JPH0448530A - カラー陰極線管とその製造方法 - Google Patents

カラー陰極線管とその製造方法

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JPH0448530A
JPH0448530A JP15784490A JP15784490A JPH0448530A JP H0448530 A JPH0448530 A JP H0448530A JP 15784490 A JP15784490 A JP 15784490A JP 15784490 A JP15784490 A JP 15784490A JP H0448530 A JPH0448530 A JP H0448530A
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JP
Japan
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electron beam
shadow mask
powder
bismuth oxide
tungsten
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Application number
JP15784490A
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English (en)
Inventor
Morio Yamamoto
山本 盛男
Tetsuya Watanabe
徹也 渡辺
Susumu Hanada
花田 享
Hiroshi Kimura
寛 木村
Masayasu Koitabashi
小板橋 正康
Kazunao Sato
佐藤 一直
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明はカラー陰極線管およびその製造法に関するも
のであり、更に詳しくはシャドウマスクのドーミング変
形による蛍光体の発光の色ズレを防止したカラー陰sy
A管およびその製造法に関するものである。 [従来の技術1 第8図は、従来のシャドウマスク式カラー陰極線管の構
成を示す断面図である0図において、(1)は内部を高
真空に保つための外囲器、(2)は3本の電子ビームを
放出するための電子銃、(3)は色選択N、極を4iη
成するシャドウマスクであり、スリット群あるいは円孔
群を有する薄い金属板、例えば鉄板で構成されている。 (4)は外囲D(1)の一部を構成する透光性を有する
ガラスパネル、(5)は蛍光面で赤・緑・宵に発光する
蛍光体のストライブまたはドツトがガラスパネル(4)
の内面に順次塗布されており、これらのストライプ群ま
たはドツト群はシャドウマスク(3)に設けられたスリ
ット群あるいは円孔群とそれぞれ電子光学的に正確に対
応するような位置関係に設けられている。 次にこのカラー113極線管の動作について説明する。 電子銃(2)から放出された3本の電子ビームは偏向波
!!(6)により蛍光面(5)の全面を走立するように
偏向されてシャドウマスク(3)に到達する。 このシャドウマスク(3)は電子銃(3)から放出され
た3本の電子ビームをそれぞれに対応する色に発光する
蛍光体ストライプまたは蛍光体ドツトだけに射突させる
色選択a能を有する。上記のようにシャドウマスクのス
リット群あるいは円孔群は、蛍光面の蛍光体ストライプ
群あるいは蛍光体ドツト群との位置関係が、正確な対応
をなすように設定されている。しかし陰極線管を動作さ
せる場合、電子銃(2)から放出された電子ビームのう
ち、約80%はシャドウマスク(3)に射突してシャド
ウマスク(3)に温度上昇を生じさせる。このシャドウ
マスクの温度上昇は一般に206C−120”C程度で
あり、この温度上昇の結果シャドウマスク(3)に熱膨
張が生じ、シャドウマスク(3)を支持する枠体との間
に生じる温度差によって、ドーミングと呼ばれる熱変形
が発生する。このため、電子光学的に正確に対応してい
たシャドウマスク(3)のスリット群あるいは円孔群と
蛍光体ストライプ群または蛍光体トッド群との位f!!
関係にずれが生じる結果、電子銃から放出された電子ビ
ームが対応する蛍光体ストライプあるいはドツトに正確
に射突しなくなり、隣接する他の色に発光する蛍光体ス
トライプあるいはドツトに射突し発光させるようになり
、蛍光体の発光に色ズレを生じさせる。 またシャドウマスクの電子ビーム照射面には、陰極線管
に映し出される映像の内容によって、射突する電子ビー
ム密度に粗密が生じるため、温度上昇が均一にならない
、このため上記と同様の理由でシャドウマスク(3)に
局部的なドーミング変形と蛍光体の発光に色ズレを生じ
させる。 これらの17[点を解決する方法として、特公昭6l−
(39(iQ号公f[では、シャドウマスク(3)の電
子ビーム照射面に、シャドウマスク(3)をg1成する
物質よりも電子ビーム反射率の大きな物質からなる電子
ビーム反射被膜をシャドウマスクの電子ビーム照射面に
被着形成させることが提案されている。また特公昭Go
−14459号公報では、原子番号が70を超える重金
属物質の粒子を含む塗液をシャドウマスクの電子ビーム
照射面に吹き付は塗布して、電子ビーム反射被膜を被着
形成させることが提案されており、重金属物質として酸
化ビスマス等を使用することが有効であるとしている。 すなわち、酸化ビスマス粉末等に有機溶剤を加えてペー
スト状の塗液を調整し、これを塗着させる方法や、酸化
ビスマス等の重金属微粒子を含む水#AjlJ11g液
をシャドウマスクの電子ビーム照9M面上に吹き付は塗
布することが有効であるとされている。
【発明が解決しようとするIIDI 以上に述べたとおり、従来の技術では蛍光体の発光に生
じる色ズレを防止する手段として、シャドウマスクの電
子ビーム照射面上に酸化ビスマス等からなる電子ビーム
反射被膜を設けることが行われている。しかし以上に述
べた手段にあっては、蛍光体の発光に生じる色ズレの防
止効果は酸化ビスマス等の単一要素によるだけであり1
、電子ビーム反射被膜を有しないシャドウマスクの場合
に比べてその効果が十分な値でないために、高品位カラ
ー陰極線管の蛍光体の発光に生じる色ズレの防止効果を
向上させる技術の開発が待たれている。 この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、従来の電子ビーム反射皮膜形成のための技術
が利用でき、しかもゴスドアツブを僅かに抑え、シャド
ウマスクの熱変形を抑制し、蛍光体の発光に生じる色ズ
レの少ないカラー陰極線管を提供することを目的とする
ものである。 [1jIIBを解決するための手段1 この発明はシャドウマスクの熱変形によって蛍光体の発
光に生じる色ズレを防止するうえでの上記した問題点を
解決するために、酸化ビスマス粒子とタングステン粒子
を、あるいは酸化ビスマス粒子と部分黒鉛化炭素粒子を
、あるいは酸化ビスマス粒子とタングステン粒子と部分
黒鉛化炭素粒子をそれぞれ水ガラスでシャドウマスクの
電子ビーム照射面上゛に被着成膜させたものである。 併せて、このようにしてシャドウマスクの電子ビーム照
射面上に被着成膜させた電子ビーム反射被膜中の、タン
グステン粒子の酸化を最小限度に抑制し、電子ビーム反
射皮膜の熱伝導能力を高く維持させるために、上記電子
ビーム反射被膜を被着形成させたシャドウマスクを、酸
化性雰囲気中で熱処理することによって熱伝導能力の高
い電子ビーム反射被膜を得ようとするものである。 (作用) タングステンは大きい熱放射能力を有し、かつ酸化ビス
マスに比べて約2桁高い熱伝導能力を有している。さら
に酸化ビスマスに比べて約2倍の密度を有するため、酸
化ビスマスに比べて高い電子ビーム反射能力を有してい
る。また部分黒鉛化炭素は高い熱放射能力を有している
。 本発明によるシャドウマスクの電子ビーム反射被膜は、
従来使用されている酸化ビスマスに、タングステンある
いは部分黒鉛化炭素を含有させることによって、この電
子ビーム反射被膜を構成する複数の要素による相乗効果
によって、熱伝導能力を著しく向上させるとともに、電
子ビーム反射被膜の表面に高い熱放射能力をもたせるこ
とができる。 このように電子ビーム反射皮膜を構成した結果、シャド
ウマスクの温度上昇が大幅に抑制され、シャドウマスク
式カラー+a極線管の蛍光体に生じる色ズレが著しく数
倍される。 (発明の実施例) 完全黒体の熱放射率を1.0  としたとき、タングス
テンは0.9  以上の熱放射率を有して(する。 また酸化を抑制されたタングステンの熱伝導率は、酸化
ビスマスのそれに比べて約2桁大きく、さらに密度につ
いては酸化ビスマスのそれに比べて約2倍である。この
ため本発明によるシャドウマスクの電子ビーム反射被膜
は、高い電子ビーム反射率を有している。また部分黒鉛
化炭素は、熱放射率がタングステン粉末とほぼ同じ0.
9  であり、さらに蒸発しにくい物質でもあるため、
シャドウマスク式カラー陰極線管の製造工程における熱
処理中に消失することはほとんどなく、またその比重が
酸化ビスマスあるいはタングステンに比べて著しく小さ
いため、電子ビーム反射被膜被着形成の過程において、
部分黒鉛化炭素粒子が電子ビーム反射被膜の表層近傍に
集中するという特徴を有している。この結果、シャドウ
マスク式カラー陰極線管の作動中、シャドウマスクが局
部的に高密度の電子ビームで照射されても、本発明によ
る電子ビーム反射被膜は従来の酸化ビスマス等の単一の
重金属粒子と接着材のみからなる電子ビーム反射被膜に
比べて、シャドウマスクへの電子ビームエネルギーの吸
収が減少し、同時にシャドウマスクからの熱放散量が増
大する。さらに高密度の電子ビーム照射部から周辺部へ
の熱伝導量が大きくなることから、電子ビームの照射に
よるシャドウマスクの全体的あるいは局部的な温度上昇
が大幅に軽減され、シャドウマスクの熱変形量が著しく
減少する。その結果シャドウマスク式カラー陰極線管の
蛍光体・に生じる色ズレが著しく減少する。 酸化ビスマス粒子を含有する被膜材中にタングステン粉
末を、あるいはタングステン粉末と部分黒鉛化炭素粉末
をともに加えて、ボールミルなどによって、粉砕攪拌さ
れ被膜材中に均一に分散されている。 このように調整された被膜材を、従来から行われている
スプレィ法によって、シャドウマスクの電子ビーノ、照
射面上に電子ビーム反射被膜として被着形成させる。 本発明によるシャドウマスクの電子ビーム反射被膜は、
従来から行われているスプレィ法によって被着形成でき
るから、従来行われていた電子ビーム反射被膜を被着形
成する場合に比べ コストアンプは僅かである。 また本発明によるシャドウマスクの電子ビーム反射被膜
は、酸化ビスマス粒子とタングステン粒子が共存し、あ
るいは酸化ビスマス粒子、タングステン粒子と部分黒鉛
化炭素粒子が共存することによって、大きな電子ビーム
反射能力と大きな熱放射能力とを有している。 また本発明によるシャドウマスクの電子ビーム反射被膜
は、部分黒鉛化炭素粒子の密度が、酸化ビスマス粒子あ
るいはタングステン粒子の密度に比べて著しく小さいた
め、被膜材をシャドウマスりにスプレィし、乾燥する過
程において膜厚方向に濃度分布の鐸りを生じ、電子ビー
ム反射被膜の表層近傍に集中する。このため電子ビーム
反射被膜表面からの熱放射能力を大きくするという特徴
があり、さらにシャドウマスク式カラー陰極線管の製造
過程における熱処理工程において、タングステン粒子の
酸化が抑制され、大きな電子ビーム反射能力と大きな熱
放射能力を実現するとともに高い熱伝導能力を実現でき
るという特徴がある。 さらにまた1本発明による酸化ビスマス粒子、タングス
テン粒子および水ガラスからなり、酸化性雰囲気中で熱
処理されたシャドウマスクの電子ビーム反射被膜は、タ
ングステン粒子の酸化が抑制されるため大きな電子ビー
ム反射能力と熱放射能力を有している。熱処理中のこの
酸化のjQI l’l効果はシャドウマスク式カラー陰
極線管の製造過程における熱処理中も維持され、この効
果によってシャドウマスク式カラー陰極線管の動作中に
おいてこの電子ビーム反射被膜は高い熱伝導能力を発揮
する。 以下本発明の各実施例を図面を用いて詳細に説明する。 m1図は、以下に述べる本発明の第1および第4の実施
例におけるシャドウマスク上の重子ビーム反射被膜の拡
大断面図である。また第2図および第3図は以下に述べ
る本発明のtJs2および第3の実施例における各シャ
ドウマスクの電子ビーム反射被膜の拡大断面図を示して
いる。各図において、(7ンは電子ビーム反射被膜であ
り、(7a) 、(7b)、(7c)、(7d)は各電
子ビーム反射被膜の成分を示しており、それぞれ酸化ビ
スマス粒子、水ガラス、タングステン粒子、部分黒鉛化
炭素粒子である。 次に、シャドウマスクの電子ビーム照射面に被膜材を電
子ビーム反射被膜として被着形成させる本発明のカラー
陰極線管の製造法について説明する。 第1の実施例においては、ナトリウム系水ガラス(珪酸
ナトリウム)とカリウム系水ガラス(珪酸カリウム)の
混合物であって、その混合比が3:1〜30:l  で
ある水ガラスに、純水、酸化ビスマス粉末を加え、ボー
ルミル等によって被膜材中の酸化ビスマス粉末の平均粒
径が1μmになるように粉砕攪拌した後、平均粒径が0
.1〜10Pmでタングステン粉末が、タングステン粉
末および酸化ビスマス粉末のa重量に対して70重量%
から90重量%(約80重量%とするのが最も効果が高
い、)となるよう添加し、被膜材中で各成分が均一に分
散するように攪拌して被膜材を調整する。 このようにしてできた被膜材を、スプレィ法でシャドウ
マスクの電子ビーム照射面側に電子ビームが透過しない
程度の膜厚である約3μmになるように塗布し乾燥する
。このシャドウマスクを通常のm造工程に投入して、カ
ラー陰極線管を製造する。 尚、上に述べた水ガラスの混合比は、この水ガラスを陰
極線管の内部に使用した場合、陰極線管のカソードにお
けるエミッション寿命を劣化させる原因となる炭酸ガス
の発生源となる全炭酸塩の生成量が、許容範囲内になる
ことが実験的に確認されているものである。またタング
ステン粉末の平均粒径な0.1〜10μmの範囲とする
のは、平均粒径を0.1μm以下とするには皮膜材の通
常のgB造六方法即ちボールミルによる粉砕法において
は、その処理時間が長くかかり過ぎると同時に不純物の
混入の可能性が増大し、カソードのエミッションライフ
特性を劣化させることになるからである。また平均粒径
が0.1μm以下になると、表面の化学的な活性が著し
く増大し二次凝集が発生しやすくなり、その結果タング
ステン粉末の分nk性が悪化することになるからである
。一方畢均粒径を10μm以上にすると皮膜の厚みが大
きくなりすぎると同時に皮膜の緻密性が悪化するためで
ある。 第1の実施例における被膜材調整の具体例は、次の通り
である。 酸化ビスマス粉末1.8kg、水ガラス5110 cc
(内訳、珪酸ナトリウム溶液:4599 cc、珪酸カ
リウム溶液:511 cc) 、タングステン粉末7.
2 kgと純水7000 cc  とをボールミルによ
って、酸化ビスマス粒子およびタングステン粒子の平均
粒径が約2μmになるまで粉砕攪拌する。所用時間は約
3時間である。 〜2の実施例においては、jllの実施例において用い
たのと同じ水ガラスと酸化ビスマス粒子からなる被膜材
に、平均粒径0.05〜1μm、黒鉛化度10〜50%
の部分黒鉛化炭素粉末を、酸化ビスマス粉末のffi量
に対して、1重量%から30重量%となるよう添加し、
被膜材中で各成分が均一に分散するように攪拌して被膜
材を調整する。 このようにしてできた被膜材を、上記第1の実施例と同
様に、スプレィ法でシャドウマスクの電子ビーム照射面
側に、電子ビームが透過しない程度の膜厚である約3μ
mになるように塗布し乾燥する。 〜2の実施例における被膜材の材料調合および製造工程
の具体例は、次の通りである。 酸化ビスマス粉末1.8 kg 、水ガラス5110 
cc(内訳、珪酸ナトリウム溶液:4599 cc、珪
酸カリウム溶液:511 cc) 、部分黒鉛化炭素粉
末0.36kgと純水7000 cc  とを、約3時
間攪拌しながら混合し皮膜材をlllする。 第3の実施例においては、第1の実施例において用いた
のと同じ水ガラスと酸化ビスマス粒子からなる被膜材に
、平均粒径がσ、、1−10μmでタングステンが、タ
ングステン粉末および酸化ビスマス粉末のa重量に対し
て70重ぶ%から90重量%(約go m、量%とする
のが最も効果が高0.)となるよう添加し、さらに平均
粒径0.05〜l p m、黒鉛化度10  %〜50
%の部分黒鉛化炭素粉末を、酸化ビスマス粉末の重量に
に対して、1〜20重量%となるよう添加し、被膜材中
で各成分が均一に分散するように攪拌し被膜材をE11
!!する。 このようにしてできた被膜材を、上記第1の実施例と同
様に、スプレィ法でシャドウマスクの電子ビーム照射面
側に、電子ビームが透過しない程度の膜厚である約3μ
mになるように被着成膜させて乾燥する。 以上に述べた第2およびfjS3の実施例においては、
部分黒鉛化炭素粉末の含有量を酸化ビスマス粉末の重量
の1〜20重量%とすることによって塗膜の熱放射率を
0.9以上に維持できることが実験的に確認されている
。さらに、黒鉛化度を10〜50%とした部分黒鉛化炭
素粉末を用いれば、その平均粒径を0.05〜1μmの
範囲に維持するのに好適であることが実験的に確認され
ている。 部分黒鉛化炭素粉末の平均粒径が0.05μm以下にな
った場合、その表面の化学的な活性が著しく増大し二次
凝集が発生しやすくなり、他の成分と混合した場合、部
分黒鉛化炭素粉末の分散性が悪化するという欠点が生し
る。また平均粒径が1μm以上になった場合、酸化ビス
マス粒子と均一に分散しにくくなるなどの欠点も生じる
。 第3の実施例における被膜材の材料調合および製造工程
の具体例は1次の通りである。 酸化ビスマス粉末1.8kg、水ガラス5110 cc
(内訳、珪酸ナトリウム溶液:4599 cc、珪酸カ
リウム溶液:511 cc) 、タングステン粉末7.
2 kg、部分黒鉛化炭素粉末0.3(3kg  およ
び純水7000ccを、ボールミルによって、約3時間
混合し皮膜材を調整する。 第4の実施例においては、酸化ビスマス粉末0.2 k
g、タングステン粉末 0.8 kg、固形分48gに
相当する水ガラス(珪酸ナトリウム)、純水200 c
cを混合して皮膜材を調整する。 この被膜材を、上記ml  〜3の実施例と同様にして
、シャドウマスクの電子ビーム照射面に電子ビーム反射
皮膜として被着成膜させた後、このシャドウマスクを炭
酸ガスと1!素ガスとを主成分とする酸化性雰囲気中で
熱処理する。尚、熱処理条件は欣の通りである。 温度        4fiO〜550”C時間   
     約20分 雰囲気ガスの組成 炭酸ガス 11.5体積%−酸化炭
素 0.7体積% 水i     0.7体積% 水蒸気   0.8体積% 窒素   86.3体積% 露点    4°C 次に、本発明の実施例における、シャドウマスりの電子
ビーム反射皮膜による蛍光体の発光に生じる色ズレを防
止する効果の測定方法およびその測定結果について述べ
る。 蛍光体の発光に生じる色ズレは、上述した通りシャドウ
マスクの熱膨張に伴うドーミング変形によるものであり
、このドーミング変形はシャドウマスクの全体にわたる
変形と局部的な変形の2つの要素があることもまた上記
した通りである。 ここでは局部ドーミング変形量の測定方法およびその測
定結果について述べる。 29インチカラー陰極線管の場合について、測定条件と
して次の通り設定した。 電子ビーム電流    0.09 mA(緑カソードの
み) 電子ビーム加速電圧  30 kV 上ヒータ圧       6.3v ラスターサイズ    100xlOOmmラスターの
中心位置  画面中心から画面長軸方向左右へ各200
 mmずれた2カ所この電子ビーム照射条件によって、
シャドラマビーム反射被膜を有するシャドウマスクの場
合は色ズレ防止効果ヰが約25%であった。このように
、本発明による電子ビーム反射被膜を有するシャドウマ
スクの色ズレIW止効果率は、従来の酸化ビスマスと接
着材のみからなる電子ビーム反射被膜を有するシャドウ
マスクの場合のそれに比べて約20%増加することが確
認された。 本発明の第2の実施例による電子ビーム反射被膜を有す
るシャドウマスクの色ズレ防止効果率は、上記第1の実
施例とほぼ同様であった。 本発明の第3の実施例による電子ビーム反射被膜を有す
るシャドウマスクの色ズレ防止効果率は、上記第1の実
施例に比べさらに約5%増加することが確認された。 本発明の第4の実施例による電子ビーム反射被膜を有す
るシャドウマスクの色ズレ防止効果率は、上記13の実
、施例とほぼ同様であった。 このようにシャドウマスクが局81S的に高密度の電子
ビームで照射された場合、本発明による電子ビーム反射
被膜は従来の酸化ビスマス粉末と接着材からなる電子ビ
ーム反射被膜に比べて、シャドウマスクへの電子ビーム
の持つエネルギーの吸収される割合が減少すると同時に
シャドウマスクからの熱放散量が増大する。さらに電子
ビーム照射部から周辺部への熱伝導量が大きくなること
から電子ビームの照射によるシャドウマスクの局部的な
温度上昇が大幅に軽減される。その結果シャドウマスク
の熱変形量が大きく軽減されるためシャドウマスクの蛍
光体の発光に生じる色ズレの防止効果が大幅に向上する
。 第4図は、第1の実施例における電子ビーム反射被膜の
タングステン粉末と酸化ビスマス粉末の重量%混合比と
熱放射率との関係について調べた実験結果を示す特性図
、jIS図は同じ<mlの実施例におけるタングステン
粉末と酸化ビスマス粉末の重量%混合比と局部ドーミン
グによる色ズレ防止効果率の関係についての実験結果を
示す特性図である。これらの結果によると、熱放射率を
最大にするタングステン粉末混合比は、4:1 であり
その場合の熱放射率は0.93であることがわかる。ま
た局部ドーミングによる色ズレ防止効果率も、従来の酸
化ビスマス粒子と水ガラスとからなる電子ビーム反射被
膜の場合の25%から約45%へと約20%増加してお
り、被膜の熱放射率と局部ドーミングの防止効果がよく
対応していることがわかる。第1の実施例における上記
混合比の電子ビーム反射被膜の熱放射率が約0.93で
あるのに対して酸化ビスマス粒子と接着材のみからなる
電子ビーム反射皮膜の熱放射率が約0.83であること
から、この熱放射率の増加がシャドウマスクの温度上昇
抑制に大きく寄与しているものと考えられる。電子ビー
ム反射被膜をタングステン粒子と水ガラスのみとした場
合の熱放射率は約0,89であり、タングステン粉末と
酸化ビスマス粉末の重量%混合比を4=1 とした場合
より明らかに低下している。これはタングステン粉末と
酸化ビスマス粉末とを混合したことによる相乗効果が生
じたものであると考えられる0以上の実験結果からタン
グステン粉末の混合比を20〜90重量%の範囲にする
ことによって、有効な局部ドーミングの防止効果の得ら
れることがわかる。 II4の実施例における電子ビーム反射皮膜の特性につ
いて述べる。 giの実施例における電子ビーム反射皮膜の酸化ビスマ
ス粒子とタングステン粒子の混合比と熱輻射串の関係は
、そのままW4の実施例に当てはまる。jI4の実施例
において特徴的なことは、その電子ビーム反射皮膜を構
成するタングステン粒子の酸化状態と電気伝導度および
熱伝導度の関係にある。まず電子ビーム反射皮膜をシャ
ドウマスクに被着成膜させた後、カラー陰極線管の製造
過程での熱処理工程に相当する温度条件のもとで。 それぞれ大気中および酸化性雰囲気中で熱処理する。こ
うして完成したシャドウマスクの電子ビーム反射皮膜中
のタングステン粒子に生じる各種酸化物、具体的には、
W、WO2、WO2,9,WO3の各成分比をX線解析
法によって求めた結果を第6図に示す、この図によれば
酸化性雰囲気中で熱処理した場合、タングステン粒子の
酸化が著しく抑制されていることがわかる。第7図は、
請談社刊 田部浩三、清山哲部、笛木和雄編「金g酸化
物 調整・物性・触媒作用・無機材料との関連」第20
7頁に記載されたタングステン酸化物の相平衡状態図で
あり、これから熱処理での雰囲気と各酸化物の生成状態
が解る0本発明の第4の実施例における電子ビーム反射
皮膜を電気伝導度の面から調査した結果によれば酸化性
雰囲気中で熱処理した場合と大気中で熱処理した場合と
で、電子ビーム反射被膜の電気抵抗値には、約100万
倍の差が認められ、上記した電子ビーム反射皮膜中のタ
ングステン粉末の酸化状態の差との相関性が歴然と認め
られた。電気伝導度と熱伝導度の間には次のヴイーデマ
ンーフランツ(wledemann−franz)の法
則が知られている。 K = a Tσ ここに、K:熱伝導度 a:定数 T:温度 σ:電気伝導度 このことは電子ビーム反射皮膜を酸化雰囲気中で熱処理
することによって熱伝導度を著しく高めることができる
ことを示しておりこのことによってシャドウマスクの温
度上昇を抑制する効果があることを示している。 【発明の効果】 以上のようにこの発明によればシャドウマスクの電子ビ
ーム反射被膜に酸化ビスマス粒子とタングステン粒子と
を共存させることによって、あるいは酸化ビスマス粒子
、タングステン粒子と部分黒鉛化炭素粒子とを共存させ
ることによって、さらには被着成膜させた電子ビーム反
射被膜を適当な条件で熱処理することによって大きな電
子ビーム反射能力と大きな熱放射能力とを実現持させる
ことができる。また従来から行われている電子ビーム反
射被膜の被着成膜形法であるスプレィ法を使用すること
ができるため、僅かなコストアップで本発明の電子ビー
ム反射被膜を実現できるという著しい効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1およびjfI4の実施例におけ
る電子ビーム反射被膜の断面図、第2図は本発明の第2
の実施例における電子ビーム反射被膜の断面図、vi3
図は本発明の第3の実施例にお番する電子ビーム反射被
膜の断面図、第4図は電子ビーム反射被膜の熱放射率の
特性のタングステン粉末および酸化ビスマス粉末の混合
比との関係を示す特性図、第5図は局部ドーミング防止
効果率の特性のタングステン粉末および酸化ビスマス粉
末との混合比との関係を示す特性図、第6図は第4の実
施例における電子ビーム反射!i2!眼中のタングステ
ンおよび各種タングステン酸化物の分析結果を示す成分
表、第7図はタングステンの酸化物相平衡状態図、第8
図は従来のシャドウマスク式カラー陰極線管の断面図を
それぞれ示す。 図中(3)はシャドウマスク、(7a)は酸化ビスマス
粒子、(7b)は水ガラス、(7c)はタングステン粒
子、(7d)は部分黒鉛化炭素粉末をそれぞれ示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸化ビスマス粒子をタングステン粒子もしくは部
    分黒鉛化炭素粒子とともに水ガラスにでシヤドウマスク
    の電子ビーム照射面上に被着成膜させたことを特徴とす
    るカラー陰極線管。
  2. (2)酸化ビスマス粒子、タングステン粒子と部分黒鉛
    化炭素粒子とを水ガラスでシヤドウマスクの電子ビーム
    照射面上に被着成膜させたことを特徴とするカラー陰極
    線管。
  3. (3)酸化ビスマス粒子とタングステン粒子とを水ガラ
    スでシヤドウマスクの電子ビーム照射面上に被着成膜さ
    せ、酸化性雰囲気中で熱処理することを特徴とするカラ
    ー陰極線管の製造方法。
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