JPH0445Y2 - - Google Patents
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- JPH0445Y2 JPH0445Y2 JP11870885U JP11870885U JPH0445Y2 JP H0445 Y2 JPH0445 Y2 JP H0445Y2 JP 11870885 U JP11870885 U JP 11870885U JP 11870885 U JP11870885 U JP 11870885U JP H0445 Y2 JPH0445 Y2 JP H0445Y2
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- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Description
産業上の利用分野
本考案は、排ガスを回収するOG式排ガス処理
設備を有する転炉(以下OG式転炉という)によ
り低窒素鋼、とりわけ炭素濃度0.10%以下の低窒
素鋼を製造する装置に関する。 従来の技術 窒素は冷延鋼板の引張り強さ、降状点、伸び等
機械的特性、加工用熱延鋼板の歪時効、厚鋼板の
靭性、溶接部の靭性、焼入れ性等に影響し、ま
た、連続鋳造スラブの表面ヨコヒビワレの発生に
も影響する。これらを改善するには鋼中の窒素濃
度を低下させることが必要である。低窒素鋼の製
造においては、転炉で窒素濃度の低い粗溶鋼を得
ることが重要であり、できるだけ空気を遮断した
状態で吹錬することが必要である。 第4図は従来のOG式転炉の構成の説明図であ
る。同図において、OG式転炉は転炉2本体、ラ
ンス1、フード3および該フード3から接続する
排ガス排出路により構成され、該排ガス排出路は
炉側から順にダンパー5,6、流量計8、吸引フ
アン4、逆止器7を有し、ガスホルダ(図示せ
ず)に通じている。吸引フアン4と逆止器7との
間には緊急時ガス放散用の放散塔9が取り付けら
れている。 以上のようなOG式転炉で低窒素鋼を製造する
には空気中の窒素が溶鋼に吸収されるのを防ぐこ
とが必要で、通常は転炉2炉口部の圧力すなわち
炉口圧が大気圧に対して正圧となる正圧操業を実
施し、空気の炉内への侵入を極力防止する。ここ
に正圧操業とは炉口圧が+2〜+5mmH2Oの範
囲での操業をいい、+2mmH2O未満では炉口から
の空気の吸い込みが大きく、+5mmH2Oを越える
と炉口からのガスの吹き出しが大きい。しかし、
上記の正圧操業を吹錬の全期間を通して実施しよ
うとしても、吸引フアンの容量は酸素と送入原料
中のCとの反応速度すなわち脱炭速度が一定値を
示す脱炭最盛期における発生ガス量に合せ大きく
とつているためサージング限界流量も大きく、炭
素濃度の減少に伴い発生ガス量が減少する脱炭末
期では、回転数制御やダンパー制御を実施しても
吸引フアンのサージング限界流量がガス発生量を
上回るので負圧となり、炉口部からの空気の流入
量が増大し、炉内の窒素分圧は上昇し、鋼中窒素
濃度は増大する。 第5図イ,ロおよびハは上記の炭素濃度、炉口
圧およびガス流量の吹錬開始から終了までの経時
変化を示した線図である。横軸は同図イ,ロおよ
びハに共通で吹錬開始から終了までの時間経過を
示す。同図イにおいて、縦軸は炭素濃度を示す。
該炭素濃度は脱炭反応により次第に減少し、吹錬
開始時の約4.5%から吹錬終了時には0.1%以下に
なる。同図ロにおいて、縦軸は炉口圧を示す。該
炉圧口は炉口、すなわち第4図の転炉2の上方で
あつてフード3の入口であるP点における圧力を
大気圧を基準として示したもので、吹錬開始直後
は発生ガスが少なく、吸引フアンはサージング限
界以上の流量で運転されるため負圧であるが、吹
錬が進むにつれて脱炭反応その他の酸化反応が活
発になり正圧となる。しかし吹錬末期になると炭
素濃度が減少し、それにつれて発生ガス量が減少
し、サージング限界流量以上で運転される吸引フ
アンの流量が前記発生ガス量を上回り再度負圧を
示す。同図ハは脱炭反応その他の酸化反応による
発生ガス量、炉口からの侵入空気量および流量計
8で測定される排ガス流量の相対的な関係を示し
た線図である。 いま、発生ガス量をQG、排ガス流量をQT、炉
口部の侵入空気量をQairとすると、発生ガス中の
COは反応式CO+1/2O2=CO2にしたがつて侵入 空気中のO2と反応してCO2になるので反応の前後
で発生ガス量自体には変化はなく、侵入空気中の
O2はすべて消費され残つた4/5QairのN2が排ガス
流量に加えられることになる。すなわち、 QT=QG+4/5Qair ……(1) となる。(1)式において吸引フアンを安定稼動させ
るためには排ガス流量QTはサージング限界流量
よりも大きな値でなければならず、低窒素鋼の吹
錬で発生ガス量QGが減少した場合Qairを増大させ
なければならない。同図ハにおいて斜線部が4/5
Qairを表わし、吹錬末期において急激に増大す
る。 上記のような従来のOG式転炉の欠点に対し
種々の検討がなされ、例えば特開昭52−101619号
公報では、吹錬の後半ガス発生量が減少し始めた
時期に送酸量を10%程度増し、吹止炭素量0.20%
以上、吹止温度は(出鋼目標温度−20℃)以上で
一旦吹止し、かつ再吹錬する最初の送酸量を鋼浴
攪拌を起さない程度に絞つて炉内を酸素で置換
し、その後規定送酸量に上げて吹錬を行なう方法
が提案されている。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記提案の方法を炭素濃度0.10
%以下の例えば0.05%の低窒素鋼の精錬に適用し
た場合には、通常の転炉でのガス発生量は脱炭最
盛期の1/3以下で、送酸量10%程度増量しただけ
では脱炭末期の発生ガス量の減少には追従不可能
であり、また炭素濃度が低い条件下で送酸量を増
加すると鉄の酸化量が増加して鉄歩留が低下し、
スラグ中の酸化鉄量が増加することにより炉体耐
火物の損耗が増大する。 また、吹錬を一旦停止し、成分、温度を確認し
た後吹錬を再開する時に炉内を酸素で置換する場
合は、転炉能率の低下、吹錬時間の延長による炉
体耐火物損耗の増大、余分の酸素を必要とする等
多くの問題がある。 本発明は上記従来の問題を解決することを目的
とする。 問題点を解決するための手段 本考案は上記目的をもつてなされたものであつ
て、転炉に付設されたOG式排ガス処理設備の吸
引フアン出側の排ガス排出路中から入側の排ガス
排出路中へ連絡管を設けてなる低窒素鋼の製造装
置に関する。 以下に本考案を詳細に説明する。 第1図は本考案の装置の一例の説明図である。
本考案の装置は第4図に示した従来のOG式転炉
と同様に、転炉2本体、ランス1、フード3およ
び該フード3から接続する排ガス排出路により構
成される。該排ガス排出路の放散塔9の三方弁1
0の後方部から炉口圧制御用のダンパー6の入側
へ連結管11が設けられ、該連結管11および放
散塔9のダクトに開度の遠隔制御が可能なダンパ
ー12,13が設置され、更に上記連結管11内
を通過するガス(以下循環ガスという)をサンプ
リングし、分析する警報器付きの分析装置14が
上記ダンパー12に隣接して炉側に設けられてい
る。 作 用 上記のように構成された本考案の装置におい
て、排ガス流量QTが脱炭最盛期の排ガス流量QT
とサージング限界流量との間のあらかじめ設定し
た流量まで減少した時点で、前記連結管11を介
して排ガスの一部を炉口圧制御用のダンパー6の
入側へ戻し循環させ、該連結管11に設けたダン
パー12により排ガス流量を設定値に調整すると
ともに、炉口圧制御用のダンパー6により炉口圧
を+2〜+5mmH2Oに制御しつつ吹錬を行なう。 第2図は上記のような吹錬を実施したときの経
時変化を示す線図で、同図イは炭素濃度、同図ロ
は炉口圧、同図ハはガス流量を示す。上記の吹錬
を実施した結果、前記第5図に示した炉口圧およ
びガス流量の経時変化を表わした線図は第2図の
ように改善される。すなわち同図ロに示すよう
に、吹錬末期で発生ガス量が減少する直前から排
ガスの一部を循環させることにより炉口圧が負圧
になるのを避け正圧を維持することができる。ま
た同図ハに示すように、図中の黒塗り部Aに相当
する排ガスを循環させれば、排ガス流量QTはQR
を循環ガス量とすると、 QT=QG+4/5Qair+QR ……(2) となり、発生ガス量QGの減少を侵入空気ではな
く循環ガスで補い、吸引フアン4のサージング限
界流量を上回る排ガス流量QTとすることができ
る。従つて炉口からの侵入空気Qairを増加させる
ことなく吹錬を続けることが可能となる。 上記のように、本考案により空気の炉内への侵
入が防止され溶鋼への窒素の吸収が抑制されて、
低窒素鋼を製造することができる。 なお、ここでいうOG式転炉のなかには通常の
純酸素上吹転炉の他に炉底に底吹ガス吹込口を付
設した複合吹錬転炉あるいは上下吹転炉も含む。 実施例 以下実施例にもとづいて説明する。 実施例 1 250トン上底吹転炉を用い本考案の装置と従来
の装置について比較試験を行なつた。上吹送酸量
は42000Nm3/Hr、底吹CO2量は1200Nm3/Hr
で、排ガス吸引フアンの定格容量は160000Nm3/
Hr、サージング限界流量は60000Nm3/Hrであ
る。溶銑率はいずれも90%で、溶銑の化学成分は
第1表に示す。なお本考案の装置においては、吹
錬末期の2分間排ガスの一部を循環し、排ガス流
量および炉口圧を制御しつつ吹錬を行なつた。 第2表は上記試験結果をまとめたもので、排ガ
ス流量QTと吹錬終了時の化学成分を示している。
同表の結果から、吹錬末期2分間の排ガス流量は
本考案装置、従来装置のいずれにおいても見かけ
上は変らないが、従来装置では発生ガス量の減少
を炉口からの侵入空気で補つているのに対し、本
考案装置では循環ガスにより炉口圧を正圧に保ち
炉口からの空気の侵入を抑えており、その結果窒
素濃度が従来装置では18ppmであるのに対し、本
考案装置では12ppmと減少していることがわか
る。
設備を有する転炉(以下OG式転炉という)によ
り低窒素鋼、とりわけ炭素濃度0.10%以下の低窒
素鋼を製造する装置に関する。 従来の技術 窒素は冷延鋼板の引張り強さ、降状点、伸び等
機械的特性、加工用熱延鋼板の歪時効、厚鋼板の
靭性、溶接部の靭性、焼入れ性等に影響し、ま
た、連続鋳造スラブの表面ヨコヒビワレの発生に
も影響する。これらを改善するには鋼中の窒素濃
度を低下させることが必要である。低窒素鋼の製
造においては、転炉で窒素濃度の低い粗溶鋼を得
ることが重要であり、できるだけ空気を遮断した
状態で吹錬することが必要である。 第4図は従来のOG式転炉の構成の説明図であ
る。同図において、OG式転炉は転炉2本体、ラ
ンス1、フード3および該フード3から接続する
排ガス排出路により構成され、該排ガス排出路は
炉側から順にダンパー5,6、流量計8、吸引フ
アン4、逆止器7を有し、ガスホルダ(図示せ
ず)に通じている。吸引フアン4と逆止器7との
間には緊急時ガス放散用の放散塔9が取り付けら
れている。 以上のようなOG式転炉で低窒素鋼を製造する
には空気中の窒素が溶鋼に吸収されるのを防ぐこ
とが必要で、通常は転炉2炉口部の圧力すなわち
炉口圧が大気圧に対して正圧となる正圧操業を実
施し、空気の炉内への侵入を極力防止する。ここ
に正圧操業とは炉口圧が+2〜+5mmH2Oの範
囲での操業をいい、+2mmH2O未満では炉口から
の空気の吸い込みが大きく、+5mmH2Oを越える
と炉口からのガスの吹き出しが大きい。しかし、
上記の正圧操業を吹錬の全期間を通して実施しよ
うとしても、吸引フアンの容量は酸素と送入原料
中のCとの反応速度すなわち脱炭速度が一定値を
示す脱炭最盛期における発生ガス量に合せ大きく
とつているためサージング限界流量も大きく、炭
素濃度の減少に伴い発生ガス量が減少する脱炭末
期では、回転数制御やダンパー制御を実施しても
吸引フアンのサージング限界流量がガス発生量を
上回るので負圧となり、炉口部からの空気の流入
量が増大し、炉内の窒素分圧は上昇し、鋼中窒素
濃度は増大する。 第5図イ,ロおよびハは上記の炭素濃度、炉口
圧およびガス流量の吹錬開始から終了までの経時
変化を示した線図である。横軸は同図イ,ロおよ
びハに共通で吹錬開始から終了までの時間経過を
示す。同図イにおいて、縦軸は炭素濃度を示す。
該炭素濃度は脱炭反応により次第に減少し、吹錬
開始時の約4.5%から吹錬終了時には0.1%以下に
なる。同図ロにおいて、縦軸は炉口圧を示す。該
炉圧口は炉口、すなわち第4図の転炉2の上方で
あつてフード3の入口であるP点における圧力を
大気圧を基準として示したもので、吹錬開始直後
は発生ガスが少なく、吸引フアンはサージング限
界以上の流量で運転されるため負圧であるが、吹
錬が進むにつれて脱炭反応その他の酸化反応が活
発になり正圧となる。しかし吹錬末期になると炭
素濃度が減少し、それにつれて発生ガス量が減少
し、サージング限界流量以上で運転される吸引フ
アンの流量が前記発生ガス量を上回り再度負圧を
示す。同図ハは脱炭反応その他の酸化反応による
発生ガス量、炉口からの侵入空気量および流量計
8で測定される排ガス流量の相対的な関係を示し
た線図である。 いま、発生ガス量をQG、排ガス流量をQT、炉
口部の侵入空気量をQairとすると、発生ガス中の
COは反応式CO+1/2O2=CO2にしたがつて侵入 空気中のO2と反応してCO2になるので反応の前後
で発生ガス量自体には変化はなく、侵入空気中の
O2はすべて消費され残つた4/5QairのN2が排ガス
流量に加えられることになる。すなわち、 QT=QG+4/5Qair ……(1) となる。(1)式において吸引フアンを安定稼動させ
るためには排ガス流量QTはサージング限界流量
よりも大きな値でなければならず、低窒素鋼の吹
錬で発生ガス量QGが減少した場合Qairを増大させ
なければならない。同図ハにおいて斜線部が4/5
Qairを表わし、吹錬末期において急激に増大す
る。 上記のような従来のOG式転炉の欠点に対し
種々の検討がなされ、例えば特開昭52−101619号
公報では、吹錬の後半ガス発生量が減少し始めた
時期に送酸量を10%程度増し、吹止炭素量0.20%
以上、吹止温度は(出鋼目標温度−20℃)以上で
一旦吹止し、かつ再吹錬する最初の送酸量を鋼浴
攪拌を起さない程度に絞つて炉内を酸素で置換
し、その後規定送酸量に上げて吹錬を行なう方法
が提案されている。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記提案の方法を炭素濃度0.10
%以下の例えば0.05%の低窒素鋼の精錬に適用し
た場合には、通常の転炉でのガス発生量は脱炭最
盛期の1/3以下で、送酸量10%程度増量しただけ
では脱炭末期の発生ガス量の減少には追従不可能
であり、また炭素濃度が低い条件下で送酸量を増
加すると鉄の酸化量が増加して鉄歩留が低下し、
スラグ中の酸化鉄量が増加することにより炉体耐
火物の損耗が増大する。 また、吹錬を一旦停止し、成分、温度を確認し
た後吹錬を再開する時に炉内を酸素で置換する場
合は、転炉能率の低下、吹錬時間の延長による炉
体耐火物損耗の増大、余分の酸素を必要とする等
多くの問題がある。 本発明は上記従来の問題を解決することを目的
とする。 問題点を解決するための手段 本考案は上記目的をもつてなされたものであつ
て、転炉に付設されたOG式排ガス処理設備の吸
引フアン出側の排ガス排出路中から入側の排ガス
排出路中へ連絡管を設けてなる低窒素鋼の製造装
置に関する。 以下に本考案を詳細に説明する。 第1図は本考案の装置の一例の説明図である。
本考案の装置は第4図に示した従来のOG式転炉
と同様に、転炉2本体、ランス1、フード3およ
び該フード3から接続する排ガス排出路により構
成される。該排ガス排出路の放散塔9の三方弁1
0の後方部から炉口圧制御用のダンパー6の入側
へ連結管11が設けられ、該連結管11および放
散塔9のダクトに開度の遠隔制御が可能なダンパ
ー12,13が設置され、更に上記連結管11内
を通過するガス(以下循環ガスという)をサンプ
リングし、分析する警報器付きの分析装置14が
上記ダンパー12に隣接して炉側に設けられてい
る。 作 用 上記のように構成された本考案の装置におい
て、排ガス流量QTが脱炭最盛期の排ガス流量QT
とサージング限界流量との間のあらかじめ設定し
た流量まで減少した時点で、前記連結管11を介
して排ガスの一部を炉口圧制御用のダンパー6の
入側へ戻し循環させ、該連結管11に設けたダン
パー12により排ガス流量を設定値に調整すると
ともに、炉口圧制御用のダンパー6により炉口圧
を+2〜+5mmH2Oに制御しつつ吹錬を行なう。 第2図は上記のような吹錬を実施したときの経
時変化を示す線図で、同図イは炭素濃度、同図ロ
は炉口圧、同図ハはガス流量を示す。上記の吹錬
を実施した結果、前記第5図に示した炉口圧およ
びガス流量の経時変化を表わした線図は第2図の
ように改善される。すなわち同図ロに示すよう
に、吹錬末期で発生ガス量が減少する直前から排
ガスの一部を循環させることにより炉口圧が負圧
になるのを避け正圧を維持することができる。ま
た同図ハに示すように、図中の黒塗り部Aに相当
する排ガスを循環させれば、排ガス流量QTはQR
を循環ガス量とすると、 QT=QG+4/5Qair+QR ……(2) となり、発生ガス量QGの減少を侵入空気ではな
く循環ガスで補い、吸引フアン4のサージング限
界流量を上回る排ガス流量QTとすることができ
る。従つて炉口からの侵入空気Qairを増加させる
ことなく吹錬を続けることが可能となる。 上記のように、本考案により空気の炉内への侵
入が防止され溶鋼への窒素の吸収が抑制されて、
低窒素鋼を製造することができる。 なお、ここでいうOG式転炉のなかには通常の
純酸素上吹転炉の他に炉底に底吹ガス吹込口を付
設した複合吹錬転炉あるいは上下吹転炉も含む。 実施例 以下実施例にもとづいて説明する。 実施例 1 250トン上底吹転炉を用い本考案の装置と従来
の装置について比較試験を行なつた。上吹送酸量
は42000Nm3/Hr、底吹CO2量は1200Nm3/Hr
で、排ガス吸引フアンの定格容量は160000Nm3/
Hr、サージング限界流量は60000Nm3/Hrであ
る。溶銑率はいずれも90%で、溶銑の化学成分は
第1表に示す。なお本考案の装置においては、吹
錬末期の2分間排ガスの一部を循環し、排ガス流
量および炉口圧を制御しつつ吹錬を行なつた。 第2表は上記試験結果をまとめたもので、排ガ
ス流量QTと吹錬終了時の化学成分を示している。
同表の結果から、吹錬末期2分間の排ガス流量は
本考案装置、従来装置のいずれにおいても見かけ
上は変らないが、従来装置では発生ガス量の減少
を炉口からの侵入空気で補つているのに対し、本
考案装置では循環ガスにより炉口圧を正圧に保ち
炉口からの空気の侵入を抑えており、その結果窒
素濃度が従来装置では18ppmであるのに対し、本
考案装置では12ppmと減少していることがわか
る。
【表】
【表】
実施例 2
実施例1と同一の転炉で本考案の装置を用い
種々の炭素濃度を有する低窒素鋼を製造した。 結果を第3図に示す。同図において、従来の装
置では炭素濃度が0.10%よりも低くなるに従い窒
素濃度が漸次増大しているのに対し、本考案の装
置を用いた場合は窒素濃度の増大はみられない。 考案の効果 以上述べたように、OG式転炉により低窒素鋼
を製造するにあたり、発生ガス量が減少する吹錬
末期に排出ガスの一部を循環させる本考案の装置
を適用することにより、炉口からの空気の侵入な
らびに溶鋼への窒素の吸収を抑制することが可能
で、炭素濃度0.10%以下の低窒素鋼を容易に製造
することができる。
種々の炭素濃度を有する低窒素鋼を製造した。 結果を第3図に示す。同図において、従来の装
置では炭素濃度が0.10%よりも低くなるに従い窒
素濃度が漸次増大しているのに対し、本考案の装
置を用いた場合は窒素濃度の増大はみられない。 考案の効果 以上述べたように、OG式転炉により低窒素鋼
を製造するにあたり、発生ガス量が減少する吹錬
末期に排出ガスの一部を循環させる本考案の装置
を適用することにより、炉口からの空気の侵入な
らびに溶鋼への窒素の吸収を抑制することが可能
で、炭素濃度0.10%以下の低窒素鋼を容易に製造
することができる。
第1図は本考案の装置の一例の説明図、第2図
は本考案の装置による炭素濃度、炉口圧およびガ
ス流量の吹錬開始から終了までの経時変化を示す
線図、第3図は本考案の装置および従来の装置に
より吹錬した低窒素鋼における窒素濃度と炭素濃
度との相関性を示す線図、第4図はOG式転炉の
構成の説明図、第5図は従来法における炭素濃
度、炉口圧およびガス流量の吹錬開始から終了ま
での経時変化を示す線図である。 1……ランス、2……転炉、3……フード、4
……吸引フアン、5……ダンパー、6……ダンパ
ー、7……逆止器、8……流量計、9……放散
塔、10……三方弁、11……連結管、12……
ダンパー、13……ダンパー、14……分析装
置。
は本考案の装置による炭素濃度、炉口圧およびガ
ス流量の吹錬開始から終了までの経時変化を示す
線図、第3図は本考案の装置および従来の装置に
より吹錬した低窒素鋼における窒素濃度と炭素濃
度との相関性を示す線図、第4図はOG式転炉の
構成の説明図、第5図は従来法における炭素濃
度、炉口圧およびガス流量の吹錬開始から終了ま
での経時変化を示す線図である。 1……ランス、2……転炉、3……フード、4
……吸引フアン、5……ダンパー、6……ダンパ
ー、7……逆止器、8……流量計、9……放散
塔、10……三方弁、11……連結管、12……
ダンパー、13……ダンパー、14……分析装
置。
Claims (1)
- 転炉に付設されたOG式排ガス処理設備の吸引
フアン出側の排ガス排出路中から入側の排ガス排
出路中へ連結管を設けてなる低窒素鋼の製造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11870885U JPH0445Y2 (ja) | 1985-08-01 | 1985-08-01 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11870885U JPH0445Y2 (ja) | 1985-08-01 | 1985-08-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6228854U JPS6228854U (ja) | 1987-02-21 |
JPH0445Y2 true JPH0445Y2 (ja) | 1992-01-06 |
Family
ID=31005418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11870885U Expired JPH0445Y2 (ja) | 1985-08-01 | 1985-08-01 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0445Y2 (ja) |
-
1985
- 1985-08-01 JP JP11870885U patent/JPH0445Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6228854U (ja) | 1987-02-21 |
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