JPH0446196B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、表面がカツトパイル状等に形成され
た植毛フロアマツトの当該植毛部分に深く、且つ
強力に絡み付いた毛屑、糸屑等の細長い屑（以
下、糸状屑という）を除去した後に仕上げ処理を
行なう装置に関し、特に植毛マツトの植毛部分に
絡み付いている糸状屑を回転ブラシで掻き取つた
のちに仕上処理液を植毛マツトに塗布ローラで塗
布するように構成したフロアマツトの仕上処理装
置に関する。

《従来技術》 長期に亘つて使用した植毛フロアマツトには土
や砂などとともに、糸状屑が植毛部分に絡み付い
ている。このうち、土や砂は水洗処理によつて除
去できるが、糸状屑は水先処理では除去しきれな
い。このため従来では、糸状屑は櫛やブラシを用
いて人為的に除去するようにしていた。

このような点に鑑み、本出願人は先に、搬送中
の植毛フロアマツトにローラブラシを作用させて
植毛部分に絡み付いている糸状屑を除去するよう
にした細長屑除去装置を提案した（実願昭61−
168819号（実公平４−6873号））。

《解決しようとする問題点》 ところが、前記先に提案したものでは、フロア
マツトから糸状屑を除去するだけであつたことか
ら、マツトの除塵能力を高めるために帯電処理等
の仕上処理をさせる場合には改めて帯電液塗布装
置等の処理装置で処理しなければならなかつた。

《問題点を解決するための手段》 本発明は、上記問題点を解決して、フロアマツ
トの清掃時に仕上処理まで済ませられるようにし
たマツト清掃装置を提供するもので、そのため
に、ローラブラシよりも搬送方向下手側に仕上処
理液塗布装置を配置し、この仕上処理液塗布装置
の塗布ローラの周面に接触させて多孔質材料製の
液保持材を配置するとともに、この液保持材に周
面を接触させる状態で処理液供給管を塗布ローラ
と平行に配置し、処理液供給管の周面に複数の液
噴射孔を軸心に沿う列状に開口し、処理液供給管
を一定範囲で回転揺動可能に支持させることによ
り、塗布ローラへの処理液供給量を調整可能に構
成したことを特徴としている。

《作用》 本発明では、ローラブラシよりも搬送方向下手
側に仕上処理液塗布装置を配置してあるので、糸
状屑を除去した後の植毛フロアマツトに仕上処理
液を一連の作動で塗布することにはる。また、こ
の仕上処理液塗布装置の塗布ローラの周面に接触
させて多孔質材料製の液保持材を配置するととも
に、この液保持材に周面を接触させる状態で処理
液供給管を塗布ローラと平行に配置し、処理液供
給管の周面に複数の液噴射孔を軸心に沿う列状に
開口し、処理液供給管を一定範囲で回転揺動可能
に支持させることにより、処理液供給量を調整で
きるように構成してあるので、簡単な操作で植毛
フロアマツトに塗着する処理液量を調整変更する
ことができる。

《実施例》 第１図は要部取出し斜視図、第２図は植毛フロ
アマツト清掃装置の一部破断右側面図、第３図は
第２図の要部拡大断面図、第４図は第３図部拡
大図である。

このフロアマツト清掃装置は、ケーシング１内
の上半部に処理マツト挿入側から取込みローラ
２、第一ローラブラシ３、中継ローラ４、第二ロ
ーラブラシ５、帯電液塗布装置６、反転案内板７
が順に配置してあり、第二ローラブラシ５と帯電
液塗布装置６との間を移送案内板８で連結すると
ともに、反転案内板７の下側に処理済マツトをケ
ーシング前面側に送戻す無端ベルト機構によるマ
ツト搬出装置９が配置してある。

取込みローラ２から中継ローラ４に至る間での
第一ローラブラシ３の上側には櫛歯状の下側支持
部材１０と無端ベルト機構１１で構成した上側部
材とからなるマツト移送路１２が配置してあり、
このマツト移送路１２内に第一ローラブラシ３の
線状体１３における先寄部が突入している。ま
た、第二ローラブラシ５の上側には櫛歯状支持腕
１４とカウンタローラ１５が配置してある。各ロ
ーラブラシ３，５の下側にはそれぞれ清掃ブラシ
１６，１７が配置してあり、清掃ブラシ１６，１
７の下側には除塵コーム１８，１９がそれぞれ配
置してある。各清掃ブラシ１６，１７は多角形を
した回転胴２０，２１の周面に、軸方向に延びる
列状の線体束２２，２３が周方向に適当な間隔で
間欠的に植立させてあり、各線体束２２，２３は
その線体先寄部が線体基端部より先行して回転す
るようにく字状に形成してある。

そして、第一ローラブラシ３と、これに対応す
る清掃ブラシ１６及びこの清掃ブラシ１６の線体
束２２から糸状屑を除去する除塵コーム１８は区
画室２４に収容されており、第二ローラブラシ５
と、これに対応する清掃ブラシ１７及びこの清掃
ブラシ１７のブラシから糸状屑を除去する除塵コ
ーム１９は区画室２５に収容されている。これら
両区画室２４，２５は吸引ダクト２６，２７を介
して、ケーシング１内でマツト搬出装置９の下側
に配置した吸引式集塵装置２８にそれぞれ連通さ
せてある。

第二ローラブラシ５と帯電液塗布装置６との間
に配置した移送案内板８は、跳ね上げ揺動可能に
構成してあり、移送案内板８を水平な導入姿勢Ｔ
と、マツト移送系路に対して60度傾斜する短絡姿
勢Ｓとに姿勢切換可能に構成してある。そして、
短絡姿勢Ｓにおいては、第二ローラブラシ５から
送り出されて来たマツトは、傾斜している移送案
内板８の下面に案内されてその下方に位置する処
理済マツト搬出装置９上に植毛面が上向きとなる
姿勢で載置されることになる。

移送案内板８に連続している帯電液塗布装置６
は、収納ボツクス２９の上面からローラ周面が上
方へ突出する状態で回転可能に支持した塗布ロー
ラ３０と、この塗布ローラ３０の下部周面に接触
する状態で配置したスポンジ等の多孔質材料から
なる液保持材３１と、液保持材３１に周面を接触
させる状態で塗布ローラ３０と平行に配置した帯
電液供給管３２とからなり、帯電液供給管３２の
周面には、その軸心に沿う状態で液噴出孔３３が
多数列状に開口させてある。

この帯電液供給管３２は、収納ボツクス２９に
軸心周りで一定角度範囲に亘つて揺動可能に支持
させてあり、その一端開口部を帯電液給送ポンプ
３４に連通させるとともに、他端を蓋部材３５で
閉じ切ることにより、帯電液供給管３２内に供給
された帯電液は液噴出孔３３から液保持材３２に
噴出するようになつている。帯電液供給管３２の
他端部を閉じている蓋部材３５はケーシング１の
上壁に装着した回転操作具３６にたわみ軸３７で
連結してあり、回転操作具３６の操作で帯電液供
給管３２を軸心周りに揺動させることにより、塗
布ローラ３０に対する液噴出孔３３の噴出角度が
変更され、塗布ローラ３０の周面に供給される帯
電液量が調節されることになる。このとき、液噴
出孔３３と塗布ローラ３０との間には液保持材３
１が介在することになるが、この液保持材３１は
多孔質材料で形成されていることから、液噴出孔
３３から間欠的に噴出された帯電液での湿潤状態
を軸方向で均質化する作用を果し、塗布ローラ３
０の周面への塗着量を均等化することができる。
なお、本実施例では帯電液供給管３２を、液噴出
孔３２が塗布ローラ３０の軸心に向く位置から、
下向きに90度回転する位置まで回転揺動できるよ
うに構成してある。

図中符号３８は帯電液塗布装置６の収納ボツク
ス２９から余剰帯電液をタンク３９に戻す戻し管
である。また、塗布ローラ３０及び帯電液給送ポ
ンプ３４は移送案内板８の姿勢切換えに連動して
駆動制御されるように構成してあり、移送案内板
８が短絡姿勢Ｓに切換えられた際、その姿勢変更
をリミツトスイツチ４０が検出することにより、
塗布ローラ３０及び帯電液給送ポンプ３４が駆動
を停止するようになつている。

以上の構成からなる帯電液塗布装置６では帯電
液供給管３２の液噴出孔３３を塗布ローラ３０の
軸心に向けることにより、塗布ローラ３０に塗着
される帯電液量を最大にすることができ、液噴出
孔３３を塗布ローラ３０の軸心に向かう位置から
90度下向きに回転させた位置で、塗布ローラ３０
に塗着される帯電液量を最小にするようにしてあ
る。

《効果》 本発明では、ローラブラシよりも搬送方向下手
側に仕上処理液塗布装置を配置してあるので、糸
状屑を除去した後の植毛フロアマツトに仕上処理
液を一連の作動で塗布することができる。

また、この仕上処理液塗布装置の塗布ローラの
周面に接触させて多孔質材料製の液保持材を配置
するとともに、この液保持材に周面を接触させる
状態で処理液供給管を塗布ローラと平行に配置
し、処理液供給管の周面に複数の液噴射孔を軸心
に沿う列状に開口し、処理液供給管を一定範囲で
回転揺動可能に支持させることにより、処理液供
給量を調整できるように構成してあるので、処理
液供給管を回転させるという簡単な操作で植毛フ
ロアマツトに塗着する処理液量を調整変更するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部取出し斜視図、第２図は植毛フロ
アマツト清掃装置の一部破断右側面図、第３図は
第２図の要部拡大断面図、第４図は第３図部拡
大図である。 １……ケーシング、３……ローラブラシ、６…
…仕上処理液塗布装置、１２……マツト移送路、
１３……３の線状体、３０……塗布ローラ、３１
……液保持材、３２……処理液供給管、３３……
液噴出孔、Ｍ……植毛フロアマツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ケーシング１内で水平軸の周りに回転するロ
   ーラブラシ３の線状体１３の先寄部をローラブラ
   シ３の上側に形成したマツト移送路１２内に突入
   可能に構成し、植毛フロアマツトＭを植毛面がロ
   ーラブラシ３側に位置する状態でマツト移送路１
   ２内を移送し、ローラブラシ３で植毛面に絡み付
   いた糸状屑を除去するように構成した植毛フロア
   マツトの清掃装置において、 ローラブラシ３よりも搬送方向下手側に仕上処
   理液塗布装置６を配置し、この仕上処理液塗布装
   置６の塗布ローラ３０の周面に接触させて多孔質
   材料製の液保持材３１を配置するとともに、この
   液保持材３１に周面を接触させる状態で処理液供
   給管３２を塗布ローラ３０と平行に配置し、処理
   液供給管３２の周面に複数の液噴出孔３３を軸心
   に沿う列状に開口し、処理液供給管３２を一定範
   囲で回転揺動可能に支持させることにより、塗布
   ローラ３０への液供給量を調整可能に構成したこ
   とを特徴とする植毛フロアマツト清掃装置での仕
   上処理液塗布装置。