JPH0450158B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、織布の裁断、特に柔軟性の織布或い
は衣類の袖口、衿、裾その他衣類の必要個所に使
用するゴム入りの織布の他、軟質のフエルト、そ
の他柔軟性のある織布等を切断する為の柔軟性織
布のシートカツター装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、柔軟性織布を切断する装置、特に織布を
短い幅に切断する場合に、単純にローラにより支
持されている織布を切断刃により切断する装置が
ある。

しかし従来の織布切断装置に於けるものはロー
ラにより支持されている織布をローラで送り出し
ても寸法を決める受体までの間に織布を押し過ぎ
によりしわができるし、又別に設けたローラで織
布の先端を把持しながら引張ると、織布は柔軟性
を有することにより、織布が所定寸法より長く伸
びてしまい、そのままの状態で裁断すると裁断さ
れた織布は伸びた分だけ収縮して一定寸法になら
ず裁断織布に寸法のバラツキが生じ不良品となつ
てしまい製品として販売ができなくなる等の欠点
があつた。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、上述した従来の欠点を解消を目的と
するものである。

即ち織布の裁断、特に柔軟質の織布或いは衣類
の袖口、衿、裾その他衣類の必要個所に使用する
ゴム入りの織布等を縮めたり、伸ばしたりするこ
となく所定寸法に切断し、不良品の発生を防止
し、寸法の一定し製品を能率的に生産することが
出来る柔軟性織布のシートカツター装置を提供す
ることにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、機台１に送りローラ２を設けると共
に、送りローラ２の前方に上刃９と下刃３とを上
下動自在に設け、送りローラ２と上刃９と下刃３
との間の柔軟性のシート８が通過する通路に、シ
ート８を浮かせるように上方に向かつて気体を噴
き出す気体噴出孔５と、シート８が必要以上に浮
かないように気体噴出孔５の上方に適宜間隔をあ
けて上受板６を設け、送りローラ２により送りだ
されるシート８を気体噴出孔５よりの気体により
浮かせながら前方の上刃９と下刃３に送り込むと
ともに、前記上刃９と下刃３の前方には機台１に
一定寸法に寸法調整可能な受体７を設け、シート
８の先端が受体７に到達した時、前記下刃３と噛
み合う上刃９によりシート８を裁断させると同時
に裁断されるシート８を受け留める受板１１を受
体７の下方に進退自在に設けたことを特徴とする
柔軟性織布のシートカツター装置。

（作用） 本発明は、例えばゴムを織り込んだ伸び縮みが
する柔軟性を有する織布であるシート８を圧挟み
でなく針付ローラ１３（針付ローラ１３の代わり
に吊り下ろしあるいは他の送り装置で送つても良
い）で送り、それを送りローラ２を介し送り出さ
れるシート８は気体噴出孔５の上方を通過する時
に気体噴出孔５よりの気体の噴出により浮き上が
る。そして浮き上がつたシート８は上受板６に接
触して上刃９と下刃３の間を通過し、その先端は
一定寸法に規制するための受体７に突き当たると
同時に受体７の下方に設けてある進退自在の受板
１１に乗つた状態で上刃９が降下しシート８を所
定寸法切断し、切断直後に受板１１は後退するの
で所定寸法に切断されたシート８は、ベルトコン
ベア１２の上に積重して取出し方向に移動する。

上刃９は機台１に設けた溝３０に案内されて上
下動する。又受板１１は上方が前後に可動するロ
ツド１６により上端が前後に揺動し、受板１１を
左右に進退させる。前記上刃９の上下動及びロツ
ド１６の揺動は偏心軸１５、溝付偏心カム１８の
作動により行う。またこれらの作動は動力源１４
（例えばモータ）により一連的に行うものである。

（実施例） 以下、本発明を図面に基づいて詳述する。

本発明は機台１にシート８を前方に送る為の一
対の送りローラ２と送りローラ２にシート８をス
リツプを防止しつつ供給する為に針を植えた針付
ローラ１３が設けられている。また、送りローラ
２の先には、先端部に下刃３を設けた下刃ホルダ
ー４が設けられ、下刃ホルダー４の内方上面にあ
けられている多数の気体噴出孔５の上方に上受板
６を位置させている。この下刃ホルダー４は内部
が空洞となつており、コンプレサー１０からの圧
縮空気が通気管３１を介して下刃ホルダー４内に
導入され、更に気体噴出孔５より空気が噴出する
機構となつている。又下刃３の先には、長孔３２
とネジ２６とで長さを規制する調節杆３４の先端
位置を調節するそして調節杆３４の先端に受体７
を設けシート８の先端位置決めを行う。この受体
７の下方には受板１１が設けられており、受板１
１は受体７に先端が当接したシート８の下面を支
持し、シート８が切断後には受板１１は後方に後
退することによりシート８を下方に落とすように
構成している。この受板１１の下方には機台１の
外部に設けているベルトコンベア１２の先端を位
置させ、一定寸法に切断されたシート８を包装す
る位置まで運搬し、それを積重した状態で包装す
る。

第１図、第４図に示す如く上刃９、受板１１の
動作機構の一例としては、上刃９はモータ等の動
力源１４を偏心軸１５、ロツド１６介し上刃９の
軸部１７に伝達させ上刃９を溝３０に案内されて
上下動させている。また受板１１は溝付偏心カム
１８の溝内のころ１９の移動をリンク機構２０を
介し作動杆２１を前後させその上端の長穴２２を
受板１１に設けられている突起２３を遊挿し、作
動杆２１の前後運動を受板１１の進退運動に変え
ている。

なおベルトコンベア１２構造の例としては、ベ
ルトコンベア１２を有する上部本体をリンク機構
２４で上下に平行移動可能としている。このリン
ク機構２４は例えば油圧シリンダ２５により上下
動並びに位置固定を行つている。

図中２７は受体１１を進退移動可能とする為に
受板１１に取りつけた案内体２８を滑動可能に挿
通した支持杆であり、２９は針付ローラ１３に供
給するシート８に緊張を与えるテンシヨンシヤフ
トである。

本発明は上述のように構成したから柔軟性を有
するシート８を針付ローラ１３を介し送りローラ
２に供給して所定寸法だけシート８を送り出す。
そして送りローラ２よりでたシート８は下刃ホル
ダー４の上面を通過時に下刃ホルダー４に設けら
れている気体噴出孔５よりの気体により浮き上げ
られるが気体噴出孔５の上方には上受板６がある
ことにより、しわの発生を防止される。このよう
にして送りだされたシート８の先端が下刃ホルダ
ー４を通過して受体７に到達したとき、上刃９が
下降しシート８を切断する。この上刃９の下降す
るタイミングは送りローラ２と上刃９の動力源１
４を共通の動力として用いる場合には歯車機構等
を介し速度を調整して行うものである又動力源を
別のものを用いる場合には、シート８が受体７に
当接した時を光、静電、接触の名センサー等で検
知し動力源１４を回動し上刃９を動作させる機構
が考えられる。

次に上刃９による切断に平行して、或いは切断
完了後に受板１１を後方に移動させて切断を終了
したシート８は受板１１より下方に落下し、下方
に位置するベルトコンベア１２上に順次重なりな
がら落下する。この時ベルトコンベア１２上に順
次重なつている切断を完了したシート８の厚みが
厚くなると受板１１の下面に当接することににな
る為、油圧シリンダ２５を作動するなどしてベル
トコンベア１２の高さを低くする。このベルトコ
ンベア１２の高さ調整は切断回数に対応させて作
動させても良い。

所定量のシート８の切断を完了した場合にはベ
ルトコンベア１２を作動させ切断された製品を紐
で結び包装する。

なおシート８の幅を変更する場合にはネジ２６
を緩め調節杆３３を長孔３２にそつて調節し、受
体７を所望の位置として所定寸法に決定した後、
ネジ締めし、以下上記と同様な工程で作業をす
る。ただ上刃９による切断のタンミング調整は必
要がある。即ち切断巾を広げた場合、広げる前の
タミイングで切断を行えば、シート８が受体７に
到達する前に切断することになるからでらある。
なおタイミング調整を光、静電、接触の各種セン
サー等で検知する機構を当初より機械に組み込み
（例えば受体７に上記センサーを取りつけ、これ
に基づき動力源１４を制御）用いた場合には、調
整が不要な場合もあり省力化も可能である。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれば柔軟性で
伸び縮みし、裁断製品が不揃いとなる織布を特に
短い幅に切断する場合に、織布にしわがよること
がなく、或いはゴム入りの織布等を切断する場合
には織布の先端を引いたりする構造でないことに
より、ゴムの伸び等を考慮する必要がなく気体噴
出孔よりの気体により常に同じ状態で織布が切断
刃に供給されることにより均一な所定寸法の長さ
の切断が容易であり、切断後の製品にバラツキが
なく原料の織布を余計に切断する必要がない。従
つて製造コストを安くすることが出来る。更に受
体の位置を変更することが出来るこによりシート
の幅の変更も容易であり、切断されたシートをベ
ルトコンベア上に重ねた状態で運搬し、包装する
ことが出来るため、切断されたシートを次の工程
での処理が容易である他、構造を簡易であり安価
に大量に生産出来る等優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示したもので、第１図
は本発明実施の１例を示す概略正面図、第２図は
送りローラ部近傍の斜視図、第３図は受体及びシ
ヤツター部近傍を示す斜視図、第４図は本発明の
切断刃、シヤツターの動力機構を示す斜視図、第
５図、第６図は織布を切断状態を示す説明図であ
る。 １は機台、２は送りローラ、３は下刃、４は下
刃ホルダー、５は気体噴出孔、６は上受板、７は
受体、８はシート、９は上刃、１０はコンプレツ
サー、１１は受板、１２はベルトコンベア、１３
は針付ローラ、１４は動力源、１５は偏心軸、１
６はロツド、１７は軸部、１８は溝付偏心カム、
１９はころ、２０はリンク機構、２１は作動杆、
２２は長穴、２３は突起、２４はリンク機構、２
５は油圧シリンダ、２６はねじ、２７は支持杆、
２８は案内体、２９はテンシヨンシヤフト、３０
は溝、３１は通気管、３２は長孔、３３は調節
杆。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 機台に送りローラを設けると共に、送りロー
   ラの前方に上刃と下刃とを上下動自在に設け、送
   りローラと上刃と下刃との間の柔軟性のシートが
   通過する通路に、シートを浮かせるように上方に
   向かつて気体を噴き出す気体噴出孔と、シートが
   必要以上に浮かないように気体噴出孔の上方に適
   宜間隔をあけて上受板を設け、送りローラにより
   送りだされるシートを気体噴出孔よりの気体によ
   り浮かせながら前方の上刃と下刃に送り込むとと
   もに、上刃と下刃の前方に機台に一定寸法に寸法
   調整可能な受体を設け、シートの先端が受体に到
   達した時、下刃と上刃によりシートを裁断させる
   と同時に裁断されたシートを受け留める受板を受
   体の下方に進退自在に設けたことを特徴とする、
   柔軟性織布のシートカツター装置。