JP3043507U - 一升瓶用仕切り付ケースの洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一升瓶用仕切り付ケースを機械的且つ能率的
に洗浄する。 【解決手段】 一升瓶用仕切り付ケースｗを一定経路上
で搬送するものとしたケース搬送装置３と、前記一定経
路４、４の途中で前記ケースｗの外面をブラッシ毛７ｂ
で摺擦するものとしたケース外面摺擦装置６と、前記一
定経路４、４の最奥部に前記ケースｗの仕切りｓと対応
させて仕切り目ｓ１と同数の回転駆動軸９を突出させ、
これら各軸９の先端に前記ケースｗの内面を摺擦するた
めのスポンジ若しくはブラッシ毛などの摺擦具１０を固
定したものとしたケース内面摺擦装置８と、前記一定経
路４、４途中の適宜個所に配設された水噴射手段１１、
１２とを備えたものとなす。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一升瓶の搬送に使用される仕切り付ケースを機械的に洗浄するもの とした洗浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

複数の一升瓶を纏めて搬送するさいに使用される図３に示すような一升瓶用仕 切り付樹脂ケースは現存している。このケースは一本の一升瓶ｃが挿入される区 画を複数形成するための仕切りｓを内部に設け、外面には補強のための図示しな いリブを多数設けたものとなされている。

【０００３】 この種のケースは酒造場などで多く使用されるが、使用中に土埃が滞積するな どして汚れるため、新しく出荷すべき一升瓶を入れるような場合は洗浄すること が必要となるのであり、この洗浄は、従来では、手道具であるブラッシを使用す るなどして専ら手作業により行っている。

【０００４】 ところが、上記ケースは内部に仕切りｓが存在し、しかも外面には補強用リブ による多数の凹凸が存在し、また土埃などは手の届き難い仕切り目ｓ１などの隅 部に集中して滞積するため、その洗浄除去が行い難くて手間がかかるのであり、 また酒造場などではその取扱い数が数百に及ぶこともあって、その手間は多大な ものとなるのである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記のような一升瓶用仕切り付ケースを機械的且つ能率的に洗浄で きる洗浄装置を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案では、一升瓶用仕切り付ケースを一定経路上で 搬送するものとしたケース搬送装置と、前記一定経路の途中で前記ケースの外面 をブラッシ毛で摺擦するものとしたケース外面摺擦装置と、前記一定経路の最奥 部に前記ケースの仕切りと対応させて仕切り目と同数の回転駆動軸を突出させ、 これら各軸の先端に前記ケースの内面を摺擦するためのスポンジ若しくはブラッ シ毛などの摺擦具を固定したものとしたケース内面摺擦装置と、前記一定経路途 中の適宜個所に配設された水噴射手段とを備えた構成とする。

【０００７】 この考案に於いて、ケース外面摺擦装置やケース内面摺擦装置は前記ケースの 内外面に滞積した土埃などを効果的に除去するものとなる。このさい、回転駆動 軸の先端に固定された摺擦具はケース内の仕切りの奥部まで能率的に洗浄する。

【０００８】 上記考案は次のように具体化するのであって、即ち、ケース搬送装置は、一升 瓶用仕切り付ケースを一定経路上で往復搬送するものとなす。

【０００９】 またケース外面摺擦装置は、細棒体の周面にブラッシ毛を植設した直状ブラッ シの四本を方形枠状に配設すると共に、各直状ブラッシを概ねその細棒体の長手 方向へ往復作動させる構成となす。

【００１０】 さらに水噴射手段は、ケース外面摺擦装置とケース内面摺擦装置のそれぞれの 摺擦作用個所へ向けて水を噴射するものとした複数の水噴射ノズルを備え、この ノズルには貯水タンク内の貯留水が圧送されると共にこのノズルから噴射された 水は貯水タンク内へ環流される構成となす。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、図１〜図３を参照して、本考案に係る洗浄装置の実施例を説明する。 これらの図に於いて、１は水平台であり、２は水平台１の前部１ａを除いた部 位の上方及び側方を包囲した箱形カバーで、その前面壁２ａには洗浄すべき一升 瓶用仕切り付樹脂ケースｗの通過できる開口ａが設けてある。

【００１２】 ３は水平台１上に設けたケース搬送装置で、一升瓶用仕切り付樹脂ケースｗを 一定経路上で搬送するものとなしてあり、具体的には、水平台１上面の前後方向 ｆ１へ二本の案内軌道４、４を設けると共に、これら案内軌道４、４上を一定間 隔を保持して前後方向ｆ１へ往復走行駆動される一対の挟持搬送体５ａ、５ｂ（ 図２参照）を設け、この一対の挟持搬送体５ａ、５ｂの相互間に前記ケースが嵌 合される構成となす。ｂは弾性部材で一対の挟持搬送体５ａ、５ｂの相互間に嵌 合された前記ケースｗの遊動を規制するものである。

【００１３】 ６は案内軌道４、４の長さ途中に設けたケース外面摺擦装置で前記ケースｗの 外面を摺擦するものとなしてあり、具体的には、図２に示すように細棒体７ａの 周面にブラッシ毛７ｂを植設した直状ブラッシ７の四本を方形枠状に配置すると 共に、各棒体７ａの両端を図示しない駆動機構に保持させ、この駆動機構により 各直状ブラッシ７を概ねその細棒体７ａの長手方向ｆ２へ往復作動させる構成と なす。

【００１４】 ８は案内軌道４、４の最奥部に設けたケース内面摺擦装置で前記ケースｗ内面 を摺擦するものとしてあり、具体的には次のようになしてある。

【００１５】 即ち、箱形カバー２の後面壁２ｂ側から軸受筒９ａを介し複数の回転駆動軸９ を前記ケース８の仕切り目ｓ１と対応した配置として水平前向きへ突出させる。 図示例では、回転駆動軸９の数は仕切り目の数が６個であるからこれと同じ数の ６本とする。これら各軸９の先端には前記ケース８の内面を摺擦するものとした スポンジ板からなる摺擦具１０を固定金具１０ａを介して回転駆動軸９に沿わせ た状態に固定する。この摺擦具１０は回転駆動軸９と同じ方向に固定される軸体 の周面及び前面にブラッシ毛を植設したブラッシとしても差し支えない。

【００１６】 上記ケース外面摺擦装置６の直状ブラッシ７群の外方側で箱形カバー２の内方 には、ケース外面摺擦装置６の中央へ向けて水を拡散状に噴霧するものとした複 数の水噴射ノズル１１が設けてあり、またケース内面摺擦装置８の摺擦具１０群 の外方で箱形カバー２の内方には摺擦具１０群の中央へ向けて水を拡散状に噴霧 するものとした複数の水噴射ノズル１２が設けてある。

【００１７】 そして水平台１の内方には図示しない貯水タンク及び、このタンク内の水を水 噴射ノズル１１、１２へ供給する図示しない送水ポンプが設けてあり、また水噴 射ノズル１１、１２から噴射された水は前記タンク内へ環流する構成となしてあ る。

【００１８】 １３ａは水平台１に固定された比較的低い側部カバーで、箱形カバー２により 包囲されてない案内軌道４、４部分の側部周辺を包囲するものとなしてあり、ま た１３ｂはヒンジ１４を介して箱形カバー２に揺動操作可能に装着された開閉カ バーで、箱形カバー２に包囲されてない案内軌道４、４部分の上部周辺を遮蔽す るものとなしてある。

【００１９】 上記のように構成した本考案品の使用例及びその作動を説明すると、次のとお りである。

【００２０】 作業者は貯水タンクに一定量の水を張り込むと共に、送水ポンプを作動させて 水噴射ノズル１１、１２から水を噴射させる。 次に開閉カバー１３ｂを開放操作し、図２に示すように一対の挟持搬送体５ａ 、５ｂの間に洗浄すべき一升瓶用仕切り付樹脂ケースｗをその開口が案内軌道４ 、４の奥側へ向く横倒し姿勢として嵌合させ、再び前記カバー１３ｂを戻し操作 して閉鎖状態とする。

【００２１】 この後、一対の挟持搬送体５ａ、５ｂの駆動機構を作動させるのであり、これ により挟持搬送体５ａ、５ｂは前記ケースｗを案内軌道４、４の後方（奥部側） へ向けてゆっくりと移動させるように作動するものとなり、また挟持搬送体５ａ 、５ｂの駆動に関連してケース外面摺擦装置６及びケース内面摺擦装置８が適宜 作動される。

【００２２】 挟持搬送体５ａ、５ｂの後方への移動が進行すると、前記ケースｗは水噴射ノ ズル１１で水を噴霧されつつ四角枠状に配置された直状ブラッシ７群の内側を通 過するのであり、この通過中に、直状ブラッシ７群が数ｃｍ程度のストロークで 細棒体７ａの長手方向へ往復作動されて前記ケースｗの外面を摺擦し、ケースｗ 外面の汚れを除去する。

【００２３】 続いて、前記ケースｗは水噴射ノズル１２に水を噴霧されつつ、さらに後方へ 移動されるのであり、この移動により、一定位置で回転している回転駆動軸９及 び摺擦具１０群は前記ケースｗの開口から徐々にその最奥部まで入り込むものと なり、この過程で、各摺擦具１０が前記ケースｗの周壁内面及び、各仕切り目ｓ １の内面及び内底面を摺擦し、ケース内面全体の汚れを除去する。

【００２４】 この後、一対の挟持搬送体５ａ、５ｂはこれまでとは逆に前記ケースｗを案内 軌道４、４の前方へ向けてゆっくりと移動させるものとなり、これにより前記ケ ースｗはこれまでの作用を逆順に付与され、仕上的に洗浄されるものとなる。

【００２５】 こうして一対の挟持搬送体５ａ、５ｂが元位置に復帰すると、これら挟持搬送 体５ａ、５ｂの駆動は停止され、作業者による次の作動指令に備える。 この停止中に、作業者は開閉カバー１３ｂを開放操作して洗浄済みの前記ケー スｗを取り出し、必要に応じ、次に洗浄すべき一升瓶用仕切り付樹脂ケースｗを 一対の挟持搬送体５ａ、５ｂに嵌合させ、上記した洗浄作動を再び行わせる。

【００２６】 このように一対の挟持搬送体５ａ、５ｂへ一升瓶用仕切り付樹脂ケースｗを嵌 合させては、挟持搬送体５ａ、５ｂの駆動機構に作動指令を付与することを繰り 返すことにより、一升瓶用仕切り付樹脂ケースは次々と洗浄されるのである。 なお洗浄作業が進行するに伴って、貯水タンク内の水は徐々に汚濁するものと なるが、数百個程度のケースを洗浄するには何等支障とならない。

【００２７】

【考案の効果】

以上の如く構成した本考案によれば、一升瓶用仕切り付ケースを機械的且つ能 率的に洗浄することができるものである。

【００２８】 そして請求項２に記載のものによれば、装置の前後長さが短いものとなり、請 求項３に記載のものによれば、前記ケースの外面を能率的且つ効果的に洗浄でき るものとなり、請求項４に記載のものによれば、少ない水で効果的な洗浄が行え るものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る洗浄装置を示す図である。

【図２】上記洗浄装置の説明図である。

【図３】上記洗浄装置で洗浄される一升瓶用仕切り付樹
脂ケースを示す図である。

【符号の説明】

３ ケース搬送装置 ６ ケース外面摺擦装置 ７ 直状ブラッシ ７ａ 細棒体 ７ｂ ブラッシ毛 ８ ケース内面摺擦装置 ９ 回転駆動軸 １０ 摺擦具 １１、１２ 水噴射ノズル（水噴射手段） ｓ 仕切り ｓ１ 仕切り目 ｗ 一升瓶用仕切り付樹脂ケース

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一升瓶用仕切り付ケースを一定経路上で
   搬送するものとしたケース搬送装置と、前記一定経路の
   途中で前記ケースの外面をブラッシ毛で摺擦するものと
   したケース外面摺擦装置と、前記一定経路の最奥部に前
   記ケースの仕切りと対応させて仕切り目と同数の回転駆
   動軸を手前側へ向けて突出させ、これら各軸の先端に前
   記ケースの内面を摺擦するためのスポンジ若しくはブラ
   ッシ毛などの摺擦具を固定したものとしたケース内面摺
   擦装置と、前記一定経路途中の適宜個所に配設された水
   噴射手段とを備えたことを特徴とする一升瓶用仕切り付
   ケースの洗浄装置。
2. 【請求項２】 ケース搬送装置が、一升瓶用仕切り付ケ
   ースを一定経路上で往復搬送する構成であることを特徴
   とする請求項１記載の一升瓶用仕切り付ケースの洗浄装
   置。
3. 【請求項３】 ケース外面摺擦装置が、細棒体の周面に
   ブラッシ毛を植設した直状ブラッシの四本を方形枠状に
   配設すると共に、各直状ブラッシを概ねその細棒体の長
   手方向へ往復作動させる構成であることを特徴とする請
   求項１又は２記載の一升瓶用仕切り付ケースの洗浄装
   置。
4. 【請求項４】 水噴射手段が、ケース外面摺擦装置とケ
   ース内面摺擦装置のそれぞれの摺擦作用個所へ向けて水
   を噴射するものとした複数の水噴射ノズルを備え、この
   ノズルには貯水タンク内の貯留水が圧送されると共にこ
   のノズルから噴射された水は貯水タンク内へ環流される
   構成であることを特徴とする請求項１、２又は３記載の
   一升瓶用仕切り付ケースの洗浄装置。