JPH04371759A - 二段圧縮二段膨張式の冷凍サイクル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、二段圧縮二段膨張式冷
凍サイクルを利用する冷凍機及び、給湯機付のチラーユ
ニット等の圧縮機の潤滑油回収に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来技術として二段圧縮二段膨張式の冷
凍サイクルは一般的に知られている。一方、潤滑油を使
用する圧縮機を搭載した冷凍サイクルにおける、油上り
に対する問題を解決する具体的な手段，方法で本発明に
最も近い公知例は、実願昭５２−１４２３１７号明細書
が挙げられ、高段側圧縮機吐出側に配設する油タンクか
ら油ポンプを用いて低段側圧縮機と高段側圧縮機に戻す
考慮をしている。また、単段式の冷凍サイクルでは、前
述の技術と同様実開昭５０−９３８５６　号公報に開示
される油分離器より油ポンプで圧縮機に戻す考案が出願
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、二段
圧縮機二段膨張式冷凍サイクルにおける高段圧縮機への
潤滑油回収の点について考慮がされておらず、潤滑油を
絶体に必要とする圧縮機を使用する冷凍サイクルでは油
上りを抑制しても、完全に封じることが出来ないため、
冷凍サイクルの運転を長時間連続して実行すると、高段
圧縮機の潤滑油は徐々に低段圧縮機に回収され、最終的
には高段圧縮機の潤滑油は空の状態になり、サイクルの
運転が出来なくなるという問題があった。

【０００４】本発明の目的は、二段圧縮二段膨張式冷凍
サイクルに、潤滑油回収システムを組み入れることによ
り、安定したサイクルの連続運転の実行とユニットの信
頼性の向上を図ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、請求項１に記載する二段圧縮二段膨張式の
中間冷却器の構造及び冷凍サイクルに圧縮機用潤滑油回
収装置を付加するものである。

【０００６】

【作用】中間冷却器容器内に設けたしきり板は、低段圧
縮機から吐出された過熱冷媒ガスが、熱交換せずにショ
ートパスして過熱ガスのまま高段圧縮機吸込口に入るこ
とを防ぐ働きをしている。また、しきり板の上部と下部
には均圧用の穴が複数個設けてあるので、中間冷却器内
のガス圧は均一であり、かつ、液面を均一に保つことが
できる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１，図２，図３
，図４及び図５により説明する。

【０００８】図１に示す装置の低段側サイクルは、低段
圧縮機５，中間冷却器４，第二膨張弁６，蒸発器７とで
構成し、高段側サイクルは、高段圧縮機１，凝縮器２，
第一膨張弁３，中間冷却器４とで構成するものである。 この冷凍サイクルで高段側サイクルは、高段圧縮機１の
吐出チャンバ２０にある冷媒ガス吐出口２２から吐出す
る圧力Ｐｈ　なる高圧のガス冷媒を凝縮器２で高圧の液
冷媒に凝縮させ、第一膨張弁３を介して、中間冷却器４
に供給、中間圧力Ｐｍ　まで低下させて中間圧力Ｐｍ　
で蒸発した過熱ガス冷媒を高段圧縮機１で吸入圧縮する
。この時、図２に示す冷凍サイクルでは、ｄ→ｅ→ｆ→
ｃ→ｄという状態変化を伴うことになる。一方、低段側
サイクルは、低段圧縮機５から中間圧力Ｐｍ　の過熱ガ
スを吐出し、中間冷却器４に送り込み、圧力Ｐｍ　にお
ける飽和温度まで飽和液として冷却される。即ち、中間
冷却器４では高段側サイクルにおける冷媒の蒸発に伴う
吸熱と、低段側サイクルにおける冷媒の凝縮に伴う放熱
とが容器内で生じて効率の高い熱交換が成されることに
なる。更に、低段側サイクルは、中間冷却器４の底面よ
り液冷媒を第二膨張弁６を介して低圧圧力Ｐ０　まで低
下させ、蒸発器７で吸熱蒸発した後、過熱ガスとなり低
段圧縮機５で吸入圧縮する。この時、図２に示す冷凍サ
イクルではｂ→ｇ→ｈ→ａという状態変化を伴うことに
なる。従って、本冷凍サイクルの平衡状態における、蒸
発器の冷媒質量流量をｑ１　、中間冷却器内で蒸発する
冷媒の質量流量をｑ２　とすれば、熱平衡式は次式に示
される。

【０００９】 　　ｑ１｛（ｈｂ−ｈｃ）＋（ｈｆ−ｈｇ）｝＝ｑ２（
ｈｃ−ｈｆ）　　　　…（数１）図３に示す中間冷却器
４は、胴板１８，上側鏡板１４，下側鏡板１５，しきり
板１９，高段圧縮機吸入ガス取出口接続管８，第一膨張
弁接続管１０，低段圧縮機吐出ガス取入口接続管１６及
び、第二膨張弁接続管１７から構成されている。

【００１０】容器内のしきり板１９は、低段圧縮機吐出
ガス取入口接続管１６からの過熱ガスがショートパスし
て高段圧縮機吸入ガス取出口接続管８に多量に流れ込む
のを防止している。また、しきり板１９に設けた複数個
の小孔によって容器内の冷媒ガス圧を均一にすると同時
に液冷媒の液面がしきり板１９によって不均一になるこ
とを防いでいるので液面制御を容易にしている。更に、
第一膨張弁接続管１０からフラッシュガスが送り込まれ
た際、液面が気泡によって波を起こした場合には、しき
り板１９が液面レベルの乱れを抑制する効果もある。

【００１１】高段圧縮機吸入ガス取出口接続管８には、
液冷媒に浸積する部位に複数個の小穴２３を設けてある
ため、小穴２３から侵入する液冷媒とこれに混入する潤
滑油を管内流体の全圧によって高段圧縮機１に戻すこと
が可能となる。

【００１２】このように高段圧縮機１への潤滑油の回収
は可能となるが、相対的には潤滑油の循環は中間冷却器
４の構造上低段側サイクルに多量となる。このため、本
実施例では、図５に示すように、低段圧縮機５の吐出チ
ャンバ２０内にある油分離装置２１によって仕切られる
油溜り部の下側よりオーバーフロー式の潤滑油取出口１
１を挿入して、高段圧縮機吸入配管９に設けた高段圧縮
機潤滑油取入口１２に連絡する圧縮機潤滑油バイパス管
１３を配設している。然るに、低段圧縮器５に戻った過
剰の潤滑油は図２に示す圧力差ΔＰｍ　、即ち、Ｐｍ−
Ｐｍ′＝ΔＰｍ　によって直接高段側圧縮機１へ潤滑油
を回収する。また、圧縮機潤滑油バイパス管１３の径路
に逆止弁を取り付けて逆流の防止を図っている。なお、
本実施例では差圧給油方式を採用しているが、代案とし
て油ポンプを圧縮機潤滑油バイパス管１３の経路中に取
り付けて強制給油方式にしても差し支えない。また、オ
ーバーフロー式の潤滑油取出口１１の代案として、従来
技術の油面センサを低段圧縮機５に配設して、圧縮機潤
滑油バイパス管１３の経路中に電磁弁を介して制御する
方式を有効手段となる。

【００１３】以上、本実施例によれば、二段圧縮二段膨
張式の冷凍サイクルで問題となっていた高段圧縮機１へ
の潤滑油の回収の問題解決を図ることが出来る。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、冷媒ガスと共に吐出さ
れる冷媒ガスに混入した潤滑油を冷凍サイクルより、圧
力差によって自動的に回収出来るので、油上りの問題に
関し信頼性の高い二段圧縮二段膨張サイクルを採用する
装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の二段圧縮二段膨張式冷凍装
置のサイクル系統図。

【図２】図１に示す装置の冷凍サイクルの圧力−エンタ
ルピ線図。

【図３】本発明に係る中間冷却器の平面図。

【図４】中間冷却器の縦断面図。

【図５】低段圧縮機吐出チャンバの潤滑油溜り部のパイ
プ挿入例の縦断面図。

【符号の説明】

１…高段圧縮機、２…凝縮器、３…第一膨張弁、４…中
間冷却器、５…低段圧縮機、６…第二膨張弁、７…蒸発
器、８…高段圧縮機吸入ガス取出口接続管、９…高段圧
縮機吸入配管、１１…低段圧縮機潤滑油取出用パイプ、
１２…高段圧縮機潤滑油取入口、１３…圧縮機潤滑油バ
イパス管、１９…じゃま板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】低段圧縮機，凝縮器，低段側膨張弁，蒸発
   器及び、低段圧縮機より吐出される高圧ガスと前記凝縮
   器より流出され高段側膨張弁により減圧された低圧の湿
   り蒸気を混合して熱交換し、かつ液冷媒とガス冷媒を分
   離してガス冷媒は高段圧縮機に送り、液冷媒は前記低段
   側膨張弁へ送り込む中間冷却器を配備した二段圧縮二段
   膨張式の冷凍サイクルにおいて、前記中間冷却器の構造
   は縦形，横形を問わず、前記低段圧縮機の吐出管と、前
   記高段圧縮機の吸入管と、前記低段側膨張弁の流入口及
   び、前記高段側膨張弁の流出口に連通する出入口管をも
   ち、かつ、内部構造は前記低段圧縮機から吐出した冷媒
   ガスが、前記高段圧縮機吸入管へショートパスしないよ
   うにしきり板を備え、前記しきり板の上部には、冷媒ガ
   スが均一になるように複数個の孔を設け、下部には、冷
   媒の液面が同一になる均圧用孔または切欠部を設けてな
   ることを特徴とする二段圧縮二段膨張式の冷凍サイクル
   。