JPH044218B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は引き出される折りたたみ注ぎ口を備え
た実質上平行六面体形の主形状を有する型式の包
装容器で、上記注ぎ口がこの包装容器の上方の壁
上を越えて中心を走つている密封ひれに向う方向
に、上記上方の壁に連結された注ぎ口の隅部から
延びている直線状の複数の弱点部により画定され
て成る包装容器に関するものである。

液状の内容物、たとえばミルク、ジユースまた
はそれに類似したもののための包装容器は、現時
点においては、繊維質の材料たとえば紙から成る
キヤリア層と、通常はポリエチレンである熱プラ
スチツク材料の外側の水密層とを含んだ、可塑性
の半剛性包装用積層物とからしばしば製造されて
いる。この積層物はウエブまたはシートの形で包
装機に給送され且つ折りたたまれ、形成され且つ
密封されて所望の、たとえば、平行六面体の形状
の内容物を詰込まれる包装容器にされる。この主
型式の包装容器はたとえばスウエーデン特許第
781822−８号の明細書に記載されている。

完成された包装容器が開封され且つ内容物を注
ぎ出されるべきである場合、このことは内容物が
接近可能となるようにこの包装容器の上端部にこ
の目的で企図された部分を破断し、引裂きあるい
は切取ることにより達成される。内容物の注ぎ出
しを容易ならしめるため、この包装容器はしばし
ば開封後に引き出されることができるある形式の
組込み注ぎ口をも備えている。通常の注ぎ口は前
記積層物に設けられている弱点線を介して互いに
接続されている多数の三角形状の積層パネルから
成つている。上記三角形の注ぎ口パネルの一部分
はまたなかんずく、この場合もまた弱点線により
分離されている包装容器の上壁パネルに、接続さ
れている。各種の三角形注ぎ口パネルの形状およ
び相互配置およびこの包装容器本体の前記パネル
と隣接の部分との間の弱点線の存在とはこの包装
容器の内容物を集合的噴流になして空にする有効
な注ぎ口の形成を可能ならしめる。だがこの包装
容器の製造中に上記三角形の注ぎ口パネルがこの
包装容器の主形状に左右される折り込み位置に配
置されており且つその後においてこの包装容器の
開封までの次の期間中上記位置に保持されている
ので、この注ぎ口の引き出しと形成とはある程度
の抵抗を提供するであろう。この抵抗はたとえ
ば、包装用積層物の剛性および可塑性、注ぎ口パ
ネルおよび隣接の壁パネルの形状、弱点線の強
さ、この包装容器の形成方法ならびに貯蔵期間の
ごとき多数の各種の因子の関数である。不利な環
境においては、これ等の因子の中の幾つかが負の
方向に協同して作用し、その結果注ぎ口の廻し出
しと形成とが実現困難となる。これ等の困難は以
前において経験されており、したがつて材料の適
当な選択と、ある弱点線を選択的に強力にしまた
その他のものを弱体化することとで、これ等の困
難を克服することが試みられ、その結果として注
ぎ口の引き出し形成が比較的に簡単となり且つあ
る程度自動化されてきた。このことは部分的には
成功しているがそれと同時に包装容器へのこの包
装用積層物の取扱いおよび形成中に特に生ずる各
種の欠点を含んでいる。たとえば、きわめて顕著
な弱点線が必要とされる場合、形成中にこの積層
物が容易に破断されるようになり、その結果包装
容器が漏れを生ずることが判明している。上記の
主型式の包装容器はたとえば初期に述べられたス
ウエーデン特許第781822−８号の明細書に開示さ
れている。

既知の配列の欠点を有していない引出し注ぎ口
を有する包装容器を提供することが本発明の一目
的である。

選択された包装積層物の特性の係りなく引き出
して形成するのに簡単な引出し注ぎ口付きの包装
容器を提供することが本発明のさらに他の目的で
ある。

最後に、原則として既知の方法と装置とを用い
て簡単に製造される、引き出し注ぎ口付きの包装
容器を提供することが本発明のさらに他の目的で
ある。

本発明によれば、前文において述べられた型式
の包装容器が弱点線が密封ひれに向けて互いに相
等しからざる角度をなして延びているという特徴
を与えられるので、上記ならびにその他の目的が
達成されている。

本発明にしたがつた包装容器の好ましい一実施
例はさらにその上に添付の特許請求の範囲から明
らかである特徴を与えられている。

包装容器の上表面の主部分から折りたたみ引出
し注ぎ口を画定する弱点線の特殊設計により、折
り目線の折り戻し開放が注ぎ口が引き出されるの
と調子を合わせて拡大され、その結果、材料が先
ず片面の弱点線に沿い、次いで他方の面の弱点線
に沿つて折りたたまれる。かくして包装用積層物
は両面の弱点線に沿つて同時に引出し開放される
必要がなく且つ折りたたみに必要な力が小さくて
すむため、この積層物の所要の曲げあるいは折り
曲げをより容易ならしめることができる。弱点線
の非対称的配置のおかげで、さらに材料の折りた
たみ開放がより容易になり且つ折り曲げるのに要
する力が小さくなるので、弱点線及び包装用積層
物の劣化が少なくなる。かくしてこの材料の可撓
性と剛性との理由で、注ぎ口を形成する包装用積
層物が変形してしまうおそれが少なくなる。

以下、本発明にしたがつた包装容器の好ましい
一実施例を添付図面について詳細に説明する。

本発明にしたがつた包装容器は平行六面体形の
主形状のものであつて、実質状平面の側壁１と、
上方の端壁２と、添付図面にては見えない底部と
を有している。この包装容器は両面をポリエチレ
ンで被覆された紙製のキヤリア層から成る。前文
にて述べられた包装用積層物から作られている。
この材料は寸法的には比較的に安定しておりまた
この包装容器の形成に必要である折りたたみを容
易ならしめるため、この積層物は多数の折り目線
（その一部が添付図面に示されている）を有して
いる。この包装容器は既知の手順にしたがつて製
造される。すなわち、ウエブ様の包装用積層物が
企図された内容物を詰込まれるチユーブへ折りた
たみにより変換さる。しかる後に詰込み済のチユ
ーブはこのチユーブを横様に横切つて延びた狭い
帯域にて平たくされて密封される。これ等の横断
方向の密封帯域を通つての切断後に、形状の加工
により図示されている平行六面体形状の包装体へ
変換される、完全に詰込まれたクツシヨン様の包
装体が得られる。上記の横断方向の密封帯域はこ
の包装体の上方の端壁２の全体にわたり延びてい
る密封ひれ３を形成する。それに対応した密封ひ
れがこの包装容器の底壁の全体のわたり延びてい
るがこの図には見られない。この密封ひれ３はこ
の包装容器の上方に端壁２に押し当つてととまる
ようにこの包装容器の形成中に折り下げられる。
上記の完全に詰込まれた包装容器が形状加工を施
されてクツシヨン形状から平行六面体形状にされ
た場合、この包装容器の隅部分に位置決めされる
４個の、三角形の２重壁ラグ４の形をなした余分
の材料が生ずる。これ等の４個の隅部ラグの中の
２つはこの包装容器の底壁にたたみ込まれて密封
されるが他の２つの各は側壁１へ密封される。ラ
グ４は密封ひれ３の一部分と、上記密封ひれ３の
どちらかの側に位置決めされ、この包装容器の上
方の端壁２と連結されまた部分的にその端壁から
の材料で構成された２つの三角形パネル５の一部
分と、この包装容器の側壁１の延長を構成する。
通常は折り下げられた隅部ラグ４の部分（第１図
には注ぎ口として作用する折り上げられた隅部ラ
グ上に見ることができる）の下に位置決めされた
三角形パネル６とを構成する。三角形パネル６は
折り目線７により側壁１から、また折り目線８に
より２つの三角形パネル５からそれぞれ画定され
ている。これ等の折り目線は従来の型式のもの、
すなわち、初期に、たとえばこの材料の製造中
に、生成されたこの包装積層物の線状の圧縮で構
成される。

２つの三角形パネル５と、この包装容器の上方
の端壁２（密封ひれ３により互いに分離された２
つの部分表面から成るとみなすことができる）と
の間に、上方の端壁２に連結された注ぎ口の隅部
１０から上記上壁上を越えて中心を走る密封ひれ
３へ向う方向に実質上延びた弱点線９が存在す
る。弱点線９は前記隅部１０と、密封ひれ３とか
らそれぞれわずかな距離を終り且つさらにその上
に以下いさらに詳細に説明される１つあるいはそ
れ以上の部分的線をも含むことができる。これ等
の図から明らかなとおり、２つの三角形パネル５
に沿つてこの包装容器の上方の端壁２と密封ひれ
３との間に延びた基線１１はこの包装容器の開封
後には密封ひれ３の一方の端部分をこの包装容器
の隣接部分から分離する切断線の形をなしてい
る。この切断線は開封表示線あるいはたとえば複
数のミシン目状から構成されてもよい。このよう
に、注ぎ口１２が得られるように密封ひれ３の前
端部が親指と人さし指との間に掴持されて引き裂
かれるので、注ぎ口を形成する隅部ラグ４が折り
たたまれた後にもこの包装容器の開封が可能にさ
れる。

上記の開封表示線は密封ひれ３の一方の端部か
ら、注ぎ口を形成する三角形パネル５へこの包装
容器の上方の端壁２が進入する実質上区域内の基
線１１に位置決めされている点１３まであるいは
これをわずかに過ぎた点まで延びている。

本発明にしたがつたこの包装容器が開封される
べきである場合、開封のため企画されている折り
下げられた隅部ラグ４は前記隅部ラグの三角形パ
ネル６と側壁１との間の密封を１本の指で破るこ
とで、先ずこの包装容器の側壁１の密封された位
置から分離され且つ前記隅部ラグが上向きに折り
返えされる。しかる後に、２つの三角形パネル５
が相互に押し当てられ、それと同時に三角形パネ
ル５より上方に位置決めされている横断方向の密
封ひれ３の部分が掴持される。前記基線１１の一
部分に沿つて位置決めされている開封表示線の助
勢で、次に、三角形パネル５と前記密封ひれとの
間の移行部分内の包装用積層体を引き離すことが
可能となり、その結果、注ぎ口が形成される。密
封ひれ３の引き裂き部分は第２図に図示されてい
るように折り返えされることができる。したがつ
てこの包装積層物の剛性と品質次第であるが、こ
の包装容器の上方の端壁２と実質上同一レベル上
のそれぞれの初めの位置から上向きに２つの三角
形パネル５の後方部分を折り曲げることで、注ぎ
口が正しい形状を得るのに前部三角形パネル６に
対する多少の強弱の圧力が必要とされる。三角形
パネル５の前記部分の折りたたみは上方の端壁２
に連結された前記注ぎ口の隅部１０から密封ひれ
３の基線１１に向う方向に延びた弱点線９に沿つ
て前記包装積層物を折りたたむことで実現され
る。本発明によれば２つの弱点線９が互いに相等
しからざる角度をなして密封ひれ３に向つて延び
ている、すなわち弱点線９またはそれぞれの仮想
延長線が２つの互いに異なる点で前記密封ひれに
到達するので、上記の折りたたみに逆らう複合抵
抗はかなり軽減される。この設計のため、弱点線
９における包装用積層物の折れは、密封ひれ３の
両側において同時には起こらない。詳述すると、
まず密封ひれ３に対して鈍角をなしている方の弱
点線９が最初に折りたたみ線として働き、そして
その後で、密封ひれ３に対して鋭角をなしている
反対側の他の弱点線９に沿つて包装用積層物は折
りたたまれる。上方の端壁２の２つの半体のこの
順次連続した折りたたみにより、注ぎ口の形成を
より困難ならしめがちな２つの壁半体の相互間の
複合効果が回避され、またかくすることで実際に
おいて上記注ぎ口の成形がかなり容易ならしめら
れると判明している。

互いに相等しからざる角度をなして延びた弱点
線９から成る本発明にしたがつた設計はまたこの
容易に成形される注ぎ口により、所望の形状のよ
りよき保持に寄与するとも判明されているがそれ
は２本の弱点線９が同時に利用されない場合包装
用積層体が２本の弱点線９においてより強く曲げ
られることに起因している。注ぎ口からの折りた
たみ中に外方の代りに内方へ折りたたまれる両方
の２部分三角形パネル５の従来のおそれは本発明
によればいちじるしく軽減される。

図示されているこの設計を実際に試みた結果、
上記２本の弱点線９の変位された配列により達成
される積極的効果は、上記弱点線またはそれぞれ
の延長がこれ等の線９の長さの1/3から1/10にな
る相互距離に位置決めされている２つの点におい
て前記密封ひれの基線１１に到達した場合に最大
となるであろうことが判明した。

これ等の図から明らかなとおり、各の弱点線９
はできれば２重にされる、すなわち、弱点線の主
方向に互いにわずかな距離をなして走つている１
つまたはそれ以上の部分線から成ることが好まし
い。この設計のおかげで、この折りたたみは多数
の小さい部分的折りたたみに分割され、かくして
この折りたたみに必要とされる力をさらに軽減し
且つ折りたたまれた三角形パネル５を所望の位置
に留めるのに役立つ。初期に述べたとおり、弱点
線９（単一にせよ２重にせよ）は実質上隅部１０
と密封ひれ３の基線１１との間に延びている。だ
が弱点線９を前記隅部１０かまたは密封ひれ３の
基線１１からわずかな距離に終らせることもまた
可能である。かくすることで、通常は多数の弱点
線を同一点にて交差させることが困難であるの
で、製造が容易にされる。上記弱点線の終点と隅
部１０または基線１１との間にそれぞれ残留する
比較的に短い距離は注ぎ口の形成には余り重要で
はないと判明している。

以上において、本発明にしたがつた配列が平行
六面体形の包装容器と関連して述べられたが以上
で述べられたものと本質的には同じ型式の上表面
を有しているその他の型式の包装容器においても
使用可能であることはもちろんである。したがつ
て本発明はまた、たとえば、うね様の単数または
複数の上表面が相互に対して大きい角度かまた、
小さい角度を形成する場合およびこの包装体の閉
じた状態において、隅部のラグが２つの上表面の
下にたたみ込まれる場合のいわゆる切妻トツプ型
の包装容器にも適用可能である。密封ひれ３内に
一緒に密封された材料層が手によるかあるいはあ
る種の補助装置たとえばコードまたはそれに類似
したものの形で密封ひれ内に挿入された引裂き要
素により互いに分離されるので開封される包装容
器内に本発明を利用することもまた可能である。
かくして本発明にしたがつたこの配列は多数の異
なつた型式の包装容器にも適用可能でありしたが
つて安全に機能する注ぎ口を形成し且つ保持する
問題に対する最適の解答を提供する。

【図面の簡単な説明】

第１図は注ぎ口を引き出された、開封状態にお
ける本発明にしたがつた包装容器の上方部分の斜
視図、第２図は第１図にしたがつた包装容器の別
な角度からの斜視図である。 １……平坦な側壁、２……上方の端壁、３……
密封ひれ、４……三角形の２重壁ラグ、５……三
角形パネル、６……三角形パネル、７……折り目
線、８……折り目線、９……弱点線、１０……隅
部、１１……基線、１２……注ぎ口開口、１３…
…点。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 引き出される折りたたみ注ぎ口構成部５，６
   を備えた実質状平行六面体形の主形状を有する型
   式の包装容器で、上記注ぎ口構成部５，６が、上
   方の壁２に連結された注ぎ口構成部の隅部１０か
   ら上記上方の壁２を越えて中心を走る密封ひれ３
   へ向う方向に延びている直線状の複数の弱点部９
   により上記上方の壁２から画定されて成る包装容
   器において、上記弱点線９が密封ひれ３に向けて
   互いに相等しからざる角度をなして延びているこ
   とに特徴を有する包装容器。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の包装容器におい
   て、弱点線９またはそれぞれの延長線が線９の長
   さの1/3から、1/10におよぶ相互距離にて位置決
   めされる２点において密封ひれ３に到達している
   ことに特徴を有する包装容器。 ３ 特許請求の範囲第１項または第２項のいずれ
   かの１つの項に記載されている包装容器におい
   て、弱点線９が折り目線であることに特徴を有す
   る包装容器。 ４ 特許請求の範囲第１項または第２項のいずれ
   かの１つの項に記載されている包装容器におい
   て、弱点線９が複数のミシン目状であることに特
   徴を有する包装容器。 ５ 特許請求の範囲第１項から第４項までのいず
   れかの１つの項に記載されている包装容器におい
   て、各の弱点線９が弱点線９の主方向にわずかな
   相互距離を延びた１つまたはそれ以上の部分線か
   ら成ることに特徴を有する包装容器。 ６ 特許請求の範囲第１項から第５項までのいず
   れかの１つの項に記載されている包装容器におい
   て、弱点線９が密封ひれ３の基線１１と前記隅部
   １０との間に延在していることに特徴を有する包
   装容器。 ７ 特許請求の範囲第１項から第５項までのいず
   れかの１つの項に記載されている包装容器におい
   て、弱点線９がそれぞれ前記隅部１０と密封ひれ
   ３の基線１１とからわずかな距離に終つているこ
   とに特徴を有する包装容器。