JPH044416Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の分野） この考案は上金属板と下金属板の間に断熱材を
介装してなる耐火耐熱屋根の構造に関する。

（従来技術） 上記のような上下の金属板の間に断熱材を介装
させた断熱性屋根材料をつなぎ合わせ一連の屋根
を形成せしめる場合、従来は、金属製の略コ字状
支持部材間に直接上下吊子を介装し、これらをボ
ルト、ナツトを用いて挟持していた。

このため、上又は下の屋根材の一方の熱は、支
持部材から吊子を伝わつて他方の屋根材に伝導し
て短時間に他方の屋根材が熱くなる欠点があつ
た。

（考案の目的） この考案は、上下屋根材間に断熱材を介装して
なる断熱屋根において、火災等で上又は下の一方
の屋根材が加熱されても、他方の屋根材への熱伝
導を少なくして耐熱・耐火性に優れた耐火耐熱屋
根の提供を目的とする。

（考案の構成） この考案の耐火耐熱屋根は、側面形状略コ字状
の一対の上下金属屋根材支持部材を、その開口側
を互に相反する方向に向けて対向させ、両支持部
材間にフエルト及び上下屋根材の吊子を介装し、
これらをボルト及びナツトで挟持し、上下屋根材
間に断熱材を装填したことを特徴とする。

（考案の効果） この考案によれば、上又は下の金属屋根材が火
災等で加熱されても、両者の連結部にはフエルト
を介装して熱伝導を遮断しているので、一方の屋
根材の熱は他方の屋根材へ伝わり難く、優れた耐
火耐熱特性を備えている。

また、上下の屋根材の側縁を係合する吊子は、
略コ字状の支持部材の背面部で挟持されているの
で、ずれ動くことがなく屋根材は強固に固定され
る。

（実施例） 以下この考案の一実施例を図面に基づいて詳述
する。

第１図は耐火耐熱屋根材料の端部接合状態を示
す断面図で、１は側面形状略コ字状のステンレス
製支持部材であり、この支持部材１は上部を一方
に屈曲させた上金属屋根材２を載置する載置部１
ａを有し、下部には同方向に屈曲させた下金属屋
根３の上部をガイドするガイド部１ｂを設けて一
側方に開口部４を形成している。

そして左右一対の支持部材１，１は互に開口部
４、４を相反する方向に向けて対向させ、両支持
部材間に断熱用のフエルト５と、上金属屋根材２
の側縁を係合するステンレス製上部吊子６と、下
金属屋根材３の側縁を係合するステンレス製下部
吊子７とをサンドイツチ状に介装し、これらに設
けた孔に挿通したボルト及びナツト８を用いてこ
れらを挟持している。

前記断熱用のフエルト５は少なくとも一方の支
持部材１側に介装して前記載置部１ａ上面を被覆
するように屈曲させる。勿論この断熱用フエルト
５は両支持部材１，１に沿つて設けてもよい。

図中９は上下金属屋根材２，３間に充填したグ
ラスウール等の断熱材である。

上述した構成からなる耐火耐熱屋根は、上金属
屋根材２と支持部材１の載置部１ａ間にフエルト
５を介装しているので、上下の金属屋根材２，３
の一方からの熱はフエルト５で遮断されて他方に
伝わることが少なく、耐熱効果に優れているう
え、火災等の場合にも耐火性の点において著しく
優れたものとなる。

また上下の金属屋根材２，３の側縁を係合する
吊子６，７は略コ字状支持部材の背面部で挟持さ
れているので、ずれ動くこともなく、屋根材は長
年月強固に固定される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一例を示す縦断面図、第２
図は支持部材の斜視図である。 １……支持部材、２……上金属屋根材、３……
下金属屋根材、４……支持部材開口、５……フエ
ルト、６……上部吊子、７……下部吊子、８……
ボルト・ナツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 側面形状略コ字状の一対の上下金属屋根材支持
   部材を、その開口側を互に相反する方向に向けて
   対向させ、両支持部材間にフエルト及び上下屋根
   材の吊子を介装し、これらをボルト及びナツトで
   挟持し、上下屋根材間に断熱材を装填してなる 耐火耐熱屋根。