JPH0449203A - 切花の鮮度保持剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、エチレン生成により老化するカーネーション
、デルフィニウム、スィートピー、ストック、デンドロ
ニウム、ユリ、キンギョソウ、宿根カスミソウなどの切
花の鮮度保持剤に関するものである。

（従来の技術） チオ硫酸銀はエチレン阻害の機能を持ち、エチレン生成
により老化する切花の鮮度保持に顕著な効果がある。そ
して、チオ硫酸銀は、入手の容易なチオ硫酸ナトリウム
と硝酸銀とから作られ、これらは安全性の高い物質であ
るので広く用いられている。

しかし、チオ硫酸銀は保存性が悪く、溶液か手に付くと
皮膚が黒変するなど取り扱いにくいものであった。その
ためチオ硫酸銀は生産者サイドで使用されこそすれ、消
費者サイドではすこぶる使いにくいものであった。その
ため、一般消費者にも取り扱いが容易で、チオ硫酸銀と
同様な効果の確かな切花の鮮度保持剤が求められていた
。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は、チオ硫酸銀がもつ欠点を克服し、取り扱いが
容易で、効果の確かな切花の鮮度保持剤を提供すること
を目的としてなされたものである。

（問題を解決する手段） 本発明は、粉末状で取り扱いの容易な無機抗菌剤粒子と
チオ硫酸ナトリウムに着目し、これらを水に入れたとき
、該無機抗菌剤粒子から徐放される銀イオンとチオ硫酸
ナトリウムが反応し、チオ硫酸銀が安定的かつ継続的に
生成し、切花の鮮度保持に顕著な効果があることを見出
だし、これら知見に基づいて本発明をなすに至った。

以下本発明について説明する。

本発明に用いる銀イオンを溶出し得る無機抗菌剤として
は、抗菌性ゼオライト、抗菌性アルミノケイ酸塩、抗菌
性層間化合物および抗菌性溶解性ガラス、銀塩化合物な
どが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

抗菌性ゼオライトとしては、例えば、特公昭６３５４０
１３号　特開昭６０−１８１００２号、同６３−２６５
８０９号および特開平２−１１１７０９号等に記載のゼ
オライト中のイオン交換可能なイオンを銀イオンを溶出
し得るイオンで置換したゼオライトについて制限なく利
用できる。抗菌性アルミノケイ酸塩としては、特開昭６
２−７０２２１号および特開平１−１６７２１２号等に
記載のゼオライト中のイオン交換可能なイオンを銀イオ
ンを溶出し得るイオンで置換したゼオライトについて制
限なく利用できる。抗菌性層間化合物としては、特開平
１−２２１３０４号等に記載の銀錯塩を無機層状化合物
の眉間にイオン交換などにより担持させた銀イオンを溶
出し得る層間化合物を制限なく利用できる。抗菌性溶解
性ガラスとしては、特開昭６２−１５８２０２号１同６
２−２１００９８号、同６３−４８３６６号および特開
平１−２１３４１０号等に記載の銀イオンを溶出し得る
化合物を含有する抗菌性溶解性ガラスを制限なく利用で
きる。なお、これら無機抗菌剤に含まれる銀イオン以外
の共存イオンについては特に制限はない。

本発明に用いるチオ硫酸ナトリウムは、粉状、粒状、破
砕状などいずれの形状のものをも制限なく利用できる。

本発明に係わる無機抗菌剤粒子とチオ硫酸ナトリウムの
配合比率は、無機抗菌剤粒子の種類によって溶出する銀
イオンの量が異なるので一概に決められないが、チオ硫
酸ナトリウムが少ない場合には、硫化銀が生じて水溶液
が褐色になるので好ましくない。

本発明に係わる切花の鮮度保持剤の使用方法は、チオ硫
酸ナトリウムと該無機抗菌剤粒子とを別々に、または混
合し、必要に応じて適当なバ、インダーを添加して成形
して、水に入れ、これに切花を生けることにより行うこ
とができる。なお、これらに添加して有用な、水溶液を
着色するための着色剤、切花の栄養剤、水の殺菌剤など
を入れても差し支えない。

（発明の効果） 本発明の切花の鮮度保持剤は、取り扱いが容易で、変質
することがなく、効果の確かな切花の鮮度保持剤を提供
することができる。

実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ここ
では代表的な無機抗菌剤である抗菌性ゼオライトを例と
して説明する。

参考実施例１（抗菌性ゼオライトの調製法）硝酸銀８５
ｇを蒸留水５００ｍρに溶かして、かきまぜながら２８
％アンモニア水８１ｍ１を加える。

すると最初生じていた茶褐色の濁りが透明になりアンミ
ン銀錯体水溶液ができる。このときのｐＨは１０７であ
った。この溶液をかきまぜながらナトリウムタイプのＡ
型ゼオライト（平均粒子径３．５μｍ、比表面積７５０
ｒｒｆ／Ｑ）の乾燥物２５０Ｑを加え、室温で３時間反
応させた０反応後涙過し　蒸留水で洗浄し、１００℃で
乾燥して白色の抗菌性ゼオライトを得た。この抗菌性ゼ
オライトに担持されたアンミン銀錯体の量は、銀イオン
換算で２０重量％であった。

実施例１（切花の鮮度保持試験） 広口ガラス瓶に、水道水２００ｍｇと参考実施例１で調
製した抗菌性ゼオライト３０＋ｎｇおよびチオ硫酸ナト
リウム１５ｍｇを入れ、ガラス瓶を手で揺すって混合し
た。これにカーネーション（産地：豊橋）を長さを揃え
て３本生け、切花の状態を毎日観察した。別途、水道水
だけを入れた広口ガラス瓶を用意し、これにもカーネー
ション（産地：豊橋）を３本生けた。

鮮度の評価方法は、花弁の萎れに着目し、その状態によ
り５段階の評価を行った。すなわち、はぼ萎れた状態を
１とし、観賞に耐え得る限界を２、微かな萎れが全体的
に広がった状態を３、部分的に微かな萎れがある状態を
４そして５を最良とした、評価点は３本の花の平均値と
してその結果を表１に示す。

表１の結果から、水道水だけの場合の花持ち日数（評価
点が２となるまでの日数）が１０日であるのに対して、
本発明の切花の鮮度保持剤を使用した場合は１４日と顕
著な鮮度保持効果があった。

表１ ５、０ ５、０ ５、０ ４、３ ４、３ ３、０ １、７ ５、０ ５、０ ５、０ ４、７ ２、７ ２、０ １、５ １、０ １、０ １、０ １、０ 花持ち日数 １４日 １０日

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 銀イオンを溶出し得る無機抗菌剤粒子の少なくとも１種
   とチオ硫酸ナトリウムから主としてなる切花の鮮度保持
   剤。