JPH0443636Y2 - - Google Patents

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JPH0443636Y2
JPH0443636Y2 JP1985087967U JP8796785U JPH0443636Y2 JP H0443636 Y2 JPH0443636 Y2 JP H0443636Y2 JP 1985087967 U JP1985087967 U JP 1985087967U JP 8796785 U JP8796785 U JP 8796785U JP H0443636 Y2 JPH0443636 Y2 JP H0443636Y2
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fluid
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rubber elastic
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、ゴムの弾性と流体の流動抵抗とを利
用した流体入りブツシユ組立体に係り、特にブツ
シユタイプの流体封入式防振支持体において、そ
の流体を流動させるオリフイス構造の改良に関す
るものである。
(従来技術) 近年、ゴムの弾性と流体の流動抵抗とを組み合
わせて、加振振動に対して流体の共振作用や流動
抵抗により大きな減衰効果が生じるようにした、
防振支持体としての液体入りブツシユが、例えば
車両用のサスペンシヨンブツシユやエンジンマウ
ント等として、有用であることが明らかにされ
た。この流体入りブツシユは、例えば、特公昭48
−36151号公報や特公昭52−16554号公報等に示さ
れているように、一般に、内筒金具と外筒金具と
を、径方向に間隔をおいて、互いに同心的に配置
し、そしてそれら内筒金具と外筒金具との間に筒
状のゴム弾性体を設けると共に、かかるゴム弾性
体内に、その外周面に開口するポケツト部を、周
方向に互いに独立して複数個設けて、それらの開
口を外筒金具にて閉塞せしめることにより、それ
らポケツト部内に、所定の非圧縮性流体がそれぞ
れ封入された複数の流体室を形成せしめ、更にそ
れら流体室をオリフイス(連通手段)で互いに連
通させて、それら流体室間で流体を流動させるよ
うにしたものである。
ところで、このような流体入りブツシユにおけ
る複数の流体室を連通せしめるオリフイスの構造
としては、上記公知技術によれば、ゴム弾性体内
に挿通せしめられたインナパイプによる連通構造
が採用されており、また特開昭56−164242号公報
には、ゴム弾性体の外周面に固着されたスリーブ
とそれに圧入される外筒金具との間に、オリフイ
スを形成せしめた構造のものが明らかにされてお
り、更に本願出願人も、先に、特願昭58−39818
(特開昭59−164428)として、内筒金具の外周部
にストツパとしてのブロツク体を一体的に嵌め入
れるとともに、このブロツク体と内筒金具との間
にオリフイスを形成して、複数の流体室を連通せ
しめるようにした構造のものを明らかにした。
(問題点) 而して、上記のような流体入りブツシユにあつ
ては、その位相角ピーク周波数:c、換言すれば
流体の共振作用及至は流動抵抗による振動減衰効
果が最も大きくなる周波数は、オリフイス断面
積/オリフイス長さによつて決まることとなる。
ところで、位相角ピーク周波数:cは、オリフイ
ス断面積が小さく、オリフイス長さが長いほど小
さな値となるが、オリフイス断面積が小さいと、
流体の移動量が少なく、減衰効果が出し難くなる
ため、位相角ピーク周波数を減衰の最も必要な低
周波域に合わせ、且つその低周波域で高減衰効果
を得るためには、オリフイス断面積を小さくしな
いで、流体の移動量を十分に維持しながら、オリ
フイス長さをできるだけ長く確保することが有効
となる。
しかしながら、上述した如き従来の流体入りブ
ツシユの何れにおいても、オリフイスは、内筒金
具若しくは外筒金具の略半周分に相当するオリフ
イス長さ以上には長くすることができず、従つて
位相角ピーク周波数を低周波域に合わせるために
は、オリフイス断面積を小さくせざるを得ず、そ
うすると、前述のように流体の移動量が少なくな
つて、低周波振動に対する減衰効果がその分小さ
くなるという問題が生じる。
なお、実開昭60−73946号公報には、内外筒金
具を連結する筒状のゴム弾性体に対し、流体室を
形成する一対のポケツト部を、内筒金具を挟んで
径方向一方向に対向位置する両側において、互い
に軸方向に所定寸法だけずらして形成すると共
に、かかるゴム弾性体の外周面上を、該一方のポ
ケツト部から、他方のポケツト部の軸方向側部を
通つて周方向に一周以上の長さで延びる螺旋状形
態をもつて、該他方のポケツト部に至る凹溝を形
成し、そして該凹溝を外筒金具にて覆蓋すること
によつて、オリフイスを形成せしめてなる構造の
ゴムブツシユが提案されている。
しかしながら、かかる構造のゴムブツシユにあ
つては、周方向に一周以上のオリフイス長さを確
保することは出来るものの、該オリフイスが、ゴ
ム弾性体の外周面に直接設けられた凹溝にて構成
されるために、振動入力時における該ゴム弾性体
の変形によつて、オリフイス断面積が変化するこ
ととなり、安定した防振効果が得られないといつ
た問題を有していたのである。
また、そのようなゴムブツシユにあつては、流
体室を形成するポケツト部を軸方向に所定寸法だ
けずらして形成する必要があるために、ブツシユ
軸方向長さが長くなつてしまうことに加えて、ゴ
ム弾性体におけるポケツト部の軸方向側部の外周
面上に、それぞれ凹溝を形成しなければならない
ために、それらポケツト部の軸方向長さが該凹溝
にて制限されてしまい、流体室の容積を確保し難
く、且つ該流体室の壁部を構成するゴム弾性体の
肉厚が厚くなることが避けられないのであり、そ
のために振動入力時における流体室間の相対的な
容積変化量、延いてはオリフイス内を流動せしめ
られる流体量が充分に得られず、流体の流動に基
づく減衰効果が有効には得られないといつた不具
合をも内在していたのである。
(解決手段) ここにおいて、本考案は、上述のような内筒金
具、外筒金具および円筒状のゴム弾性体を備えた
流体入りブツシユにおけるオリフイス、つまり連
通手段の問題を解決するために為されたものであ
つて、その連通手段を、円筒状のゴム弾性体の周
方向に嵌め込まれたリング状のオリフイス部材と
圧入される外筒金具との嵌合部にラセン形態で成
形するようにしたものである。
より詳しく言えば、本考案は、周方向に所定距
離を隔てて位置して軸方向略中央部分の外周面に
それぞれ開口する、独立した複数のポケツト部を
有する円筒状のゴム弾性体を、所定の内筒金具の
外周面に、一体加硫成形にて、同心的に且つ一体
的に形成せしめるとともに、該ゴム弾性体の外周
面に所定の外筒金具を外挿せしめて、該ゴム弾性
体に設けられた前記複数のポケツト部の開口を、
該外筒金具にて覆蓋せしめることにより、それぞ
れ独立した流体室を形成し、且つそれら複数の流
体室にそれぞれ所定の非圧縮性流体を封入せしめ
る一方、それら流体室間を該非圧縮性流体が相互
に流動し得るように構成した流体入りブツシユ組
立体において、硬質材料にて形成された複数の円
弧状オリフイス分割体から構成され、且つ各オリ
フイス分割体の外周部にそれぞれ設けられたオリ
フイス溝によつて、周方向に連続したラセン溝が
形成された、前記ゴム弾性体の外径に略等しい外
径を有するリング状のオリフイス部材を用い、こ
のオリフイス部材を、前記ポケツト部間に跨がる
ように前記ゴム弾性体の外周部に設けられた周方
向の嵌装溝内に嵌め込み、装着せしめることによ
り、前記外挿される外筒金具の内周面によつて、
該オリフイス部材の前記ラセン溝を覆い、所定の
ラセン状のオリフイスを形成せしめる一方、かか
るオリフイスを、前記流体室に対応したオリフイ
ス部材のラセン溝部位において該流体室に連通せ
しめたことを特徴とするものである。
(作用・効果) 上記のように、リング状のオリフイス部材と外
筒金具との嵌合部に形成したラセン状のオリフイ
スを介して、目的とする流体室同志を連通せしめ
て、連通手段を構成すれば、従来の如きオリフイ
ス長さが外筒金具或いは内筒金具のせいぜい半周
分しか取り得ない円弧形態のオリフイス構造のも
のに比べて、その長さを、任意に、特に外筒金具
の少なくとも略1周分以上に長くとることがで
き、例えば外筒金具の略2周分、更には略3周分
に相当する長さのオリフイスも容易に形成するこ
とができるのである。従つて、オリフイス断面積
は大きく保つて、液体に充分な移動量を維持しつ
つ、長いオリフイスによつて、その位相角ピーク
周波数を最も減衰が必要な低周波域に合わせるこ
とが可能となり、そしてその低周波域で高い減衰
効果を生じさせることが可能となつたのである。
また、かかる本考案に従う構造とされたブツシ
ユ組立体にあつては、オリフイスが、硬質材料か
らなるオリフイス部材と外筒金具とによつて画成
されることから、振動入力時においても、その断
面積が変化するようなことがなく、その内部を流
動せしめられる流体によつて、安定した振動減衰
効果が発揮され得るのである。
更にまた、本考案に係るブツシユ組立体におい
ては、流体室を軸方向にずらして形成する必要が
ないことから、長いオリフイスがコンパクトなブ
ツシユサイズをもつて有利に実現され得ると共
に、かかる流体室の側壁を構成するゴム弾性体に
対して凹溝を形成する必要もなく、流体室の容積
が有利に確保され得ることから、振動入力時にお
ける流体室間の相対的な容積変化量も有利に確保
され得て、オリフイス内を流動せしめられる流体
による振動減衰効果が、有利に享受され得るので
ある。
(実施例) 以下、本考案を自動車の懸架系に用いられるサ
スペンシヨンブツシユに適用した場合の一つの実
施例を、図面に基づいて、詳細に説明することと
する。
まず、第1図にはその流体入りブツシユ組立体
の縦断面図が示されており、また第2図にはその
横断面図が示されている。
それらの図において、2は、厚肉円筒状の内筒
金具であり、この内筒金具2の外側には、径方向
に所定の間隔をおいて、薄肉円筒状の外筒金具4
が同心的に配置されている。これら内筒金具2と
外筒金具4との間には、ゴム弾性体として機能す
る円筒状のゴムスリーブ6が一体的に設けられて
いる。このゴムスリーブ6は、その内周面におい
て内筒金具2の外周面に加硫接着される一方、外
周面において金属製の外側スリーブ8の内周面に
加硫接着され、この外側スリーブ8を介して外筒
金具4内に保持されている。また、外筒金具4の
内周面には、薄いシールゴム層10が固着されて
おり、このゴム層10が外筒金具4および外側ス
リーブ8間をシールしている。
また、内筒金具2の外周面に一体加硫成形手法
にて一体的に加硫成形されてなるゴムスリーブ6
には、第3図および第4図に示されるように、内
筒金具2を挟んで径方向の両側に対称的に位置す
るように、そして周方向に配列させられた、一対
のポケツト部12および14が形成されている。
これらのポケツト部12,14は、内筒金具2の
略外周面部位に達する底部を有し、且つそれぞれ
ゴムスリーブ6の外周面に開口する凹所にて形成
されており、そしてそれらポケツト部12,14
の開口が外筒金具4にて塞がれることによつて、
一対の流体室16および18が形成されている。
なお、外側スリーブ8には、それらポケツト部1
2,14の開口に対応する窓部20がそれぞれ形
成されている。そして、かかる外筒金具4による
覆蓋により形成された一対の流体室16および1
8内には、所定の非圧縮性流体22、例えばアル
キレングリコール、ポリアルキレングリコール、
シリコーン油、低分子量重合体あるいは水等の流
体の何れかが単独で、若くしは適宜に組み合わさ
れて封入せしめられている(第1図および第2図
参照)。
なお、かかる内筒金具2の外側には、略矩形状
をなす金属製のブロツク体24が、その中心部に
形成された嵌合孔26において一体的に嵌め込ま
れている。このブロツク体24は、内筒金具2か
らその径方向に対称的に延びて、ポケツト部1
2,14、換言すれば流体室16,18内にそれ
ぞれ臨むように突入させられている。そして、こ
のブロツク体24の突出端部が外筒金具4側に当
接可能とされて、それら内筒金具2と外筒金具4
との間の過大変位を防止するストツパの役割を果
たすようになつている。また、このブロツク体2
4の表面は、ゴムスリーブ6から一体的に延びる
所定厚さのゴム層28にて被覆されている。
さらに、2つのポケツト部12,14の間に位
置するゴムスリーブ6の外周部には、それらポケ
ツト部12,14間に跨がるように、周方向の嵌
装溝30が所定の深さおよび幅において設けられ
ている。なお、ここでは、嵌装溝30の幅はポケ
ツト部12,14の幅に略等しくされている。ま
た、この嵌装溝30の形成のために、外側スリー
ブ8のポケツト部12,14間に位置する部分が
同様な形状に凹陥するように成形されている。
一方、かかる2つの流体室16,18を相互に
連通せしめるオリフイス部材は、第5図a〜dに
示されるように、円弧状オリフイス分割体である
2つの半円形状のオリフイス半体32,34から
構成されている。すなわち、それらオリフイス半
体32,34をそれらの端部で突き合わせて組み
合わせることにより、リング状のオリフイス部材
が形成されるようになつており、またそのように
して形成されたオリフイス部材のリング形状の外
径は、ゴムスリーブ6の外径に略等しくされてい
る。そして、それらオリフイス半体32,34の
外周面には、それらを組み合わせてリング状のオ
リフイス部材を構成したときに、その外周部に周
方向に連続したラセン溝が形成されるように、オ
リフイス溝36,38がそれぞれ設けられてい
る。また、一方のオリフイス半体32のオリフイ
ス溝36の終端部には、該オリフイス半体32の
厚さ方向に貫通する連通孔40,42が設けられ
ている。なお、かかるオリフイス半体32,34
の厚さは、それぞれゴムスリーブ6に形成された
嵌装孔30の深さと略同等乃至はそれよりもやや
大きくされている。
そして、このような2つのオリフイス半体3
2,34を組み合わせてなるリング状のオリフイ
ス部材が、第1図および第2図に示されるよう
に、ゴムスリーブ6の外周部に設けられた周方向
の嵌装溝30内に、一方のオリフイス半体32の
連通孔40,42が二つの流体室16,18にそ
れぞれ開口するような配置において、嵌め込まれ
て、装着せしめられており、これによつて圧入さ
れる外筒金具4の内周面により、各オリフイス半
体32,34のオリフイス溝36,38の接続に
よつて形成されるラセン溝を覆い、以てオリフイ
ス部材と外筒金具4との間に周方向に伸びるラセ
ン状のオリフイス(連通路)44が形成されるの
である。なお、ここでは、かかるラセン溝は、外
筒金具4の内周の略2倍にわたる長さにおいて形
成されている。
また、このラセン状のオリフイス44の一端部
は、連通孔42によつて一方の流体室16へ、ま
たその他端部が連通孔40によつて他方の流体室
18へそれぞれ連通させられ、ここに、そのラセ
ン状のオリフイス44と連通孔40および42と
により、双方の流体室16,18を連通させる連
通手段が構成されることとなる。そして、この連
通手段を経て、両流体室16および18間で流体
22が流動させられることにより、オリフイス4
4内を流動せしめられる流体の共振作用乃至は流
動抵抗によつて、振動減衰効果が発揮され得るこ
ととなるのである。なお、連通孔40,42の大
きさの程度によつては、それら連通孔40,42
を含めて、オリフイスと見ることもできる。
ところで、このような流体入りブツシユ組立体
を得るには、例えば次のような手法が好適に採用
される。
まず、内筒金具2に、ブロツク体24を圧入や
焼嵌め等によつて一体的に嵌め込んだものと、外
側スリーブ8との間に、ゴムスリーブ6を一体加
硫成形手法にて同心的に且つ一体的に加硫成形せ
しめ、同時に加硫接着して、一体的なブツシユア
ツセンブリ(加硫成形体)を製作する。なお、必
要に応じて、かかるブツシユアツセンブリの外側
スリーブ8を絞り加工することにより、ゴムスリ
ーブ6に予備圧縮を加える操作が施される。一
方、外筒金具4の内周面には、予めシールゴム層
10が一体的に加硫成形される。
そして、かかるブツシユアツセンブリに対して
2つのオリフイス半体32および34からなるリ
ング状のオリフイス部材を組み付け、前述のよう
な非圧縮性流体22中において、外筒金具4内に
該ブツシユアツセンブリを嵌め入れ、且つ外筒金
具4に八方絞り等の絞り操作を施して、一対の流
体室16,18やオリフイス44を形成すると同
時に、それらに流体22を封入し、その後外筒金
具4の両側縁部をロールカシメして、外側スリー
ブ8に固定すれば、前述のようなラセン状のオリ
フイス44を備えた流体入りブツシユ組立体が完
成するのである。ところで、上記オリフイス半体
32,34は、アルミニウム合金等の金属や、或
いは硬質樹脂等の硬質材料にて形成されることと
なる。
なお、このような流体入りブツシユ組立体は、
一般に、2つの防振対象物間に介在せしめられる
ものであつて、内筒金具2が防振対象物の何れか
一方に、外筒金具が他方に、それぞれ取り付けら
れて使用されることとなり、例えば、車両サスペ
ンシヨンにおける防振ブツシユ等として好適に用
いられるものである。
ところで、このような構造の流体入りブツシユ
にあつては、内筒金具2と外筒金具4との間の相
対変位に基づき、双方の流体室16および18の
間で、ラセン状のオリフイス44等を経て、封入
された流体22が相互に流動せしめられ、その際
にラセン状のオリフイス44によつて、それら流
体室16,18間の連通路が外筒金具4の略2周
に相当する長さまで長くされているため、その通
路断面積を流体の充分な流通量が確保できる程度
に大きく保ちつつ、長くされたオリフイス44に
よつて、位相角ピーク周波数を低周波域における
最適な周波数に合わせることが可能となり、その
結果、減衰の最も必要な低周波数域において、大
きな減衰効果を得ることができるのである。
以上、本考案の好ましい一実施例について詳細
に述べてきたが、本考案が、かかる例示の具体例
にのみ限定して解釈されるものでは決してなく、
本考案の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者
の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた形態において実施することが可能であり、
本考案が、そのような実施形態のものをも含むも
のものであることは、言うまでもないところであ
る。
たとえば、ゴムスリーブ6の外周部に配した金
属製の外側スリーブ8は、ゴムスリーブ6に対し
て予備圧縮を与え、また外筒金具4との間におい
てシールゴム層10の存在下に良好なシール特性
を得ること等のために有用なものであるが、それ
は必ずしも必要なものではない。また、そのよう
な外側スリーブ8の形態にあつても、単にゴムス
リーブ6の外周面の両端部に位置するように2つ
のリングから構成されたものであつても、何等差
支えない。
また、流体室16,18を連通せしめる連通路
としてのラセン状のオリフイス44の長さとして
は、例示の如き外筒金具4の略2周分に相当する
ものに限られることなく、その1周分に相当する
長さ、更には3周分に相当する長さ等、目的に応
じて各種の長さが適宜に採用されるものであるこ
とは、言うまでもないところであり、特に本考案
にあつては、オリフイス半体32,34の組み合
わせ等にて構成されるリング状のオリフイス部材
の装着によつて、オリフイス長さを任意の長さに
おいて選定することができる大きな利点を有して
いるのである。
更に、本考案は、サスペンシヨンブツシユに限
られることなく、エンジンマウント等の他の防振
ブツシユにも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例であるブツシユ組
立体の縦断面図であつて、第2図における−
断面に相当するものであり、また第2図は第1図
に示されるブツシユの−断面図である。第3
図は、第1図に示されるブツシユに用いられる内
筒金具とゴムスリーブの一体加硫成形品の縦断面
図であつて、第4図における−断面に相当す
るものであり、第4図は第3図における−断
面図である。第5図aおよびcは、それぞれリン
グ状のオリフイス部材を構成するオリフイス半体
の正面図であり、第5図bおよびdは、それぞれ
第5図aおよびcのオリフイス半体の右側面図で
ある。 2……内筒金具、4……外筒金具、6……ゴム
スリーブ、8……外側スリーブ、10……シール
ゴム層、12,14……ポケツト部、16,18
……流体室、22……非圧縮性流体、24……ブ
ロツク体、28……ゴム層、30……嵌装溝、3
2,34……オリフイス半体、36,38……オ
リフイス溝、40,42……連通孔、44……オ
リフイス。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 周方向に所定距離を隔てて位置して軸方向略中
    央部分の外周面にそれぞれ開口する、独立した複
    数のポケツト部を有する円筒状のゴム弾性体を、
    所定の内筒金具の外周面に、一体加硫成形にて同
    心的に且つ一体的に形成せしめると共に、該ゴム
    弾性体の外周面に所定の外筒金具を外挿せしめ
    て、該ゴム弾性体に設けられた前記複数のポケツ
    ト部の開口を該外筒金具にて覆蓋せしめることに
    より、それぞれ独立した流体室を形成し、且つそ
    れら複数の流体室にそれぞれ所定の非圧縮性流体
    を封入せしめる一方、それら流体室間を該非圧縮
    性流体が相互に流動し得るように構成した流体入
    りブツシユ組立体において、 硬質材料にて形成された複数の円弧状オリフイ
    ス分割体から構成され、且つ各オリフイス分割体
    の外周部にそれぞれ設けられたオリフイス溝によ
    つて周方向に連続したラセン溝が形成された、前
    記ゴム弾性体の外径に略等しい外径を有するリン
    グ状のオリフイス部材を用い、このオリフイス部
    材を、前記ポケツト部間に跨がるように前記ゴム
    弾性体の外周部に設けられた周方向の嵌装溝内に
    嵌め込み、装着せしめることにより、前記外挿さ
    れる外筒金具の内周面によつて該オリフイス部材
    の前記ラセン溝を覆い、所定のラセン状のオリフ
    イスを形成せしめる一方、かかるオリフイスを、
    前記流体室に対応したオリフイス部材のラセン溝
    部位において該流体室に連通せしめたことを特徴
    とする流体入りブツシユ組立体。
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