JPH0445958Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ピラースポツトライトの取付装置に
関する。

（従来の技術） 自動車では、従来運転者又は助手席に座乗する
者、後部座席に座乗する者が車室内で地図等を見
る場合等を考慮し、これを照明するためのスポツ
トライトが備えられている。このようなスポツト
ライトは、例えば車室天井部にライト自体を固定
しその照明方向を変更するように構成したもの
や、フレキシブル接続部材にライト部を取り付け
るように構成したものが提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） 従来のフレキシブル接続部材を利用して成るス
ポツトライトはシガーライタに差し込む方式のも
のが一般的で、ピラーに固設するものが少なく、
使用便宜上あまり好ましくなかつた。またフレキ
シブル接続部材を利用してスポツトライトを取り
付けたものであつて且つ車両のピラーを利用して
配設されるピラースポツトライトでは、フレキシ
ブル接続部材に起因し従来車両走行に伴なう振動
で非使用時にスポツトライトがぶらつくという不
具合を有し、体裁が良くないという問題を有す
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、車両のピラーの車室側にスポツトラ
イト取付用ベースを固設し、一端が該ベースに固
定され且つ先端である他端にライト部を備えたフ
レキシブル接続部材を設けたピラースポツトライ
トにおいて、前記ベースは前記フレキシブル接続
部材の一端を固定する取付部と前記ライト部を支
持する支持部を形成し前記取付部を上方にしてフ
ロントピラーの長手方向に沿つて固定され、前記
支持部は所定高さを有し磁石を装着すると共にこ
の磁石が対向する前記ライト部の部位に磁性部材
を固設してライト部がその先端を前記支持部より
突出した状態で支持されるようにしたものであ
る。

（作用） 斯かる構成によれば、車両のピラー位置から適
宜な箇所に照明を行うことができると共に、非使
用時にはライト部をベースに固定させておくこと
ができるため走行振動でライト部がぶらつくこと
がなく、体裁が良好となり使用が便利となる。

（実施例） 以下に本考案の好適な一実施例を添付図面に基
づいて説明する。

第１図は自動車の車室内部における運転席周辺
を示す。１はフロントウインド、２はドアウイン
ド、３はバツクミラーである。本考案に係るピラ
ースポツトライトは例えばフロントウインド１の
側片を成すフロントピラー４に取り付けられる。

第２図はピラースポツトライトの取付状態を示
す。ピラースポツトライト５は、フロントピラー
４の車室側の面に固設されるベース６と、このベ
ース６に一端を固定されベース６に対し着脱自在
なスポツトライト部７とから構成される。スポツ
トライト部７は一端をベース６に固設されたチユ
ーブ状のフレキシブル接続部材８と、フレキシブ
ル接続部材８の先部に設けられたライト部９とか
ら成り、ライト部９が下方位置になるように配置
される。ライト部９の図中下面が光を照射する照
射面となつている。ベース６に対してライト部９
はその位置を変えることができ、これにより照射
箇所を変更することができる。

第３図はピラースポツトライト５を拡大して示
した外観図である。６はベースであり、ベース６
はフレキシブル接続部材８を固設する取付部６ａ
とライト部９を支持し且つ自在な着脱を可能とす
る支持部６ｂとを備える。またスポツトライト部
７のフレキシブル接続部材８は外筒として例えば
螺旋管等を使用し、その方向を自在に変更するこ
とができると共に、必要に応じて一定状態の姿勢
を保つことができるものである。更にフレキシブ
ル接続部材８の内部にはバルブに電気を供給する
電気配線を貫挿させている。一方ライト部９に
は、内部にスイツチ部、バルブ保持具、バルブ等
が収納されている。

第４図はライト部９のみを拡大して示した側面
図である。ライト部９の中央部には回転式のスイ
ツチノブ１０を備えて成りマーク１０ａをON，
OFFに合わせることによつてバルブの点灯、消
灯を選択し得る。ライト部９のボデイを成すケー
ス１１においては、基部の部分及びバルブが配置
される周辺の部分に内部と外部を連通するスリツ
ト状の通気孔１２，１３がそれぞれ複数形成され
ている。なお、ライト部９のケース１１の先部に
はキヤツプ１４が取り付けられている。

次に第５図に基づいて内部構造について説明す
る。

先ずベース６は、ベース枠体１５とこのベース
枠体１５の外周面を被覆するゴム製のベースカバ
ー１６とから成る。ベース枠体１５の下部は開放
され、この下部には底板１７が固設される。ベー
ス６の取付部６ａの下面には、電気配線１８，１
９を収納するチユーブ２０がネジ２１で固設され
た下板２２に嵌入され取り付けられ、また上部に
は前記フレキシブル接続部材８の一端が固設され
る。フレキシブル接続部材８は、チユーブ２３で
覆われた電気配線１８を挿通せしめる内側のフレ
キシブルチユーブ２４と、このフレキシブルチユ
ーブ２４を被覆する外側の導電性の螺旋管２５と
から成る。斯かる螺旋管２５に結合する端子部材
２６が取付部６ａの上部の孔６ａ−１に挿入さ
れ、ネジ２７で固定される。このとき電気配線１
９は、その端子１９ａをネジ２７で共締めされ、
螺旋管２５に電気的に接続される。なお、１８
ａ，１９ａは電気配線１８，１９の外部の接続端
子であり、電源部と接続される。

またベース６の支持部６ｂには、内部にマグネ
ツト２８が、第７図に示す如く前記ベース枠体１
５に固定されたマグネツト保持部２９により保持
されることによつて、固設される。マグネツト保
持部２９のマグネツト２８の両側の壁板２９ａ，
２９ａの上縁にはベース６の支持部６ｂの外面へ
突出するように設けられる。

なお、ベース６には、ベース６をフロントピラ
ー４に固定するネジを取り付けるためのナツト３
０，３０が２箇所設けられている。

次にスポツトライト部７は、前記フレキシブル
接続部材８とライト部９とから成る。フレキシブ
ル接続部材８は内側のフレキシブルチユーブ２４
と外側の螺旋管２５から構成される。フレキシブ
ル接続部材８の他方の端部は端子部材３１を介し
てライト部９のケース１１の基端に接続される。
端子部材３１はネジ３２で結合される。

ケース１１の内部には、バルブ保持具３３が中
央の隔壁１１ａに固設され、バルブ保持具３３に
は照明用バルブ３４が螺着される。バルブ保持具
３３の底部にはバルブ３４の下部に当接する接触
板３５がコイルバネ３６で支持されて配設される
と共にこの接触板３５には前記電気配線１８が結
線される。一方バルブ保持具３３の周囲にはケー
ス１１に対して回転し得る前記スイツチノブ１０
が配設され、更にコイルバネ３７で弾支された接
触子３８がボール３９で支持されて収納されるス
イツチケース４０が配設される。４１は電気端子
であり、この電気端子４１と前記端子部材２６と
はネジ３２及び電気配線４２を介して接続され、
延いては電気端子４１は前記電気配線１９に接続
されることとなる。斯かる構成によつてスイツチ
ノブ１０をオンにセツトすれば接触子３８、電気
端子４１が接続状態となり、バルブ３４に通電が
行われ点灯状態となる。反対にスイツチノブ１０
をオフにセツトすれば接触子３８と電気端子４１
の接続が解除されバルブ３４は消灯する。

バルブ３４の周囲には先端が開放された筒状の
バルブカバー４３が配設されることによりバルブ
３４はバルブカバー４３で囲繞され、このバルブ
カバー４３とケース１１との間には一定の間隔の
空間S₁が形成される。空間S₁はバルブカバー４３
の内部の空間S₂とバルブカバー４３の先端開口部
を介し連通状態にある。また空間S₂は第９図、第
１０図に示す如く隔壁１１ａに形成された通気孔
１１ａ−１を介して電気配線１８，４２を配設す
る空間S₃と連通状態にある。

ライト部９のケース１１は全体外観形状がほぼ
円柱状を成し、且つ空間S₃を形成する部分及びバ
ルブ３４の収納部を形成する部分に通気孔１２，
１３を形成する。第５図、第９図、第１０図に示
す如く、通気孔１２は軸方向に３つ、円周方向に
２つ形成され、通気孔１３は軸方向に３つ、円周
方向に４つ形成される。

ケース１１の先端部は開放され、ここにはレン
ズ４４が配設されると共に、先部の周囲には前記
キヤツプ１４が取り付けられている。

なお、４５は電気配線１８，４２を固設するた
めの固定具である。

またライト部９のケース１１の基部の外周面下
部にはネジ４６，４６によつて金属板４７が固設
されている。

上記構成によれば、使用時においてスポツトラ
イト部７は、ライト部９をマグネツト２８から離
脱させれば、フレキシブル接続部材８の一端部８
Ａを中心にその位置、姿勢を自在に変えることが
できる。従つてスイツチノブ１０のオン操作によ
つてバルブ３４から発せられる光はレンズ４４を
通じて照射面から照射され、運転者等が望む所要
の箇所を明るくすることができる。

一方、非使用時においては金属板４７を介しラ
イト部９をベース６のマグネツト２８に固着する
ようにする。これによれば車両の走行振動によつ
てスポツトライト部７が不必要にぶらつくことが
ない。

第１１図、第１２図には本考案の変更実施例を
示す。第１１図に示される実施例では、ベース６
の支持部６ｂに孔６ｂ−１を開け、一方ライト部
９の基部に係止突起９ａを設け、係止突起９ａを
孔６ｂ−１に挿抜することによつてライト部９を
ベース６に対し着脱自在にする。第１２図に示さ
れる実施例では、ベース６の支持部６ｂに支持凹
部Ｋを形成する突片６ｂ−２を設け、突片６ｂ−
２の支持凹部Ｋにライト部９を挿抜することによ
つてベース６に着脱自在にする。

（考案の効果） 以上の説明で明らかなように本考案によれば、
磁石によりライト部がベースに対して着脱自在に
なるようにしたため操作性が良好で、しかも非使
用時にはベースに確実に固定することができるの
で走行振動によるぶらつきがなく、更にベースの
取付部よりフレキシブル接続部材がベースと一体
感をもつて延びていることからコンパクトになり
視界を妨害することもなく、かつ見栄えも良い。

また、ライト部がその先端をベースに形成され
た所定高さを有する支持部より突出した状態で支
持されることから、このライト部の先端を下方か
ら指を掛けることで容易にライト部を支持部から
外すことができる。

更にライト部が下方を向いた状態で支持されて
いることから、使用時にはライト部を少しだけ引
き出すことのみで所要箇所を照射することがで
き、使い勝手が良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は車内の斜視図、第２図はフロントピラ
ーの拡大図、第３図はピラースポツトライトの側
面図、第４図は、ライト部の拡大図、第５図はピ
ラースポツトライトの内部構造を示す縦断面図、
第６図はベースの底面図、第７図は第５図中の脱
着部の縦断面図、第８図はベースの正面図、第９
図は第５図中の−線断面図、第１０図は第５
図中の−線断面図、第１１図、第１２図は変
更実施例を示す図である。 図面中、４はフロントピラー、５はピラースポ
ツトライト、６はベース、７はスポツトライト
部、８はフレキシブル接続部材、９はライト部、
１１はケース、１２，１３は通気孔、２８はマグ
ネツト、３４はバルブ、４３はバルブカバー、４
７は金属板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両のピラーの車室側にベースを固設し、この
   ベースに、一端が該ベースに固定され且つ他端に
   ライト部を備えたフレキシブル接続部材を設けた
   ピラースポツトライトにおいて、前記ベースは前
   記フレキシブル接続部材の一端を固定する取付部
   と前記ライト部を支持する支持部を形成し前記取
   付部を上方にしてフロントピラーの長手方向に沿
   つて固定され、前記支持部は所定高さを有し磁石
   を装着すると共にこの磁石が対向する前記ライト
   部の部位に磁性部材を固設してライト部がその先
   端を前記支持部より突出した状態で支持されるよ
   うにしたことを特徴とするピラースポツトライト
   の取付装置。