JPH0444008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、い草苗の株分け機に関するもので
ある。

従来の技術 従来、圃場より掘取りしたい草苗は根部に付着
している泥を泥落機を用いて除去した後に、手作
業でもつて苗10本位を１株として株分けし、該各
株分けした苗を把持しながら水田へ植付けしてい
るものである。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、泥落しした後のい草苗の根茎部
は相互にからみ合つているため、手作業でもつて
１株ずつに株分けするのに手間を要する欠点があ
つた。

この様な問題点を解消する目的において、本考
案は左右方向に支架した中央軸杆の前方と後方と
に前後横杆を並行に支架し、該中央軸杆と前後横
杆とに複数本の爪を突設させ、中央軸杆と前後横
杆とを左右方向へ相互に反転揺動させながらい草
苗の根茎部を爪上面に載着して株分けする装置で
あつて、堅く密着している中央根茎部をカツトす
ると共に根茎部の周縁部をまばらにほぐして植付
けに適した荒割状に株分けすることを特徴とする
ものである。

問題点を解決するための手段 以下、実施例図により本考案の構成を説明す
る。

方型状の台枠１の左右側枠２，２の上面後部寄
り位置に角筒状の板バネ係止具３，３を固定し、
該板バネ係止具３，３に第１左右板バネ４，４の
後端を縦型となして挿入固締して台枠１の前方へ
第１左右板バネ４，４の前端を突出させ、台枠１
の上面後部の両側寄りに左右補助枠５，５を前後
方向となして設置し、該左右補助枠５，５の上面
に板バネ係止具３′，３′を固定し、第２左右板バ
ネ４′，４′の後端を板バネ係止具３′，３′に縦型
に挿入固締して前端を台枠１の前方へ突出させる
と共に第１左右板バネ４，４の内側斜上方に第２
左右板バネ４′，４′を対応させ、第１左右板バネ
４，４の先端部下面に受板６，６を固定すると共
に第２左右板バネ４′，４′の先端部下面に逆Ｕ型
の受枠６′，６′を固定し、第１左右板バネ４，４
の先端の受板６，６の内側部上面に上下２本の受
棒７，７′を横架し、該上部受棒７の上面中央寄
り位置に複数の左中央爪８ａと右中央爪８ｂとを
突設し、第２左右板バネ４′，４′の先端の逆Ｕ型
の受枠６′，６′の前後面に前後横板９，９′を横
架して上部受棒７の前後斜上方に対応させ、上部
受棒７の左中央爪８ａと前後対向した複数本の左
前後爪８′ａと、上部受棒７の右中央爪８ｂと前
後対向した複数本の右前後爪８′ｂとを前後横板
９，９′の上端より突設し、台枠１の上面中央よ
り左側寄り後部にかけて枠体１０をＬ型状に立設
し、該枠体１０の正面中央位置に竪型回転軸１１
を軸支すると共に枠体１０の後部内側面に竪型中
間軸１２を軸支し、竪型回転軸１１より右側斜後
方と右側斜前方へ腕杆１３，１３′を突設し、第
１右板バネ４の先端寄り位置の内面に突設した板
片１４と腕杆１３とを連杆１５で連結すると共に
第２左板バネ４′の先端寄り位置の内面に突設し
た板片１４′と腕杆１３′とを連杆１５′で連結し、
竪型回転軸１１より左側方向へ突設した腕杆１
３″と竪型中間軸１２の下端のクランクとを連杆
１５″で連結し、台枠１の上面後部に設置したモ
ータ１６と竪型中間軸１２とをベルトプーリ１７
で連動させる様になしたい草苗株分け機１８を構
成するものである。尚、図中１９はい草苗を示
す。

作用効果 本考案になるい草苗株分け機１８を用いてい草
苗の株分け作業をなす場合には、モータ１６を始
動して竪型中間軸１２を連動回転させ、該竪型中
間軸１２の下端のクランクに連結した連杆１５″
と腕杆１３″とを介して竪型回転軸１１を平面視
左右方向へ反転回動させるものであり、該竪型回
転軸１１に腕杆１３と連杆１５とを介して連係さ
れた第１右板バネ４と、竪型回転軸１１に腕杆１
３′と連杆１５′とを介して連係された第２右板バ
ネ４′とは竪型回転軸１１の反転回動と連動して
相互に反対方向へと揺動し、従つて第１左右板バ
ネ４，４の先端部に横架させた上下受棒７，７′
と、第２左右板バネ４′，４′の先端部に横架した
前後横板９，９′とは相互に反対向きに左右方向
へ揺動するものである。そこで、台枠１の正面に
位置した作業者が両手にい草苗を把持して左中央
爪８ａ、左前後爪８′ａの上面と右中央爪８ｂ、
右前後爪８′ｂの上面とにい草苗１９の根茎部を
押え込むもので、相互に反対方向へ揺動する中央
爪８ａ，８ｂと前後爪８′ａ，８′ｂとによつて根
茎部の中央下面が左右方向にカツトされ、３回位
置変更することによつて根茎部の中央下面がカツ
トされると共に周縁部はまばら状にほぐされるも
のである。い草苗１９の根茎部は中心の元苗より
放射状に地下茎が延びて相互にからまつているも
のであり、中央部を爪でカツトすることにより根
茎部の周縁はほぐれた状態となり、その後は周縁
部を中央爪と前後爪に載着して数回カツトするこ
とによりい草苗の10本位を１株とした株分けを手
作業でもつて容易になし得る状態となるものであ
る。

上記した様に、本考案は左右方向に並列した中
央爪の前後位置に前後爪を並列させて中央爪と前
後爪とを相互に反対方向へ揺動させながら上面に
い草苗の根茎部を押込んで根茎部の中央下面をカ
ツトしながら根茎部を株分けするものであつて、
株分けに要する作業者の手間を節約し、能率的な
株分けをなし得る等、前記した様な顕著な諸効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係るい草苗株分け機
の平面図、第２図はその正面図、第３図は爪を示
した一部拡大断面図である。 １……台枠、３，３′……板バネ係止具、４，
４……第１左右板バネ、４′，４′……第２左右板
バネ、７，７′……受棒、８ａ，８ｂ……中央爪、
８′ａ，８′ｂ……前後爪、９，９′……前後横板、
１１……竪型回転軸、１２……竪型中間軸、１
３，１３′，１３″……腕杆、１５，１５′，１
５″……連杆、１６……モータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方型状の台枠の左右側枠の上面後部寄り位置に
   板バネ係止具を固定し、該板バネ係止具に第１左
   右板バネの後端を縦型となして挿入固締して台枠
   の前部上方ヘ突出させ、台枠の上面後部の両側寄
   りに左右補助枠を設置し、該左右補助枠の上面に
   板バネ係止具を固定し、該板バネ係止具に第２左
   右板バネの後端を縦型となして挿入固締して台枠
   の前部上方へ突出させると共に第１左右板バネの
   内側斜上方に第２左右板バネを対応させ、第１左
   右板バネの先端部下面に受板を固定すると共に第
   ２左右板バネの先端部下面に逆Ｕ型の受枠を固定
   し、第１左右板バネの受板に受棒を横設して受棒
   の上面に複数本の爪を突設し、第２左右板バネの
   受枠の前後面に前後横板を横架して受棒の前後斜
   上方に対応させ、前後横板の上端より受棒の爪と
   対向した複数本の前後爪を突設し、台枠上面中央
   より左側寄りの後部にかけて枠体をＬ型状に立設
   し、該枠体の正面中央に竪型回転軸を軸支させる
   と共に枠体の後部内側面に竪型中間軸を軸支し、
   竪型回転軸より右側斜後方へ突設した腕杆と第１
   右板バネの先端寄り内面に突設した板片とを連杆
   で連結すると共に竪型回転軸より右側斜前方へ突
   設した腕杆と第２右板バネの先端寄り内面に突設
   した板片とを連杆で連結し、竪型回転軸より左側
   方向へ突設した腕杆と竪型中間軸の下端のクラン
   クとを連杆で連結し、台枠の上面後部に設置した
   モータと竪型中間軸とをベルトプーリで連動させ
   ることを特徴とする、い草苗の株分け機。