JPH04371333A - 疲労強度に優れたばねの製造方法 - Google Patents

疲労強度に優れたばねの製造方法

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JPH04371333A
JPH04371333A JP17332091A JP17332091A JPH04371333A JP H04371333 A JPH04371333 A JP H04371333A JP 17332091 A JP17332091 A JP 17332091A JP 17332091 A JP17332091 A JP 17332091A JP H04371333 A JPH04371333 A JP H04371333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel wire
spring
springs
fatigue strength
coil spring
Prior art date
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Pending
Application number
JP17332091A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiaki Tateyama
舘山 道昭
Takeshi Miki
武司 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH04371333A publication Critical patent/JPH04371333A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車エンジンの弁ば
ねあるいは懸架ばねなどの疲労特性を高度に要求されて
いる分野に用いられる高強度ばねの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般にばねは、JIS−G3502、3
506あるいは4801に規定されている鋼材などを用
い、単に焼入れ焼戻しをしたものが多い。しかし、最近
、自動車関連のコイルばね類は高強度化の方向にあり、
エンジンの弁ばねの一部には、特公昭36−9406号
公報にあるように500℃近傍の低温で浸炭窒化したも
のさえある。一方、ばねの強度が高くなると、現状の製
造工程能力からも不可避と思われるほど微小な表面欠陥
によってばねの疲労特性を阻害するようになる。
【0003】そのため、「ばね技術研究会会報」No.
203(AUG.1988−P7)や特開昭63−52
729号公報、さらには特開平2−129421号公報
、特開平2−129422号公報には、ばねを電解研磨
仕上げすることにより、表面欠陥やショットピーニング
により生じた圧痕を低減して疲労寿命を向上させること
が記載されている。このばねの電解研磨仕上げ方法は、
ばねの疲労強度向上の今後の一方法と考えられるが、コ
イルばねの場合、ばねの全表面を一様に仕上げることに
問題があり、且つコイルばねの内側に陰極をその都度配
置する必要があるため極めて効率が悪い。
【0004】また、タンブリング(バレルの中に被加工
物を入れて回転させ、被加工物同士の衝突によって、被
加工物表面の油やスケールを除去する)や液体ホーニン
グもばねの表面仕上げ法として検討されていることが、
「ばね技術研究会編;ばね、第3版」(1982−P4
37)に記載されているが、これらはいずれもショット
ピーニング類似の処理、即ち、圧縮残留応力という観点
から検討されたものであって、以下に言う本発明の表面
疵対策とは全く関係のないものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】自動車の高性能化にと
もない、高疲労強度のエンジン弁ばねあるいは懸架ばね
が強く望まれている。これらの要望に応えるためには、
ばねの強度、特に表面硬さを高くする必要がある。そう
すると、現状不可避と思われるほど微小な表面欠陥が問
題となる。本発明は、この様な微小な表面欠陥を信頼性
高く、且つ効率よく除去する方法を導入することによっ
て、高強度コイルばねの疲労強度向上を実現するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、母材硬
さHvが500以上700未満の炭素鋼線または合金鋼
線を用いてコイルばねを得る製造工程において、コイル
ばね成形後行われるショットピーニング処理に続いてバ
レル研磨を施すことによって表面粗さを最大粗さRma
xで1.5μm以下に仕上げることを特徴とする疲労強
度に優れたばねの製造方法、および、母材硬さHvが7
00以上の炭素鋼線または合金鋼線を用いてコイルばね
を得る製造工程において、コイルばね成形後行われるシ
ョットピーニング処理に続いてバレル研磨を施すことに
よって表面粗さを最大粗さRmaxで1.0μm以下に
仕上げることを特徴とする疲労強度に優れたばねの製造
方法である。
【0007】
【作用】以下、本発明の詳細について、説明する。
【0008】近年、コイルばね素材の疵検査技術も高ま
っており、深さ60μm以上の表面疵はほぼ検出できる
。母材硬さHvが500以下の一般のコイルばねでは、
この程度の表面疵が問題になることは少ない。しかし、
母材硬度Hvが500以上700未満の炭素鋼線または
合金鋼線を用いたコイルばねで、疲労試験の剪断応力τ
=60±50kgf/mm2 で繰返し回数が5×10
7 以上を保証する場合には、深さ60μm以上の表面
疵はもちろん、深さ10乃至30μmでも表面疵を起点
として疲労破損することがある。特に窒化処理をして表
面硬さHvを700以上にもしたコイルばねになると、
上記のような表面疵保証では必ず表面疵を起点として疲
労破壊するので、信頼できる疲労強度を保証する事は出
来ない。
【0009】コイルばねの疲労強度を高めるために、ば
ねの表面硬さを高くするわけであるが、表面疵が保証出
来ない限り、その効果は望めない。そこで、母材硬さH
vが500以上の炭素鋼線または合金鋼線を用いたコイ
ルばねの表面疵を保証するために、現状のコイルばね製
造工程におけるショットピーニングの直後にバレル研磨
仕上げを施すこととした。バレル研磨仕上げは、6〜8
角形断面の筒状容器の中に被加工物(コイルばね)と適
当な粒度のアランダムやカーボランダムなどの砥粒、少
量の水、およびコンパウンドと称されている種々の研磨
促進剤をそれぞれ適当量一緒に入れて、数時間回転ある
いは振動させて行う。
【0010】本発明では、コイルばねの母材硬さの程度
によって、バレル研磨による表面粗さ条件を選定する。 即ち、母材硬さHvが500以上700未満の炭素鋼線
または合金鋼線を用いてコイルばねを得る製造工程にお
いて、コイルばね成形後行われるショットピーニング処
理に続いてバレル研磨を施すことによって、表面粗さを
最大粗さRmaxで1.5μm以下に仕上げる。さらに
、母材硬さHvが700以上の炭素鋼線または合金鋼線
を用いてコイルばねを得る製造工程において、コイルば
ね成形後行われるショットピーニング処理に続いてバレ
ル研磨を施すことによって、表面粗さを最大粗さRma
xで1.0μm以下に仕上げる。
【0011】このバレル研磨仕上げは、現状のコイルば
ね製造工程におけるショットピーニングの直後に行うの
が良い。即ち、ショットピーニングによりコイルばね表
面に凹凸が生じ、これが疲労強度低下の一因にもなって
いることを考えると、ショットピーニングの直後が好ま
しい。しかしながら、表面疵がショットピーニングによ
って叩き込まれることもあるので、ショットピーニング
前でも軽度のバレル研磨をすればその効果はさらに向上
し、好ましい。
【0012】コイルばねは、へたり特性を向上させるた
めにセッチングが必要であるため、本発明においても、
ショットピーニング、バレル研磨仕上げを施した後セッ
チングを行う。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の効果を実施例により、さら
に具体的に示す。
【0014】母材硬さHvを450〜860まで熱処理
条件によって変化させたφ3.8mmの弁ばね用シリコ
ンクロム鋼オイルテンパー線を用い、ばね平均径24.
2mm、ばね高さ52mm、総巻数6.5巻、有効巻数
4.5巻のコイルばねを成形した。その後、0.8mm
径のカットワイヤによりショットピーニングをして圧縮
残留応力を付与し、直ちに6角回転バレル内にコイルば
ねを各5個入れ、砥粒、コンパウンド、水などを適当量
配合して、粗研磨と仕上げ研磨のバレル研磨時間をそれ
ぞれかえてコイルばねの表面粗さを変化させ、その後セ
ッチングした。
【0015】ここで本発明の効果を明瞭にするため、こ
れら全てのコイルばね表面の粗さおよび圧縮残留応力を
測定した。
【0016】また、比較材は、上記と同様の硬度を得て
からコイルばね成形後、ショットピーニングを行い、そ
の後バレル研磨処理したものは表面粗さを変化させ、バ
レル研磨処理しなかったものはそのままセッチングを行
った。
【0017】以上によって製造したコイルばねの主な仕
様を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】このようにして製造したコイルばねについ
て、ばね形状から計算される剪断応力(τm=60±5
0kgf/mm2 )になる圧縮荷重を繰返し負荷して
疲労寿命を5×107 回を限度に求めた。これらの結
果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】その結果、本発明によりショットピーニン
グ直後にバレル研磨仕上げを施したコイルばねは高寿命
を示し、特に母材硬度を考慮した最適な表面粗さとした
コイルばねは、保証疲労寿命を確保している。しかも、
破断したコイルばねの破壊起点は全て非金属介在物であ
った。また、比較例は全て表面疵による破損発生であっ
た。
【0022】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の方法によれば
、自動車用エンジンの弁ばねあるいは懸架ばねの疲労強
度を大幅に向上させることが出来るので、産業上極めて
有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  母材硬さHvが500以上700未満
    の炭素鋼線または合金鋼線を用いてコイルばねを得る製
    造工程において、コイルばね成形後行われるショットピ
    ーニング処理に続いてバレル研磨を施すことによって表
    面粗さを最大粗さRmaxで1.5μm以下に仕上げる
    ことを特徴とする疲労強度に優れたばねの製造方法。
  2. 【請求項2】  母材硬さHvが700以上の炭素鋼線
    または合金鋼線を用いてコイルばねを得る製造工程にお
    いて、コイルばね成形後行われるショットピーニング処
    理に続いてバレル研磨を施すことによって表面粗さを最
    大粗さRmaxで1.0μm以下に仕上げることを特徴
    とする疲労強度に優れたばねの製造方法。
JP17332091A 1991-06-19 1991-06-19 疲労強度に優れたばねの製造方法 Pending JPH04371333A (ja)

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