JPH044014B2 - - Google Patents

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JPH044014B2
JPH044014B2 JP2318487A JP2318487A JPH044014B2 JP H044014 B2 JPH044014 B2 JP H044014B2 JP 2318487 A JP2318487 A JP 2318487A JP 2318487 A JP2318487 A JP 2318487A JP H044014 B2 JPH044014 B2 JP H044014B2
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sepiolite
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JP2318487A
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  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は生化学反応を触媒する蛋白質である酵
素を固定して工業用生産プロセスに利用するため
に用いられる酵素固定用担体の製造法に関するも
のである。
(従来の技術) 酵素を利用した生体反応を工業的に行わせるた
めには酵素を多糖類や合成高分子に吸着させた
り、ゲルで包括して固定化する方法が一般的であ
る。しかしながらこれらの担体は有機材料である
ため機械的強度が低い傾向にあり、スケールアツ
プに適さない欠点がある。従つて機械的強度が高
く、また滅殺菌のための熱や化学薬品に強いセラ
ミツク表面に酵素を固定化することが好ましい。
ところがセラミツクの範疇に属するものでもムラ
イト質やコーデイライト質のものはその比表面積
が1m2/g前後であるために固定できる酵素量が
少ない欠点がある。またシリカ質の多孔質ガラス
ビーズも酵素固定用担体として知られているが、
比表面積が75m2/gと比較的大きい利点を有する
反面、製造工程が複雑で極めて高価なものである
という欠点があつた。
そこで最近ではケイ酸マグネシウム質のセピオ
ライトをこの種の担体として用いる試みがなされ
ているが、炭酸塩鉱物を多量に含有することの多
いセピオライト原石をどの程度まで精製してどの
ような条件で焼成すべきであるかの基準が従来は
明確化されていなかつたため試行錯誤の段階にあ
り、十分な比表面積を持つ担体が得られなかつた
り過度の精製を行つた結果、セピオライト原石中
有効に利用できる部分の比率が極めて低くなり、
経済的に他の担体と競合できなくなる等の問題を
生じていた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記したような従来の問題点を解決し
て、セピオライト原石から100m2/g前後の大き
い比表面積を有し従来よりも酵素固定能力の大き
い酵素固定用担体を工業的に製造することができ
る酵素固定用担体の製造法を目的として完成され
たものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明はセピオライト原石を粉砕し必要に応じ
て組成調整及び粒度調整を行つて強熱減量15%以
下、CaO5%以下の組成を持つ粉体を得、これを
そのままあるいは成形して300〜1100℃の温度条
件で焼成しメタセピオライト又はプロトエンスタ
タイトを主成分とする焼成体とすることを特徴と
するものである。
本発明において用いられるセピオライト原石は
繊維性を持つたケイ酸マグネシウムの塊であり、
外観はコルク状、レザー状、塊状等の種々の形態
を取るが、その結晶構造はタルクの小片をレンガ
積みにしたような独特の構造である。このような
セピオライ原石は多数の細孔を有するものであ
り、細孔径分布を調べると10Åと200Å付近にピ
ークを持つことが分かる。10Å付近の細孔は上記
した結晶構造によるものであり、200Å付近の細
孔は繊維径によるものであると考えられている。
しかしセピオライト原石中には多量のドロマイト
(CaCO3・MgCO3)等の炭酸塩鉱物が含まれてい
るのが常であり、水中で安定して使用できるよう
にするためにセピオライト原石を焼成するとこれ
らの不純物が障害となり比表面積の小さい担体し
か得られないことは前述のとおりである。
そこで本発明においてはセピオライト原石を粉
砕し、その一部を化学分析して強熱減量とCaOの
含有率とを調べ、強熱減量15%以下、CaO5%以
下である場合にはそのまま更に粒度調整して粒径
100μm以下の粉体を得る。また強熱減量が15%
を越したりCaOが5%を越えている場合には、予
め精製してあるセピオライト原石の粉体を混入す
ることによりこの範囲内に入るように組成調整を
行い粒径100μm以下の粉体を得る。ここで強熱
減量15%以下、CaO5%以下の組成を選定したの
は、後述する第1図のグラフにも示されるように
そのような組成の原料を用いた場合に酵素固定化
能力に優れた担体が得られるからである。その理
由は、本発明者等の推定によれば、この範囲を外
れたセピオライト原石は熱処理の際に炭酸塩鉱物
が熱分解して多量のCO2ガスやCaO、MgO等を
生じ、これらがセピオライトの繊維構造を変化さ
せたり繊維間の間隙を埋めてしまうため、酵素固
定に有効に寄与する200〜400Å付近の細孔が減少
するためである。
次にこのような粉体はそのまま、あるいはハニ
カム状等の任意形状に成形されたうえで焼成され
る。粉体のまま焼成する場合には粉体粒度は80〜
100メツシユ(100〜150μm)、ハニカム状に成形
したうえ焼成するような場合には200メツシユ以
下(80μm以下)としておくことが好ましい。焼
成条件は300〜1100℃であり、このような熱処理
によりセピオライトは結晶水を失つてセラミツク
化し、水中でも安定なメタセピオライト又はプロ
トエンスタタイト化した状態に移行するとともに
セピオライトの結晶構造に変化を生じ、300Å以
下の細孔をブロードに持つ原石の細孔径分布から
200〜400Åにより大きいピークを持つ細孔径分布
へ変化する。しかし第1図のグラフからも明らか
なように、焼成温度が1100℃を越えるといわゆる
焼きしまりが発生し、結晶構造中の細孔が潰され
て酵素固定化能力が低下する。逆に300℃以下の
焼成温度ではセピオライトの焼結が不十分である
ため湿潤状態では担体自体が徐々に溶解する現象
を生ずる。
このようにして得られたメタセピオライト又は
プロトエンスタタイトは酵素を固定するに適した
孔径200Å以上の細孔を十分に備え、その比表面
積は100m2/gに及ぶものであるので酸素の固定
用担体として好適なものであるが、その事実は次
の実施例により更に明らかとなるであろう。
(実施例) 実施例 1 予め化学分析により強熱減量とCaO含有率が測
定されている5種類のセピオライト原石を粉砕
し、80〜100メツシユに粒度調整したうえそれぞ
れを10のグループに分けた。そして電気炉に入れ
300℃〜1200℃の間の100℃毎の温度で1時間の焼
成を行い、5×10の50の焼成サンプルを得た。各
焼成サンプルを10%のガンマ−アミノプロピルト
リエトキシシランによりシラン化し、アセトンで
洗浄し一晩風乾したうえ1%グルタルアルデヒド
水溶液で3時間処理した。その後1%インベルタ
ーゼ/酢酸バツフアー(PH4.0)中に浸漬して1
時間保持し、更にバツフアーで洗浄して担体上に
インベルターゼを固定化した。次に各サンプル固
定化されたインベルターゼ活性を測定するために
以下の操作を行つた。
先ず1%サツカロースを含む酢酸バツフアー30
mlを30℃で恒温にした後上記の担体を浸漬し、ス
ターラーで撹拌しつつ100mlずつサンプリングし、
0.1NのNa2CO3の一定量を加えて反応を完全に止
めた。ついで生成物であるグルコースを和光純薬
のグルコースBテスト法により定量し、単位時間
あたりのグルコース生成量を算出した。その結果
を1分間あたり1μモルのグルコースを生成する
酵素活性量を1ユニツトとして表すと第1図のグ
ラフのとおりとなる。第1図のグラフに示される
ように、黒丸で示した本発明の範囲内のものは
300〜1100℃の広い焼成温度範囲にわたり安定し
て高い酵素固定能力を持つことが分かる。
実施例 2 次に固定化酵素の安定性と担体の種類との関係
を明らかにするため、次の実験を行つた。まず強
熱減量11.36%、CaO1.37%のセピオライト原石
を80〜100メツシユに粉砕し、110℃、200℃、300
℃、500℃、700℃、1000℃の各温度で1時間焼成
して6種類のサンプルを得た。次に各サンプルに
実施例1と同様の方法でインベルターゼを固定
し、第2図に示されるカラム装置に詰めた。この
装置はウオータージヤケツト1を備えた直径2cm
のカラム2と、基質容器3と恒温槽4とからなる
ものでカラム2内に上述の各サンプルに固定化さ
れた酵素を詰め、30℃に保ちつつ基質として30%
サツカロース/50mM酢酸バツフアを1ml/分の
流速で供給し続け、出口のグルコース量を測定し
た。その結果は第3図のグラフに示すとおりであ
り、300℃未満の低温度で焼成したものは1週間
以内に酵素活性が半減した。これに対して300〜
1100℃で焼成したものは長期間にわたり高い安定
性を示した。低温度で焼成したものの安定性が低
い理由は、前述したように焼結が不十分なため
徐々に担体自体が溶解してしまうためであると考
えられる。
(発明の効果) 本発明は以上の説明からも明らかなように、セ
ピオライト原石を利用して比表面積が大きく、酵
素を固定化するに適した200Å以上の細孔を持つ
酵素固定用担体を得るための製造条件を明らかに
したものであり、これによつてこの種の酵素固定
用担体を工業的に生産することが始めて可能とな
つた。よつて本発明は従来の問題点を解消したも
のとして、産業の発展に寄与するところは極めて
大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はセピオライトの焼成温度とインベルタ
ーゼ固定化量との関係を示すグラフ、第2図は実
施例2において用いたカラム装置を示す断面図、
第3図は固定化酵素の長期安定性を示すグラフで
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 セピオライト原石を粉砕し必要に応じて組成
    調整及び粒度調整を行つて強熱減量15%以下、
    CaO5%以下の組成を持つ粉体を得、これをその
    ままあるいは成形して300〜1100℃の温度条件で
    焼成しメタセピオライト又はプロトエンスタタイ
    トを主成分とする焼成体とすることを特徴とする
    酵素固定用担体の製造法。
JP2318487A 1987-02-02 1987-02-02 酵素固定用担体の製造法 Granted JPS63190637A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2318487A JPS63190637A (ja) 1987-02-02 1987-02-02 酵素固定用担体の製造法

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JPS63190637A JPS63190637A (ja) 1988-08-08
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JPH0695929B2 (ja) * 1988-05-25 1994-11-30 日本碍子株式会社 酵素固定化バイオリアクター
JPH02252669A (ja) * 1989-03-27 1990-10-11 Ngk Insulators Ltd 酵素固定化用セラミック膜
US5679433A (en) * 1991-10-31 1997-10-21 Kabushiki Kaish Tokiwa Denki Noncombustible sheet, noncombustible laminated sheet, noncombustible honey comb structural material, noncombustible board, noncombustible molded product, and manufacturing method thereof
JP2008105944A (ja) * 2007-12-14 2008-05-08 Sekisui Chem Co Ltd 含水マグネシウム珪酸塩鉱物、硬化体組成物、無機質硬化体及び炭酸化硬化体

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