JPH0446014Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、屋根下地や壁下地などに使用する建
築用下地材に関する。

家屋の屋根や壁を施工する場合、断熱、保温、
防音、防水などを目的として、屋根材や壁材の内
側に下地材が使用される。

（従来の技術） 従来、この種の下地材としてはアスフアルト
紙、アスベスト紙、ガラス繊維シート、アルミニ
ウムシートなどの建築用シート基材が汎用されて
いる。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、かかる建築用シート基材を使用した
ものでは、シート基材が可撓性であるため施工作
業性がよいという利点を有するものの、断熱、保
温、防音の点で不充分である。（問題点を解決す
るための手段） 本考案は、上記の如き従来の建築用シート基材
からなる下地材の有する欠点を除去した建築用下
地材を提供するものである。

以下、図面を参照しながら本考案を説明する。
第１図において、１は建築用シート基材であつ
て、従来と同様なアスフアルト紙、アスベスト
紙、ガラス繊維シート、アルミニウムシートなど
が使用される。２は合成樹脂管状細条であつて、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂からなり、一
般に直径が３〜５mm程度のストロー状の管状細条
が使用される。

上記の管状細条２の多数本が、シート基材１の
平面に平行に並べられているが、この管状細条２
は殆んど密接した状態で並べられていてもよく、
一定の隙間をあけた状態で並べられていてもよ
い。また管状細条２はシート基材１の片面のみな
らず両面に並べられてもよく、また平行に並べら
れた多数本の管状細条２を、両面からサンドイツ
チ状にシート基材１で挟んだ状態となしてもよ
い。しかして、管状細条２とシート基材１とは、
細条の長さ方向と交差する方向に細帯状に一定の
間隔をおいて扁平に熱圧着により一体化されてい
る。３は熱圧着部であつて、この扁平な細帯状の
熱圧着幅は一般に３〜10mm程度になされ、また熱
圧着部３は長さ方向へ20〜100mm程度の間隔をお
いて多数形成されている。

上記の如く、管状細条２とシート基材１とが熱
圧着されることにより、相隣る熱圧着部３の間に
ある菅状細条２の管状部分には空気が封入された
状態となり、かくして、本考案の建築用下地材４
が構成される。

なお、かかる建築用下地材は、建築用シート基
材の上に多数本の菅状細条を案内溝付きロール等
の整列装置で平行に並べ、これをインパルスシー
ラー等の熱圧着装置により、間隔をおいて熱圧着
するだけで連続的に効率よく製造することができ
る。

（考案の作用及び効果） 本考案の建築用下地材は上述の如く構成されて
おり、建築用シート基材面に多数本の管状細条が
平行に並べられ、しかも熱圧着により各菅状細条
には空気が封入されているので、この空気層及び
各細条間の空〓部分および各細条とシート基材間
の空隙部分の作用により断熱及び保温効果が向上
し、結露防止もなされる。また上記の空気層及び
各細条間の空隙部分は防音作用もあり、各管状細
条により形成される表面の波状凹凸の作用と相俟
つて防音効果が向上する。

また、シート基材と管状細条とが細条の長さ方
向と交差する方向に間隔をおいて扁平に熱圧着に
より一体化されて菅状細条がシート基材により補
強されているので、かかる建築用下地材は各細条
に沿つた方向のみならず、これと交差する扁平な
熱圧着部に沿つて自由に折り曲げたり巻回したり
しても熱圧着部が破損されず、施工作業性も良好
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一例を示す一部切欠斜視図で
ある。 １……建築用シート基材、２……合成樹脂菅状
細条、３……熱圧着部、４……建築用下地材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建築用シート基材１の少なくとも片面に多数本
   の合成樹脂管状細条２が平行に並 べられ、この
   細条２とシート基材１とが細条２の長さ方向と交
   差する方向に細帯状に間隔をおいて扁平に熱圧着
   により一体化され、この熱圧着部３と熱圧着部３
   との間の管状細条には空気が封入されていること
   を特徴とする建築用下地材。