JPH0438883B2 - - Google Patents

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JPH0438883B2
JPH0438883B2 JP58169462A JP16946283A JPH0438883B2 JP H0438883 B2 JPH0438883 B2 JP H0438883B2 JP 58169462 A JP58169462 A JP 58169462A JP 16946283 A JP16946283 A JP 16946283A JP H0438883 B2 JPH0438883 B2 JP H0438883B2
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01KSTEAM ENGINE PLANTS; STEAM ACCUMULATORS; ENGINE PLANTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; ENGINES USING SPECIAL WORKING FLUIDS OR CYCLES
    • F01K9/00Plants characterised by condensers arranged or modified to co-operate with the engines
    • F01K9/02Arrangements or modifications of condensate or air pumps
    • F01K9/026Returning condensate by capillarity

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は熱サイフオン式発電装置、特に異なる
二媒体の作動液を封入した垂直型(重力型)ヒー
トパイプと、このヒートパイプの外部に設けたタ
ービンおよび発電機とからなる発電装置に関する
ものである。
〔従来技術〕
従来の重力型ヒートパイプは第1図に示すよう
に、パイプ1内を真空引きした後に、そのパイプ
1内に作動液2を封入し、加熱部1a、仕切板3
を取付けた断熱部1bおよび凝縮部1cを形成し
た構成からなり、前記加熱部1aに外部から加熱
Aを加えると、作動液2は沸騰して蒸気を発生す
る。この発生蒸気流Cは上昇して凝縮部1cで放
熱Bを行つて凝縮した後、この凝縮液流Dは重力
により再び加熱部1aに戻される。このように作
動液2が蒸発と凝縮を繰返し行つて循環すること
により、多量の熱を有効に、かつ連続的に伝達す
ることができる。しかる熱サイフオン式の場合に
は、前記循環作用を維持するため、加熱部1aが
下方になるように設ける姿勢上の制約を受ける不
具合がある。
また、上記循環作用を促進するために、パイプ
内に毛管作用を与えるウイツクを形成することも
あるが、このような構造ではウイツクの有無によ
る影響は小さい。そして、本装置の熱サイフオン
式ヒートパイプの場合、工業機器を対象とした空
気−空気の排熱回収用熱交換器として用いられ、
作動液の相変化を利用した熱移動装置としてのみ
使用されている。さらに外部加熱量として工場廃
熱などを利用する際、温度変動が大きいので、作
動液が沸騰する場合に不安定流動を生ずる恐れが
ある。
一方、単成分によるヒートパイプ式熱機関は第
2図に示すように、ヒートパイプを構成する容器
4の内面をウイツク5により被覆すると共に、下
端部、中間部および上端部を蒸発部4a、断熱部
4bおよび凝縮部4cにそれぞれ形成し、前記容
器4内に液相と気相との間で状態変化する作動物
質を収納すると共に、前記断熱部4bの断熱通路
6の中間部6a内にタービン7を設け、その回転
軸8を軸受9を介して出力取出用伝動機構10に
連結した構造からなる。
上記蒸発部4aに外部から熱Aを加えると、ウ
イツク5内の物質が蒸発して断熱流路6内を矢印
方流に流れ、中間部6aを流通するときに、その
エネルギーによりタービン7は回転され、この回
転力は回転軸8および伝動機構10により外部に
取出される。
上記のようにヒートパイプ式熱機関は、ヒート
パイプ容器4(以下ヒートパイプと称す)内の作
動物質の移動通路6にタービン7を設け、作動物
質の保有エネルギーを取出すことにより、ヒート
パイプ4に熱機関の機能をもたせたものである。
しかし、上記のようにヒートパイプ4の断熱部4
b内にタービン7を設けたため、加熱部4aと凝
縮部4cから断熱部4bをオフ・セツトすること
により、ヒートパイプ製作の点から通常のパイプ
の使用は不可能となるので、構造の単純化に関し
て難点がある。
また、ヒートパイプ4内にヒートパイプ7を収
納するため、ヒートパイプ4と回転軸8とのシー
ルが困難で、かつ作動物質の蒸発と凝縮を行う熱
交換部および出力を取出すタービン7部の構成要
素を独立して製作することが不可能である。この
ためヒートパイプ単体として考えると、伝熱面積
と断熱部の寸法が大きくなり、全体寸法も拡大す
る欠点がある。
次に自然循環式のうち、低温度差利用の発電プ
ラントを第3図について説明する。この発電プラ
ントは従来の火力発電用ランキンサイクルを構成
しており、作動媒体として中間熱媒体と低沸点媒
体を互に溶解してなる混合媒体が用いられてい
る。
まず、予熱器21内の低沸点媒体を外部加熱A
により予熱した後、自然循環用ボイラの気液分離
器23へフラツシユし、蒸発器22の上昇管と下
降管を介して、封入した混合媒体が自然循環流を
形成する。一方、発生した低沸点媒体蒸気はター
ビン7へ送られ、ここで断熱膨張してタービン7
を回転させる。このタービン7の回転により、伝
動機構8を介して発電機18が駆動して出力を発
生する。前記タービン7内で膨張した低沸点蒸気
は凝縮器24へ送られ、ここで凝縮液化した後に
ポンプ25により再び予熱器21へ送られる。
上述した発電プラントは、予熱器21、蒸発器
22および凝縮器24などのシエルチユーブ型熱
交換器および複数本の蒸発上昇管などからなり、
伝熱管として上昇管およびチユーブの長さと数が
多くなるため、熱交換器は非常に大型化する欠点
がある。
また作動媒体として溶解性の中間媒体と低沸点
媒体を用いているので、蒸発上昇管の内壁近傍は
熱媒体に覆われるから、管内沸騰熱伝達率が悪
い。さらに、蒸気発生のための蒸発器22の構造
は、自然循環用ボイラであるが、凝縮後の低沸点
媒体を循環させるためにポンプ25を用いている
ので、加熱A源である送風のためのブロワおよび
凝縮器へ冷却液を送るポンプ(図示せず)などを
含めると、所内動力率は約30%にもなるから、発
電プラントの性能が低下する原因となる。
〔発明の目的〕
本発明は上記にかんがみ所内動力率の低減、熱
交換器の小型化および性能向上をはかることが可
能である熱サイフオン構造を用いて発電する高効
率の中・小容量用熱サイフオン式発電装置を提供
することを目的とするものである。
〔発明の概要〕
本発明は上記目的を達成するために、垂直型熱
サイフオン式密閉容器内に作動媒体を封入して、
その下部、中間部および上部をそれぞれ蒸発部、
断熱部および凝縮部となし、その断熱部および凝
縮部内に高圧蒸気室および低圧蒸気室をそれぞれ
設けると共に、前記密閉容器の外部にタービンと
発電機を設け、このタービンと前記高圧蒸気室お
よび低圧蒸気室とを断熱吸入管および断熱排気管
によりそれぞれ連通し、その高圧蒸気室と低圧蒸
気室内の両圧力の圧力差により、タービンを回転
して発電機を駆動させるようにしたことを特徴と
するものである。
〔発明の実施例〕
以下本発明の実施例を図面について説明するに
先だつて、本実施例の基本構成を第4図について
述べるに、熱サイフオン式密閉容器(1本のヒー
トパイプ)4は下部の蒸発部4a、中間部の断熱
部4bおよび上部の凝縮部4cの三部分からな
り、その断熱部4b内に高圧蒸気室16bを、凝
縮部4c内に低圧蒸気室17をそれぞれ設けると
共に、容器4の上方位置に小型のラジアル・ター
ビン7およびその回転軸8に取付けた発電機18
を設けて構成されている。
上記のような基本構成からなる本実施例の作動
原理について説明する。
蒸発部4aに外部から熱Aを加えると、容器4
内に封入された作動媒体は沸騰、蒸発して蒸気を
発生し、この蒸気の上昇流Cは断熱材28で覆わ
れた断熱部4bの高圧蒸気室16b内に貯えられ
た後、蒸気上昇管16aと断熱された吸入管16
cと経てタービン7に流入する。ここで作動媒体
蒸気は断熱膨張してタービン7を回転させ、この
タービン7の回転軸8を介して発電機18を回転
されて出力する。一方、前記断熱膨張した低圧蒸
気は、断熱された排出管16dを介して凝縮器4
cの低圧蒸気室17内に流入した後、この低圧蒸
気室17から噴出され、放熱Bにより凝縮・液化
して下降流Dとなつて降下し、以降は再び上記と
同様な作用を行う。
上述した本実施例によれば、従来の発電プラン
トの大型化の原因となる熱交換器を一本のパイプ
で構成することにより、著しく小型化することが
できるばかりでなく、中・小容量の発電プラント
に適用可能である。また本実施例を必要に応じて
多量生産すれば、仕様に応じた大容量発電プラン
トに拡大することも可能である。
次に上記実施例の容器4内に封入された作動媒
体の循環作用を第5図について説明する。
まず、封入する作動媒体としては、外部熱源変
動による蒸気爆発および不安流動を防止するた
め、溶解性または非溶解性の中間熱媒体と低沸点
媒体を用いる。
蒸発部4aにおける自由液面上の圧力PEは下
記(1)式で表わされる。
PE=PV+γnLh ……(1) ただし、PV:低沸点媒体と中間熱媒体の飽和
蒸気圧 γn:二媒体二相状態での比重量 Lh:蒸発部の作動媒体の自由液面ま
での高さ また凝縮部4cにおける凝縮液面上に圧力PC
は下記(2)式で表わされる。
PC=Pf+γf・Lf ……(2) ただし、Pf:飽和凝縮圧力 γf:凝縮液の比重量 Lf凝縮液の自由液面までの高さ 上記両圧力PE,Pcが下記(3)式の関係にあると、
加熱と放熱により低沸点媒体は半永久的に自然循
環して発電する。
PC>PE ……(3) 上記原理を工業的に達成するためには、容器4
内の圧力室、すなわちタービン7の上・下流側に
高圧蒸気室16bおよび低圧蒸気室17をそれぞ
れ設け、特に発生蒸気流Cと凝縮液流Dとの間で
熱交換が行われないような断熱構造にする必要が
ある。
次に上述の基本構成および原理に基づく本実施
例の具体的な構造を第6図について説明する。
第6図において、密閉容器4は下部の蒸発部4
a、中間部の断熱部4b、上部の凝固部4cから
なり、内部に互に溶解しない熱媒体11と低沸点
媒体12が封入されている。この両媒体11,1
2を仕切るために、容器4の内部中間に低沸点媒
体用仕切板3が設けられると共に、この仕切板1
3と低部に設けた低沸点媒体噴出機構15を連結
する低沸点媒体用下降管13aが設けられてい
る。
また、蒸発部4aの内部には、熱媒体11の循
環作用を安定にするために、仕切内管14aと同
外管14bが設けられている。さらに凝縮部4c
の内部には、容器4の外部上方に設置したタービ
ン7の吸入側(高圧側)および吐出側(低圧側)
の各低沸点媒体蒸気12bを、吸入管16cおよ
び吐出管16dを介してそれぞれ収納する高圧蒸
気室16aおよび低圧蒸気室17が設けられてい
る。
なお、本実施例の設置を考慮して、蒸発部4a
と断熱部4bの外部に蒸発部取付継手4dを、凝
縮部4cと断熱部4bの間の外部に凝縮部取付継
手4eをそれぞれ取付けて外部ダクト(図示せ
ず)との接続を容易にしている。
次に上記のように構成された本実施例の作用を
説明する。
容器4の蒸発部4aを中、低温度熱源を有する
ダクトに継手4dを接続して加熱Aすると、その
熱量は蒸発部4aの壁を介して内部に供給される
ため、仕切外管14bで仕切られた熱媒体11が
加熱される。この部分の熱媒体11層は外部から
の温度変動を緩和させると共に、動作中の蓄熱作
用を持たせる役目をする。そして低沸点媒体仕切
板13内の低沸点媒体12は、予熱されて噴出機
構15から噴出して気泡を発生し、仕切内管14
aと仕切外管14bとの間を熱媒体と低沸点媒体
蒸気の二相状態Eで上昇して気泡ポンプの作用を
行う。
その後、蒸発部4aの液面上で熱媒体11と低
沸点媒体蒸気12bの気液分離を行い、この蒸気
12bは上方の高圧蒸気室16aに流入し、熱交
換後の熱媒体11は下降管13aと仕切内管14
aとの間を下降する。この際、外部からの熱量不
足のため、未沸騰分の低沸点媒体液12が熱媒体
下降流Fに含まれても、循環流には本質的に影響
を及ぼさない。したがつて、容器4が一度外部か
ら加熱Aされると、蒸発部4aでは半永久的に気
泡ポンプによる自然循環流が形成される。
一方、発生した低沸点媒体蒸気12bは断熱材
で覆われた断熱部4b内を上昇し、さらに上昇管
16a内を上昇して高圧蒸気室16b内に一たん
蓄えられた後、吸入管16cを流通してタービン
7に導入される。この導入された低沸点媒体蒸気
12bは断熱膨張してタービン7を回転させるの
で、その回転軸8に取付けた発電機18も回転し
て発電する。前記タービンとしてラジアル・イン
フロータイプのものを用いれば、軸流タービンよ
りも効率を増大させることが可能である。
上記の断熱膨張した低沸点媒体蒸気12bは、
排出管16dを経て低圧蒸気室17に蓄えられ、
ここで噴出機構17aから低沸点媒体液12中へ
蒸気泡12aとして噴出され、凝縮部4cの外部
を放熱Bすることにより、管内凝縮した低沸点媒
体液12中で同一成分同志の直接接触凝縮を行
う。
その結果、凝縮液化した低沸点媒体液12の水
頭差および飽和凝縮圧力により、再び低沸点媒体
液12は蒸発部4aの噴出機構15から噴出され
て同一作用を繰返す。
前記容器4の蒸発部4aおよび凝縮部4cにお
ける各動作原理と各効果を下記に詳述する。第7
図ないし第9図の符号のうち、第6図の符号と同
一のものは同一または該当する部分を示すものと
する。
まず、第7図aに示す蒸発部4aの横断面の微
小要素を考察すると、その蒸発部4aの温度分布
は同bに示すとおりである。蒸発部4aの熱交換
性能を表わす熱貫流率KEは下記(4)式から求める
ことができる。
1/KE=1/αEO+l/λ+R +A6/A11/αEi ……(4) ここで、外部加熱源Aが定まると、管外熱伝達
率αEOは決定され、また容器の材質と寸法により
熱伝導率λと管厚lが決定される。管内外の伝熱
面積A1,A0はフイン効果を加味してある値に定
まり、不確定要素である熱抵抗Rの値は汚れ付着
などにより定まる。したがつて、蒸発部4aの熱
貫流率KEは管内熱伝達率αEiにより支配される。
そこで、管内の媒体の熱伝達を第8図について
説明するに、運転過渡期では同図aに示すように
二媒体11,12が分離状態にある。例えば二媒
体11,12が非溶解性のもので、中間熱媒体1
1に比べて低沸点媒体12の比重が小さい場合に
は、同図aのように中間熱媒体11は自然対流熱
伝達を生じ、低沸点媒体12は加熱源A側で管内
沸騰熱伝達を生ずるばかりでなく、二媒体界面で
は直接接触沸騰熱伝達が生ずる。
その後、定常運転では第8図bに示すように、
仕切内管14aの内壁を熱媒体が覆い、二媒体の
二相上昇流の主流は、二媒体の直接接触沸騰熱伝
達により低沸点媒体蒸気泡12aが形成され、こ
の仮想質量により上昇加速流が生じて混合、かく
はんが激しくなり、ポンプがない状態で自然循環
流を形成する。また、中間熱媒体11の比重が低
沸点媒体12より小さい過渡期も同様の現象を生
ずる。
したがつて、定常運転時に限れば、非溶解性の
二媒体を封入し、低沸点媒体の比重および表面張
力が中間熱媒体より大きい場合、低沸点媒体は微
細液滴ができるため、直接接触の伝熱面積が大き
くなるので、管内熱伝達率α1は通常の間接式熱交
換器の約2.5倍、プール沸騰の約1.5倍になる。こ
のため本実施例の蒸発部では、伝熱面積が小さい
にもかかわらず、伝熱性能は向上してポンプを使
用しないで自然循環力を形成することができるの
で、所内動力率を低減することが可能である。
次に凝縮部4cについて述べるに、上述の蒸発
部の場合と同様に、凝縮部4cの熱交換性能を表
わす熱貫流率Kcは下記(5)式から求めることがで
きる。
1/Kc=1/αCp+l/λ+R +A0/A11/αCi ……(5) ここで熱貫流率Kcを支配する重要因子は、蒸
発部4aと同様に管内熱伝達率αcである。
運転過渡期では第9図aに示すように、従来の
管内膜状凝縮熱伝達が起り、定常運転時では同図
bに示すように、凝縮液膜が厚くなつて凝縮部4
c内に溜り、その冷却媒体液内部でタービン吐出
側の低沸点媒体蒸気を噴出機構17aから気泡1
2bとして噴出し、ここで同一成分同志の気液直
接接触凝縮熱伝達が生ずる。
この場合、管内の凝縮性能は従来の膜状凝縮に
比べて約2倍向上する。まだ同図cに示すように
凝緒部4cの内壁に空隙率の高い繊維層19を設
けることにより、さらに凝縮性能を向上させるこ
とが可能である。したがつて、凝縮部4cの伝熱
面積が小さいにもかかわらず伝熱性能は向上す
る。
そこで、本実施例の熱効率ηthを算出するに際
しては、蒸発部4aと凝縮部4cの伝熱面積の縮
少および高性能化と共に、タービン側での性能向
上を第10図a〜cのP−V,T−S,h−Sの
各線図を用いて検討する必要がある。大容量発電
におけるタービンとしては、一般に軸流タービン
が用いられるが、本実施例のような中・小容量発
電の場合には、ラジアル・インフロータービンを
用いた方がタービン効率はよい。
この際、タービンにおける膨張比P/Pが
小さい場合でも効率は向上するので、第10図a
に示すように発生蒸気圧Pは軸流タービンの場合
の圧力P′よりも低減して圧力Pとなり、同図
b,cに示すように温度T1とエンタルピh1の双
方が低下する。
この場合、第4図の実施例において、特に作動
媒体:フレオンR113、管外径:D0=0.2m、加熱
量:Qh=100KWの条件下で、膨張比P/P
に対する理論熱効率ηth、出力Ltおよびヒートパ
イプ(容器)高さLの関係を計算して得た結果を
図示すると第11図のようになる。この図よりタ
ービンにおける膨張比P/Pの増加と共に、
理論熱効率ηthおよび出力Ltも増大し、これに伴
つて容器高さLも急増する。したがつて、中・小
容量発電量として出力Ltを10KWとすれば、蒸発
部および凝縮部の熱貫流率がシエルチユープの場
合の値を仮定し、その際の容器高さLは14.4m程
度となり、実際に本実施例では容器高さLは10m
以下となる。しかも、膨張比は4以下となり、タ
ービン口径が小さい場合の適正使用制限内にあ
る。これより中・小容量発電機を複数台設置すれ
ば、綜合的に大容量発電に拡大することができ
る。
そこで、第12図aに示すように廃気30の流
通する加熱ダクト29内に同一口径で同一性能を
有する発電機18を多数配置し、あるいは同図b
に示すように加熱源の大きい場合には、加熱ダク
ト29の入口側の温度レベルが高い所に大容量で
口径の大きい発電機18aを、加熱ダクト29の
出口側の温度レベルが低い所に小容量で口径の小
さい発電機18bをそれぞれ任意数設置するよう
にしてもよい。なお第12図c,dは同図a,b
のダクト29内の温度と流れ方向との関係を示し
たものである。
また、熱サイフオン式ヒートパイプを熱交換器
として考えれば、容器4の蒸発部4aおよび凝縮
部4cの外壁を、それぞれ加熱および放熱する流
体として汚染したものが用いられる。例えば加熱
流体として工場廃熱または地熱水が、放熱流体と
して工業用水または冷却空気が用いられる。
したがつて、容器(パイプ)4の蒸発部および
凝固部の外壁における管外熱伝達率を向上させる
ために、その外壁を微細構造にしたものは汚れに
よる熱抵抗が大きくなるので、第13図aに示す
ようなハイフイン4abを有するパイプ、または
同図bに示すような円板フイン4acを有するパ
イプ4を用いて伝熱面積を増大させれば、蒸発部
4aおよび凝縮部4cのパイプ長さを最小限に設
定できる。
さらに、パイプ内の凝縮熱伝達率を増加させる
ために、凝縮部4cの内壁に第14図aに示す鋭
角フイン4fを、また同図bに示すように内壁に
溝4gをそれぞれ設けてもよい。
第15図に示す他の実施例は、任意数の容器4
を並列に設置すると共に、その各蒸発部4aを廃
熱ダクト29内に、各凝縮部4cを冷却流体用ダ
クト31内にそれぞれ設置し、各容器4をその上
方に設けた各タービン7にそれぞれ接続し、これ
らのタービン7を発電機18に連結した構成から
なる。前記廃熱ダクト29は廃熱流入口29aと
廃熱排出口29bを有し、その廃熱ダククト29
内を廃気30が流通している。また冷却流体用ダ
クト31は流入口31aと排出口31bを有し、
そのダクト31内を冷却流体32が流通してい
る。このような構造の実施例によれば、発電機1
8の発電量を大幅に増加させることができる。
第16図に示す他の実施例は、蒸発部4aを地
下33中に埋設し、地下熱34を加熱源として利
用した点が第15図に示す実施例と異なり、その
他の構造は同一であるから説明を省略する。この
ように構成すれば、構造が簡単となるから、製作
費を節減することができる。
第17図に示す他の実施例は、タービン7およ
びその回転軸8に連結した発電機18を地面33
に設置した点が第4図に示す実施例と異なり、そ
の他の構成は同一であるから説明を省略する。こ
のように構成しても、第4図の実施例と同様な作
用を行い、かつ同様な効果を発揮させることがで
きる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、蒸発部と
凝縮部を一体化することにより、伝熱面積を大幅
に縮小することができるばかりでなく、凝縮部を
蒸発部の上方に設置し、水頭圧を利用して低沸点
媒体を循環させることにより、ポンプを廃止し、
かつ所内動力率を大幅に低減することができる。
さらに容器内に非溶解性の中間熱媒体と低沸点媒
体を封入することにより、蒸発部および凝縮部内
で二媒体の直接接触沸騰および凝縮熱伝達による
管内熱伝達率を大幅に向上させると共に、蒸発部
および凝縮部の伝熱性能を表わす熱貫流率を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の垂直型ヒートパイプの縦断面
図、第2図は従来のヒートパイプ式熱機関の縦断
面図、第3図は従来の自然循環用発電プラントの
系統図、第4図は本発明の熱サイフオン式発電装
置の一実施例の基本構成図、第5図は同実施例の
作動媒体の循環作用説明図、第6図は本発明の熱
サイフオン式発電装置の一実施例の縦断面図、第
7図a,bは同実施例の蒸発部の横断面図および
縦断面図、第8図a,bはそれぞれ過渡運転時お
よび定常運転時の蒸発部の縦断面図、第9図a,
bは過渡運転時および定常運転時の凝縮部の縦断
面図、第9図cは凝縮部内周面に繊維層を設けた
縦断面図、第10図a〜cはそれぞれP−V線
図、T−S線およびh−s線図、第11図は本実
施例の膨張比と出力、理論熱効率および容積高さ
との関係を示す図、第12図a,bとc,dは、
同一口径と異口径の多数の発電機をそれぞれ加熱
ダクト内に配置した場合の横断面および各加熱ダ
クト内の温度と流れ方向との関係を示す図、第1
3図a,bは外壁にハイフインおよび円板フイン
をそれぞれ設けた蒸発部および凝縮部の部分縦断
面図、第14図a,bは内壁に鋭角フインおよび
溝をそれぞれ設けた凝縮部の縦断面図、第15図
ないし第17図は本発明に係わる他の実施例の縦
断面図である。 4……密閉容器、4a……蒸発部、4b……断
熱部、4c……凝縮部、4ab,4ac,4f……
フイン、7……タービン、11……中間熱媒体、
12……低沸点媒体、16b……高圧蒸気室、1
6c……断熱吸入管、16d……断熱排出管、1
7……低圧蒸気室、18……発電機、22……蒸
発器、24……凝縮器、29……加熱ダクト、3
0……放熱ダクト、33……地中、E……上昇
流、F……下降流。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 垂直型熱サイフオン式密閉容器内に作動媒体
    を封入して、その下部,中間部および上部をそれ
    ぞれ蒸発部,断熱部および凝縮部となし、この断
    熱部および凝縮部内に高圧蒸気室および低圧蒸気
    室をそれぞれ設けると共に、前記密閉容器の外部
    にタービンと発電機を設置し、このタービンと前
    記高圧蒸気室および低圧蒸気室とを断熱吸入管お
    よび断熱排出管を介してそれぞれ連通し、その両
    蒸気室内の両圧力の圧力差により、タービンを回
    転して発電機を駆動させるようにしたことを特徴
    とする熱サイフオン式発電装置。 2 上記作動媒体として、溶解性あるいは非溶解
    性の中間熱媒体および低沸点媒体を用いることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の熱サイフ
    オン式発電装置。 3 上記蒸発部内を多重管構造にして流路を任意
    数形成し、これらの流路に熱交換を行う二媒体の
    上昇流および下降流をそれぞれ流通させるように
    したことを特徴とする特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の熱サイフオン式発電装置。 4 上記凝縮部内に設けた低圧蒸気室の周壁に蒸
    気噴出機構を設け、前記凝縮部内で同一成分の蒸
    気と液体を直接に熱交換させるようにしたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第3項の
    うちの任意の1項記載の熱サイフオン式発電装
    置。 5 上記凝縮部の内壁と外壁および蒸発部の外壁
    にフインをそれぞれ設けたことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項ないし第4項のうちの任意の1
    項記載の熱サイフオン式発電装置。 6 上記密閉容器およびタービンをそれぞれ並列
    に任意数設置し、その各密閉容器の各蒸発部およ
    び各凝縮部を加熱ダクトまたは地中および放熱ダ
    クト内にそれぞれ収納したことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項ないし第5項のうちの任意の1
    項記載の熱サイフオン式発電装置。
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JPS59119073A (ja) * 1982-12-24 1984-07-10 Toshiba Corp 低温度差発電プラント

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