JPH0429910Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、表面がカツトパイル状等に形成され
た植毛フロアマツトの当該植毛部分に深く、且つ
強力な絡み付いた毛屑、糸屑等の細長い屑（以
下、糸状屑という）を除去する装置に関し、特に
植毛面を下向きにした状態で搬送されている植毛
マツトに回転ブラシを下から作用させ、植毛部分
に絡み付いている糸状屑を回転ブラシで掻き取る
ようにした細長屑除去装置に関する。

《従来技術》 長期に亘つて使用した植毛フロアマツトには土
や砂などとともに、糸状屑が植毛部分に絡み付い
ている。このうち、土や砂は水洗処理によつて除
去できるが、植毛部分に絡み付いた糸状屑は水洗
処理では除去しきれない。このため従来では、糸
状屑は櫛やブラシを用いて人為的に除去するよう
にしていた。

このような点に鑑み、本出願人は先に、搬送中
の植毛フロアマツトにマツト搬送速度よりもその
周面速度が速くなるように回転速度を設定したロ
ーラブラシを作用させて植毛部分に絡み付いてい
る糸状屑を除去するようにした細長屑除去装置を
提案した（実願昭61−168819号（実公平４−6873
号））。

《解決しようとする問題点》 ところが、前記先に提案したものでは、ローラ
ブラシの下側に除塵コームを配置し、ローラブラ
シで掻き取つた糸状屑を除塵コームですき取るよ
うにしてあつたことから、除塵コームがローラブ
ラシの回転抵抗になり、ローラブラシの周面速度
とマツトと搬送速度との速度差が小さくなり、除
塵効率が低下するという問題のあることが判明し
た。

《問題点を解決するための手段》 本考案は、上記問題点を解決して、効率良く糸
状屑を除去することができるようにするもので、
そのために、ローラブラシの下側に清掃ブラシを
配置するとともに、清掃ブラシの下側に除塵コー
ムを配置し、清掃ブラシを回転多角胴の周面に軸
方向に延びる列状の線状束を周方向適当間隔で間
欠状に植立させて形成し、清掃ブラシの線体束を
その線体先寄部が線体基端部より先行して回転で
きるように折曲げ形成したことを特徴としてい
る。

《作 用》 本考案では、ローラブラシの下側に清掃ブラシ
を配置するとともに、清掃ブラシの下側に除塵コ
ームを配置し、清掃ブラシを回転多角胴の周面に
軸方向に延びる列状の線体束を周方向適当間隔で
間欠状に植立させて形成してあるので、ローラブ
ラシの線体部分に清掃ブラシの線状体が間欠的に
作用することになるから、ローラブラシの回転抵
抗が小さくなり、ローラブラシの周面速度とマツ
トの搬送速度との差を大きく維持することができ
るようになる。

また、清掃ブラシの線体部分をその線体先寄部
が線体基端部より先行して回転できるように折曲
げ形成してあるので、清掃ブラシの線体部分はロ
ーラブラシの線体部分の基端寄りに突入して先端
側に抜けることになり、ローラブラシの線体部分
に付着した糸状屑を確実に除去することになる。

《実施例》 第１図は要部取出し斜視図、第２図は細長屑除
去装置の一部破断右側面図、第３図は要部拡大断
面図、第４図は下側支持部材の要部分解斜視図で
ある。

このフロアマツトからの細長屑除去装置は、ケ
ーシング１の上半部内に処理マツト挿入側から取
込ローラ２、第一ローラブラシ３、中継ローラ
４、第二ローラブラシ５、帯電液塗付装置６、反
転案内板７が順に配置してあり、反転案内板７の
下側に処理済マツトをケーシング前面側に送戻す
無端ベルト機構によるマツト搬出装置９が配置し
てある。

取込みローラ２から中継ローラ４に至る間での
第一ローラブラシ３の上側には櫛歯状の下側支持
部材１０と無端ベルト機構１１とからなるマツト
移送路１２が配置してあり、このマツト移送路１
２内に第一ローラブラシ３のブラシ１３における
先寄部が突入している。また、第二ローラブラシ
５の上側には櫛歯状支持腕１４とカウンタローラ
１５が配置してある。各ローラブラシ３，５の下
側にはそれぞれ清掃ブラシ１６，１７が配置して
あり、清掃ブラシ１６，１７の下側には除塵コー
ム１８，１９がそれぞれ配置してある。各清掃ブ
ラシ１６，１７は多角形状に形成した回転胴２
０，２１の周面に、軸方向に延びる列状の線状束
２２，２３を周方向適当間隔で間欠状に植立させ
てあり、各線状束２２，２３はその線体先寄部が
線体基端部より先行して回転できるようにく字状
に形成してある。

第一ローラブラシ３とこれに対応する清掃ブラ
シ１６及びこの清掃ブラシ１６の線体部分から糸
状屑を除去する除塵コーム１８は区画室２４に収
容されており、第二ローラブラシ５とこれに対応
する清掃ブラシ１７及びこの清掃ブラシ１７の線
体部分から糸状屑を除去する除塵コーム１９は区
画室２５に収容されている。これら両区画室２
４，２５は吸引ダクト２６，２７を介して、ケー
シング１内でマツト搬出装置の下側に配置した吸
引式集塵装置２８にそれぞれ連通させてある。

マツト移送路１２を構成する下側支持部材１０
は、ローラーブラシ３の支持軸２９に対して平行
に配置したアングル材３０と、このアングル材３
０に固定支持されたＬ字状の支持ロツド３１とか
らなつている。アングル材３０は、その頂角部に
ロツド挿嵌溝３２が軸方向適当間隔置きに形成さ
れるとともに、立上り壁部分におけるロツド挿嵌
溝３２の下側にボルト挿通孔３３が透設してあ
る。ボルト挿通孔３３に挿嵌されるボルト３４の
頭部にはロツド３１の下端部を挿入する貫通孔３
５がボルト軸心と直交する状態に透設してある。
従って、ロツド３１の下端部を貫通孔３５に挿入
してナツト３６を締付けるとロツド３１の折曲が
り部がロツド挿嵌溝３２に嵌まり込んで支持ロツ
ド３１はアングル材３０に一定の姿勢に支持され
ることになる。一方、マツト移送路１２の上側支
持部材を構成する無端ベルト機構１１は駆動プー
リ３７と従動プーリ３８との間に複数のベルト３
９を巻掛けて構成してあり、各ベルト３９はベル
トテンシヨンスプリング４０で一定の張力となる
ように張り渡してある。

このように構成した糸状屑除去装置では、ロー
ラーブラシ３，５の線体部分１３，１４に清掃ブ
ラシ１６，１７の線状体２２，２３が間欠的に作
用することになるから、ローラーブラシ３，５の
回転抵抗が小さくなり、ローラーブラシ３，５の
周面速度とマツトの搬速速度との差を大きく維持
するうえ、清掃ブラシ１６，１７の線体部分２
２，２３はローラブラシ３，５の線体部分１３，
１４の基端寄り側に突入して先端側に抜けること
になり、ローラブラシ３，５の線体部分１３，１
５に付着した糸状屑を確実に除去することにな
る。

なお、本実施例においては、上側支持部材を構
成している無端ベルト機構１１におけるベルト移
動速度（駆動プーリ３７での周速度）はローラブ
ラシ３の周速度よりもかなり遅くなるように設定
してある。

《効 果》 本考案では、ローラブラシの下側に清掃ブラシ
を配置するとともに、清掃ブラシの下側に除塵コ
ームを配置し、清掃ブラシを回転胴の周面に軸方
向に延びる列状の線体束を周方向適当間隔置きに
植立させて形成してあるので、ローラーブラシの
線体部分に清掃ブラシの線状体が間欠的に作用す
ることになるから、ローラーブラシの回転抵抗が
小さくなり、ローラーブラシの周面速度とマツト
の搬速速度との差を大きく維持することができ
る。

また、清掃ブラシの線体部分をその線体先寄部
が線体基端部より先行して回転できるように折曲
げ形成してあるので、清掃ブラシの線体部分はロ
ーラブラシの線体部分の基端寄に突入して先端側
に抜けることになり、ローラブラシの線体部分に
付着した糸状屑を確実に除去することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部取出し斜視図、第２図は細長屑除
去装置の一部破断右側面図、第３図は要部拡大断
面図、第４図は下側支持部材の分解斜視図であ
る。 １……ケーシング、３……ローラブラシ、１２
……マツト移送路、１３……３線状体、１６……
清掃ブラシ、１８……除塵コーム、２０……１６
の回転胴、２３……１６の線状束、Ｍ……植毛フ
ロアマツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ケーシング１内で水平軸の周りに回転するロー
   ラブラシ３の線状体１３の先寄部をローラブラシ
   ３の上側に形成したマツト移送路１２内に突入可
   能に構成し、植毛フロアマツトＭをその植毛面が
   ローラブラシ３側に位置する状態でマツト移送路
   １２内を移送し、ローラブラシ３で植毛面に絡み
   付いた糸状屑を除去するように構成した植毛フロ
   アマツトの細長屑除去装置において、 ローラブラシ３の下側に清掃ブラシ１６を配置
   するとともに、清掃ブラシ１６の下側に除塵コー
   ム１８を配置し、清掃ブラシ１６を回転多角胴２
   ０の周面に軸方向に延びる列状の線状束２３を周
   方向適当間隔で間欠状に植立させて形成し、清掃
   ブラシ１６の線状束２３をその線体先寄部が線体
   基端部より先行して回転できるように折曲げ形成
   したことを特徴とする植毛フロアマツトの細長屑
   除去装置。