られる、請求項1記載のメタロプロティナーゼ。
  3. 3.各々がメタロプロティナーゼの分泌能力により特徴づけられる結腸癌、腎細 胞癌、悪性黒色腫、奇形癌、または星状細胞腫細胞の増殖により得られる、請求 項1記載のメタロプロティナーゼ。
  4. 4.ラットのメタロプロティナーゼとして更に同定される、請求項1または請求 項2記載のメタロプロティナーゼ。
  5. 5.ヒトのメタロプロティナーゼとして更に同定される、請求項1または請求項 2記載のメタロプロティナーゼ。
  6. 6.請求項1記載のメタロプロティナーゼを供給する方法において、メタロプロ ティナーゼを分泌するヒト腫瘍細胞を培養して調整培地をつくり、この調整培地 からメタロプロティナーゼを得ることからなる上記方法。
  7. 7.ヒト腫瘍細胞は転移性乳癌細胞、結腸癌細胞または悪性黒色腫細胞、腎細胞 癌細胞、星状細胞腫細胞、または奇形癌細胞からなる、請求項6記載の方法。
  8. 8.ヒト腫瘍細胞はHS294T悪性黒色腫細胞からなる、請求項6記載の方法 。
  9. 9.請求項1記載のメタロプロティナーゼを供給する方法において、転移性乳腺 癌をもつラットの血清からメタロプロティナーゼを調製することからなる上記方 法。
  10. 10.転移性乳腺癌は13762NF乳腺癌細胞の転移クローンからなる、請求 項9記載の方法。
  11. 11.請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載されたメタロプロティナ ーゼに対する抗体。
  12. 12.モノクローン抗体として更に同定される、請求項11記載の抗体。
  13. 13.ヒト転移性疾患あるいは腫瘍をもつことが推測される患者におけるこのよ うな疾患の再発を試験する方法において、前記患者から得た臨床試料中の請求項 1により定義されたメタロプロティナーゼの存在を試験することからなる上記方 法。
  14. 14.メタロプロティナーゼの存在を試験する方法は次の工程: 臨床試料を基質包埋ゲル中での電気泳動にかけて試料中のタンパク質を分離し、 ゲル中に存在するかもしれない請求項1で定義されたメタロプロティナーゼが基 質を分解するのに適した条件下でゲルをインキュベーションし、そしてこのよう なインキュベーション後のゲル中にこのようなメタロプロティナーゼの存在が同 定されればメタロプロティナーゼの存在は病気の存在の指標となる、 を包含する、請求項13記載の方法。
  15. 15.基質はI型コラーゲン、IV型コラーゲンまたはゼラチンからなる、請求 項14記載の方法。
  16. 16.ゲルはポリアクリルアミドゲルからなる、請求項14記載の方法。
  17. 17.メタロプロティナーゼの存在を同定する方法は、請求項1により定義され た標準メタロプロティナーゼを同定されるメタロプロティナーゼと比較する手順 を包含する、請求項14記載の方法。
  18. 18.メタロプロティナーゼの存在を試験する方法は、請求項11により定義さ れた抗体を使用することにより試料を免疫学的に試験することからなる、請求項 13記載の方法。
  19. 19.生物学的試料中のメタロプロティナーゼの存在を試験するためのキットに おいて、請求項11記載の抗メタロプロティナーゼ抗体およびこのような抗体と メタロプロティナーゼとの間の免疫反応を検出するための手段からなる上記キッ ト。
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