JPH0440117Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、空調用の天井吹出口に関する。

〔従来技術とその問題点〕

室内の空調のために、天井に空調ダクトの吹き
出し口を設ける場合がある。この吹き出し口から
は、主に室温を調節するために中央制御によつて
温度をコントロールされた空気が吹き出てくる
が、特に、冬場においては、室内の空気が乾燥し
がちである。

そのために、事務所ビル等においては、別途加
湿器を室内に備える必要があつた。

従来、実開昭59−75626号に示すような加湿器
を備えた天井埋設型空気調和器が存在する。これ
は、熱交換器を有する天井埋設型空気調和器に加
湿器を備えた構造である。この装置は、吹出孔よ
り放出された霧を熱交換器内に入れ、霧を熱交換
器で加熱して完全に蒸発させてから室内に吹き出
すので、構造が複雑である。また、室内の微妙な
湿度調節を行うことが困難であり、室内を適正な
湿度に保つことが容易でなかつた。

また、特開昭57−88941号公報では、吹き出し
口の内部に送風機と加湿器を組み入れるものが示
されている。

これによれば、加湿器から噴霧されたものを吹
き出し口から吹き出させるので、前記のような欠
点は解消できるが、該加湿器は天井面に着脱自在
に装着したものであり、水の補給等を行う場合に
は一々加湿器を外して行うことになり、非常に面
倒である。

本考案の目的は、前記従来例の不都合を解消
し、構造が簡単であり、室内を適正な湿度に保つ
ことが容易であるとともに、水の補給も自動的に
行える空調用天井吹出口を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は前記目的を達成するため、天井面に空
調ダクトの吹き出し口を設ける場合において、こ
の吹き出し口内に複数の霧吹ノズルが適宜間隔で
突出する環状の加湿器を該吹き出し口の外周に設
け、また、加湿器は弁を有する供給パイプを介し
て給水源としてスプリンクラー用の配水管に連結
させ、一方、室内に湿度センサを設け、この湿度
センサを加湿器へ制御可能に接続し、さらに加湿
器に水位計を設け、この水位計を前記弁にこれを
開閉制御可能に接続したことを要旨とするもので
ある。

〔作用〕

本考案によれば、室内が乾燥した場合には、室
内に設置された湿度センサがデータをキヤツチ
し、湿度センサによつて得られたデータにより加
湿器を制御し、吹き出し口内に突出する霧吹ノズ
ルから霧を吹き出し、空調ダクトから室内に吹き
出す空気を加湿する。

また、加湿器への供給パイプはスプリンクラー
用の配水管に接続するもので、設備としても簡単
なものですむとともに、加湿器内の水位は水位計
により計測し、水位が低下した場合には弁を開
き、供給パイプから水を取り入れ、最適な水位を
保つ。

〔実施例〕

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説
明する。

第１図は、本考案の空調用天井吹出口の１実施
例を示す説明図、第２図は同上平面図で、天井面
Ａに設けられた吹出口Ｂの外周に、複数の霧吹ノ
ズル１１がこの吹出口Ｂ内に適宜間隔で突出する
環状の加湿器１を取り付けた。

この加湿器１は、超音波等を利用した振動発生
体１２を備え、供給パイプ２に接続されている。
供給パイプ２の途中には、加湿器１内の水位計１
３に接続された電磁弁２１を設けた。

なお、前記供給パイプ２はスプリンクラー用の
配水管に接続する。

一方、室内には湿度センサ３を設け、湿度セン
サ３によつて加湿器１の制御を可能にするため
に、例えば、途中にICチツプ等で構成する判定
部４を介して接続する。

次に、作動について説明すると、室内に設けら
れた湿度センサによつて得られる湿度に関する室
内の環境データは、判定部４に送られる。判定部
４では、予め適正基準値が記憶されており、これ
と前記データにより与えられた条件によつて、室
内の湿度を適正に保つように、振動発生体１２の
強弱やON・OFFを自動的に調節する。振動発生
体１２によつて加湿器１内の水は霧状になり、霧
吹ノズル１１から吹出口Ｂ内に吹き出し、空気ダ
クトからの空気を加湿する。

一方、加湿器１内の水位は、水位計１３により
計測する。そして、水位が低下した場合には、電
磁弁２１を開き、供給パイプ２から水を取り入
れ、最適な水位を保つ。なお、電磁弁２１の変わ
りにボールタツプを使用してもよい。

また、加湿器１としてもヒータ方式、その他別
のタイプのものを利用できる。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案の空調用天井吹出口
は、加湿器で室内を加湿するについて、この天井
吹出口に霧吹ノズルが突出する加湿器を取り付け
たものなので、構造が簡単であり、かつ邪魔にな
らないものである。

そして、室内に設けた湿度センサにより得られ
たデータによつて、自動的に加湿器の作動を調節
するので、室内の湿度を適正に保つことができ、
また、加湿器内の水位は水位計により計測し、水
位が低下した場合には弁を開き、供給パイプから
水を取り入れ、最適な水位を保つので、天井内と
いう通常人の手が簡単にとどかない場所に加湿器
があつても支障がないものである。

さらに、加湿器への供給パイプはスプリンクラ
ー用の配水管に接続するもので、配管設備として
も簡単なものですむ。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の空調用天井吹出口の１実施例
を示す説明図、第２図は同上平面図、第３図はブ
ロツク図である。 １……加湿器、１１……霧吹ノズル、１２……
振動発生体、１３……水位計、２……供給パイ
プ、２１……電磁弁、３……湿度センサ、４……
判定部、Ａ……天井面、Ｂ……吹出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井面に空調ダクトの吹き出し口を設ける場合
   において、この吹き出し口内に複数の霧吹ノズル
   が適宜間隔で突出する環状の加湿器を該吹き出し
   口の外周に設け、また、加湿器は弁を有する供給
   パイプを介して給水源としてスプリンクラー用の
   配水管に連結させ、一方、室内に湿度センサを設
   け、この湿度センサを加湿器へ制御可能に接続
   し、さらに加湿器に水位計を設け、この水位計を
   前記弁にこれを開閉制御可能に接続したことを特
   徴とする空調用天井吹出口。