JPH0444172Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、吸湿容器に関し、特に吸湿により液
体化する吸湿剤を収納した容器に関する。

「従来の技術」 この種の容器においては、固形の吸湿剤を収納
する容器体と液化した吸湿剤を貯留する容器体と
が固定的に連設されるのが一般的であつた。

「考案が解決しようとする問題点」 上記のように所定容積の二つの容器体が固定的
に連設されていたため、運搬および保管時等の容
器不使用時には、液体貯留用の容器体が無用に存
在し、容器を不必要に大型化していた。

本考案は、このような実情を考慮して提案され
たもので、容器不使用時には容器の形状をコンパ
クトに出来る吸湿容器を提案することを目的とす
るものである。

「問題点を解決するための手段」 本考案容器は上記問題点を解決するため、底壁
２周縁から第１周壁３を起立させて該周壁上端に
口頚部４を起立させた外容器体１と、該外容器体
内に上下動可能に嵌合させた内容器体５と、上記
外容器体口頂面を、頂壁１２で閉塞させると共
に、該頂壁周縁から垂設させた第３周壁１３を上
記口頚部外面に嵌合させ、かつ第３周壁下端から
上記外容器体の第１周壁外面に嵌合させて第４周
壁１４を垂設させたキヤツプ状部材１１とからな
り、上記内容器体内には吸湿により液化する吸湿
剤Ａを充填させると共に該内容器体の底壁６には
排液孔７を、かつ底壁６周縁から起立させた第２
周壁８にはその上端部から下端部に至る吸湿孔９
……をそれぞれ穿設させ、該第２周壁上端部に設
けた第１噛合せ部１０と上記キヤツプ状部材の頂
壁１２下面とに設けた第２噛合せ部１５との噛合
せによりキヤツプ状部材の頂壁１２裏面から内容
器体５を吊り下げ、上記第４周壁にはその上端部
から下端部に至る吸気用窓孔１６を穿設させると
共に、上記第１周壁の上部外面と第４周壁の下端
部内面とに第１，第２係合部３ａ，１４ａを設け
て、これ等両係合部の係合により外容器体上への
キヤツプ状部材の立ち上がりが可能となし、この
とき内容器体上部が外容器体上方に位置するよう
に形成させて構成した。

「作用」 容器不使用時には、図が示すようにキヤツプ状
部材１１の第３周壁１３を外容器体１の口頚部４
外面に嵌合させる。これにより、外容器体口頂面
が頂壁１２で閉塞され、同時に上記頂壁裏面に吊
設させた内容器体５が外容器体１内に嵌合収納さ
れる。

容器使用時には、図が示す状態から第３周壁１
３の上述した嵌合を解いてキヤツプ状部材１１を
上方へ持ち上げ、第４周壁１４の第２係合部１４
ａを第１周壁３の第１係合部３ａに係合させる。
これにより、図において二点鎖線で示したように
頂壁１２裏面に吊設させた内容器体５もキヤツプ
状部材１１と一体的に上昇して外容器体上方に位
置され、当該使用時に吸気用窓孔１６……及び吸
湿孔９……を介して吸湿し液化した吸湿剤Ａは排
液孔７を通つて外容器体内へ滴下貯留される。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

本考案容器は、外容器体１と、内容器体５と、
キヤツプ状部材１１とからなる。

外容器体１は、底壁２周縁から第１周壁３を起
立させて該周壁上端に口頚部４を起立させてい
る。

内容器体５は、上記外容器体１内に上下動可能
に収納されている。

キヤツプ状部材１１は、上記外容器体口頂面
を、頂壁１２を閉塞させると共に、該頂壁周縁か
ら垂設させた第３周壁１３を上記口頚部外面に螺
合させ、かつ第３周壁下端から上記外容器体の第
１周壁外面に嵌合させて第４周壁１４を垂設させ
ている。

更に、上記内容器体内には吸湿により液化する
吸湿剤Ａを充填させると共に、該内容器体の底壁
６には排液孔７……を、かつ底壁６周縁から起立
させた第２周壁８にはその上端部から下端部に至
る吸湿孔９……をそれぞれ穿設させている。

そして、上記第２周壁８上端部に設けた第１噛
合せ部１０と上記キヤツプ状部材の頂壁１２下面
とに設けた第２噛合せ部１５との噛合わせにより
キヤツプ状部材の頂壁１２裏面から内容器体５を
吊り下げている。

又、上記第１周壁の上部外面に環状溝で形成さ
れた第１係合部３ａを、第４周壁１４の下端部内
面に環状突部で形成された第２係合部１４ａを
各々設けて、これら両係合部の係合により外容器
体上へのキヤツプ状部材の立ち上がりが可能とな
し、このとき内容器体上部が外容器体上方に位置
するように形成させている。そして、第４周壁１
４に、その上端部から下端部に至る吸気用窓孔１
６を穿設させて、該窓孔１６……及び上記吸湿孔
９……を介して外部の湿気を吸湿する如く構成し
ている。

「考案の効果」 以上説明した如く、本考案吸湿容器は、既述構
成としたことにより、容器不使用時には、内容器
体を外容器体へ収納させることで容器の形状をコ
ンパクトに出来、又、使用時にはキヤツプ状部材
の第３周壁と外容器体の口頚部との嵌合を解除し
た後、キヤツプ状部材を上方に引き上げて第１、
第２の各係合部を係合させるという極めて簡単な
操作にて使用可能状態となり、極めて使勝手の良
い優れた容器である。

又、吸湿剤はその量に比例して吸湿量が多くな
るため吸湿効果をより長く維持するためには吸湿
剤の量は多い方が良いが、本考案容器では、内容
器体の容量を外容器体の容量と比較してその占有
率をかなり大きく形成できるため、効率の良い吸
湿剤の収納を行える。

又、内容器体の第２周壁には、その上端部から
下端部に至る吸湿孔を穿設させ、又、キヤツプ状
部材の第４周壁には、その上端部から下端部に至
る吸気用窓孔を穿設させているので、キヤツプ状
部材を上方に引き上げ係止した際、これらの窓孔
が吸湿剤充填位置周囲を囲繞して効率の良い吸湿
作用を行い得るものである。

又、各部材の形状も連結部分の構造も極々通常
の形態であるため、製造が容易に行える利点もあ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案容器の一実施例を示す半断面図であ
る。 １……外容器体、５……内容器体、１１……キ
ヤツプ状部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底壁２周縁から第１周壁３を起立させて該周壁
   上端に口頚部４を起立させた外容器体１と、該外
   容器体内に上下動可能に嵌合させた内容器体５
   と、上記外容器体口頂面を、頂壁１２で閉塞させ
   ると共に、該頂壁周縁から垂設させた第３周壁１
   ３を上記口頚部外面に嵌合させ、かつ第３周壁下
   端から上記外容器体の第１周壁外面に嵌合させて
   第４周壁１４を垂設させたキヤツプ状部材１１と
   からなり、上記内容器体内には吸湿により液化す
   る吸湿剤Ａを充填させると共に該内容器体の底壁
   ６には排液孔７を、かつ底壁６周縁から起立させ
   た第２周壁８にはその上端部から下端部に至る吸
   湿孔９……をそれぞれ穿設させ、該第２周壁上端
   部に設けた第１噛合せ部１０と上記キヤツプ状部
   材の頂壁１２下面とに設けた第２噛合せ部１５と
   の噛合せによりキヤツプ状部材の頂壁１２裏面か
   ら内容器体５を吊り下げ、上記第４周壁にはその
   上端部から下端部に至る吸気用窓孔１６を穿設さ
   せると共に、上記第１周壁の上部外面と第４周壁
   の下端部内面とに第１，第２係合部３ａ，１４ａ
   を設けて、これ等両係合部の係合により外容器体
   上へのキヤツプ状部材の立ち上がりが可能とな
   し、このとき内容器体上部が外容器体上方に位置
   するように形成させたことを特徴とする吸湿容
   器。