JPH04502414A - 骨の手術に使用するための移植片 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 骨の手術に使用するための移植片 本発明は、骨の手術（ｂｏｎｅ　ｓｕｒｇｅｒｙ）において移植片として使用す るための新規なコラーゲンベースのスポンジ材料に関する。

骨髄炎及び骨炎の処置は困難であることがよく知られている。感染した骨の材料 をすべて除去し、次にこのようにして形成された空洞内に、健康な骨の再生であ る再形成を誘導することが必要である。不幸にも、再感染が普通であり、再形成 期の間に強力な抗菌性物質が存在することが必要である。顔上顎外科及び抜歯窩 の充てんにおける再形成には同様な要求が課される。

ヨーロッパ特許４８５５８号において本発明者らは、骨炎の空洞中への移植のた め、抗生物質、例えばゲンタマイシン、又は更に好ましくはタウロリジン（ｔｏ ｕｒｏｌｉｄｉｎｅ）を含有する交さ結合したゼラチン又はコラーゲン材料より なる吸収性の水性ゲルを説明した。上記のゲルは大部分の目的についてはうま（ ゆくことが判ったが、小型の骨、例えば手足の指の骨中あ空洞、並びに抜歯空洞 その他の比較的小型の空洞において空洞中に移植するため特に、別の移植材料が 必要である。

本発明者らは本発明によって、抗菌性物質、例えばタウロリジン及び（又は）タ ウルルタム（ｔａｕｒｕｌｔａ−）を含有する凍結乾燥したコラーゲン繊維のス ポンジが、上記の用途に対してきわめて有効な移植材料を提供することを見出し た。ゲンタマイシン等の抗生物質と共に交さ結合又はその他前処理したコラーゲ ン繊維を含有するコラーゲンスポンジが提案されているが、タウロリジン及びタ ウルルタムに上記のスポンジを含浸させることは以前に提案されていない。タウ ロリジン及びタウルルタムは、骨の空洞及び一般に骨の傷害を処置する際格別な 有利性を有している。

本発明によれば、骨炎その他の骨の空洞中移植片とし。

て使用するための凍結乾燥したコラーゲンスポンジであつて、その中に抗菌有効 量のタウロリジン及び（又は）タウルルタムが分散されているスポンジが提供さ れる。

タウロリジン及びタウルルタムはメチロール転位剤であり、これらはグラム陰性 及びグラム陽性細菌だけではな（、それらが産生ずるエンドキシン及びエンドト キシンをも攻撃することができる。即ち、それらは、再感染を受けやすい骨の空 洞の処置に特によく適している。

本発明による可溶性のコラーゲンスポンジは、まず拡散により、次にコラーゲン の溶解又は吸収によって活性物質を放出する。スポンジは、１〜３（１＋ｇ／ｃ ｍ”のタウロリジン及び（又は）１〜６Ｋｖ／ｃｍ”のタウルルタムを含有する ことが適当である。

コラーゲン繊維は、結合組轍中最も普通の型の繊維であり、かつ人体中量も普通 のタン白質であり、全タン白質の３０％に相当する。骨の硝子質軟骨材料は、コ ラーゲン繊維の４０〜４５％よりなる。人骨はに９あたり約４０ｇのコラーゲン 窒素を含有する。コラーゲン繊維は、０．２〜０．５ミクロンの直径を有するコ ラーゲンフィブリルよりなる。

それらのペプチド構造は、高いレベルのプロリン（１２％）及びヒドロキシプロ リン（１０％）を含有する。各フィブリルは、トロポコラーゲンの重なり合う分 子よりなり、その各々は３つのポリペプチドアルファ鎖のスーパーらせんよりな り、それらは水素結合によって相互に巻かれ、安定化されており、そして末端非 らせんテロペプチド配列を有している。

４つの型のコラーゲンが認められており、その中でトロボコラーゲンは、平均分 子量ｔｏｏ、　ｏｏｏを持つ３つの異なったポリペプチドアルファ鎖からつ（り 上げられている。最も普通のものは■型であり、例えば皮膚、筋肉、骨、鍵及び 筋膜に存在し、それは２つの同一のアルファー１鎖及び異なったアミノ酸配列を 持つ１つのアルファー２鎖よりなる。■、■及び■型は３つのアルファー１鎖よ りなり、それらは体の異なった部分においてその一次構造が異なる。■型は、硝 子質軟骨中最も普通のコラーゲンの型である。■型は、なかんずく血管中及び胎 児膜中に存在する。■型は、基底板中に存在する。

異なった成熟条件においてコラーゲン繊維の間に有意差がある。例えば成長及び 傷の治癒の間、結合組織が原線維発生の活性相にある場合には、異なった特性を 持つコラーゲン画分を単離することができる。第１の両分は、中性の溶液によっ て抽出することができる（中性可溶性コラーゲン）。このものは、最近合成され たトロポコラーゲン分子よりなり、凝集しないか又は凝集し始めるのみである。

第２の両分は、ｐＨ３，０のクエン酸ナトリウム溶液によりて抽出することがで き、その故に酸可溶性コラーゲン画分と称される。比較的古い組織中見出される 第３の画分は、不活性の両分であり、極めて激しい方法によってのみ抽出するこ とができる。これらの両分の間の差異の基礎は、酸化によって交さ結合して過酸 化物の架橋をする程度に存する。コラーゲンは又、アルデヒド、例えばホルムア ルデヒドもしくはグルタルアルデヒド、又はイソシアナート、例えばヘキサメチ レンジイソシアナートを使用して、遊離アミノ基を経て化学的に交さ結合させる ことができる。上記の交さ結合により、動物コラーゲンは、はとんど完全にその 抗原性を失なう。このようなコラーゲンフィブリルの交さ結合は、例えば、心臓 置換外科において利用され、その場合動物、例えばブタの弁をグルタルアルデヒ ドで条件づけしてヒトの肺又は僧帽弁の置換物として使用する。

一般に、コラーゲンは、水に不溶性であるが、速かに、例えば６〜１２時間以内 等１２時間以内までに吸収されることが好ましい。このことは、タウロリジン及 びタウルルタムの比較的短かい半減期と相客れる。即ち、熟成された（　ａｇｅ ｄ）又は酸可溶性コラーゲンを使用してよく、又は更に好ましくは、中性可溶性 コラーゲン繊維を、例えば過酸化水素等の過酸化物を使用して酸化して酸素架橋 を形成させることによつて人工的に熟成させてよい。■型のコラーゲン、特に皮 膚又は鍵からのもの、有利には若い子牛の側腹部からのものが好ましい。

しかし、架橋剤、例えばホルムアルデヒドもしくはグルタルアルデヒド等のアル デヒド又はヘキサメチレンジイソシアナート等のジイソシアナートを用いて処理 すること等によって、中性可溶性コラーゲンを軽くクロス−リミットさせること が有利であることがある。コラーゲンの上記の交さ結合形態は、よりおそく吸収 され、即ちより長い期間にわたってタウロリジン又はタウルルタムを放出するこ とができる。しかし、交さ結合のレベルは、移植後１２時間以内でコラーゲンが 吸収される程度であることが特に好ましい。

コラーゲンが交さ結合されている場合には、フオーム形成及び凍結乾燥工程の間 、乳化剤、例えばレシチン及び（又は）　Ｃｒｅｍｏｐｈｏｒ　ＥＦ　（ＢＡＳ Ｆから入手できる）を包含させることが有利であることがあり、これらは共に非 経口的に許容される。

適当なコラーゲンスポンジは、例えばＢａ５ｅｌのＰｅｎｔａ−ｐｈａｒｖ＾Ｇ １西ドイツＢ１１１ｅｒｂｅｃｋのＤｒ　０ｔｔｏ　Ｓｕｗｅｌａｋ　ＧｍｂＨ 又はスイスＷｏｌｈｕｓｅｎのＥｄ　Ｇｅ１ｓｔｌｉｃｈ　５Ｑｈｎｅ　Ａ、Ｇ 、から市販品として得ることができる。別法として、上記の材料は、常法によっ て適当な組織から得ることができる。

即ち、例えば、牛の皮膚、有利には若い子牛からのもの、そして好ましくは側腹 部からのものを化学的に除毛し、そして機械的に分割して上皮及び脂肪を随伴す る下皮を分離することができる。脂肪の混入を避けるか又は最小にすることが重 要である。このようにして得られた層は、水酸化カルシウム等の混和なアルカリ で、例えば約４週間処理することができる。次に得られた材料を、例えば３％塩 酸を用いて、酸性にし、流水で洗浄し、粉砕する。タン自分解酵素を使用してコ ラーゲンの他のタン白質からの分離に役立たせてよく、又リパーゼを使用して残 留脂肪を除去してよい。しかし、上記酵素の使用から招来されることがある抗原 反応を避けることが重要である。

このようにして得られた中性可溶性コラーゲンは、次に酸化剤、例えば過酸化水 素で処理して、コラーゲンの自然の熟成時において形成されるものと似た酸素架 橋を形成させることができる。

粉砕した生成物は、次に水約７重量部で均質化し、ｐＨを約５．３に調節し、生 成物を更に均質化してフオームをフオーム均質材料は、次に冷却セル、例えば深 さ約１．５ｃｍ＋のものに充てんし、速かに一２０℃に冷却し、凍結乾燥する。

タウロリジン又はタウルルタムの組入れは、コラーゲン溶液、例えば２％のタウ ロリジン又はタウルルタムを含有するものを凍結乾燥する前にフオームとするか 、又はタウロリジン又はタウルルタムの溶液に凍結乾燥したコラーゲンを再溶解 し、再凍結乾燥することによってもたらされる。

凍結乾燥したコラーゲンスポンジは、普通プラスチック容器に封入され、放射線 、例えばガンマ放射線によって滅菌される。

本発明によるコラーゲンスポンジのシートは、適当には厚さ約０．５ｃｍであっ てよい。上記のシートは、外科医によつて小形の片に容易に切断して移植片とし て使用することができる。それらは、普通圧縮することなく骨の空洞中に置かれ る。必要な場合には、同時にスポンジオサ（ｓｐｏｎｇｅｏｓａ）も空洞中に導 入してよい。

本発明は、次の限定しない実施例によって例示される。

コラーゲンＧＮは、Ｅｄ、　Ｇｅ１ｓｔｌｉｃｈ　５Ｏｈｎｅ＾、Ｇ、から入手 される。

実施例　１ コラーゲンＧＮ（若干のコラーゲン繊維を含有する羊毛状の材料、２１　Ｘ　２ ９．８ｃ＊＝　６２５．８ｃ＋＋”）を４．８％（Ｗ／Ｗ）のタウロリジン溶液 ２６０９に浸し、次に直ちに凍結乾燥する。

凍結乾燥によりタウロリジン２０厘ｇ　／　ｃ　ｍ雪を持つち密なタウロリジン −コラーゲンスポンジが得られる。

実施例　２ コラーゲンＧＮ　（２１Ｘ　２９．８ｃ＊＝６２５．８ｃｍ”）を４．８％（ｗ ／ｗ）のタウロリジン溶液２６０ｇに浸し、直ちに凍結し、次に凍結乾燥する。

乾燥した材料を２回目に４．８％（Ｗ／Ｗ）のタウロリジン溶液１３０ｇで浸し 、凍結乾燥してタウロリジン３０１１９　／　ｃ　ｍ　’を持つち密なタウロリ ジン−コラーゲンスポンジを得る。

実施例　３ コラーゲンＧＮ　（２１Ｘ　２９．８ｃ＊＝　６２５．８．ｍりを１５％のタウ ルルタム溶液２５０ｇに浸し、直ちに凍結する。凍結乾燥によりタウルｌレタム ６０厘ｑ／ｃ菖！を持つち密なタウルルタムーコラーゲンスポンジが得られる。

実施例　４ コラーゲンＧＮ（２１Ｘ　２９．　ｋｍ＝　６２５．８ｃｍ”）を１３．０５％ のタウルルタム溶液２８７．５ｇに浸し、直ちに凍結する。凍結乾燥によりタウ ルルタム５９　ｍ　ｇ　／　ｃ　ｍ　”を持つ軟質タウルルタムーコラーゲンス ポンジが得られる。

実施例　５ コラーゲンＧＮ（２１Ｘ２９．８ｃ票＝　６２５．８ｃｍ”）を７％のタウルル タム溶液５３７．５ｇに浸し、直ちに凍結する。凍結乾燥によってタウルルタム ６０■ｑ　／　ｃ　ｍ　＊を持つ軟質綿毛様のタウルルタムーコラーゲンスポン ジが得られる。

補正書の翻訳文提出書 （特許法第１８４条の８） 平成３年５月２９日

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. １．骨炎その他の骨の空洞中移植片として使用するための凍結乾燥コラーゲンス ポンジであって、その中に抗菌有効量のタウロリジン及び（又は）タウルルタム が分散されているスポンジ。
2. ２．コラーゲンが酸可溶性コラーゲン及び人工的に熟成させた中性可溶性コラー ゲンから選択され、それによって得られた移植片が１２時間以内に人体中吸収さ れることができる請求項１記載のコラーゲンスポンジ。
3. ３．コラーゲンがＩ型コラーゲンよりなる請求項１又は２記載のコラーゲンスポ ンジ。
4. ４．タウロリジン又はタウルルタムの水溶液中コラーゲン繊維の溶液又は分散液 を凍結乾燥する請求項１記載のコラーゲンスポンジの製法。
5. ５．請求項１記載のコラーゲンスポンジの手術における使用。