JPH0441912Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の属する技術分野 この考案は、自動車玩具のボデイに対するガラ
スを取付け構造に関するものである。

従来技術とその欠点 従来、自動車玩具のボデイにガラスを取付ける
には、第４図及び第５図に示すように、ボデイａ
を、窓すなわちガラス取付部に対応する部分に開
口１を設けて成形するとともに、ボデイの屋根２
と全開口部に対応して笠状に連続する透明樹脂板
製のガラスパーツｂを、ボデイの屋根に下側から
嵌合して、各開口を遮蔽し、屋根下面に突設され
た突起３をガラスパーツの上部に設けた孔４に貫
通し、その突起にＥリングなど５を嵌合して固定
して取付けていた。

従つて、ボデイａは屋根２とボデイ下部とが細
い柱６で連結されているだけであるから、ボデイ
成形時及びガラスパーツ取付時に強度的な問題が
あり、また、ガラスパーツは頂部において屋根に
固定されているだけであるから、取付後にボデイ
を補強する効果がなく、遊戯中に多少過大な力が
自動車玩具の屋根に加えられると、屋根が柱より
上部において破壊され易い欠点があつた。

この考案の目的 この考案は、上記の点に鑑み、ボデイに対する
ガラスの取付け構造を改良してボデイが充分な強
度を有して、ボデイの成形、ガラスパーツの取付
及び自動車玩具の使用のいずれも強度的な問題な
しに行なうことができるようにすることを目的と
する。

目的達成手段 この考案は、上記目的を達成するため、第一に
窓遮蔽板をボデイと一体に成形するとともに、そ
の窓遮蔽板にガラスパーツ嵌合部及び貫通孔を形
成したこと、第二に凸面成形した透明樹脂板製の
ガラスパーツを前記ガラスパーツ嵌合部に嵌合す
るとともにガラスパーツの裏面に設けた突起を前
記窓遮蔽板に設けた貫通孔に貫通し、ボデイ内側
に突出した先端部を焼きつぶしてガラスパーツを
ボデイに結合したことを特徴とするものである。

この考案の実施例 次に、この考案の一実施例を第１図ないし第３
図の図面に基いて説明する。

第１図は、この考案を開閉する扉を有しない自
動車玩具に適用した場合の一例を示す。

この場合のボデイＡは、窓遮蔽板７をボデイＡ
と一体に成形し、その窓遮蔽板にガラスパーツ嵌
合部８を形成してある。Ｂはこの考案に基いて成
形されたガラスパーツであり、合成樹脂板で凸面
成形してなつており、その大きさはボデイの各窓
の形状と等しい形状を有する。

ガラスパーツＢはボデイＡの各ガラスパーツ嵌
合部８に嵌合されている。ガラスパーツの裏面に
突起９が一体に成形されている。ボデイＡの窓遮
蔽板７に貫通孔１０が設けてあり、ガラスパーツ
嵌合部に嵌合したガラスパーツの突起９をその貫
通孔に貫通して、ボデイの内側に突出した先端を
焼きつぶすことによりガラスパーツをボデイに結
合している。

このような取付け構造を用いる場合は、Ｅリン
グ、ねじなどの他の固着部材が不必要であり、固
着作業も簡単であるから、コストアツプを避ける
ことができる。

そして、ガラスパーツＢは合成樹脂板を凸面成
形したものを用いるため、そのガラスパーツの表
面からの反射光により、窓にいかにもガラス板が
装着されているような外観が得られる。とくに左
右両端における凸面湾曲部の曲率を適切に設定す
れば、この自動車玩具を側面又は斜めから見た場
合に、その湾曲部の光屈折により透明ガラス板が
装着されている感じが良く表れる。

そして、上記のように、ボデイＡは窓遮蔽板に
より開口を遮蔽され、ボデイ本体１１と屋根１２
が連続しているから、屋根ばかりでなく、ボデイ
全体の強度が従来品に比し非常に大きい。従つ
て、ボデイの成形の歩留りがよく、安全確実に成
形することができ、また、ボデイに対するガラス
パーツの取付も安全迅速にでき、さらに自動車玩
具の使用時も上から多少過大な力が加えられても
屋根又はボデイが破壊されることがない。

第３図は、この考案を一部に開閉自在な窓を有
する自動車玩具において、その開閉自在の窓、す
なわち、図示の例ではリアウインドのガラスパー
ツの取付に応用した例を示す。

この実施例では、ボデイA′を従来と同様に、
屋根とボデイ本体の間に窓開口を有するように成
形し、開閉されない窓に対しては、笠状のガラス
パーツＣをボデイA′に嵌合して従来と同様にボ
デイに設けられた突起とをガラスパーツＣに設け
た貫通孔１３に貫通し、焼きつぶし又はＥリング
などにより結合しているが、リアウインドを開閉
自在に遮蔽する扉Ｄは、窓遮蔽板７′にガラスパ
ーツ嵌合部８′を設け、そのガラスパーツ嵌合部
に第１図及び第２図に示した場合と同様にしてガ
ラスパーツＢを嵌合結合して構成してある。そし
て、ガラスパーツＣの後部に上方に開口する凹部
１４を形成するとともに、その凹部を形成する後
部壁１５に凹部内に連通する一対の溝１６を設け
て、このガラスパーツＣをボデイA′に嵌合し、
窓遮蔽板７′の前部に一体に成形した左右一対の
レバー１７を溝１６において凹部１４内に挿入
し、レバーを連結する軸１８を凹部１４内に回転
自在に嵌合した後、ガラスパーツＣをボデイ
A′に結合することにより、扉Ｄを軸１８回りに
回転してリアウインドを開閉することができるよ
うにしてある。

この実施例においても、扉Ｄはこれと一体に成
形した窓遮蔽板７′にガラスパーツ嵌合部８′を設
け、そのガラスパーツ嵌合部に凸面成形された透
明樹脂板製のガラスパーツＢを嵌合し結合して取
付けているから、扉は非常に強度が大きく、その
成形、ガラスパーツるの取付が容易にでき、自動
車玩具にガラスを装着した開閉自在のリアウイン
ドを備えることが可能になり、自動車玩具の使用
時にも扉Ｄが外力により破壊されることを防止で
きる。

この考案の効果 上述のように、この考案によれば、ボデイに窓
遮蔽板が一体に成形されて、ボデイが全体的に充
分な強度を有するため、屋根が柱より上方におい
て破壊され易いという問題が解消された。また、
窓遮蔽板にガラスパーツ嵌合部が設けられ、その
ガラスパーツ嵌合部にガラスパーツが嵌合され、
ガラスパーツの裏面に設けた突起が窓遮蔽板に設
けた貫通孔に貫通され、ボデイ内側に突出された
先端を焼きつぶしてガラスパーツがボデイに結合
されるので、ガラスパーツの取付けが簡単かつ強
固にでき、取付け後の強度が向上するので、自動
車玩具の使用も強度的な問題なしに行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す分解斜視
図、第２図は窓遮蔽板にガラスパーツを固定する
構造の一例を示す断面図、第３図はこの考案を開
閉自在のリアウインドに適用した場合を示す分解
斜視図である。第４図は従来のガラスパーツの取
付構造を示す要部の分解斜視図、第５図は同じく
ガラスパーツを取付けた状態における断面図であ
る。 Ａ，A′……ボデイ、Ｂ……ガラスパーツ、７，
７′……窓遮蔽板、８，８′……ガラスパーツ嵌合
部、９……突起、１０……貫通孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ) ボデイとガラスパーツとから構成され、 (ロ) 前記ボデイは、窓部に窓遮蔽板を一体に有
   し、その窓遮蔽板の周辺又は相対する二辺にガ
   ラスパーツ嵌合部が形成され、かつ、前記窓遮
   蔽板に貫通孔が形成してあり、 (ハ) 前記ガラスパーツは凸面成形された合成樹脂
   板であり、裏面に突起を有しており、前記ボデ
   イのガラスパーツ嵌合部に嵌合されて、前記窓
   遮蔽板の貫通孔に貫通された前記突起の先端が
   前記ボデイの内側において焼きつぶされて前記
   ボデイに固定されていること、を特徴とする自
   動車玩具におけるガラス取付構造。