JPH0439541Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案はいわゆるカートリツジ式の貯水タンク
を備える加湿器の水位表示装置に関する。

〈従来技術〉 従来の加湿器において、貯水タンクは透明なプ
ラスチツク等で構成されており、全体が外部に露
出する形で加湿器本体に装着されていた。従つ
て、貯水タンク内に直接外光が差し込むため、貯
水タンク内の水位は特別な水位表示装置を設ける
ことなく比較的簡単に読み取ることができた。し
かし、このような加湿器では夜間の消灯時等外光
が貯水タンクに差し込まないと水位を確認できな
い問題があつた。又、加湿器全体のなかで比較的
大きな部分を占める貯水タンク全体が外部に露出
するため、デザイン面で単調なものとなり、意匠
的には自由度がなかつた。

一方、実開昭55−127925号公報では運転表示ラ
ンプを透明材又は半透明材で形成された貯水タン
クに照射するようにしたものが提案されている。
このようなものでは運転表示ランプの光の照射に
より水面が照らされるため、夜間の消灯時等でも
水面は見やすい。しかし、貯水タンクは透明でし
かも貯水タンク全体が外部に露出しているため、
逆に昼間等外光のある時せつかくのランプによる
水位表示効果が薄れてしまうものであつた。この
ことは特にランプの光が弱いもの程顕著に生じる
ものであつた。又、この実開昭55−127925号公報
のものでも貯水タンクは外部に露出するものであ
るため、デザインが単調なものにしかならなかつ
た。

〈考案が解決する課題〉 加湿器のデザインに自由度を持たせながら、昼
や照明点灯時のように外光がある場合でも、貯水
タンクの水位がはつきり見えるようにすることで
ある。

〈課題を解決するための手段〉 貯水タンクの周囲側面及び底面に配置される室
壁が外部光を遮断する遮光材により形成された貯
水タンク収納室を設けると共に、この貯水タンク
収納室の上部を開閉するカバーを外部光を遮断す
る遮光材により形成して設け、 上記貯水タンクは、少なくとも前壁及び底壁が
透光材で構成され、 上記貯水タンク収納室の室壁底面に、貯水タン
ク収納室に光を導入する透光窓を設けると共に、
この透光窓の下方にこの透光窓に光を投射する光
源体を設け、 上記透光窓から照射される光の位置に対応する
貯水タンク収納室の室壁前面に、透光材で形成さ
れ高さ方向に所定長さで形成した水位表示窓を設
け、 上記貯水タンク収納室前壁の下方に、加湿器の
運転／停止を表示する表示灯窓を設けると共に、
この表示灯窓に上記光源体の光を導く光通路を形
成する。

〈作用〉 光源体の光は上記透光窓から貯水タンクの底壁
を通して貯水タンク内に照射される。この照射さ
れた光は貯水タンク内の水を通つて水位面に到達
し、水位面と貯水タンク内面との境界部に表面張
力によつて形成された傾斜する接触面で反射す
る。この反射した光は、貯水タンクの前壁を通つ
て上記水位表示窓から外部に照射され、この水位
表示窓から照射される光によつて水位が確認でき
る。

この場合、貯水タンクは周囲側面及び底面に配
置される室壁が外部光を遮断する透光材により形
成されると共に上部を開閉するカバーが外部光を
遮断する遮光材により形成されているので、貯水
タンクに外部光が入射せず、光源体からの光だけ
が際立つて水位をはつきりと確認できる。

また、光源体の光は上記光通路を通つて貯水タ
ンク収納室前壁の下方に設けられた加湿器の運
転／停止を表示する表示灯窓に導かれる。この表
示灯窓に導かれた光は表示灯窓から外部に照射さ
れ、加湿器の運転／停止が表示される。

〈実施例〉 以下本考案の実施例を図面に従つて説明する。

第１図は本考案実施例の横断面図、第２図は同
縦断面図、第３図は同正面図である。

１は加湿器本体であつて、この加湿器本体１の
左側部分には霧発生装置２が設けられ、右側部分
には箱状に形成された貯水タンク収納室３が設け
られている。上記収納室３の室壁３ａは、本体１
のタンク載置面１１を囲むように配置され本体１
と一体形成された不透明な合成樹脂製の側板１２
と、室壁３ａの上部に配置されて収納室３を開閉
するものであつて遮光材で形成されたカバー４と
から構成されている。５はこの収納室３に着脱自
在に装着される貯水タンクである。この貯水タン
ク５は全体が透明な合成樹脂で形成されているも
のであつて、下部に給水弁１４付キヤツプ１５が
螺嵌されており、この給水弁１４を通して水が供
給されるようになつている。７は収納室３の底部
下面に配置された光源体である。この光源体７は
収納室３底部のタンク載置面１１に設けられた透
光窓１３を通して収納室３内の方向つまり上方に
向つて光を照射するものである。この光源体７の
光は貯水タンク５の透明な底壁６ｂを通つてタン
ク５内に照射され、その光線が、第４図に示すよ
うに、タンク５の前壁６ａと水面８との境界部に
形成される表面張力によつて傾斜した接触面９に
反射されるようになつている。１０は収納室３室
壁３ａの前壁に高さ方向に所定長さに形成されて
設けられた水位表示窓である。この水位表示窓１
０は室壁３ａ中唯一透光性部材で構成されてお
り、上記接触面９で反射した光がこの水位表示窓
１０を通して外部に出るようになつている。この
水位表示窓１０の近傍の外壁面には水位表示目盛
２５が設けられている。１６は本体１に設けられ
た押子であつて、この押子１６の先端がタンク５
下部の給水弁１４を押圧することにより給水弁１
４が開成し、タンク５内の水が水槽１７に供給さ
れるようになつている。この水槽１７底部には超
音波振動子１８が設けられている。この振動子１
８は、本体下部の駆動部１９により、水を霧化し
やすい高周波電圧が印加され、水面にいわゆる超
音波水柱２０を起立させてその表面より微細な水
粒を霧状に発生させるものである。又、本体１内
には駆動部１９と電気回路を構成するトランス２
１や、発生した霧を霧化室２２及び吹出口２３を
通して空中に吹出させるための送風機２４が配置
されている。

また前記水位表示窓１０は貯水タンク収納室３
の側板１２に形成され、その外壁面には水位表示
目盛り２５が刻設されている。また前記光源体７
は、前記トランスに接続されたランプから構成さ
れ、光源体７の下側にその光を機器本体１の外側
面に導くための透明なＬ字型の光通路２６が形成
され、この光通路２６の先端に光源体７の光を利
用して加湿器の運転／停止を表示する表示灯窓２
７が設けられている。

上記構成において、光源体７から出た光は貯水
タンク５の底壁６ｂを通過し、貯水タンク５内を
通つて水面８に達する。ここで光は、水面８と貯
水タンク５の内面６ｃとの境界部の傾斜した接触
面９で反射し、更に貯水タンク５の側壁６ａで屈
折し、水位表示窓１０を通つて外部へ出る。これ
により、貯水タンク５の水面を光によつて目視で
き、表示目盛２５に対応させて水位を認識するこ
とができる。この場合、貯水タンク５は、水位表
示窓１０以外は遮光材で囲まれていることで外光
が侵入しないので、明るい屋外や直射光源の近く
で使用しても、はつきりと光により水位を確認す
ることができ、水位表示効果は非常に優れたもの
となる。

一方、上記貯水タンク５は従来のように全体が
外部に露出するようなこともなく収納室３内に完
全に隠蔽されているので、デザインとしての自由
度は大きくなる。つまり、外観としては合成樹脂
製側板１２、カバーで加湿器の外殻が形成される
ので、透明又は半透明の貯水タンクが大きく外部
に露出するもののようにデザインが単調化するこ
とがなく加湿全体の色彩、材質、模様、文字等の
デザインが自由に行える。

〈効果〉 以上本考案によれば、光源体の光によつて水位
を表示するに当たつて、貯水タンクの周囲側面、
底面に配置される室壁及び上部を開閉するカバー
を外部光を遮断する遮光材により形成して、貯水
タンクに外部光を入射させず光源体からの光だけ
を際立たせたので、昼間や照明点灯時であつても
貯水タンクの水位をはつきりと確認することがで
きる。

この場合、貯水タンクの周囲は側壁、カバーに
て囲まれ、内部に隠蔽されているので、従来の半
透明の貯水タンクが外部に露出しているもののよ
うにデザインが単調になることはなく、自由度を
持たせることができる。

また、水位を表示するための光源体の光は、光
通路を通して加湿器の運転／停止を表示する表示
灯窓に導かれ、表示灯窓から外部に照射されるこ
とによつて加湿器の運転／停止が表示されるの
で、水位表示用の光源体と加湿器の運転／停止を
表示する光源体とを兼用することができ、加湿器
のコストダウン、小型化を可能とする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の横断面図、第２図は同
縦断面図、第３図は同正面図、第４図は同貯水タ
ンク内壁面を示す要部断面図。 １……加湿器本体、３……収納室、４……カバ
ー、５……貯水タンク、７……光源体、９……接
触面、１０……水位表示窓。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 貯水タンクの周囲側面及び底面に配置される室
   壁が外部光を遮断する遮光材により形成された貯
   水タンク収納室を設けると共に、この貯水タンク
   収納室の上部を開閉するカバーを外部光を遮断す
   る遮光材により形成して設け、 上記貯水タンクは、少なくとも前壁及び底壁が
   透光材で構成され、 上記貯水タンク収納室の室壁底面に、貯水タン
   ク収納室に光を導入する透光窓を設けると共に、
   この透光窓の下方にこの透光窓に光を投射する光
   源体を設け、 上記透光窓から照射される光の位置に対応する
   貯水タンク収納室の室壁前面に、透光材で形成さ
   れ高さ方向に所定長さで形成した水位表示窓を設
   け、 上記貯水タンク収納室前壁の下方に、加湿器の
   運転／停止を表示する表示灯窓を設けると共に、
   この表示灯窓に上記光源体の光を導く光通路を形
   成して成る加湿器の水位表示装置。