JPH0438885B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は内燃機関のための、特に液圧的な遊び
補償部材を受容する自動的な弁タペツトのための
外側のガイド部材であつて、このガイド部材がカ
ム軸のカムと弁シヤフトとの間に直接的に配置さ
れており、このガイド部材がカムと協働する耐摩
耗性材料から成る底部と、この底部によつて片側
で閉鎖され、かつ、シリンダヘツドのガイド孔内
で摺動する、射出成形可能な重合材料から成る円
筒状の軸部と、この軸部の内部に配置され、か
つ、この軸部に対して同軸的な、遊び補償部材の
ための受容部とから成つている形式のものに関す
る。

従来の技術 このようなガイド部材は軽金属から成るものに
ついてはヨーロツパ特許出願公開第0030780号明
細書によつて公知である。

シリンダヘツドのガイド孔におけるガイド部材
の、実際の要求に応じた摩滅及び摺動特性を保証
するためには公知のガイド部材においてはガイド
部材の外周面に耐摩耗性の層が設けられている。

取付けの際に付加的な作業段階と費用を必要と
するこのような層はガイド部材が重合材料から成
る場合には省くことができる。というのはこのよ
うな材料は金属材料と協働する場合には必らず、
申し分のない摩耗特性と摺動特性を有するからで
ある。

しかしながら公知のガイド部材を軽金属の代わ
りに重合材料から製作することは容易ではない。
つまり一方では底部を縁曲げによつて軸部に充分
に確実に固定することが公知のガイド部材とは異
なつて不可能であり、他方では公知のガイド部材
において弁の作動に必要とされる力全部が軸部
の、遊び補償部材が接触する底部状の部分に伝達
されるということが重合材料を製作上の理由から
排除する原因となつている。

発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は軸部における底部の確実な固定
が与えられ、かつ、重合材料の過負荷が排除され
るような、重合材料から成る上述した形式のガイ
ド部材を提供することにある。

問題点を解決するための手段 この課題は本発明によれば薄壁の、特に薄板か
ら絞り加工された、一体のものから成る補強部材
が設けられており、この補強部材が一方では底部
に、他方では軸部に例えば埋込みにより確実係合
によつて結合されていることによつて解決され
た。

このような構成によつては一方では底部を軸部
に確実に固定するための前提が与えられ、他方で
はこの外側のガイド部材の本発明による構成に基
づいて遊び補償部材を底部の、カムから遠い方の
側に直接的に接触させることができる。

本発明の有利な１実施態様によれば補強部材が
スリーブ部分を有しており、このスリーブ部分が
その外周面で軸部に、かつ、その一方の端部で底
部に結合されている。

このガイド部材の組立てを助け、かつ、底部と
補強部材との結合部を底部とカムとの間の摩擦に
基づいてタペツト縦軸線に対して直角に作用する
力から負荷軽減するために本発明の実施態様によ
れば補強部材に底部のためのセンタリング部材が
設けられており、このセンタリング部材が補強部
材のスリーブ状の端部によつて形成されており、
この端部の孔内に底部が配置されている。

底部と補強部材との結合部を運転中タペツトの
縦方向に作用する力から負荷軽減するためには本
発明の有利な実施態様において、補強部材が底部
の、カムから遠い方の面のための支持部材を有し
ており、この支持部材が半径方向に向けられた環
状のフランジによつて形成されており、このフラ
ンジが補強部材のスリーブ部分を端部に結合して
おり、この端部の外径が軸部の外径に相応するか
又はこれよりも小さいように、スリーブ部分の外
径よりも拡大されている。この支持部材は本発明
の別の１実施態様によればスリーブ部分の、端部
への移行部に設けられた内側に向けられた折返し
部によつて形成されていてもよい。

この底部は接合、例えばろう接又は溶接によつ
て補強部材に固定されているか又はこの底部が確
実係合によつて補強部材に固定されていて、か
つ、底部とこの補強部材との間にシール部材が設
けられている。

この遊び補償部材のための受容部が補強部材に
形成されていると、ガイド部材における遊び補償
部材の特に簡単、かつ、製作特性の点で申し分の
ない固定が保証されている。この受容部は補強部
材のスリーブ部分の、底部から遠い方の端部に形
成された内側に向けられたフランジによつて形成
されており、このフランジはその孔で円筒部分に
延びている。このフランジは円錐状にテーパを成
して構成されており、このフランジのテーパと円
筒部分は底部に向けられている。

この補強部材は軸部に結合された範囲で、この
補強部材が軸部に対して回動及び軸方向の移動が
防止されているように、構成されている。

第１実施例 第１図には符号１で示された弁タペツトが示さ
れており、この弁タペツトはシリンダヘツド３の
ガイド孔２内で縦方向で可動に支承されていて、
かつ、カム４と弁シヤフト５との間に直接的に配
置されている。

このタペツトは外側のガイド部材６とこのガイ
ド部材内に同軸的に配置された液圧式の遊び補償
部材７とを有している。この外側のガイド部材は
カム４と協働する底部８を有しており、この底部
８にはカム４と反対の側で遊び補償部材７が直接
的に接触している。

第２図から明らかなように、外側のガイド部材
６はさらに片側が底部によつて閉鎖された、重合
部材から成る軸部９と薄壁の、一体のものから成
る補強部材１０とを有している。

この補強部材１０はスリーブ部分１１を有して
おり、このスリーブ部分１１は外周面１２で軸部
９に確実係合によつて結合されている。

補強部材１０のスリーブ部材１１にはスリーブ
状の端部１３が続いており、この端部１３の直径
は軸部９の直径に相応するように、スリーブ部分
１１の直径に較べて拡大されている。端部１３は
スリーブ部分１１に環状のフランジ１４によつて
結合されている。このフランジ１４には底部８が
載着しており、この底部８は端部１３の孔１５内
でセンタリングされ、かつ、全周に亘る溶接によ
つてこれに液密に固定されている。

スリーブ部分１１の、底部８から遠い方の端部
には内側に向けられた円錐状のフランジ１６が続
いている。このフランジ１６は遊び補償部材を受
容するために円筒部分１７に延びている。円錐状
のフランジ１６のテーパと円筒部分１７とは底部
８に向けられている。

軸部９と、補強部材１０のスリーブ部分１１と
の確実係合による結合はスリーブ部分１１が一方
では環状のフランジ１４への接続部で、続く範囲
１９よりも僅かな直径を有する範囲１８を成すよ
うに内側に引込まれており、他方では内側に向け
られた凹所２０を有していることによつて得られ
る。このような手段によつては一方では軸方向の
移動に対しる安全性が、他方では軸部９と補強部
材１０との相対回動防止が与えられている。

第２実施例 第３図にはガイド部材２１が示されている。こ
のガイド部材２１は第２図に示されたガイド部材
とは、補強部材２２が端部２４へのスリーブ部分
２３の移行部に、内側に向けられた環状の折返し
部２５を有しており、この折返し部２５に底部２
６が載着しているという点で異なつている。

この底部２６は端部２４の孔２７内に、この端
部２４の自由端部にその外周に亘つて分配された
多数の舌片８が設けられており、この舌片２８が
底部２６に対応して設けられた切欠き２９内に曲
げられていることによつて固定されている。この
底部２６はその下面に面取り部３０を有してい
る。この面取り部３０には補強部材２２と底部２
６との間に配置されたＯ−リング３１が接触して
いる。このＯ−リング３１によつては補強部材２
２における底部２６の確実係合による保持と共に
補強部材との液密な結合も保証されている。

第３図に示された外側のガイド部材２１におい
ては軸部３２と補強部材２２のスリーブ部分２３
との確実係合による結合は両部材間の軸方向の移
動を阻止するためにスリーブ部分２３が続く範囲
３４よりも僅かな直径を有する範囲３３に引込ま
れていることによつて得られる。

第３実施例 第４図にはガイド部材３５が示されており、こ
のガイド部材は上述したガイド部材とは軸部３６
が２つの別個に製作された部分３７，３８から成
つており、これらが接合、例えば超音波溶接によ
つて結合されているという点で異なつている。

部分３７には内側に向けられた円錐状のフラン
ジ３９が形成されており、このフランジ３９が遊
び補償部材を受容するためにその孔のところで円
筒部分４０に延びている一方、部分３８は埋込み
により確実係合によつて薄壁の補強部材４１に結
合されている。この補強部材４１はそれ自体溶接
によつて液密に底部４２に固定されている。

補強部材４１はスリーブ部分４３と、半径方向
で見て外側に向けられたフランジ４４とから成つ
ており、このフランジ４４に底部４２が載着して
いる。補強部材４１と軸部３６の部分３８との確
実係合による軸方向の結合はスリーブ部分４３が
比較的に大きい直径を有する範囲４５と、比較的
に小さい直径を有する範囲４６とを有しているこ
とによつて保証されている。回動防止としては補
強部材４１が内側に向けられた凹所４７を有して
いる。

外側のガイド部材３５の上述したような構成に
よつては底部４２が軸部３６とほぼ同じ外径を有
することができる。また、円錐状のフランジ３９
と遊び補償部材のための受容部である円筒部分４
０とを軸部３６の構成部材とし、かつ、ひいては
重合材料から製作することによつては外側のガイ
ド部材３５の質量をさらに減少させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による外側ガイド部材を備えた
タペツトを内燃機関のシリンダヘツド内に組込ま
れた状態で示す図、第２図はこの外側のガイド部
材の縦断面図、第３図は本発明の第２実施例によ
るガイド部材の縦断面図、第４図は本発明の第３
実施例によるガイド部材の縦断面図である。 １……弁タペツト、２……ガイド孔、３……シ
リンダヘツド、４……カム、５……弁シヤフト、
６……ガイド部材、７……遊び補償部材、８……
底部、９……軸部、１０……補強部材、１１……
スリーブ部分、１２……外周面、１３……端部、
１４……フランジ、１５……孔、１６……フラン
ジ、１７……円筒部分、１８，１９……範囲、２
０……凹所、２１……ガイド部材、２２……補強
部材、２３……スリーブ部分、２４……端部、２
５……折返し部、２６……底部、２７……孔、２
８……舌片、２９……切欠き、３０……面取り
部、３１……Ｏ−リング、３２……軸部、３３，
３４……範囲、３５……ガイド部材、３６……軸
部、３７，３８……部分、３９……フランジ、４
０……円筒部分、４１……補強部材、４２……底
部、４３……スリーブ部分、４４……フランジ、
４５，４６……範囲、４７……凹所。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内燃機関のための、特に液圧的な遊び補償部
   材を受容する自動的な弁タペツトのための外側の
   ガイド部材であつて、このガイド部材がカム軸の
   カムと弁シヤフトとの間に直接的に配置されてお
   り、このガイド部材がカムと協働する耐摩耗性材
   料から成る底部と、この底部によつて片側で閉鎖
   され、かつ、シリンダヘツドのガイド孔内で摺動
   する、射出成形可能な重合材料から成る円筒状の
   軸部と、この軸部の内部に配置され、かつ、この
   軸部に対して同軸的な、遊び補償部材のための受
   容部とから成つている形式のものにおいて、 薄壁の、特に薄板から絞り加工された、一体の
   ものから成る補強部材１０，２２，４１が設けら
   れており、この補強部材が一方では底部８，２
   ６，４２に固定されており、他方では９，３２，
   ３６に確実係合によつて結合されていることを特
   徴とする、内燃機関のための、特に液圧的な遊び
   補償部材を受容する自動的な弁タペツトのための
   外側のガイド部材。 ２ 前記補強部材１０，２２がスリーブ部分１
   １，２３を有しており、このスリーブ部分１１，
   ２３がその外周面１２で軸部９，３２に、かつ、
   その一方の端部で底部８，２６に結合されてい
   る、特許請求の範囲第１項記載のガイド部材。 ３ 前記補強部材１０，２２に底部８，２６のた
   めのセンタリング部材１３，２４が形成されてい
   る、特許請求の範囲第１項又は第２項記載のガイ
   ド部材。 ４ 前記センタリング部材が補強部材１０，２２
   のスリーブ状の端部１３，２４によつて形成され
   ており、前記底部８，２６がこの端部１３，２４
   の孔１５，２７内に配置されている、特許請求の
   範囲第３項記載のガイド部材。 ５ 前記補強部材１０，２２，４１が底部８，２
   ６，４２のカム４とは反対側の面のための支持部
   材１４，２５，４４を有している、特許請求の範
   囲第１項から第４項までのいずれか１項記載のガ
   イド部材。 ６ 前記支持部材が半径方向に向けられた環状の
   フランジ１４によつて形成されており、このフラ
   ンジ１４が補強部材のスリーブ部分１１を端部１
   ３に結合しており、この端部１３の外径が軸部９
   の外径に相応するか又はこれよりも小さいよう
   に、スリーブ部分１１の外径に較べて拡大されて
   いる、特許請求の範囲第２項，第４項，第５項の
   内いずれか１項記載のガイド部材。 ７ 前記支持部材が端部２４へのスリーブ部分２
   ３の移行部に設けられた、内側に向けられた環状
   の折返し部２５によつて形成されている、特許請
   求の範囲第２項，第４項，第５項の内いずれか１
   項記載のガイド部材。 ８ 前記底部８，４２が接合によつて、特にろう
   接又は溶接によつて補強部材１０，４１に固定さ
   れている、特許請求の範囲第１項から第７項まで
   のいずれか１項記載のガイド部材。 ９ 前記底部２６が確実係合によつて補強部材２
   ２に固定されており、底部２６とこの補強部材２
   ２との間にシール部材３１が設けられている、特
   許請求の範囲第１項から第７項までのいずれか１
   項記載のガイド部材。 １０ 前記遊び補償部材７のための受容部１６，
   １７が補強部材１０に形成されている、特許請求
   の範囲第１項から第９項までのいずれか１項記載
   のガイド部材。 １１ 前記受容部がスリーブ部分１１，２３の、
   底部８，２６から遠い方の端部に形成された内側
   に向けられたフランジ１６によつて形成されてお
   り、このフランジ１６がその孔で円筒部分１７に
   延びている、特許請求の範囲第２項又は第１０項
   記載のガイド部材。 １２ 前記フランジ１６が円錐状にテーパを成す
   ように構成されており、このフランジのテーパ並
   びに円筒部分１７が底部８に向けられている、特
   許請求の範囲第１１項記載のガイド部材。 １３ 前記補強部材１０，２２，４１が軸部９，
   ３２，３６に結合された範囲で、この補強部材１
   ０，２２，４１が軸部９，３２，３６に対して回
   動及び軸方向の移動が防止されるように構成され
   ている、特許請求の範囲第１項から第１２項まで
   のいずれか１項記載のガイド部材。