JPH0448778B2 - - Google Patents

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JPH0448778B2
JPH0448778B2 JP61312835A JP31283586A JPH0448778B2 JP H0448778 B2 JPH0448778 B2 JP H0448778B2 JP 61312835 A JP61312835 A JP 61312835A JP 31283586 A JP31283586 A JP 31283586A JP H0448778 B2 JPH0448778 B2 JP H0448778B2
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JP
Japan
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divema
conjugate
adriamycin
anticancer
absorption spectrum
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Takashi Hirano
Shinichi Oohashi
Satoshi Morimoto
Masaru Shiraki
Keishiro Tsuda
Tomoo Kobayashi
Shigeru Tsukagoshi
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な共重合体の製造方法に関し、さ
らに詳しくは特定の分子量を有するジビニルエー
テル−無水マレイン酸共重合体に、制ガン活性物
質を結合させたものを活性成分として成る、低毒
性かつ制ガン効果に優れた共重合体の製造方法に
関するものである。近年、優れた制ガン効果を有
する物質として5−フルオロウリジンや1−β−
D−アラビノフラノシルシトシンのような核酸誘
導体、あるいはアドリアマイシンやダウノマイシ
ンのようなアントラサイクリン系抗生物質などが
見出されている。 しかしながら、これらの制ガン活性物質は、優
れた制ガン効果を有すると同時に、正常細胞に対
しても強い毒性を示す欠点を有し、したがつてそ
の使用に際しては、副作用に対して十二分な注意
が必要であり、そのため少量づつ多数回投与する
など煩雑な方法がとられている。 ところで、前記のような低分子化合物である制
ガン活性物質を分子化合物に結合させた場合、
該制ガン活性物質は体内で徐々に放出されてその
濃度が一定に保たれ、またそのものの体内分布が
変り、毒性が軽減されて制ガン効果がまること
が期待される。 本発明者らは、このような事情に鑑み、活性水
素を有する制ガン活性物質を結合させる高分子化
合物について鋭意研究を重ねた結果、ある特定の
分子量を有するジビニルエーテル−無水マレイン
酸共重合体は、それ自体優れた制ガン効果を有
し、かつ毒性が極めて低く、また分子中に多数の
酸無水物構造を有しているため、活性水素をもつ
制ガン活性物質と容易に反応し、しかもこの反応
物は温和な条件下で前記制ガン活性物質を徐々に
放出するなど、該制ガン活性物質の担体として極
めて優れていることを見出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、有機溶媒の存在下、一般
(式中のnは、この化合物の分子量2000〜15000
に相当する数である) で表わされるジビニルエーテル−無水マレイン酸
共重合体に、水酸基又はアミノ基を有する制ガン
活性物質を反応させたのち、その反応生成物を加
水分解し、次いで所望に応じその塩に変えること
を特徴とする、一般式 (式中のRは水酸基又はアミノ基を有する制ガン
活性物質の水酸基又はアミノ基から水素原子1個
を除いた残基、nは前記と同じ意味をもつ) で表わされる化合物及びその塩の製造方法を提供
するものである。 本発明方法で用いる一般式()のジビニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体は公知方法に従
い、ジビニルエーテルと無水マレイン酸とをラジ
カル重合開始剤の存在下で共重合させることによ
り製造することができる。 この一般式()のジビニルエーテル−無水マ
レイン酸共重合体と反応させる制ガン活性物質
は、水酸基又はアミノ基を有することが必要であ
り、両者を反応させるとジビニルエーテル−無水
マレイン酸共重合体中の無水マレイン酸残基とこ
れらの置換基との間でエステル結合又はアミド結
合が形成される。 本発明に用いられる制ガン活性質としては、例
えば水酸基を含有するものとして、5−フルオロ
ウリジン、アミノ基を含有するものとして、1−
β−D−アラビノフラノシルシトシン、アドリア
マイシンやダウノマイシンのようなアントラサイ
クリン系構成物質などが挙げられる。前記一般式
(1)におけるこれらの制ガン活性物質の残基Rを次
に示す。 5−フルオロウリジン残基 1−β−D−アラビノフラノシルシトシン残基 アントラサイクリン系抗生物質残基 R′=OH アドリアマイシン残基 R′=CH3 ダウノマイシン残基 本発明方法に従えば、一般式()の目的化合
物は、例えばN−メチルピロリドンなどの有機溶
媒、トリエチルアミンなどの触媒の存在下、ジビ
ニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と前記の
制ガン活性物質とを反応させたのち加水分解し、
次いでイオン交換樹脂や限外ろ過膜などを用いて
目的物以外のものを取り除いたのち、凍結乾燥な
どを行うことによつて得られる。また、所望に応
じ、前記の加水分解後、薬理的に許容しうる塩、
例えばナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム
塩、マグネシウム塩などに変えた後のち、限外ろ
過、凍結乾燥などを行い、塩として取り出しても
よい。 このようにして得られた制ガン剤中の制ガン活
性物質の含有量は、好ましくは5〜40重量%の範
囲である。 本発明によつて得られた共重合体における制ガ
ン活性物質の徐放制については、例えばアドリア
マイシンとジビニルエーテル−無水マレイン酸共
重合体との結合物の場合、試験管内の0.1規定、
PH7.2リン酸緩衝液中におけるアドリアマイシン
の放出速度は、2週間で約20%であつた。また1
−β−D−アラビノフラノシルシトシンと該共重
合体との結合物の場合、試験管内の生理食塩水中
における制ガン活性物質の放出速度は、1週間で
50%程度であつた。 さらに、p388白血病の雄のCDF1マウスを用い
た制ガン効果については、例えばアドリアマイシ
ンと該共重合体との結合物では最高延命率570%
(60日生存3/6)、アドリアマイシン単独では同
85%(60日生存0/6)であり、1−β−D−ア
ラビノフラノシルシトシンと該共重合体との結合
物では最延命率125%、1−β−D−アラビノ
フラノシルシトシン単独では同10%であつた。 このように、本発明によつて得られた共重合体
は、制ガン活性物質の徐放性に優れ低毒性である
上に、それ自体制ガン活性をもつ該共重合体との
相乗効果により、該制ガン活性物質を単独で用い
る場合に比べて、優れた制ガン効果を有する。 次に実施例及び参考例によつて本発明をさらに
詳細に説明する。 なお、実施例で用いるジビニルエーテル−無水
マレイン酸共重合体(以下DIVEMAと略記する)
は、次の製造例によつて得られたものである。 DIVEMAの製造例 ジビニルエーテル14.4mlと無水マレイン酸16.0
gを200mlのアセトンと200mlのテトラヒドロフラ
ンとの混合溶媒中に溶解し、開始剤として132mg
のアゾビスイソブチロニトリルを加え、減圧下封
管し、55℃で4時間共重合させた。共重合物を4
のジエチルエーテル中に投じて共重合体を沈殿
させ、遠心分離、真空乾燥して22.0gの白色粉末
を得た。共重合体中のジビニルエーテルと無水マ
レイン酸のモル比は1:2で、重量平均分子量は
7000であつた。 実施例 1 5−フルオロウリジン−DIVEMA結合物 DIVEMA(分子量7000)500mgをN−メチルピ
ロリドン20mlに溶かし、5−フルオロウリジン
1.00g及びトリエチルアミン0.10mlを加えて、室
温下40時間かきまぜ反応させた。この反応混合物
を500mlの水中に投入し、炭酸水素ナトリウムを
加えてPH8に調整したのち、2時間放置した。次
いで1N塩酸を加えPH3に調整後、ダイアフロー
メンブレン(YM−5)を用い限外ろ過して未反
応物、有機溶媒、塩を除いたのち、凍結乾燥して
目的物593mgを白色粉末として得た。 このもののUV吸収量から求めた5−フルオロ
ウリジン含有量は36.1重量%であつた。 実施例 2 5−フルオロウリジン−DIVEMA結合物 DIVEMA(分子量7000)500mgをN−メチルピ
ロリドン20mlに溶かし、5−フルオロウリジン75
mg及びトリエチルアミン0.10mlを加えて、室温下
40時間かきまぜ反応した。 反応混合物を実施例1と同様の方法で処理して
目的物490mgを得た。このものの5−フルオロウ
リジン含有量は16.1重量%であつた。 実施例 3 1−β−D−アラビノフラノシルシトシン−
DIVEMA結合物 DIVEMA(分子量7000)500mgをN−メチルピ
ロリドン40mlに溶かし、1−β−D−アラビノフ
ラノシルシトシン1.00g及びトリエチルアミン
0.25mlを加えて、室温下40時間かきまぜ反応させ
た。この反応混合物を500mlの水中に投入し、炭
酸水素ナトリウムを加えてPH8に調整後、2時間
放置した。次に1N塩酸を加えてPHをいつたん3
付近に下げたのち、1N水酸化ナトリウム水溶液
でPH5に戻し、ダイアフローメンブレン(YM−
5)を用い限外ろ過して未反応物、有機溶媒、塩
を除き、凍結乾燥して目的物930mgを白色粉末と
して得た。 このもののUV吸収量から求めた1−β−D−
アラビノフラノシルシトシン含有量は38.3重量%
であつた。 実施例 4 1−β−D−アラビノフラノシルシトシン−
DIVEMA結合物 DIVEMA(分子量7000)500mg、N−メチルピ
ロリドン40ml、1−β−D−アラビノフラノシル
シトシン150mg、トリエチルアミン0.25mlを用い、
実施例3と同様の方法で反応及び後処理を行つ
て、653mgの目的物を得た。 このもののUV吸収量から求めた1−β−D−
アラビノフラノシルシトシン含有量は15.2重量%
であつた。 実施例 5 アドリアマイシン−DIVEMA結合物 DIVEMA(分子量7000)100mgを1mlの無水N
−メチルピロリドンに溶解し、かきまぜながら8
mlのN−メチルピロリドンに溶解させたアドリア
マイシン塩酸塩100mgを滴下した。次いで触媒と
して50μの無水トリエチルアミンを5mlのN−
メチルピロリドンに溶解したものを10分間で滴下
した。反応は室温で12時間、光を遮断した状態で
行つた。反応後、無水のn−ヘキサン1中に激
しくかきまぜながら反応液を滴下し、沈殿した赤
い固体物を新しい1のn−ヘキサンで洗浄し
た。沈殿物を集めて再蒸留水50mlに浮遊させ、か
きまぜながら1重量%炭酸水素ナトリウム水溶液
でPH7.0に調整した。1時間後に固形物はすべて
溶解し赤い溶液となつた。次いで未反応のアドリ
アマイシン及び触媒のトリエチルアミンを除去す
るため、2回強陽イオン交換樹脂(ダウエツク
ス)200mgを加えて10分間かきまぜたのちろ過し、
10mlの水で洗浄した。ろ液を分子量1万の分別に
相当する限外ろ過膜(アミコン社製、pm10)を
用いて再蒸留水によりろ過、洗浄した。ろ液の色
が完全になくなつた時点でろ過を止め、0.22μ孔
系ミリポアフイルターに通したのち、凍結乾燥し
た。アドリアマイシンの分解によつて生じる水に
不溶性のアドリアマイシンは存在しなかつた。凍
結乾燥によつて204mgの赤橙色の線状固体物が得
られた。 このものは490nmの可視部の吸収から求めた
ところ、29.4重量%のアドリアマイシンを含んで
いた。また、このアドリアマイシン−DIVEMA
結合物は水には易溶(500mg/ml)であるが、生
理食塩水には難溶であつた。しかし、水に溶解さ
せたのちでは、生理食塩水に均一に混合すること
ができた。また、このものはDMSO、DMF、N
−メチルピロリドンのような極性触媒に可溶であ
つたが、ジエチルエーテル、n−ヘキサン、ベン
ゼンなどには不溶であつた。さらに赤外吸収スペ
クトルは3350、2940、1720、1660、1605、1580、
1520、1405、1390、1290、1240、1210、1120、
1090、1070、1020、950、800、770cmに吸収をも
ち、アドリアマイシン塩酸塩に相当する吸収の他
にアミド結合(1660cm)の存在が示された。また
可視・紫外部の吸収スペクトルには485、291、
253、233nmに吸収があつた。 得られたアドリアマイシン−DIVEMA結合物
の赤外吸収スベクトルを第1図Aに、可視・紫外
吸収スペクトルを第1図Bに示す。 実施例 6 アドリアマイシン−DIVEMA結合物(塩型) 実施例5によつて得られたアドリアマイシン−
DIVEMA結合物の水溶液を凍結乾燥食前に、1
重量%炭酸水素ナトリウム水溶液でPH7.0に調整
したのち、ミリポアフイルターを通して凍結乾燥
した。その結果、暗赤色の綿状固体物が実施例5
に対して定量的に得られ、そのものは実施例5の
生成物より容易に水に溶けることを示した。その
赤外吸収スペクトルでは1580cm-1に大きな吸収が
現われ、1720cm-1における吸収が減少した。ま
た、可視・紫外吸収スペクトルは変化しなかつ
た。 得られた生成物の赤外吸収スペクトルを第2図
に示す。 実施例 7 アドリアマイシン−DIVEMA結合物 実施例5と同様にして、40mgのDIVEMA(分子
量7000)と20mgのアドリアマイシン塩酸塩とをト
リエチルアミン10μを触媒としてN−メチルピ
ロリドン10ml中で反応させたのち、実施例5と全
く同じ処理方法により58mgの赤橙色の凍結乾燥綿
状固体物を得た。このものは、可視吸収スペクト
ルにより22.4重量%のアドリアマイシンを含むこ
とが分かつた。その赤外吸収スペクトル及び可
視・紫外吸収スペクトルの吸収位置は実施例5の
生成物と同様であつた。 実施例 8 ダウノマイシン−DIVEMA結合物 実施例5と同様にして40mgのDIVEMA(分子量
7000)と40mgのダウノマイシン塩酸塩をトリエチ
ルアミン20μを触媒としてN−メチルピロリド
ン12mg中で反応させたのち、実施例5と全く同じ
処理方法により87mgの赤橙色の綿状固体物を得
た。このものは、可視吸収スペクトルにより、
32.8重量%のダウノマイシンを含むことが分かつ
た。また、赤外吸収スペクトルは3450、2930、
1705、1660、1605、1570、1405、1350、1290、
1230、1120、1090、1070、1040、1020、990cm-1
に吸収をもち、可視・紫外吸収スペクトルは488、
288、251、233nmに吸収をもつていた。 得られた生成物の赤外吸収スペクトルを第3図
Aに、可視・紫外吸収スペクトルを第3図Bに示
す。 実施例 9 ダウノマイシン−DIVEMA結合物(塩型) 実施例8で得られたダウノマイシン−
DIVEMA結合物の水溶液を1重量%炭酸水素ナ
トリウム水溶液でPH7.0に調整し凍結乾燥したと
ころ、暗赤色の綿状固体物が実施例8に対して定
量的に得られ、そのものは実施例8の生成物より
水に対する溶解性がいことを示した。その赤外
吸収スペクトルでは1580cm-1に大きな吸収が現わ
れ、1720cm-1における吸収は減少した。また可
視・紫外吸収スペクトルは変化しなかつた。 得られた生成物の赤外スペクトルを第4図に示
す。 実施例 10 ダウノマイシン−DIVEMA結合物 実施例5と同様にして、40mgのDIVEMA(分子
量7000)と20mgのダウノマイシン塩酸塩とをトリ
エチルアミン10μを触媒としてN−メチルピロ
リドン10ml中で反応させたのち、実施例5と全く
同じ処理方法により、63mgの赤橙色の凍結乾燥綿
状固体物を得た。このものは、可視吸収スペクト
ルから求めたところ、23.5重量%のダウノマイシ
ンを含んでいた。また、可視・紫外吸収スペクト
ルの吸収位置は実施例8の生成物と全く同じであ
つた。 参考例 1 DIVEMAの酸無水物構造を加水分解したポリ
マーを生理食塩水に溶解し、8〜10週令の雄の
CDF1マウスの腹腔内に1回投与して、30日間マ
ウスの生死を観察した。その結果を第1表に示
す。なお、マウスは1郡5〜6匹で繰り返し実験
を行い、LD10を算出した。
【表】 この表から明らかなように、分子量1.2万の
DIVEMAでは著しく毒性が下がること、及び脾
臓肥大の影響が少ないことが分かつた。 参考例 2 0.1規定、PH7.2のリン酸緩衝生理食塩水
(PBS)中におけるアドリアマイシン(Ad)−
DIVEMA結合物からのAd放出を検討した。 実施例5で得られたAd−DIVEMA結合物3.2
mgを含むPBS10mlを37℃に保ち、一定時間後0.1
mlをサンプリングし、0.1N塩酸0.4ml加えて該化
合物を沈殿させ、遠心分離した上橙液の可視部
(490nm)の吸光度を測定し、Ad放出量を求め
た。その結果を第5図に示す。なお放出量は3つ
のサンプルの平均値である。 この図から、2週間経過後、約20%のアドリア
マイシンが放出されたことが分る。 参考例 3 1−β−D−アラビノフラノシルシトシン
(AraC)−DIVEME結合物からのAraC放出速度
を調べるために、実施例3で得たAraC−
DIVEMA結合物1mgを生理食塩水1mlに溶解さ
せて37℃に保つた。一定時間毎にサンプリング
し、高速液体クロマトブラフイーで遊離のAraC
量を測定した。その結果を第6図に示す。 この図から明らかなように、該結合物からの
AraC放出は極めてゆつくりであり、1週間で約
50%のAraCが放出されていることが分る。 参考例 4 制ガン活性物質−DIVEMA結合物の制ガン活
性評価をP388白血病マウスを用いて行つた。 8〜10週令の雄のCDFマウスの腹腔内に1×
106個のP388白血病細胞を移植し、24時間後に制
ガン活性物質−DIVEMA結合物の溶液を該腹腔
内に投与した。1群6匹のマウスを実験群として
用い、生存日数の中央値を対照郡と比較し、次の
式により延命率を求めた。 延命率 ILS=T−C/C×100(%) ただし、 T:治療郡生存日数中央値 C:対照郡治療日数中央値 また、60日の長期生存マウスが生存する場合、
その数を求めた。 第2表にAraC−DIVEMA結合物の制ガン活性
を、第3表にAd−DIVEMA結合物(塩型)の制
ガン活性を示す
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図A及びBはそれぞれ実施例5におけるア
ドリアマイシン−DIVEMA結合物の赤外吸収ス
ペクトル及び可視・紫外吸収スペクトル、第2図
は実施例6におけるアドリアマイシン−
DIVEMA結合物(塩型)の赤外吸収スペクトル、
第3図A及びBはそれぞれ実施例8におけるダウ
ノマイシン−DIVEMA結合物の赤外吸収スペク
トル及び可視・紫外吸収スペクトル、第4図は実
施例9におけるダウノマイシン−DIVEMA結合
物(塩型)の赤外吸収スペクトルである。また、
第5図は0.1規定、PH7.2のリン酸緩衝生理食塩水
中におけるアドリアマイシン−DIVEMA結合物
からのアドリアマイシンの放出量と経過日数との
関係を示すグラフ、第6図は生理食塩水中におけ
る1−β−D−アラビノフラノシルシトシン−
DIVEMA結合物からの1−β−D−アラビノフ
ラノシルシトシンの放出量と経過日数との関係を
示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機溶媒の存在下、一般式 (式中のnは、この化合物の分子量2000〜15000
    に相当する数である) で表わされるジビニルエーテル−無水マレイン酸
    共重合体に、水酸基又はアミノ基を有する制ガン
    活性物質を反応させたのち、その反応生成物を加
    水分解し、次いで所望に応じその塩に変えること
    を特徴とする、一般式 (式中のRは水酸基又はアミノ基を有する制ガン
    活性物質の水酸基又はアミノ基から水素原子1個
    を除いた残基、nは前記と同じ意味をもつ) で表わされる化合物及びその塩の製造方法。
JP61312835A 1986-12-26 1986-12-26 薬理活性を持つジビニルエ−テル‐無水マレイン酸共重合体の製造方法 Granted JPS6322803A (ja)

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