JPH04456B2 - - Google Patents
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- JPH04456B2 JPH04456B2 JP60084556A JP8455685A JPH04456B2 JP H04456 B2 JPH04456 B2 JP H04456B2 JP 60084556 A JP60084556 A JP 60084556A JP 8455685 A JP8455685 A JP 8455685A JP H04456 B2 JPH04456 B2 JP H04456B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C55/00—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor
- B29C55/02—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets
- B29C55/04—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets uniaxial, e.g. oblique
- B29C55/06—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets uniaxial, e.g. oblique parallel with the direction of feed
- B29C55/065—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets uniaxial, e.g. oblique parallel with the direction of feed in several stretching steps
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C55/00—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor
- B29C55/02—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets
- B29C55/10—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets multiaxial
- B29C55/12—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets multiaxial biaxial
- B29C55/14—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets multiaxial biaxial successively
- B29C55/143—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of plates or sheets multiaxial biaxial successively firstly parallel to the direction of feed and then transversely thereto
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2067/00—Use of polyesters or derivatives thereof, as moulding material
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
技術分野
本発明は二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フイルムの製造方法に関するものであり更に詳し
くは縦(フイルムの長手方向)、横(フイルムの
幅方向)両方向ともに機械特性が高められた二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムの製造
方法に関する。 従来技術とその問題点 ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略
記する)樹脂からなる二軸延伸フイルムはその優
れた熱安定性、寸法安定性及び機械特性から各種
用途に使用されているが、特に磁気テープ用など
のベースフイルムとして、その有用性は周知であ
る。この用途ではベースフイルムの機械特性が良
好であるほど薄いフイルムを使用することが可能
となり、磁気テープ等の分野で機械を小型軽量化
することができ、更に同一寸法の機器においては
実質的な容量・能力の増大になる。 従来の二軸延伸PETフイルムでは縦、横両方
向ともF−5値(5%伸び時の張力)が10〜11
Kg/mm2であるが、これを改良するために縦、横二
方向に延伸した二軸延伸フイルムを更に縦方向に
延伸する所謂再縦延伸法がある。しかし、この方
法では縦方向の機械特性の向上はなされるが横方
向の機械特性は従来の二軸延伸PETフイルムと
同水準乃至やや低い。従つて横方向の機械特性を
向上させるために再縦延伸後、再度横方向に再横
延伸する方法が提案されており(例えば特開昭50
−133276号公報、同55−22915号公報)、この方法
では確かに縦・横両方向とも機械特性が向上した
フイルムが得られる。しかし、この再縦延伸後に
再横延後する方法は通常の製造設備に較べて再縦
延伸工程、再横延伸工程及び再熱固定工程が必要
なため非常に製造工程が長くなり生産効率が低く
製造原価が増加し、しかも設備費が膨張するとい
う欠点があつた。また別法として縦・横二方向に
延伸した二軸延伸フイルムを縦・横両方向に同時
に再延伸する方法が提案されている(例えば特開
昭55−37305号公報、同55−27211号公報)が、こ
の方法でも製造工程が長くなり、更に同時二軸延
伸という複雑な延伸設備を使用しなければならな
いという欠点があつた。本発明者はこのような欠
点のない縦・横両軸方向の機械的性質の優れた二
軸延伸PETフイルムの製造方法について、鋭意
研究した結果、再縦延伸及び再横延伸を必要とし
ない縦横両方向とも機械特性の向上した二軸延伸
PETフイルムの製造方法を見い出し本発明に到
達した。 発明の目的 本発明の目的は縦・横両方向とも機械的強度、
ヤング率の高い二軸延伸PETフイルムを提供す
ることである。また別な目的は、比較的簡易な製
造設備により性能の優れたPETフイルムを製造
する技術を提供することにある。 発明の構成 本発明は、未延伸状態でかつ実質的に非晶状態
のフイルム状のPETを少くとも縦2段延伸し、
次いで横延伸し、更に熱固定を施すことからなる
二軸PETフイルムの製造方法である。そして、
本発明では縦第1段目延伸工程と縦第2段目延伸
工程との間にフイルムの冷却工程を設けることを
必須要件とするものである。即ち、実質的に非晶
状態のフイルム状PETを縦延伸するにあたり、
第一段目の縦延伸を120〜150℃で降伏点倍率以上
で複屈折(△n)が0.005〜0.025になるように延
伸し、該フイルムを一旦50℃以下に冷却し、その
後ひきつづき第2段目の縦延伸を行う際に延伸開
始位置を空間に保つために第2段延伸前のフイル
ムを50℃以下に保持し延伸開始位置において赤外
線ヒーター等の加熱手段を用いて急加熱し縦延伸
を行い、その後更に4.3倍以上の延伸倍率で横延
伸し、熱固定することからなる二軸延伸PETフ
イルムの製造方法。 本発明を説明する。 本発明でいうPETとはホモポリマーでも共重
合体(共重合体成分は好ましくは20%以下)でも
よく、またその分子量も通常のものも高分子量の
ものでも差支えない。更に熱安定剤、顔料、滑
剤、紫外線吸収剤等の種々な添加剤が含有されて
いてもよい。 次に本発明による二軸延伸PETフイルムの製
造方法を説明する。まず上記PETポリマーを十
分に乾燥した後、押出機により溶融押出しフイル
ター、口金を通して回転ドラム上にキヤストして
急冷固化する。この急冷固化したフイルムは実質
的に非晶状態でかつ未配向乃至低配向である。こ
のフイルムを120〜150℃の延伸温度で降伏点倍率
以上で△nが0.005〜0.025になるように第一段目
の縦延伸をし50℃以下に冷却する(以下Aフイル
ムと云う)。このとき延伸温度が120℃より低いと
得られる二軸延伸フイルムは縦方向の機械特性
(F−5値で代表)が低い。また150℃以上では実
質的にフロー延伸となつてしまい延伸の効果が少
なくなり、しかし高温延伸であるため得られる二
軸延伸フイルムの厚み斑が悪い。更に延伸温度が
120〜150℃の範囲内でも△nが0.005未満では二
軸延伸フイルムの縦方向のF−5値が低く、
0.025を超えると第2段目の縦延伸及びその後の
横延伸における作業性、延伸性が悪く、特に横延
伸において破断の発生頻度が高くなる。一方、
120〜150℃で第1段目縦延伸する場合、降伏点倍
率以下で延伸すると△nは0.005以下になり延伸
倍率は降伏点倍率以上にする必要がある。次にA
フイルムを第2段目の縦延伸をするにあたり、A
フイルムに延伸が発生する位置をあらかじめ決め
た所定位置にほぼ固定することが好ましく、ロー
ル延伸では延伸開始位置を空間に保つため、この
第2段目縦延伸では通常なされる延伸前の予熱を
せず、この延伸開始位置で赤外線ヒーター等の手
段により急加熱して延伸する(以下この状態の縦
延伸フイルムをBフイルムと云う)。Aフイルム
からBフイルムを得るときの延伸において、予熱
を行うとAフイルムが非常に変形されやすい性質
を持つているため第2段縦延伸で延伸位置が予熱
ロール上に遡及してしまい安定した延伸ができな
くなるか、又延伸できてもスクラツチが発生し製
品にはなり得ない。従つて予熱を行わずに延伸開
始位置で赤外線ヒーターにより急加熱し延伸開始
位置をローラ以外の空間に保ちながら第2段目の
縦延伸をすることが本発明の大きな特徴である。
このときの延伸条件については、まず延伸倍率が
低くすぎると得られる二軸延伸フイルムの縦方向
のF−5値が低く、高すぎると縦方向のF−5値
は非常に高くなるものの後段の横延伸で破断トラ
ブルが多発し安定製造が出来ない。また延伸温度
が低くすぎると縦延伸の安定性が損われ、高すぎ
ると結晶化が進み後段の横延伸性が低くなる。本
発明では第2段目の縦延伸として延伸温度は60〜
110℃、好ましくは70〜100℃、更に好ましくは70
〜90℃であり延伸倍率は1.8〜3.0倍である。 このようにして得られたBフイルムをステンタ
ーを用いて70〜120℃(好ましくは80〜100℃)で
4.3倍以上、好ましくは4.5倍以上、横延伸し、次
いで熱固定して巻き取る。横延伸において延伸温
度が低すぎると横延伸性が低下(破断発生)し、
高すぎると厚み斑が悪い。一方、延伸倍率におい
ては4.3倍以上にしなければ横方向のF−5値が
低い。 このように高温で一定の配向を与える縦延伸を
施し、その後ひきつづき同方向に比較的低温で第
2段目の縦延伸をし、更に横延伸・熱固定するこ
とにより縦・横両方向に機械特性が向上した二軸
延伸PETフイルムが得られる理由は、高温の第
1段目縦延伸に加えて低温の第2段目縦延伸を施
すという2段階の縦延伸により、縦配向した構造
を備えているにも拘らず、Bフイルムは横延伸さ
れやすい緩和した構造を有していて、その部分が
優先的に横延伸されることによると推測される。
この結果縦延伸で造られた縦配向した構造がその
まま縦方向における機械的性質の発現に繋がるも
のと考えられる。 以下実施例と比較例を示し本発明を説明する。 実施例 実質的に非晶状態のフイルム状PETを縦方向
に140℃で2.5倍延伸し、35℃まで冷却した(第一
段目縦延伸)。この試料の△nは0.010であつた。
このフイルムを更に第2段目の縦延伸を行う際、
低速ロールと高速ロールの間の空間に設置した赤
外線ヒーターで35℃に保たれたフイルムを90℃に
急加熱し延伸開始位置を赤外線ヒーターの下に固
定し2.3倍延伸し、次いで横方向に95℃で4.5倍延
伸し210℃で熱固定して巻取つた。得られた二軸
延伸フイルムの縦及び横方向のF−5値はそれぞ
れ14.8Kg/mm2及び14.6Kg/mm2であり、厚み斑は3.5
%と良好なレベルであり、縦延伸・横延伸の作業
に際しフイルムの破断はなく延伸性は良好であつ
た。 比較例 1 実施例と同様に非晶状態のフイルム状PETを
延伸熱固定する際に、第2段目の縦延伸の前に予
熱工程を入れ、その予熱温度を種々変更して第2
段目の縦延伸を行つた。そのとき、赤外線ヒータ
ーへの供給電圧を調整し延伸温度を一定(90℃)
に保つた。その際第2段目の縦延伸の状況を表−
1に示したが、予熱温度を上昇していくと延伸開
始位置が予熱ロール上に遡及し巾変動が発生し安
定延伸が出来ず、また延伸できた場合もロールと
フイルムのすべりによるスクラツチが発生し良い
製品にはなり得なかつた。
フイルムの製造方法に関するものであり更に詳し
くは縦(フイルムの長手方向)、横(フイルムの
幅方向)両方向ともに機械特性が高められた二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムの製造
方法に関する。 従来技術とその問題点 ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略
記する)樹脂からなる二軸延伸フイルムはその優
れた熱安定性、寸法安定性及び機械特性から各種
用途に使用されているが、特に磁気テープ用など
のベースフイルムとして、その有用性は周知であ
る。この用途ではベースフイルムの機械特性が良
好であるほど薄いフイルムを使用することが可能
となり、磁気テープ等の分野で機械を小型軽量化
することができ、更に同一寸法の機器においては
実質的な容量・能力の増大になる。 従来の二軸延伸PETフイルムでは縦、横両方
向ともF−5値(5%伸び時の張力)が10〜11
Kg/mm2であるが、これを改良するために縦、横二
方向に延伸した二軸延伸フイルムを更に縦方向に
延伸する所謂再縦延伸法がある。しかし、この方
法では縦方向の機械特性の向上はなされるが横方
向の機械特性は従来の二軸延伸PETフイルムと
同水準乃至やや低い。従つて横方向の機械特性を
向上させるために再縦延伸後、再度横方向に再横
延伸する方法が提案されており(例えば特開昭50
−133276号公報、同55−22915号公報)、この方法
では確かに縦・横両方向とも機械特性が向上した
フイルムが得られる。しかし、この再縦延伸後に
再横延後する方法は通常の製造設備に較べて再縦
延伸工程、再横延伸工程及び再熱固定工程が必要
なため非常に製造工程が長くなり生産効率が低く
製造原価が増加し、しかも設備費が膨張するとい
う欠点があつた。また別法として縦・横二方向に
延伸した二軸延伸フイルムを縦・横両方向に同時
に再延伸する方法が提案されている(例えば特開
昭55−37305号公報、同55−27211号公報)が、こ
の方法でも製造工程が長くなり、更に同時二軸延
伸という複雑な延伸設備を使用しなければならな
いという欠点があつた。本発明者はこのような欠
点のない縦・横両軸方向の機械的性質の優れた二
軸延伸PETフイルムの製造方法について、鋭意
研究した結果、再縦延伸及び再横延伸を必要とし
ない縦横両方向とも機械特性の向上した二軸延伸
PETフイルムの製造方法を見い出し本発明に到
達した。 発明の目的 本発明の目的は縦・横両方向とも機械的強度、
ヤング率の高い二軸延伸PETフイルムを提供す
ることである。また別な目的は、比較的簡易な製
造設備により性能の優れたPETフイルムを製造
する技術を提供することにある。 発明の構成 本発明は、未延伸状態でかつ実質的に非晶状態
のフイルム状のPETを少くとも縦2段延伸し、
次いで横延伸し、更に熱固定を施すことからなる
二軸PETフイルムの製造方法である。そして、
本発明では縦第1段目延伸工程と縦第2段目延伸
工程との間にフイルムの冷却工程を設けることを
必須要件とするものである。即ち、実質的に非晶
状態のフイルム状PETを縦延伸するにあたり、
第一段目の縦延伸を120〜150℃で降伏点倍率以上
で複屈折(△n)が0.005〜0.025になるように延
伸し、該フイルムを一旦50℃以下に冷却し、その
後ひきつづき第2段目の縦延伸を行う際に延伸開
始位置を空間に保つために第2段延伸前のフイル
ムを50℃以下に保持し延伸開始位置において赤外
線ヒーター等の加熱手段を用いて急加熱し縦延伸
を行い、その後更に4.3倍以上の延伸倍率で横延
伸し、熱固定することからなる二軸延伸PETフ
イルムの製造方法。 本発明を説明する。 本発明でいうPETとはホモポリマーでも共重
合体(共重合体成分は好ましくは20%以下)でも
よく、またその分子量も通常のものも高分子量の
ものでも差支えない。更に熱安定剤、顔料、滑
剤、紫外線吸収剤等の種々な添加剤が含有されて
いてもよい。 次に本発明による二軸延伸PETフイルムの製
造方法を説明する。まず上記PETポリマーを十
分に乾燥した後、押出機により溶融押出しフイル
ター、口金を通して回転ドラム上にキヤストして
急冷固化する。この急冷固化したフイルムは実質
的に非晶状態でかつ未配向乃至低配向である。こ
のフイルムを120〜150℃の延伸温度で降伏点倍率
以上で△nが0.005〜0.025になるように第一段目
の縦延伸をし50℃以下に冷却する(以下Aフイル
ムと云う)。このとき延伸温度が120℃より低いと
得られる二軸延伸フイルムは縦方向の機械特性
(F−5値で代表)が低い。また150℃以上では実
質的にフロー延伸となつてしまい延伸の効果が少
なくなり、しかし高温延伸であるため得られる二
軸延伸フイルムの厚み斑が悪い。更に延伸温度が
120〜150℃の範囲内でも△nが0.005未満では二
軸延伸フイルムの縦方向のF−5値が低く、
0.025を超えると第2段目の縦延伸及びその後の
横延伸における作業性、延伸性が悪く、特に横延
伸において破断の発生頻度が高くなる。一方、
120〜150℃で第1段目縦延伸する場合、降伏点倍
率以下で延伸すると△nは0.005以下になり延伸
倍率は降伏点倍率以上にする必要がある。次にA
フイルムを第2段目の縦延伸をするにあたり、A
フイルムに延伸が発生する位置をあらかじめ決め
た所定位置にほぼ固定することが好ましく、ロー
ル延伸では延伸開始位置を空間に保つため、この
第2段目縦延伸では通常なされる延伸前の予熱を
せず、この延伸開始位置で赤外線ヒーター等の手
段により急加熱して延伸する(以下この状態の縦
延伸フイルムをBフイルムと云う)。Aフイルム
からBフイルムを得るときの延伸において、予熱
を行うとAフイルムが非常に変形されやすい性質
を持つているため第2段縦延伸で延伸位置が予熱
ロール上に遡及してしまい安定した延伸ができな
くなるか、又延伸できてもスクラツチが発生し製
品にはなり得ない。従つて予熱を行わずに延伸開
始位置で赤外線ヒーターにより急加熱し延伸開始
位置をローラ以外の空間に保ちながら第2段目の
縦延伸をすることが本発明の大きな特徴である。
このときの延伸条件については、まず延伸倍率が
低くすぎると得られる二軸延伸フイルムの縦方向
のF−5値が低く、高すぎると縦方向のF−5値
は非常に高くなるものの後段の横延伸で破断トラ
ブルが多発し安定製造が出来ない。また延伸温度
が低くすぎると縦延伸の安定性が損われ、高すぎ
ると結晶化が進み後段の横延伸性が低くなる。本
発明では第2段目の縦延伸として延伸温度は60〜
110℃、好ましくは70〜100℃、更に好ましくは70
〜90℃であり延伸倍率は1.8〜3.0倍である。 このようにして得られたBフイルムをステンタ
ーを用いて70〜120℃(好ましくは80〜100℃)で
4.3倍以上、好ましくは4.5倍以上、横延伸し、次
いで熱固定して巻き取る。横延伸において延伸温
度が低すぎると横延伸性が低下(破断発生)し、
高すぎると厚み斑が悪い。一方、延伸倍率におい
ては4.3倍以上にしなければ横方向のF−5値が
低い。 このように高温で一定の配向を与える縦延伸を
施し、その後ひきつづき同方向に比較的低温で第
2段目の縦延伸をし、更に横延伸・熱固定するこ
とにより縦・横両方向に機械特性が向上した二軸
延伸PETフイルムが得られる理由は、高温の第
1段目縦延伸に加えて低温の第2段目縦延伸を施
すという2段階の縦延伸により、縦配向した構造
を備えているにも拘らず、Bフイルムは横延伸さ
れやすい緩和した構造を有していて、その部分が
優先的に横延伸されることによると推測される。
この結果縦延伸で造られた縦配向した構造がその
まま縦方向における機械的性質の発現に繋がるも
のと考えられる。 以下実施例と比較例を示し本発明を説明する。 実施例 実質的に非晶状態のフイルム状PETを縦方向
に140℃で2.5倍延伸し、35℃まで冷却した(第一
段目縦延伸)。この試料の△nは0.010であつた。
このフイルムを更に第2段目の縦延伸を行う際、
低速ロールと高速ロールの間の空間に設置した赤
外線ヒーターで35℃に保たれたフイルムを90℃に
急加熱し延伸開始位置を赤外線ヒーターの下に固
定し2.3倍延伸し、次いで横方向に95℃で4.5倍延
伸し210℃で熱固定して巻取つた。得られた二軸
延伸フイルムの縦及び横方向のF−5値はそれぞ
れ14.8Kg/mm2及び14.6Kg/mm2であり、厚み斑は3.5
%と良好なレベルであり、縦延伸・横延伸の作業
に際しフイルムの破断はなく延伸性は良好であつ
た。 比較例 1 実施例と同様に非晶状態のフイルム状PETを
延伸熱固定する際に、第2段目の縦延伸の前に予
熱工程を入れ、その予熱温度を種々変更して第2
段目の縦延伸を行つた。そのとき、赤外線ヒータ
ーへの供給電圧を調整し延伸温度を一定(90℃)
に保つた。その際第2段目の縦延伸の状況を表−
1に示したが、予熱温度を上昇していくと延伸開
始位置が予熱ロール上に遡及し巾変動が発生し安
定延伸が出来ず、また延伸できた場合もロールと
フイルムのすべりによるスクラツチが発生し良い
製品にはなり得なかつた。
【表】
比較例 2
第1段目延伸を表−2に示すような条件で行な
い35℃まで冷却し第2段目の縦延伸は延伸倍率を
除き実施例と同様に行い、横延伸倍率は横延伸性
が損なわれない範囲で高倍率の条件で実施した。
横延伸、熱固定は実施例と同じ条件で行ない、得
られた二軸延伸フイルムのF−5値等を表−2に
示した。表−2に示されるように第1段目の縦延
伸温度が低いものや温度が適正でも△nが低くす
ぎるものは縦方向のF−5値が低い。一方、温度
が適正でも△nが高すぎると横延伸工程でのフイ
ルム破断が多く安定的に製造できない。また温度
が高すぎると二軸延伸フイルムの厚み斑が悪く実
用に供し得ず、縦方向のF−5値もやや低い。
い35℃まで冷却し第2段目の縦延伸は延伸倍率を
除き実施例と同様に行い、横延伸倍率は横延伸性
が損なわれない範囲で高倍率の条件で実施した。
横延伸、熱固定は実施例と同じ条件で行ない、得
られた二軸延伸フイルムのF−5値等を表−2に
示した。表−2に示されるように第1段目の縦延
伸温度が低いものや温度が適正でも△nが低くす
ぎるものは縦方向のF−5値が低い。一方、温度
が適正でも△nが高すぎると横延伸工程でのフイ
ルム破断が多く安定的に製造できない。また温度
が高すぎると二軸延伸フイルムの厚み斑が悪く実
用に供し得ず、縦方向のF−5値もやや低い。
【表】
発明の効果
以上のように本発明によれば再縦延伸・再横延
伸しなくても縦横両方向とも機械特性が向上した
二軸延伸PETフイルムを製造することができる。
伸しなくても縦横両方向とも機械特性が向上した
二軸延伸PETフイルムを製造することができる。
Claims (1)
- 1 実質的に非結晶状態のフイルム状ポリエチレ
ンテレフタレートを、120〜150℃の温度において
縦方向に降伏点倍率以上でかつ複屈折率が0.005
〜0.025となるように第1段目の縦延伸を施し、
次いで該フイルムを50℃以下に一且冷却し、しか
る後50℃以下に保つた該フイルムを所定位置にお
いて急加熱して該位置で延伸がなされるように第
2段目の縦延伸を施し、更に4.3倍以上の延伸倍
率で横延伸し、要すれば熱固定を施すことからな
る二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8455685A JPS61242824A (ja) | 1985-04-22 | 1985-04-22 | 二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフイルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8455685A JPS61242824A (ja) | 1985-04-22 | 1985-04-22 | 二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフイルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61242824A JPS61242824A (ja) | 1986-10-29 |
JPH04456B2 true JPH04456B2 (ja) | 1992-01-07 |
Family
ID=13833916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8455685A Granted JPS61242824A (ja) | 1985-04-22 | 1985-04-22 | 二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフイルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61242824A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0771821B2 (ja) * | 1988-11-11 | 1995-08-02 | ダイアホイルヘキスト株式会社 | ポリエステルフィルムの製造方法 |
DE69526638T2 (de) * | 1994-08-30 | 2002-12-12 | Toray Industries | Biaxial orientierter polyesterfilm und dessen herstellungsverfahren |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS498514A (ja) * | 1972-05-13 | 1974-01-25 | ||
JPS4922945A (ja) * | 1972-06-20 | 1974-02-28 | ||
JPS5878729A (ja) * | 1981-11-04 | 1983-05-12 | Diafoil Co Ltd | 二軸延伸ポリエステルフイルムの製造方法 |
-
1985
- 1985-04-22 JP JP8455685A patent/JPS61242824A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS498514A (ja) * | 1972-05-13 | 1974-01-25 | ||
JPS4922945A (ja) * | 1972-06-20 | 1974-02-28 | ||
JPS5878729A (ja) * | 1981-11-04 | 1983-05-12 | Diafoil Co Ltd | 二軸延伸ポリエステルフイルムの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61242824A (ja) | 1986-10-29 |
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