JPH04372673A - 水性被覆組成物 - Google Patents

水性被覆組成物

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JPH04372673A
JPH04372673A JP15167491A JP15167491A JPH04372673A JP H04372673 A JPH04372673 A JP H04372673A JP 15167491 A JP15167491 A JP 15167491A JP 15167491 A JP15167491 A JP 15167491A JP H04372673 A JPH04372673 A JP H04372673A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる水性
被覆組成物に関する。さらに詳細には、特定の水性樹脂
分散体と、特定の乳化重合体とを含んで成る、常乾およ
び加熱乾燥の双方において高い光沢を有し、しかも、溶
剤含有量が低く、したがって、環境汚染も低減化された
、極めて実用性の高い水性被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、基材保護と美装とを兼ね
、溶剤系および水系の光沢塗料を、建築物の内外装のト
ップコートとして塗装するという需要は高く、セメント
系基材には、アクリル系、酢酸ビニル系または塩化ビニ
ル系の溶剤系塗料が多用され、金属部材には、アルキド
系のいわゆる合成樹脂調合ペイントが多用されて来た。
【0003】しかし、これらの溶剤可溶型樹脂ベースの
塗料は、高い光沢と仕上がり外観を有するものの、塗膜
の乾燥過程で大量の溶剤が蒸発・揮散し、環境保護なら
びに省エネルギーの観点より、好ましいものでない。
【0004】そのために近年は、水系樹脂、就中、乳化
重合体をベースとした水系塗料への置換が為されつつあ
る。この系統のものは、勿論、有機溶剤の含有量が少な
いという長所こそ有するものの、溶剤系塗料に比して、
それぞれ、塗膜の光沢が劣り、仕上がり外観も悪いとい
う欠点を有している。
【0005】一方、水溶性または水分散性の樹脂をベー
スとする水系塗料の場合には、塗膜の光沢こそ優れるも
のの、樹脂の合成時ないしは樹脂の水分散化時に使用す
る水溶性溶剤を含むため、溶剤含有量が乳化重合体ベー
スの塗料に比べ高く、さらにこれらの樹脂は親水性を高
めるため多量の酸基や親水性基を含むため、塗膜の耐水
性や耐アルカリ性などの耐久性が劣るという欠点を有し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の技
術に従う限りは、常乾および加熱乾燥の双方において高
い光沢を有し、しかも、溶剤含有量が低く、したがって
、環境汚染も低減化された、極めて実用性の高い水性被
覆組成物を求めることが出来ないというのが、実状であ
る。
【0007】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、塗膜の光沢が高く、有機溶剤の含
有量が低く、しかも、塗膜の耐久性に優れる、極めて有
用なる水性被覆組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した如き従来型塗料の長所ならびに欠点の存在に鑑
み、高い光沢を有し、有機溶剤含有量が低く、しかも、
塗膜の耐久性に優れる水性塗料を求めて、鋭意、検討を
重ねた結果、特定の酸価の水性樹脂分散体と、乳化重合
体とを、特定の比率で含んで成る水性塗料が、所期の性
能を有することを見い出すに及んで、本発明を完成させ
るに到った。
【0009】すなわち、本発明は必須の成分として、そ
れぞれ、固形分酸価が10〜30なる特定の水性樹脂分
散体(A)を、固形分で5〜25重量%含有し、乳化重
合体(B)を固形分で95〜75重量%含有して成り、
かつ、有機溶剤含有量が10重量%以下なる、とりわけ
、高光沢の水性被覆組成物を提供しようとするものであ
る。
【0010】ここにおいて、まず、本発明水性被覆組成
物の必須構成成分である上記した水性樹脂分散体(A)
は、主として、顔料分散性と造膜性を向上させ、ひいて
は、塗膜の光沢をも向上させる成分である。
【0011】顔料分散性を向上させるには、酸価が高く
、かつ、使用量が多い方が有利であるけれども、塗膜の
耐水性や耐アルカリ性などを向上させ、加えて、塗料の
溶剤含有量を低減させるという観点からすれば、樹脂固
形分酸価としては10〜30なる範囲内が適切であるし
、一方、使用量としては、全バインダーのうち、5〜2
5重量%(対、固形分;以下も同様))の範囲内にある
のが好ましい。
【0012】さらには、樹脂固形分酸価が10〜25で
、かつ、使用量が5〜20重量%なる範囲内にあるのが
よい。当該水性樹脂分散体(A)の組成であるが、もう
一つの主要バインダーである乳化重合体(B)との相溶
性や、得られる塗膜の基材付着性ならびに耐候性などを
考慮して、アクリル系樹脂および/またはアクリルスチ
レン系樹脂、あるいはビニル変性アルキド系樹脂がよい
【0013】ビニル変性アルキド系樹脂の場合には、得
られる塗料の安定性を向上させるという観点から、ビニ
ル化度が20〜80%なる範囲内のものがよい。当該分
散体(A)として、アクリル系樹脂またはアクリルスチ
レン系樹脂の使用は、基材がセメント系基材とか、アク
リル系塗膜などの場合に適し、ビニル変性アルキド系樹
脂の使用は、基材が鉄などの金属部材であるとか、アル
キド系塗膜などの場合に適する。
【0014】これらの各種水性樹脂分散体の合成方法と
しては、特に制限はなく、公知慣用の方法でよい。具体
的に例示するならば、アクリル系またはアクリルスチレ
ン系樹脂の場合には、有機溶剤中、好ましくは、水溶性
溶剤中で、重合開始剤存在下に、重合性不飽和単量体を
重合せしめ、次いで、樹脂の酸価をアンモニアやアミン
類で中和し、しかるのち、水中に分散せしめるというの
が、最も適した方法である。
【0015】樹脂の親水性は、主に、不飽和カルボン酸
単量体に由来する酸価に依るが、本発明においては、塗
膜の耐アルカリ性や耐水性などを考慮して、樹脂固形分
酸価を10〜30と低く、制限している。
【0016】そのために、樹脂の組成や分子量によって
は、樹脂の親水性が乏しく、水分散性が不足する場合も
ある。そうした場合には、一つの改善方法として、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレートの如き、
ポリエチレングリコール基含有親水性単量体類の使用が
推奨される。
【0017】また、得られる塗膜の造膜性と耐水性など
との兼ね合いより、樹脂の理論ガラス転移温度(Tg)
は20〜70℃の範囲内にあることが望ましい。ビニル
変性アルキド樹脂の場合には、まず、脂肪類、脂肪酸類
、一塩基酸類、多塩基酸類またはそれらの酸無水物、ア
ルコール類、ポリオール類、エポキシ樹脂類、シリコン
樹脂類、あるいはフェノール樹脂類などの各種の原料を
、高温下で縮合せしめて、アルキド系中間体を得るとい
うのが、最も適した方法である。
【0018】次いで、この中間体および溶剤の存在下に
、重合性不飽和単量体を重合せしめて、ビニル変性アル
キド樹脂を得、しかるのち、上述の場合と同様にして、
水分散体を得るというものである。
【0019】この場合にも、樹脂固形分酸価が低い処か
ら、水分散性が不足するという場合には、中間体調製用
の原料の一つとして、ポリエチレングリコールおよびそ
の誘導体を使用するか、あるいは、ビニル変性のさいに
、上掲のポリエチレングリコール基含有親水性単量体類
を使用するのが望ましい。
【0020】ここで、当該水性樹脂分散体(A)中に含
まれる有機溶剤は、得られる塗料組成物中の溶剤含有量
にも大きく影響を与えるので、出来るだけ少ない方が好
ましく、必要な場合には、水分散化後に脱溶剤を行うの
も一法である。
【0021】当該水性樹脂分散体(A)の、塗料作成時
の使用方法としては、特に制限はないが、好ましくは、
顔料の分散時に、これらの一部または全量を用いるのが
よく、そのさい、水性分散体の形で使用しても、水分散
化前の溶液のまま用いて、顔料分散化後に、水を加える
というようにして使用してもよい。
【0022】次に、本発明の必須構成成分である前記し
た乳化重合体(B)について述べることにする。この乳
化重合体(B)は、本発明の組成物の主要なるバインダ
ーであり、得られる塗膜の耐水性および耐アルカリ性な
どの塗膜物性、ならびに樹脂設計の容易さを考慮すると
、アクリル系および/またはアクリルスチレン系のもの
が好ましく、その使用量としては、全バインダー中、9
5〜75重量%なる範囲内が好ましい。
【0023】樹脂の理論ガラス転位温度(Tg)は、造
膜性と塗膜物性との兼ね合いより、10〜50℃の範囲
が好ましい。さらに好ましくは、20〜40℃なる範囲
内である。
【0024】ここで、10℃未満の場合には、どうして
も、得られる塗膜の耐久性が劣るようになるし、一方、
50℃を超えるようになると、たとえ、加熱強制乾燥を
行っても、塗膜の造膜性が劣るようになるので、いずれ
の場合も好ましくない。
【0025】また、当該乳化重合体(B)の平均粒子径
としては、それが小さいほど、造膜性は向上するけれど
も、塗料の安定性が低下し易くなるし、大きすぎるよう
になると、どうしても、塗膜物性が低下し易くなるので
、いずれの場合も好ましくない。
【0026】これらのことから、平均粒子径は0.04
〜0.3ミクロン(μm)の範囲にあるのがよい。当該
乳化重合体(B)の合成方法であるが、特に制限はなく
、公知慣用の方法でよい。
【0027】すなわち、乳化剤と水の存在下に、アクリ
ル系および/またはスチレン系の重合性不飽和単量体類
を、重合開始剤により重合せしめればよい。かかる乳化
剤として特に代表的なもののみを例示するの止めれば、
アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩または
アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物の硫酸
塩の如き、各種のアニオン乳化剤;アルキルフェノール
のエチレンオキサイド付加物の如き、各種のノニオン乳
化剤;4級アンモニウム塩の如き、各種のカチオン乳化
剤;スチレンスルホン酸ナトリウムの如き、各種の反応
性乳化剤;
【0028】あるいは、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドンまたは各種セルロース誘導体の如き、各
種の保護コロイド類などであり、これらの1種ないしは
2種以上の混合物として使用される。
【0029】これらのうち、アニオン乳化剤とノニオン
乳化剤の併用が好ましい。前記した水性樹脂分散体を、
一部、保護コロイドとして使用することも、バインダー
の相溶性を向上させるのによい。
【0030】不飽和単量体として特に代表的なもののみ
を例示するの止めれば、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)ア
クリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メ
タ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレートもしくはラウリル(メ
タ)アクリレートの如き、各種の(メタ)アクリル酸エ
ステル類;
【0031】スチレン、α−メチルスチレンもしくはt
ert−ブチルスチレンの如き、各種の芳香族ビニル単
量体類(スチレン系単量体類);(メタ)アクリル酸、
イタコン酸、フマル酸もしくはマレイン酸の如き、各種
の不飽和カルボン酸類;(メタ)アクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドンまたはポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレートもしくはそ
のメトキシ化物の如き、各種の反応性極性基含有単量体
類;
【0032】あるいは、ジアリル化合物、ジ(メタ)ア
クリレート類、トリ(メタ)アクリレート類またはビニ
ルシラン類の如き、各種の架橋性単量体などであり、こ
れらの1種ないしは2種以上の混合物として使用される
【0033】これら上掲の如き乳化剤類(保護コロイド
類をも含む。)および単量体の組成は、塗料化のさいに
併用される、前記水性樹脂分散体(A)との相溶性を配
慮して、適宜、選択することが、一層、望ましい。
【0034】また、重合開始剤としては、過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウムもしくは過硫酸ナトリウムの如
き、各種の過硫酸塩類;アゾビスイソブチロニトリルの
如き、各種のアゾ化合物類;tert−ブチルハイドロ
パーオキサイドもしくはクメンハイドロパーオキサイド
の如き、各種の有機過酸化物類;または過酸化水素など
が特に代表的な例であり、これらの1種ないしは2種以
上の混合物として使用される。
【0035】さらに、金属イオンと還元剤とを併用する
、いわゆるレドックス触媒系とし用いてもよい。これら
各種の重合開始剤の使用量には特に制限こそ無いものの
、通常は、単量体類の100重量部に対して、0.05
〜2重量%なる範囲内で使用される。
【0036】そのほかにも、連鎖移動剤や溶剤などの、
公知慣用の各種の原料類が使用され得る。当該乳化重合
体(B)の固形分には特に制限は無いものの、得られる
塗料の固形分を高めるために、35重量%以上、さらに
は、45重量%以上が好ましい。
【0037】次に、前記した顔料であるが、得られる塗
膜の隠ぺい性、硬さ、ならびに基材付着性などの向上化
や着色(美装化)のために、必要に応じて、随時、使用
される。
【0038】得られる塗膜の光沢を考慮して、当該顔料
類の使用量は、樹脂類(バインダー類)の100重量部
に対して150重量%以下、さらには、100重量%以
下が好ましい。
【0039】使用される顔料としては、特に制限はなく
、公知慣用のものが使用されるが、それらのうちでも特
に代表的なもののみを例示するの止めれば、酸化チタン
もしくは酸化亜鉛の如き、各種の金属酸化物;タルク、
マイカ、炭酸カルシウム、クレーもしくは硫酸バリウム
の如き、各種の体質顔料;あるいは、カーボン、ベンガ
ラ、各種の酸化鉄またはフタロシアニンブルーなどの各
種の有機ないしは無機の着色顔料が挙げられる。
【0040】これらは、単独使用でも2種以上の併用で
もよいことは、勿論である。また、かかる着色顔料を、
予め、水中に分散した形の、市販の各種のカラーペース
トも使用できる。
【0041】塗料化にさいしては、増粘剤、消泡剤、レ
ベリング剤、造膜助剤、湿潤剤、架橋剤、ドライヤー、
防腐・防ばい剤、チクソ化剤、撥水剤、顔料分散剤また
は凍結安定剤などのような、公知慣用の各種の添加剤も
使用できる。
【0042】ここで、上記の造膜助剤としては、通常、
ブチルカルビトールアセテートやジブチルフタレートな
どの高沸点溶剤が挙げられるし、また、上記した凍結安
定剤としては、メチルアルコールやエチレングリコール
などの、いわゆる水溶性溶剤が挙げられるが、添加効果
の高いものを、出来るだけ、少量使用し、得られる塗料
中の溶剤含有量が高くならないように配慮する必要があ
る。
【0043】本発明の水性被覆組成物の場合には、水性
樹脂分散体(A)が、造膜助剤と凍結安定剤との効果を
も有する処から、その使用量としても局限できるし、大
いに低減化が図れるというものである。
【0044】塗料化の条件としても、特に制限は無いが
、前記した水性樹脂分散体(A)と、必要に応じ、顔料
分散剤および/または湿潤剤とを用いて顔料を分散せし
めることにより顔料ペーストを作製し、次いで、乳化重
合体(B)でレットダウンして塗料化せしめるのが好ま
しい。
【0045】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により、
一層、具体的に説明するが、特に断りのない限り、部お
よび%は、すべて重量基準であるものとする。
【0046】参考例  1(アルキド系水性樹脂分散体
の調製例)撹拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガ
ス導入管を備えた反応釜に、サフラワー油の400部、
ペンタエリスリトールの160部および分子量が2,0
00なるポリエチレングリコールの40部を仕込み、水
酸化リチウムを加え、260℃で3時間のエステル交換
反応を行った。180℃に降温して、無水フタル酸の2
50部およびイソフタル酸の150部を加え、220℃
まで加熱昇温しつつ反応せしめて、酸価が10なるアル
キド樹脂中間体を得た。
【0047】次いで、この中間体の300部に、エチレ
ングリコールモノイソプロピルエーテルの300部を加
えて溶解せしめ、130℃に保持して、ここへ、スチレ
ンの300部、メチルメタアクリレートの80部および
アクリル酸の20部よりなる単量体混合物と、ジ−te
rt−ブチルオキサイドの5部をブチルセロソルブの2
0部に溶解した重合開始剤溶液とを、3時間に亘って滴
下した。2時間後、さらに、ジ−tert−ブチルオキ
サイドの4部を加え、同温度に8時間保持して反応を完
結せしめた。
【0048】60℃まで降温し、トリエチルアミンを加
えて酸価を中和した。さらに、同温度で水の750部を
加えて、固形分酸価が18なる樹脂の、固形分が40%
で、溶剤含有量が17%で、粘度が2,100cpsで
、かつ、pHが9.0なる水性樹脂分散体を得た。以下
、これをA−1と略記する。
【0049】参考例  2(アクリルスチレン系水性樹
脂分散体の調製例)参考例1と同様の反応釜に、ブチル
セロソルブの400部を仕込み、130℃に昇温した。 ここへ、スチレンの240部、n−ブチルアクリレート
の180部、メチルメタアクリレートの132部、メタ
アクリル酸の18部、「NKエステル−230G」〔新
中村化学(株)製のポリエチレングリコールモノメタア
クリレート〕の30部よりなる単量体混合物と、ジ−t
ert−ブチルオキサイドの8部をブチルセロソルブの
10部に溶解した重合開始剤溶液とを、4時間に亘って
滴下した。
【0050】滴下後、さらに4時間して、ジ−tert
−ブチルオキサイドの6部を加え、同温度に8時間保持
して反応を完結せしめた。60℃まで降温し、トリエチ
ルアミンを加えて酸価を中和し、水の500部を加えて
水性樹脂分散体を得た。
【0051】さらに減圧下で、ブチルセロソルブの10
0部を留去して、ここに得られた水性樹脂分散体は、固
形分酸価が19で、かつ、理論ガラス転移温度が40℃
なる樹脂の、固形分が43%で、粘度が2,500cp
sで、pHが9.1で、かつ、溶剤含有量が21%であ
った。以下、これをA−2と略記する。
【0052】参考例  3(乳化重合体の調製例)参考
例1と同様の反応釜に、水の450部と、「ハイテノー
ル  N−08」〔第一工業製薬(株)製のアニオン乳
化剤〕の7部、「エマール  10」〔(株)花王製の
アニオン乳化剤〕の3部および「ノイゲン  EA−1
70」〔第一工業製薬(株)製のノニオン乳化剤〕の5
部を仕込み、80℃に昇温した。
【0053】そこへ、n−ブチルアクリレートの200
部、n−ブチルメタクリレートの50部、メチルメタク
リレートの240部よびメタクリル酸の10部よりなる
単量体混合物と、過硫酸カリウムの3部を水の40部に
溶解した重合開始剤溶液とを、3時間かけて滴下した。 さらに、過硫酸アンモニウムの1部を加えて、同温度に
2時間保持して反応を完結せしめた。
【0054】室温まで冷却し、14%アンモニア水と水
とを加えて、固形分とpHを調整した。得られた乳化重
合体は、固形分が50%で、粘度が1,600cpsで
、pHが8.5で、サブミクロン・アナライザーにて測
定された平均粒子径が0.06μmで、理論ガラス転移
温度が28℃で、かつ、最低造膜温度が32℃なるもの
であった。以下、これをB−1と略記する。
【0055】参考例  4(乳化重合体の調製例)単量
体の組成を、2−エチルヘキシルアクリレートの150
部、スチレンの150部、メチルメタクリレートの18
5部、アクリル酸の12.5部およびジビニルベンゼン
の2.5部に変更した以外は、参考例3と同様にして、
固形分が50%で、粘度が1,000で、pHが8.6
で、平均粒子径が0.07μmで、理論ガラス転移温度
が35℃で、かつ、最低造膜温度が43℃なる乳化重合
体を得た。以下、これをB−2と略記する。
【0056】実施例  1〜3および比較例  1〜5
下記の配合により各種塗料を作成し、組成および基本物
性を、まとめて、第1表に掲載する。
【0057】なお、比較例4および5の場合には、それ
ぞれ、次のような市販品を用いた。「ウォーターゾール
  S−753」〔大日本インキ化学工業(株)製のア
クリルスチレン系水性樹脂分散体;固形分=50%、固
形分酸価=60、理論ガラス転移温度=5℃、溶剤含有
量=35%〕「ウォーターゾール  S−311」(同
上社製のアルキド系水性樹脂分散体;固形分=50%、
固形分酸価=65、溶剤含有量=30%)
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】また、下記する如き各種の基材に塗布し、
種々の応用試験を行った。それらの結果は、まとめて、
第2〜6表に示す。
【0061】   《配合》   水性樹脂分散体(固形分40%)        
                         
 x部  「タイペーク  R−930」〔石原産業(
株)製の酸化チタン〕  100部  「SNディフォ
ーマー373」〔サンノプコ(株)製の消泡剤〕x/1
00部          水           
                         
            0〜30部────────
─────────────────────────
───                  (以上の
諸原料をサンドミルにて分散)
【0062】   乳化重合体(固形分50%)          
                         
   y部  「ボンコート  3750〔大日本イン
キ化学工業(株)製    0〜1.5部      
                    のポリカル
ボン酸系増粘剤〕  「ディックネート  3111」
(同上社製のドライヤー)    2x/100部  
        水                
                         
           適量────────────
──────────────────────── 
                 (以上の諸原料を
撹拌)          塗料固形分;  53〜6
0%          PWC    ;  50%
          塗料粘度  ;  80〜90K
【0063】註1)  x+y(共に、固形分換算で
)=100部 註2)  乳化重合体は、予め、増膜助剤(ブチルカル
ビトールアセテート)を加えて、最低増膜温度を0℃に
設定。
【0064】その添加量はB−1の場合が6%で、B−
2の場合が8%である。 註3)  比較のために、(a)市販の合成樹脂調合ペ
イント(以下、市販合調と略称する。)「トーアシンセ
イ  #1000」〔東亜化学(株)製品〕と、(b)
市販のエルジョン系艶有り塗料(以下、水性グロスと略
称する。)「ハイグロス」〔日本ペイント(株)製品〕
とを、同時に試験した。
【0065】《試験基材》A;フレキシブルボード(野
沢スレート(株)製品;厚さ3mm) B;上記のフレキシブルボードの上に、「アルリディッ
ク  A−172」〔大日本インキ化学工業(株)製の
アクリル系シーラー〕を、100g/m2塗布し、その
上に、「ラフトンジャンボ」〔鈴鹿塗料(株)製のエマ
ルジョン系吹き付けタイル〕を、平滑に2,000g/
m2塗付けて室温で1週間乾燥したもの。
【0066】C;未処理ダル鋼板〔日本テストパネル(
株)製品〕 D;上記の鋼板上に、「トーアシンセイ  #1000
」(同上社製の長油アルキド樹脂ベースの合成樹脂調合
ペイント)を、300g/m2塗布して室温で1ヵ月間
乾燥したもの。
【0067】《応用試験方法》上記したそれおぞれの配
合物を、上記した各種の基材に、乾燥膜厚が30μmと
なるように塗布し、室温下に2週間(常乾)、または1
00℃で10分間、加熱乾燥したのちに、室温下に2週
間(加熱乾燥)放置したものを、塗面以外の部分をアク
リルウレタン系シーリング剤でシーリングし、各種の試
験に供した。
【0068】《試験方法》(1)光沢………ガラス板に
、塗料を3ミル(mil)アプリケーターで塗布して光
沢計で60度または20度の光沢を測定。(上記条件で
の常乾後の測定値) (2)耐水性……室温で、水道水中に基材ごと全没さっ
せ、2週間後の状態を目視により判定。 (3)耐温水性…50℃の温水中に基材ごと全没させ、
5時間後の状態を目視により判定。 (4)耐酸性……2%稀硫酸に基材ごと全没させて、3
日後の状態を目視により判定。 (5)耐アルカリ性…2%水酸化ナトリウム−水酸化カ
ルシウム飽和水溶液中に基材ごと全没させて、2週間後
の状態を目視により判定。 (6)防錆性……ソルトスプレー試験機にて、100時
間試験後の状態を目視により判定。 (7)促進耐候性…サンシャインウェザーメーターにて
、1,000時間試験後の光沢保持率(GR,60度)
を測定。 (8)実曝耐候性…大阪府高石市にて、6カ月間の曝露
後の塗膜の状態(特に、汚染状態)を目視により判定。
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】
【0072】
【表6】
【0073】
【表7】
【0074】
【表8】
【0075】
【表9】
【0076】
【表10】
【0077】
【表11】
【0078】
【表12】
【0079】
【発明の効果】かくして得られる、本発明の水性被覆組
成物は、とりわけ、顔料分散性と造膜性とに優れた水性
樹脂分散体と、殆ど溶剤不含で、かつ、分子量が高く、
しかも、耐久性が良好なる乳化重合体とを、主たるバイ
ンダーとして含んで成るという特異な構成を持ったもの
である。
【0080】加えて、本発明の水性被覆組成物は、水性
樹脂分散体の酸価が低いことと相俟って、得られる塗膜
の光沢と耐久性とに優れた、有機溶剤含有量の低い、極
めて実用性の高いものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固形分酸価が10〜30なる範囲内にある
    水性樹脂分散体(A)を、固形分で5〜25重量%含有
    し、乳化重合体(B)を固形分で95〜75重量%含有
    し、かつ、有機溶剤の含有率が10重量%以下であるこ
    とを特徴とする、水性被覆組成物。
  2. 【請求項2】前記した水性樹脂分散体(A)が、20〜
    70℃なる範囲内の理論ガラス転移温度を有するアクリ
    ル系および/またはアクリルスチレン系樹脂である、請
    求項1に記載の水性被覆組成物。
  3. 【請求項3】前記した水性樹脂分散体(A)が、20〜
    80%なる範囲のビニル化度を有するビニル変性アルキ
    ド系樹脂である、請求項1に記載の水性被覆組成物。
  4. 【請求項4】前記した乳化重合体(B)が、10〜50
    ℃なる範囲内の理論ガラス転移温度を有し、かつ、0.
    04〜0.3ミクロンなる範囲内の平均粒子径を有する
    アクリルおよび/またはアクリルスチレン系の乳化重合
    体である、請求項1に記載の水性被覆組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09512566A (ja) * 1994-04-07 1997-12-16 ヴィアノヴァ レジンズ アクチエンゲゼルシャフト 水で希釈できる自然乾燥塗料結合剤の製造方法およびその使用

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JPH09512566A (ja) * 1994-04-07 1997-12-16 ヴィアノヴァ レジンズ アクチエンゲゼルシャフト 水で希釈できる自然乾燥塗料結合剤の製造方法およびその使用

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