JPH0443230B2 - - Google Patents

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JPH0443230B2
JPH0443230B2 JP27141584A JP27141584A JPH0443230B2 JP H0443230 B2 JPH0443230 B2 JP H0443230B2 JP 27141584 A JP27141584 A JP 27141584A JP 27141584 A JP27141584 A JP 27141584A JP H0443230 B2 JPH0443230 B2 JP H0443230B2
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pulp
scattered light
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light intensity
suspension
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Taku Kadoya
Kojiro Nakada
Toshitaka Yokoyama
Teruo Makita
Tomoyuki Kaneko
Akitoshi Suzuki
Senzo Shinohara
Takanori Morita
Gunji Kawashima
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Takagi Sangyo KK
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/47Scattering, i.e. diffuse reflection
    • G01N21/49Scattering, i.e. diffuse reflection within a body or fluid
    • G01N21/51Scattering, i.e. diffuse reflection within a body or fluid inside a container, e.g. in an ampoule

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は紙パルプ工業に於ける懸濁状パルプの
状態測定方法に関するものである。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 紙の原料であるパルプは、通常幅10〜50μm、
長さ0.5〜3mmの木材繊維であり、かかるパルプ
は抄紙工程でシートにする前に種々の処理が施こ
される。その代表的な処理は、叩解と称される機
械処理であつて、繊維は叩解機によつて圧潰、切
断、膨潤等の処理を受けると共に、外部フイブリ
ル化と称される繊維の開裂が行なわれる。
叩解とはこのような処理を繊維に施すものであ
るが、その程度によつて、得られた紙の性質は極
度に変化する。即ち、紙の性質を決める重要な因
子は叩解処理であり、この処理を夫々どの程度施
こすかによつて同じ原料のパルプでも異なつた性
質の紙が出来、その80%以上が叩解処理によつて
決まるとされている。
このような重要な因子である叩解の程度を表わ
す方法として、従来はカナダ標準ろ水度試験方法
等が用いられ、CSF値として常用され、数値化さ
れているが、これは上記の複雑な繊維の変化をま
とめて1つの数値で示すだけに止り、必ずしもそ
の値だけで、得られる紙の性質を反映するもので
はない。こうして従来から、叩解による繊維の変
化のうち、特に外部フイブリル化の程度を分離し
て測定し得る方法が望まれている。
本発明の目的の一は、かかる外部フイブリル化
の程度を他と分離して光学的に測定し得る測定方
法を提供することにある。
次に、紙の性質を変化させる、他の重要な因子
としては前記処理工程あるいは抄紙工程等に於け
るパルプ濃度がある。従来パルプ濃度の測定方法
としては、懸濁液の流体抵抗が濃度に依存すると
いう原理を用いたり、懸濁液の濃度とその光透過
特性とが相関関係を有するという原理を用いたも
の等であるが、これらは様々な外乱因子も同時に
測定してしまい易く、真のパルプ濃度を得ること
が難かしい。こうして従来はパルプ濃度を監視す
るための適切な測定方法がなかつたので、前記処
理工程に於いて一定の品質の処理パルプを得た
り、抄紙工程に於いて一定の品質の紙を抄紙する
のが難かしかつた。
本発明の他の目的は、かかるパルプ濃度を光学
的に測定し得る測定方法を提供することにある。
ところで、例えば印刷用紙等の場合のように、
パルプ懸濁液中にカオリン、タルク、炭酸カルシ
ウム等の数μmの微粒子即ち、填料を加えた場合
には、かかる微粒子により光学的特性が変化し、
真のパルプ濃度の測定が困難となる。
本発明の更に他の目的は、前述の光学的測定
に、音響的測定を併用することにより、填料によ
る光学的特性の変化を補正し、真のパルプ濃度と
共に、填料の濃度をも測定し得る測定方法を提供
することにある。
尚、前述した本発明の目的の一である、外部フ
イブリル化の程度を地と分離して光学的に測定す
る方法として、特開昭53−41506号公報に開示さ
れる方法であるが、この方法は単に透過性と散乱
光の強度から演算するもので、その前提としてパ
ルプ濃度を前述のような他の方法により正確に測
定しなければならないという欠点がある。
本発明は以上の従来の課題を解消し、前述した
通り、被測定パルプ懸濁液からの散乱光強度を、
測定光の照射方向に対して、該懸濁液の前方及び
後方位置に於いて測定し、かかる両方の散乱光強
度によつて所定の演算を行なうことによつて、パ
ルプ濃度と叩解程度、特に応部フイブリル化の程
度の両者を光学的に測定することを目的とするも
のである。
(課題を説明するための手段) まず本発明は前述の目的を達成するために、被
測定パルプ懸濁液に測定光を照射する測定光照射
装置と、該懸濁液からの散乱光強度を、その前方
及び後方位置に於いて測定する散乱光強度測定装
置とを設けた光学的測定部を構成し、前記前方及
び後方位置に於ける散乱光強度の比を演算して、
この比と濃度との対応関係によりパルプ濃度を算
出すると共に、この比またはこのように算出した
パルプ濃度に対応した、叩解程度と前方または後
方の散乱光強度との対応関係により、叩解程度を
算出することを要旨とするものである。
また本発明は前述した目的を達成するために、
被測定パルプ懸濁液に測定光を照射する測定光照
射装置と、該懸濁液からの散乱光強度を、その前
方及び後方位置に於いて測定する散乱光強度測定
装置とを設けた光学的測定部と、前記懸濁液に超
音波を透過させて、その減衰量を測定する超音波
送受信装置を設けた音響的測定部とを構成し、前
記光学的測定部に於いて、前記前方及び後方位置
に於ける散乱光強度の比を演算して、この比と濃
度との対応関係により、パルプと填料を合わせた
濃度を算出すると共に、前記音響的測定部に於い
て、填料に対して鈍感な帯域の超音波の減衰量を
測定し、この減衰量とパルプ濃度その対応関係に
より、填料を除いたパルプ濃度を算出し、これら
の濃度の差を演算して填料の濃度を算出すること
を要旨とするものである。
(作用) パルプ濃度が一定の状態に於いて叩解程度が変
化すると、その変化は光学的測定部に於いて懸濁
液の前方位置または後方位置に於ける散乱光強度
の変化として表われる。従つて、パルプ濃度が測
定されれば、このパルプ濃度に対応した、叩解程
度と上記の前方位置または後方位置に於ける散乱
光強度との対応関係を予め測定して求めておくこ
とにより、測定した該散乱光強度から叩解程度を
算出することができる。
また、叩解程度が一定の状態に於いてパルプ濃
度が変化すると、前記前方位置の散乱光強度と後
方位置の散乱光強度が互いに逆方向に大幅に変化
し、これらの散乱光強度の比とパルプ濃度とは直
線状の対応関係となる。一方、パルプ濃度が一定
の状態で叩解程度が変化した場合、叩解程度の変
化に対応する前記比の値の変化は、パルプ濃度の
変化と対応する変化と比較して非常に小さい。こ
のため、かかる比の値とパルプ濃度との対応関係
を予め測定して求めておくことによに、叩解程度
に殆んど影響を受けずに、前記比の値からパルプ
濃度を高い精度で算出することができる。
以上のことから、被測定パルプ懸濁液のパルプ
濃度及び叩解程度の測定に於いては、まず上述し
たように、前方位置と後方位置の散乱光強度の比
の値からパルプ濃度を算出し、次いでこの算出し
たパルプ濃度に求づいて、上述したように、前方
位置または後方位置に於ける散乱光強度から叩解
程度を算出することができる。
次に、パルプ懸濁液中に填料の微粒子が含まれ
ている場合には、上述したように光学的測定部に
於いて散乱光強度の比から算出した濃度は、パル
プと填料を合わせた濃度となる。一方、音響的測
定部に於いて、填料に対して鈍感な帯域の超音波
を前記パルプ懸濁液に透過させて、その減衰量を
測定すると、減衰量はパルプ濃度に対応して変化
する。従つて、かかる減衰量とパルプ濃度との対
応関係を予め測定して求めておくことにより、測
定した減衰量から填料を除いたパルプ濃度を算出
することができ、上述した光学的測定部に於いて
測定した濃度との差を演算することにより填料の
濃度を算出することができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例を参照して詳述する。
符号1は被測定パルプ懸濁液に測定光を照射す
る測定光照射装置であり、2は照射された測定光
による前記懸濁液からの散乱光強度を測定する散
乱光強度測定装置である。これら装置1,2から
光学測定部Aを構成する。前記測定装置2は測定
光の照射方向に対して、懸濁液の前方位置a及び
後方位置bに於いて測定し得るように構成する。
この測定装置2は、第1図に実施例として示すよ
うに、懸濁液の前方位置aから後方位置bに至る
複数位置に光強度センサ3を配設して、夫々の光
強度センサ3により、前記前方位置a及び後方位
置bに於ける散乱光強度を測定するようにしても
良いし、図示はしていないが、他の構成として単
一の光強度センサを移動させて前記前方aから後
方位置bに至る連続位置あるいは複数位置に於い
て測定するように構成する等、適宜に構成して良
い。尚、以上の散乱光強度の測定位置は、前方位
置a及び後方位置bの適宜各1点ずつを最少構成
とするが、これよりも多くの点に於いて測定し得
るように構成することにより後述の測定の自由度
を大きくすることができる。符号4は前記被測定
懸濁液を収容する透明な収容部であるが、この収
容部4は独立した容器として構成しても良いし、
第2図に示すように配管系の一部に構成して、流
動している懸濁液を測定するようにしても良い。
しかして第1図に示す構成に於いて、まずパル
プ繊維のモデルとして、繊維の径並びに長さを異
ならせたレーヨン繊維につき散乱光強度の分布を
測定すると第3図a,bに示す如くなる。aは測
定光の光量が大の場合を示すもので、この場合に
は前方位置aへの光量が大き過ぎ、位置によつて
は光強度センサ3が飽和してしまうので、この前
方位置aには特徴、即ち差異が表われ難くく、代
わりに適当な光量の光が到達する後方位置bに特
徴が表われている。またbは測定光の光量が小の
場合を示すもので、この場合には後方位置bへの
光量が小さ過ぎて、この位置には差異が表われ難
くく、代わりに適当な光量の光が到達する前方位
置aに特徴、即ち差異が表われている。以上の結
果から散乱光強度に及ぼす繊維形態の影響は、繊
維の長さよりも、むしろ径の大小に支配されるこ
とがわかる。そこで、次いで広葉樹晒クラフトパ
ルプを叩解し、CSF340、412、580(ml)の夫々に
対してパルプ濃度2、1、0.5(%)に於いて散乱
光強度の分布を測定すると第4図a,b,cに示
す如くなる。かかる図から、一定のパルプ濃度に
於いては、CSFの変化により散乱光強度に差が生
じ、CSFが少なくなり、即ち叩解が進むにつれて
後方位置bに於ける散乱光強度が大きくなること
がわかる。散乱光強度の差は、この実施例に於い
ては、散乱光強度のピークとなる後方角度150゜〜
150゜の位置に於いて最も顕著である。以上の夫々
のCSFのパルプを原料として抄紙し、強度の一つ
を示す比破裂度を測定した結果は図中に示す通り
であり、即ち散乱光強度の変化に対応して強度が
変化していることがわかる。このことから一定の
パルプ濃度に於いては、このような叩解程度と散
乱光強度との対応関係を予め測定して求めておく
ことにより、散乱光強度を測定してその測定値か
ら叩解度を算出し得ることがわかる。そして、前
述したレーヨン繊維における測定結果を同様に、
測定光の光量を調節したり、あるいは光強度セン
サ3のゲインを調節する等により、散乱光強度の
差異が顕著に表われる位置を前方位置aまたは後
方位置bのいずれの側とすることもでき、従つて
前記叩解程度は、それらのいずれの側の散乱光強
度を用いても、予め求めておいた対応関係により
算出することができる。上述の散乱光強度は後述
するようにパルプ濃度が変化すると大幅に変化す
るので、かかる散乱光強度による叩解程度の算出
に先立つてパルプ濃度またはその対応量の測定を
行う。
前記測定結果、第4図a,b,cからは、パル
プ濃度が変化することにより、前方位置aの散乱
光強度と後方位置bの散乱光強度が互いに逆方向
に大幅に変化することがわかる。即ち、パルプ濃
度が低くなると前方位置aの散乱光強度が大きく
なり、逆に後方位置bに於いては小さくなる。前
述したレーヨン繊維における測定結果と同様に、
パルプ濃度の高低または測定光の光量の調節ある
いは光強度センサ3のゲインの調節等により、叩
解程度の差による散乱光強度の差が顕著に表われ
る位置が前方位置aまたは後方位置bのいずれの
側にも表われるが、いずれかの側でかかる散乱光
強度の差が大きい場合には、他の側では叩解程度
の差が表われず、その散乱光強度は、パルプ濃度
によつて変化することがわかる。
そこでいま、以上の測定結果につき、前方位置
a及び後方位置bに於ける散乱光強度の比γを演
算し、これとパルプ濃度との関係を求めてみると
第5図a,b,cに示す如くなる。γは、即ち、 γ=適宜後方位置に於ける散乱光強度/適宜前方位
置に於ける散乱光強度…(1) で示され、第5図a,b,cは夫々前方位置とし
て150゜、100゜、100゜並びに夫々後方位置として
10゜、60゜、80゜を用いたものである。このように前
方位置a、後方位置bは適宜に選択して良く、例
えばaは前方位置a、後方位置b共に散乱光強度
が大きい位置として選択したものである。
かかる第5図a,b,cにより、γとパルプ濃
度とは直線状の対応関係があり、そして、叩解程
度の変化に対応するγの変化は、パルプ濃度の変
化に対応する変化と比較して非常に小さいことが
わかる。このことから、γとパルプ濃度との対応
関係を予め測定して求めておくことにより、叩解
程度に殆んど影響を受けずに、前記比γの値から
パルプ濃度を高い精度で算出し得ることがわか
る。
次に、以上の本発明の動作を、パルプ濃度及び
叩解程度の管理に適用した場合について具体的に
説明する。
まず第6図a,b,cはパルプ濃度0.5〜2.5
%、CSF600〜200mlのパルプ懸濁液について行な
つた測定結果を模式的に示すもので、叩解程度の
差による散乱光強度の差は角度150゜の後方位置b
に最も顕著に表われるものである。そしてこれら
全ての図に於いて実線は所定のパルプ濃度、叩解
程度に於ける分布、即ち基準状態に於ける散乱光
強度分布を示すものである。aの破線は基準状態
からパルプ濃度だけが変化した場合即ちパルプ濃
度が上昇した場合の散乱光強度分布を示すもの
で、前方、後方位置a,bの散乱光強度が互いに
逆方向に大幅に変化している。かかるパルプ濃度
の変化は前述したように予め測定して求めた比γ
と濃度との関係から容易にマイクロコンピユータ
を利用した演算装置等により算出することができ
る。次にbの破線は基準状態から叩解程度だけが
変化した場合、即ち叩解程度が進んだ場合の散乱
光強度分布を示すもので、後方位置bの散乱光強
ドだけが上昇している。前述したようにパルプ濃
度が一定の場合には、かかる散乱光強度の変化に
より、前述したように予め測定して求めた叩解程
度と散乱光強度との対応関係を用いて、叩解程度
を算出することができる。かかる叩解程度の算出
に際しては、何らかの方法で上述した散乱光強度
の変化を求める必要があるが、かかる変化は例え
ば、前方位置aあるいは後方位置bいずれかの
側に於える適宜位置(例えば角度150゜の位置)に
於ける散乱光強度の値から求める、前方位置a
あるいは後方位置bいずれかの側に於ける散乱光
強度分布を積分して、積分値Iから求める、前
方位置aあるいは後方位置bいずれかの側に於け
る適宜2つの位置の比の値Sから求める方法等の
適宜の方法によつて求めることができる。即ちこ
れら、、の方法は、夫々散乱光強度、積分
値、比の値と叩解程度との対応関係を予め測定し
てマイクロコンピユータ等に於ける記憶素子にデ
ータとして用意しておくことによりこれらの値か
ら容易に叩解程度を算出することができる。
次にcの曲線、並びには、曲線で示す
基準状態から、夫々濃度は変化せず叩解程度のみ
が進んだ場合、叩解程度は変化せず濃度のみが上
昇した場合、並びに濃度の上昇と共に叩解程度が
進んだ場合の散乱光強度分布を示すものである。
このようにパルプ状態が曲線の状態から曲線
の状態に移行すると、前方、後方位置a,bの散
乱光強度が共に互いに逆方向に変化する。しかし
て曲線の状態では後方位置bに於ける散乱光強
度の変化には、パルプ濃度並びに叩解程度の変化
による変化分の両方が含まれるので、これらを分
離しなければならない。かかる分離は、例えば次
のような方法により行なうことができる。第1の
方法はまず予め適宜の叩解程度に於いてパルプ濃
度を変化させた場合の散乱光強度分布の第1のデ
ータ並びに基準状態のパルプ濃度において叩解程
度を変化させた場合の散乱光強度分布の第2のデ
ータを測定によつて得て、第1のデータにより
各々のパルプ濃度についてのγ値を算出すると共
に、各々のパルプ濃度に於いて各受光角度につい
ての散乱光強度を前記基準状態に補正するための
係数Kを求め、そして第2のデータから基準状態
に対する各叩解程度について散乱光強度分布の差
Dを算出し、以上の値γ、K、Dをマイクロコン
ピユータ等の記憶装置に記憶させる。かかる状態
に於いて叩解程度並びにパルプ濃度共に変化した
試料について前述した曲線のような散乱光強度
分布を測定し、まずγ値を算出して前述したよう
に記憶させたγとKの関係によりパルプ濃度を基
準値に補正した散乱光強度分布を求め、これから
前述したように記憶させたDと叩解程度との関係
により叩解程度を算出するものである。この方法
の特徴は予めのデータ収集が少なくてよいことで
ある。
次に第2の方法は、叩解の程度をパラメータと
してパルプ濃度を変化させた場合のデータを測定
によつて得て、夫々の叩解程度、パルプ濃度毎に
γ値並びに前記積分値I、比S等を算出して、こ
れらをデータケーブルとしてマイクロコンピユー
タ等に於ける記憶装置に予め記憶し、次いで叩解
程度並びにパルプ濃度共に変化した試料について
前述した曲線のような散乱光強度分布を測定
し、これに基づいて前記γ、I、S等を算出して
前記データテーブル中のデータと比較して叩解程
度を算出するものである。この方法の特徴は基準
となるデータの数を多くすることにより精密な測
定が可能であることである。
このように本発明は、パルプ濃度及び叩解程度
の両者が変化した場合にも、前記γ値によつてパ
ルプ濃度の変化分を算出することができる、かか
るγ値または算出したパルプ濃度と叩解程度との
直接的もしくは間接的対応関係により叩解程度の
変化分を分離して算出することができる。
次に、以上のように算出されるパルプの叩解程
度は、前述した繊維の切断、圧潰、膨潤又は開裂
のどの因子を表わしているのかを考察する。まず
前述した通り、レーヨン繊維による測定では、繊
維の長さの変化に対する散乱光強度の変化は僅か
であることから、パルプに於いても繊維の切断の
程度は本発明に於ける叩解程度には含まれないと
類推し得る。第7図は叩解時のパルプ濃度を10%
と30%で行なつた場合のパルプ懸濁液についての
透過光強度の、CSFに対する変化を示すもので、
かかる透過光強度は10%と30%のもので明確に異
なることがわかる。ところでパルプ濃度30%程度
の条件で叩解したパルプは、いわゆる高濃度叩解
と称され、これは10%程度のパルプ濃度で叩解し
たパルプとは明らかに異なつた性質を示すもので
あり、即ち繊維の開裂が烈しく、著しい外部フイ
ブリル化を生じているものであり、従来の叩解度
を示すCSFでは同一値を示すにも係らず、光学的
測定に於いては明確に識別可能である。これらの
ことから本発明に於いては、叩解程度として、外
部フイブリル化の程度を主体として測定し得るも
のと見做すことができる。
本発明は以上の通り、光学測定部に於いてパル
プ懸濁液の光学的な測定結果に基づいてパルプ濃
度並びに外部フイブリル化を主体とする叩解程度
を算出することができるので、かかる算出値に基
づいて、製紙工程の各工程に於ける処理を制御す
ることにより、安定な品質の紙を製造することが
できる。前述したパルプ懸濁液の測定は、バツチ
式に行なつても良いし、インライン式になつても
良く、これに基づいた前記制御の具体的方法も適
宜である。
ところで、例えば印刷用紙等の場合には、1%
程度のパルプ懸濁液中にカオリン、タルク、炭酸
カルシウム等の数μmの微粒子、即ち填料を加え
るので、かかる微粒子により光学的特性が変化
し、前述の構成だけでは真のパルプ濃度の測定が
困難である。そこで、本発明に於いては、次に前
記光学的測定部Aに加えて、パルプ懸濁液に超音
波を透過させて、その減衰量を測定する超音波送
受信装置5,6を設けた音響的測定部Bを構成す
る。そこで、次にかかる構成の動作を説明する。
まず第8図は、填料(炭酸カルシウム)の濃度
変化に対する散乱光強度(後方位置150゜)の変化
を示すもので、かかる図により填料の増加と共に
後方位置bに於いては散乱光強度が増大し、即ち
光学的特性が変化することがわかる。発明者はそ
こで、填料に対する透過超音波の減衰量につき鋭
意研究した結果、超音波の減衰量は周波数に依存
し、繊維の寸法に対しては敏感であるものの、填
料に対しては鈍感な周波数帯域が存在するとの知
見を得た。即ち、第9図は濃度0.48%の広葉樹晒
パルプに填料(炭酸カルシウム)を、対パルプ当
り最大40%まで加えたパルプ懸濁液の、2MHzの
超音波の減衰特性を示すもので、かかる図よりそ
のような周波数の超音波では、填料の添加が減衰
特性に影響を与えないということがわかる。そこ
で、かかる周波数の超音波に対して、広葉樹晒パ
ルプに於いて、パルプ濃度の変化に対応する減衰
特性を測定すると、第10図に示すように0〜
2.5%濃度までは、叩解程度によらず、1つの直
線状の対応関係を有することがわかる。
従つて填料を含んだパルプ懸濁液については、
まず光学測定部Aに於いて前述した通り、前方a
及び後方位置bに於ける散乱光強度の比γを演算
して、この比γと濃度との対応関係により、パル
プと填料を合わせた濃度を算出し、次いで音響的
測定部Bに於いて、填料に対して鈍感な帯域の超
音波の減衰量を測定し、第10図に示すような減
衰量とパルプ濃度との対応関係により、填料を除
いたパルプ濃度を算出し、これらの濃度の差を演
算して填料の濃度を算出することができる。以上
の発明は、例えば第11図a,bに示すように抄
紙工程に適用し、抄紙機から金網上に流出するパ
ルプ、填料の総固形分並びに金網から流出するパ
ルプ、填料の総固形分及び夫々の固形分を別個に
求めることができ、こうして填料を加えた抄紙系
の制御と品質の管理を効果的に行なうことができ
る。
(発明の効果) 本発明は以上の通り、被測定パルプ懸濁液に測
定光を照射する測定光照射装置と、該懸濁液から
の散乱光強度を、その前方及び後方位置に於いて
測定する散乱光強度測定装置とを設けた光学的測
定部を構成し、このように散乱光強度を前方位置
及び後方位置に於いて合理的に測定して、かかる
測定に基づいて演算を行なうので、光学的にパル
プ濃度と叩解程度の両者を求めることができ、し
かも求めた叩解程度は外部フイブリル化を主体と
した状態を表わしていることにより、製紙工程の
各種処理工程に於ける制御並びに品質の管理を良
好に行なえるという効果がある。
また本発明は他の構成として、前記光学的測定
部に加えて、前記懸濁液に超音波を透過させて、
その減衰量を測定する超音波送受信装置を設けた
音響的測定部を構成し、前記光学的測定と該音響
的測定を極めて合理的に併用するので、填料を加
えたパルプ懸濁液に於ける、真のパルプ濃度並び
に填料濃度を合理的に求めることができ、かかる
填料を加えた製紙工程の各種処理工程に於ける制
御並びに品質の管理をも良好に行なえるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図並びに第2図a,bは本発明方法の測定
系を示す説明図、第3図a,bは本発明方法の測
定系を用いたモデル繊維(レーヨン)の光学特性
実測図、第4図a,b,cは本発明方法の測定系
を用いたLBKPの光学特性実測図、第5図a,
b,cは第4図a,b,cに基づくγ値とパルプ
濃度との関係説明図、第6図a,b,cは叩解程
度をパルプ濃度が変化した場合の光学特性の状態
変化を示すモデル説明図、第7図は叩解濃度を変
化させた場合の光学特性図、第8図は填料の濃度
変化による光学特性図、第9図はパルプに対する
填料の濃度による超音波特性図、第10図はパル
プ濃度による超音波特性図、第11図aは、本発
明方法を適用する抄紙系統の一例説明図、bはa
の系統に於ける本発明方法の測定系の説明図であ
る。 符号A……光学的測定部、B……音響的測定
部、1……測定光照射装置、2……散乱光強度測
定装置、3……光強度センサ、4……収容部、5
……超音波送信装置、6……超音波受信装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 被測定パルプ懸濁液に測定光を照射する測定
    光照射装置と、該懸濁液からの散乱光強度を、そ
    の前方及び後方位置に於いて測定する散乱光強度
    測定装置とを設けた光学的測定部を構成し、前記
    前方及び後方位置に於ける散乱光強度の比を演算
    して、この比と濃度との対応関係によりパルプ濃
    度を算出すると共に、この比またはこのように算
    出したパルプ濃度に対応した、叩解程度と前方ま
    たは後方の散乱光強度との対応関係により、叩解
    程度を算出することを特徴とする懸濁状パルプの
    状態測定方法。 2 散乱光強度測定装置は、測定光の照射方向に
    対して、懸濁液の前方から後方位置に至る複数位
    置または連続位置に於いて散乱光強度を測定する
    ように構成したことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の懸濁状パルプの状態測定方法。 3 被測定パルプ懸濁液に測定光を照射する測定
    光照射装置と、該懸濁液からの散乱光強度を、そ
    の前方及び後方位置に於いて測定する散乱光強度
    測定装置とを設けた光学的測定部と、前記懸濁液
    に超音波を透過させて、その減衰量を測定する超
    音波送受信装置を設けた音響的測定部とを構成
    し、前記光学的測定部に於いて、前記前方及び後
    方位置に於ける散乱光強度の比を演算して、この
    比と濃度との対応関係により、パルプと填量をあ
    わせた濃度を算出すると共に、前記音響的測定部
    に於いて、填量に対して鈍感な帯域の超音波の減
    衰量を測定し、この減衰量とパルプ濃度との対応
    関係により、填量を除いたパルプ濃度を算出し、
    これらの濃度の差を演算して填量の濃度を算出す
    ることを特徴とする填量を含んだ懸濁状パルプの
    状態測定方法。 4 散乱光強度測定装置は、測定光の照射方向に
    対して、懸濁液の前方から後方位置に至る複数位
    置または連続位置に於いて散乱光強度を測定する
    ように構成したことを特徴とする特許請求の範囲
    第3項記載の填量を含んだ懸濁状パルプの状態測
    定方法。
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JP2008025087A (ja) * 2006-06-21 2008-02-07 Nippon Paper Industries Co Ltd 製紙原料の試料濃度測定方法及び測定装置

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