JPH04369548A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH04369548A
JPH04369548A JP17343291A JP17343291A JPH04369548A JP H04369548 A JPH04369548 A JP H04369548A JP 17343291 A JP17343291 A JP 17343291A JP 17343291 A JP17343291 A JP 17343291A JP H04369548 A JPH04369548 A JP H04369548A
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JP
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blade
ink
cleaning
recording
removal member
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Application number
JP17343291A
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English (en)
Inventor
Atsushi Arai
篤 新井
Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
Kentaro Yano
健太郎 矢野
Naoji Otsuka
尚次 大塚
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出させて記録を行なうインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に
基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材(記録媒
体)に画像を記録していくように構成されている。前記
記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分ける
ことができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段によって画像を記録(主走
査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(
ピッチ搬送)を行ない、その後に再び停止した被記録材
に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという動
作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行なわ
れる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録す
るラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定
の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行なっ
た後、所定量の紙送り(ピッチ送り)を行ない、さらに
、次の行の記録を一括して行なうという動作を繰り返す
ことにより、被記録材全体の記録が行なわれる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行な
うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、
高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特
別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニン
グコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が
少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を
記録するのが容易であるなどの利点を有している。中で
も、紙幅方向に多数の吐出口を配列したラインタイプの
記録手段を使用するライン型の装置は、記録の一層の高
速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一方
、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、近
年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP等
)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパンチ
孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)など
を使用ことが要求されるようになってきた。
【0006】記録液としてのインクを吐出する記録ヘッ
ドにより記録を行うインクジェット記録装置では、記録
ヘッドのインク液吐出部分すなわち吐出口にインクある
いは紙粉やゴミ等の異物が付着すると、インクの吐出方
向が変化して吐出不良となったり、吐出が不可能になっ
たりして、正常な記録ができなくなる場合がある。
【0007】そこで従来のインクジェット記録装置にお
いては、正常なインク吐出状態に回復させるための吸引
ポンプを有する回復装置を設け、吸引ポンプの負圧吸引
力により吐出口からインクを吸い出し、吸い出されるイ
ンクの流れにより紙粉やゴミ等の異物を吐出口から除去
する構成が採用されている。また上記のインクの流れで
は取り除くことができない大きな紙粉やゴミ等の異物を
除去するために、これらを拭き取るためのブレード(第
1除去部材)を設け、キャリッジの移動を利用して前記
ブレードを吐出口形成面に摺接させる構成が採られてい
る。
【0008】しかし、上記ブレードを設けただけの構成
では、ブレードに付着した紙粉やゴミ等の異物並びにイ
ンクはそのままで何処にも回収されるところがないので
、これらの付着物が回復動作の際に逆にブレードから吐
出口形成面に付着するという悪循環を繰り返すことにな
る。そのため、ブレード(第1除去部材)を清掃するた
めの第2除去部材を設ける構成が提案されている。図1
1は従来の第2除去部材を有するキャリッジを示す分解
斜視図であり、図12は従来のブレード(第1除去部材
)および第2除去部材の動作を示す模式的平面図である
【0009】図11および図12において、キャリッジ
71上にはブレード72(第1除去部材)に付着したイ
ンク、紙粉、ゴミ等の異物を除去するための多孔質体7
3(第2除去部材)が設けられている。この多孔質体7
3は、記録ヘッド74に隣接して固定されたホルダー7
5に、交換可能に装着されている。なお、図11および
図12において、76、77はキャリッジ71を案内支
持するためのガイドレール、78はキャリッジ71上に
装着されたインクタンク、79は記録ヘッド74を駆動
するためのフレキシブルケーブル、80はキャリッジ7
1の移動範囲内であって記録領域を外れた所定位置(通
常、ホームポジション)に配設された回復装置である。 前記回復装置80には、記録ヘッド74の吐出口形成面
82を覆うためのキャップ83を支持したキャップホル
ダー84が、矢印A方向(前進後退方向)に移動可能に
装着されている。また、前記回復装置80の前記キャッ
プホルダー84に隣接する位置に、記録ヘッド74の吐
出口形成面81をワイピング(拭き取り清掃)するため
の前記ブレード72が、矢印B方向(前進後退方向)に
移動可能に装着されている。
【0010】吐出回復動作時には、図12の(A)に示
すキャッピング状態で回復装置80によるインク吸引を
行ない、このインク吸引が終了した後、図12の(B)
に示すように、ブレード72を前進させるとともにキャ
リッジ71を矢印C方向へ移動させることにより、該ブ
レード72の先端部分を記録ヘッド74の吐出口形成面
81に摺接させ、該吐出口形成面81の吐出口近傍に付
着したインク、紙粉、ゴミ等の異物を除去する。この場
合、除去されたインク等の異物の大部分は、ブレード7
2の表面に保持される。
【0011】キャリッジ71が矢印C方向にさらに移動
すると、図12の(C)に示すように、キャリッジ71
上の多孔質体(第2除去部材)73がブレード(第1除
去部材)72に摺接し、該ブレード72に付着したイン
ク、紙粉、ゴミ等の異物を除去する。次いで、図12の
(D)に示すように、ブレード72を後退方向に移動さ
せるとともにキャリッジ71を矢印D方向へホームポジ
ションまで移動させ、一連の吐出回復動作が終了する。
【0012】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、このよう
な吸引回復動作を繰り返す装置においては、長期間使用
すると、ブレード(第1除去部材)72を清掃するため
の多孔質体(第2除去部材)73の表面に、紙粉やゴミ
等の異物あるいは増粘したインクが堆積し、クリーニン
グ性能が極端に低下したり、さらには、ブレード清掃部
材(第2除去部材)73上の紙粉やゴミ等の異物および
増粘インクがブレード(第1除去部材)72に擦り付け
られるという解決すべき課題があった。その対策法とし
て、ブレード清掃部材73を交換可能とし、所定時間経
過ごとに交換したり、あるいは、ブレード清掃部材73
の体積を大きくして本体寿命より長い期間クリーニング
性能が落ちないようにすることが考えられる。しかし、
このような対策法では、記録装置の小型化、低価格化、
長寿命化、メンテナンスフリー化に反するという不都合
があった。
【0013】すなわち、従来のブレード清掃部材(第2
除去部材)73では、長期間にわたってクリーニング性
能を維持することが困難であり、記録装置の小型化、長
寿命化、メンテナンスフリー化、低価格化を実現するこ
とが困難であった。本発明はこのような技術的課題に鑑
みてなされたものであり、本発明の目的は、長期間繰り
返し使用してもクリーニング性能の低下を生じることが
なく、清掃部材の寿命が飛躍的に伸びることにより装置
の小型化、長寿命化、メンテナンスフリー化、低価格化
を図り得るインクジェット記録装置を提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録手段のイ
ンク吐出部に摺接して付着インクまたは異物を除去する
ための第1除去部材と、第1除去部材に付着したインク
または異物を除去するための第2除去部材とを有するイ
ンクジェット記録装置において、第2除去部材に可動な
第1除去部材摺擦部を設ける構成とすることにより、上
記目的を達成するものである。さらに、別の本発明は、
上記構成に加えて、前記第1除去部材摺擦部がインク吸
収性を有する構成、あるいは前記第2除去部材に前記第
1除去部材摺擦部を清掃するための第1除去部材摺擦部
清掃部を設ける構成とすることにより、一層効率よく上
記目的を達成するものである。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用するのに好適なインクジェッ
ト記録装置の要部構成を示す模式的斜視図である。図1
において、記録手段(記録ヘッド)1はキャリッジ2に
搭載されており、該キャリッジ2はガイドレール3、4
に沿って矢印S方向に往復移動可能に案内支持されてい
る。前記キャリッジ2はキャリッジモーター5によりタ
イミングベルト6を介して往復駆動される。用紙やプラ
スチック薄板等から成るシート状の被記録材7は、搬送
モーター(紙送りモーター)8で駆動される搬送ローラ
対9およびこれと協働する保持ローラ対10により、所
定の経路に沿って、所定のタイミングおよび所定のピッ
チで矢印F方向に搬送(紙送り)される。
【0016】この被記録材7が記録ヘッド1の吐出口形
成面と対面する記録位置で平坦に保持されている間に、
キャリッジ2を移動させて被記録材7を主走査しながら
インクを吐出させて記録を行ない、1行分の記録が終了
すると、被記録材7を矢印F方向に記録幅分ピッチ送り
し、次の記録幅の記録を行なう。記録ヘッド1は、通常
キャリッジ2に交換可能に搭載されるが、場合によって
は、該キャリッジ2と一体に構成することもできる。ま
た、記録ヘッド(記録手段)1は、インクタンクと一体
のヘッドカートリッジタイプのもの、あるいはインクタ
ンクと別体にしインク供給チューブ等で接続するタイプ
のものなど、種々の形態を採ることができる。
【0017】キャリッジ2の移動範囲内であって、記録
領域外の所定位置(例えば、ホームポジション)には、
記録ヘッド1の吐出口を密閉(キャッピング)するため
のキャップ11を有する吐出回復装置12が配設されて
いる。この吐出回復装置12は、非記録時に前記キャッ
プ11で吐出口を密閉することによりインク乾燥による
インクの増粘や固着を防止するとともに、キャッピング
状態で吸引ポンプを作動することにより、吐出口からイ
ンクを吸引し、吐出口内の固着インク、紙粉等の塵埃、
気泡などを除去して吐出不良を回復し得るように構成さ
れている。
【0018】前記記録手段(記録ヘッド)1は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録手段1は、前
記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行なうものである。
【0019】図2は、前記記録手段(記録ヘッド)1の
インク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。 図2において、被記録材7と所定の隙間(例えば、約0
.5〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口形成面
51には、所定のピッチで複数の吐出口52が形成され
、共通液室53と各吐出口52とを連通する各液路54
の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するた
めの電気熱変換体(発熱抵抗体など)55が配設されて
いる。本例においては、記録ヘッド1は、前記吐出口5
2がキャリッジ2の走査方向と交叉する方向に並ぶよう
な位置関係で、該キャリッジ2に搭載されている。こう
して、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気
熱変換体55を駆動(通電)して、液路54内のインク
を膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口5
2からインクを吐出させる記録ヘッド1が構成されてい
る。
【0020】図3は本発明を適用したインクジェット記
録装置の一実施例の吐出回復装置12の構成を示す模式
的斜視図である。図3において、吐出回復装置12はキ
ャップユニット15および吸引ポンプ16を備えている
。前記キャップ11はキャップホルダー17に保持され
ており、該キャップホルダー17はキャップユニット1
5内に両矢印Eで示す前後方向に移動可能に装着されて
いる。すなわち、キャップ11は、キャップホルダー1
7を介して、記録ヘッド1の吐出口形成面51に対して
密着および離反する位置へ駆動することができる。さら
に、キャップユニット15の記録領域側の側面には、矢
印Gで示す前後方向に移動可能なブレードホルダー18
が装着されており、該ブレードホルダー18には、ゴム
状弾性材等から成る可撓性のブレード19が保持されて
いる。
【0021】前記ブレード19が前進位置にある場合に
は、キャリッジ2を移動させて記録ヘッド1を通過させ
る時、該ブレード19の先端部分が記録ヘッド1の吐出
口形成面51と摺接(ワイピング)するように配置され
ている。すなわち、前記ブレード19は、吐出口形成面
51に付着したインクあるいは紙粉やゴミ等の異物を拭
き取るための第1除去部材を形成するものである。
【0022】図4は本発明を適用したインクジェット記
録装置の一実施例(第1実施例)におけるキャリッジ2
の周辺を示す斜視図である。図4において、2本のガイ
ドレール3、4に沿って往復移動可能なキャリッジ2上
には、インクを吐出して記録を行なう記録ヘッド1と該
記録ヘッド1にインクを供給するためのインクタンク2
0の他に、前記ブレード(第1除去部材)19に付着し
たインクや紙粉等の異物を除去(清掃)するためのブレ
ード清掃部材(第2除去部材)21が搭載されている。
【0023】図5は前記ブレード清掃部材(第2除去部
材)21の第1実施例の斜視図である。図4および図5
において、ブレード清掃部材21はキャリッジ2に直接
取り付けられている。前記第2除去部材21は、キャリ
ッジ2に固定される支持部22と該支持部に支持された
第1除去部材摺擦部(ブレード摺擦部)23とで構成さ
れている。本実施例では、前記ブレード摺擦部23は、
インク吸収性のある円筒状部材(ローラ)で形成され、
前記支持部22に対して回動可能に支持されている。図
3に示す吐出回復装置12と図4および図5に示すキャ
リッジ2上の各構成部品との組み合わせによって、記録
ヘッド1の吐出回復シーケンスが行なわれる。本実施例
における吐出回復時の各部の動作は、図12の(A)、
(B)、(C)、(D)で説明した従来例と実質上同じ
である。
【0024】図6は、図3〜図5で説明した本実施例の
第1除去部材(ブレード)19と第2除去部材(ブレー
ド清掃部材)21の清掃動作を示す模式図である。前述
の吐出回復シーケンスによって記録ヘッド1の吐出回復
を行なう場合、本実施例におけるブレード(第1除去部
材)19の清掃は以下のようにして行なわれる。図6に
おいて、(A)、(B)、(C)は、ブレード19の先
端部分とブレード清掃部材21のブレード摺擦部(第1
除去部材摺擦部)23とが摺擦し、ブレード19上の付
着物Hが除去される状態を模式的に示す図である。
【0025】図6において、キャリッジ2の移動を利用
してゴム状弾性材のブレード19による吐出口形成面5
1の拭き取り(ワイピング)が行なわれた後、該キャリ
ッジ2がさらに同方向(矢印J方向)に移動すると、図
6の(A)に示すように、該キャリッジ2上のブレード
摺擦部23がブレード19に到達する。この時、ゴム状
弾性材のブレード19には、吐出口形成面51から拭き
取ったインクおよび紙粉やゴミ等の異物(付着物)Hが
付着している。キャリッジ2がさらに矢印J方向に移動
することによって、図6の(B)に示すように、ブレー
ド摺擦部23はブレード19を摺擦して行く。この時、
摺擦されたブレード19上の異物Hは、該ブレード19
とブレード摺擦部23との間の摩擦力によって、該ブレ
ード摺擦部23側へ擦り取られる。
【0026】この時、ブレード19とブレード摺擦部2
3との間の摩擦力によって、ブレード摺擦部23は矢印
Kの方向に回動する。このため、該ブレード摺擦部23
は、ブレード19を通過した時点で、図6の(C)に示
すように、その新しい部分(未摺擦部分)がブレード1
9と対向する状態となり、次回の吐出回復時には、ブレ
ード19に対し新しい部分が摺擦する姿勢で待機するこ
とができる。なお、前記ブレード摺擦部23は前記支持
部22に対して余り軽く回動すると、充分な摺擦力(摩
擦力)が得られない場合があるので、そのような場合に
は、該ブレード摺擦部23の回動支持部(軸支部)は、
軸受面を摩擦材で形成したり、所定の締め代を有するゴ
ム状弾性材で軸受面を形成したり、バネ力を利用して軸
受面に面圧を与えるなどの方法で、所定の回動抵抗を付
与することが望ましい。
【0027】以上図3〜図6で説明した第1実施例によ
れば、ブレード摺擦部(第2除去部材)23によってブ
レード(第1除去部材)19を清掃する度毎に、ブレー
ド摺擦部(第1除去部材摺擦部)23の摺擦部分が毎回
変わるので、ブレード19を清掃してインク等が付着し
た部分が再びブレード19に摺擦するまでの時間を充分
に大きく取ることができる。このため、ブレード摺擦部
(第2除去部材)23がインク吸収体で形成されている
場合には、表面に付着したインクは同一部分が再び摺擦
するまでに充分に内部へ浸透し、表面にインクが残らな
い清浄状態となり、したがって、簡単な構成で、常に良
好なクリーニング効果(清掃効果)を維持することが可
能になった。また、ブレード摺擦部23の表面が曲面(
円筒面)となっているので、ブレード19との摺擦部の
面積を大きく取ることができ、インクのすり抜けを抑え
て確実なクリーニングを行なうことが可能となった。
【0028】発明者の実験によれば、従来のブレード清
掃部材(第2除去部材)を使用したインクジェット記録
装置では、温度35°C、湿度10%の環境において1
分間隔で約500回の回復動作を行った時に、ブレード
清掃部材のクリーニング性能が低下し、ブレード清掃が
不充分となり、インク吐出のヨレ、インク不吐出等が発
生し始め画像劣化を生じた。これに対して、上記第1実
施例に基づいて、直径10ミリのポリエチレン(PE)
製の多孔質吸収体で形成したローラ状のブレード摺擦部
23を有するブレード清掃部材21を使用したところ、
前述と同じ環境において約5000回の吐出回復動作を
行なった後でも、クリーニング性能の低下による画像劣
化は生じなかった。
【0029】図7は本発明の他の実施例(第2実施例)
に係わるブレード清掃部材(第2除去部材)21の構成
を示す斜視図であり、図8は図7のブレード清掃部材の
ブレード清掃動作を示す模式図である。図7および図8
において、本実施例のブレード清掃部材(第2除去部材
)21は、支持部25に、円筒状のブレード摺擦部26
と円筒状のブレード摺擦部清掃部27を圧接させてそれ
ぞれ回動可能に支持した構成を有している。前記ブレー
ド摺擦部(第1除去部材摺擦部)26は、円筒状のイン
ク吸収体(例えば、ポリエチレン(PE)製の多孔質吸
収体)で形成されている。前記ブレード摺擦部26を清
掃するためのブレード摺擦部清掃部(第1除去部材摺擦
部清掃部)27は、該ブレード摺擦部26に圧接して回
動する変形可能な円筒状の発泡性ウレタンのインク吸収
体で形成されている。本実施例のキャリッジ構成は、図
4のキャリッジ構成において、ブレード清掃部材21と
して図7のブレード清掃部材21を使用したものである
【0030】図3に示す吐出回復装置12と図7のブレ
ード清掃部材21を有するキャリッジ構成との組み合わ
せによって、記録ヘッド1の吐出回復シーケンスが行な
われる。本実施例における吐出回復時の各部の動作は、
図12の(A)、(B)、(C)、(D)で説明した従
来例と実質上同じである。
【0031】図8は、図3の第1除去部材(ブレード)
19と図7の第2除去部材(ブレード清掃部材)21を
用いる第2実施例の清掃動作を示す模式図である。図1
2で説明したような吐出回復シーケンスによって記録ヘ
ッド1の吐出回復を行なう場合、本実施例(第2実施例
)におけるブレード(第1除去部材)19の清掃は以下
のようにして行なわれる。図8において、(A)、(B
)、(C)は、ブレード19の先端部分と図7のブレー
ド清掃部材21のブレード摺擦部26とが摺擦し、ブレ
ード19上の付着物Hが除去される状態を模式的に示す
図である。
【0032】図8において、キャリッジ2の移動を利用
してゴム状弾性材のブレード(第1除去部材)19によ
る吐出口形成面51の拭き取り(ワイピング)が行なわ
れた後、該キャリッジ2がさらに同方向(矢印J方向)
に移動すると、図8の(A)に示すように、該キャリッ
ジ2上のブレード摺擦部(第1除去部材摺擦部)26が
ブレード19に到達する。この時、ゴム状弾性材のブレ
ード19には、吐出口形成面51から拭き取ったインク
および紙粉やゴミ等の異物(付着物)Hが付着している
。キャリッジ2がさらに矢印J方向に移動することによ
って、図8の(B)に示すように、ブレード摺擦部26
はブレード19を摺擦して行く。この時、摺擦されたブ
レード19上の異物Hは、該ブレード19とブレード摺
擦部26との間る摩擦力によって、該ブレード摺擦部2
6側へ擦り取られる。
【0033】この時、ブレード19とブレード摺擦部2
6との間の摩擦力によって、ブレード摺擦部26は矢印
Lの方向に回動する。このため、該ブレード摺擦部26
は、ブレード19を通過した時点で、図8の(C)に示
すように、その新しい部分(未摺擦部分)がブレード1
9と対向する状態となり、次回の吐出回復時には、ブレ
ード19に対し新しい部分が摺擦する姿勢で待機するこ
とができる。この一連のワイピング動作中、ブレード摺
擦部26が回動するのに伴って、これに圧接しているブ
レード摺擦部清掃部(第1除去部材摺擦部清掃部)27
は矢印Mの方向に従動して回動する。そのため、ブレー
ド摺擦部26の表面に付着したインク等の異物(ブレー
ド1から擦り取ったインク等)Hは、ブレード摺擦部清
掃部27に吸収され、該ブレード摺擦部26から除去さ
れる。
【0034】なお、前記ブレード摺擦部26および前記
ブレード摺擦部清掃部27は前記支持部25に対して余
り軽く回動すると、充分な摺擦力(摩擦力)が得られな
い場合があるので、そのような場合には、該ブレード摺
擦部26および該ブレード摺擦部清掃部27の回動支持
部(軸支部)は、軸受面を摩擦材で形成したり、所定の
締め代を有するゴム状弾性材で軸受面を形成したり、バ
ネ力を利用して軸受面に面圧を与えるなどの方法で、所
定の回動抵抗を付与することが望ましい。
【0035】以上図7および図8で説明した実施例によ
れば、ブレード摺擦部26によってブレード(第1除去
部材)19を清掃する度毎に、ブレード摺擦部清掃部2
7の接触部分が毎回変わるので、ブレード摺擦部清掃部
27のインク吸収部分が再びブレード摺擦部26に接触
するまでの時間を充分に大きく取ることができる。この
ため、ブレード摺擦部清掃部28インク吸収体で形成さ
れている場合には、その表面に付着したインクは同一部
分が再び接触するまでに充分に内部へ浸透し、その表面
は清浄な面となる。このようにして、ブレード摺擦部2
6を常に清浄なブレード摺擦部清掃部27で清掃するこ
とができ、記録ヘッド1の回復動作時に、常に清浄なブ
レード摺擦部26がブレード(第1除去部材)19に摺
擦するので、簡単な構成で、吐出口形成面51の良好な
クリーニング効果(清掃効果)を長期間にわたって持続
させることができる。
【0036】発明者の実験によれば、従来のブレード清
掃部材(第2除去部材)を使用したインクジェット記録
装置では、温度35°C、湿度10%の環境において1
分間隔で約500回の回復動作を行った時に、ブレード
清掃部材(第2除去部材)のクリーニング性能が低下し
、ブレード清掃が不充分となり、インク吐出のヨレやイ
ンク不吐出等による画像劣化が生じ始めた。これに対し
て、本発明を実施することにより、直径5ミリのポリエ
チレン(PE)製の多孔質吸収体で形成したローラ状の
ブレード摺擦部26と、直径20ミリの発泡性ウレタン
のインク吸収体で形成したローラ状のブレード摺擦部清
掃部27とで構成したブレード清掃部材(第2除去部材
)21を使用したところ、前述と同じ環境において約2
0000回の吐出回復動作を行なった後でも、クリーニ
ング性能の低下による画像劣化は生じなかった。また、
この時、耐久試験後のゴム状弾性材のブレード19のワ
イピング面を観察したところ、付着物は見られず良好な
ブレード19のクリーニングが行われていることが確認
された。
【0037】図9は本発明のさらに他の実施例(第3実
施例)に係わるブレード清掃部材(第2除去部材)21
の構成を示す斜視図であり、図10は図9のブレード清
掃部材のブレード清掃動作を示す模式図である。図9お
よび図10において、第3実施例のブレード清掃部材(
第2除去部材)21は、インク吸収体で形成された筐体
31に円筒状のブレード摺擦部支持部32を回動可能に
軸支し、該ブレード摺擦部支持部32に線状のブレード
摺擦部(第1除去部材摺擦部)33を巻き込んで固定す
ることにより、該線状のブレード摺擦部33を前記筐体
31の前部を通して張架する構成となっている。前記線
状のブレード摺擦部33は、非インク吸収性の線状部材
で形成されている。
【0038】前記筐体31の両側(本実施例のようにキ
ャリッジ2が水平方向に移動する場合は、筐体31の上
下部分)には、図9に示すような切欠き34、35が形
成されており、前記線状のブレード摺擦部33はこれら
の切欠き34、35に挟み込まれた状態で保持されてい
る。また、前記線状のブレード摺擦部33は、前記筐体
31の背面(図9の紙面裏側)で、バネ(不図示)を介
して該筐体31に取り付けられており、該バネの弾性力
による所定の張力を付与されている。さらに、筐体31
に回動可能に軸支された前記円筒状のブレード摺擦部支
持部32は、キャリッジ2がその領域を通る際に、該キ
ャリッジ2から突出した突起部材(不図示)が摺擦し、
該キャリッジ2の移動に伴って回動駆動されるように配
設されている。前記ブレード摺擦部(第1除去部材摺擦
部)33は例えばポリエチレン(PE)製の線材で形成
され、前記筐体31は例えばポリエチレン(PE)製の
多孔質のインク吸収体で形成されている。
【0039】本実施例のキャリッジ構成は、図4のキャ
リッジ構成において、ブレード清掃部材21として図9
のブレード清掃部材21を使用したものである。図3に
示す吐出回復装置12と図9のブレード清掃部材21を
有するキャリッジ構成との組み合わせによって、記録ヘ
ッド1の吐出回復シーケンスが行なわれる。本実施例に
おける吐出回復時の各部の動作は、図12の(A)、(
B)、(C)、(D)で説明した従来例の場合と実質上
同じである。
【0040】図10は、図3の第1除去部材(ブレード
)19と図9の第2除去部材(ブレード清掃部材)21
を用いる第3実施例の清掃動作を示す模式図である。 図12で説明したような吐出回復シーケンスによって記
録ヘッド1の吐出回復を行なう場合、本実施例(第3実
施例)におけるブレード(第1除去部材)19の清掃は
以下のようにして行なわれる。図10において、(A)
、(B)、(C)は、ゴム状弾性材のブレード19の先
端部分と図9のブレード清掃部材21の線状のブレード
摺擦部33とが摺擦し、ブレード19上の付着物Hが除
去される状態を模式的に示す図である。
【0041】図10において、キャリッジ2の移動を利
用してゴム状弾性材のブレード(第1除去部材)19に
よる吐出口形成面51の拭き取り(ワイピング)が行な
われた後、該キャリッジ2がさらに同方向(矢印J方向
)に移動すると、図10の(A)に示すように、該キャ
リッジ2上の線状のブレード摺擦部(第1除去部材摺擦
部)33がブレード19に到達する。この時、ゴム状弾
性材のブレード19には、吐出口形成面51から拭き取
ったインクおよび紙粉やゴミ等の異物(付着物)Hが付
着している。キャリッジ2がさらに矢印J方向に移動す
ることによって、図10の(B)に示すように、線状の
ブレード摺擦部33はブレード19を摺擦して行く。 この時、摺擦されたブレード19上の異物Hは、主に線
状のブレード摺擦部33によって掻き集められ、線状の
ブレード摺擦部33がブレード19を通過した後では、
図10の(C)に示すように、インク等の異物Hの一部
は線状のブレード摺擦部33に付着し、前記異物Hの残
りは、ブレード19が弾性によって復元する時に飛散す
ることによって、該ブレード19から除去され、インク
吸収体の筐体31の内面に到達(付着)する。
【0042】以上図10について説明したブレード清掃
動作中に、前記円筒状のブレード摺擦部支持部32は、
前述したように、キャリッジ2からの突起状部材(不図
示)によって回動させられ、前記線状のブレード摺擦部
33を矢印P方向に巻き取る。この巻き取り動作によっ
て、線状ブレード摺擦部33はインク吸収体の筐体31
と摺擦するので、該線状ブレード摺擦部33に付着した
前記異物Hが筐体31によって拭き取られ、該線状ブレ
ード摺擦部33の表面は清浄な状態に維持される。すな
わち、前記筐体31は、線状のブレード摺擦部33を清
掃するためのブレード摺擦部清掃部(第1除去部材摺擦
部清掃部)としても機能するものである。次いで、キャ
リッジ2が反対方向(矢印Jと逆の方向)に移動する時
に、前述のバネの力によって張力を受けつつ、線状のブ
レード摺擦部33も反対方向(矢印Q方向)へ移動し、
初期の位置に戻され、次回の吐出回復動作を待つ状態に
リセットされる。
【0043】以上図9および図10で説明した第3実施
例によれば、張力付与状態で張架された線状部材でブレ
ード摺擦部33を形成し、該ブレード摺擦部33でブレ
ード(第1除去部材)19を清掃する度毎に、該ブレー
ド摺擦部33に付着するインク等の異物Hをインク吸収
体の筐体31側へ除去清掃するので、該ブレード摺擦部
33の表面は常に清浄な状態に維持される。このように
して、記録ヘッド1の回復動作時に、常に清浄なブレー
ド摺擦部33がブレード(第1除去部材)19に摺擦す
るので、簡単な構成で、吐出口形成面51の良好なクリ
ーニング効果(清掃効果)を長期間にわたって持続させ
ることができる。
【0044】発明者の実験によれば、従来のブレード清
掃部材(第2除去部材)を使用したインクジェット記録
装置では、温度35°C、湿度10%の環境において1
分間隔で約500回の回復動作を行った時に、ブレード
清掃部材(第2除去部材)のクリーニング性能が低下し
、ブレード清掃が不充分となり、インク吐出のヨレやイ
ンク不吐出等による画像劣化が生じ始めた。これに対し
て、本発明を実施することにより、直径1ミリのポリエ
チレン(PE)製の線状部材(非インク吸収性)で形成
したブレード摺擦部33と、ポリエチレン(PE)製の
多孔質のインク吸収体で形成した筐体(ブレード摺擦部
清掃部)31とで構成したブレード清掃部材(第2除去
部材)21を使用したところ、前述と同じ環境において
約20000回の吐出回復動作を行なった後でも、クリ
ーニング性能の低下による画像劣化は生じなかった。 また、この時、耐久試験後のゴム状弾性材のブレード1
9のワイピング面を観察したところ、付着物は見られず
良好なブレード19のクリーニングが行われていること
が確認された。
【0045】なお、前述の第1実施例および第2実施例
においては、ブレード清掃部材(第2除去部材)21の
ブレード摺擦部23、26がブレード摺擦方向に従動回
動する場合を説明したが、これらのブレード摺擦部23
、26は、モーターによる駆動あるいはギヤ等の伝動機
構の組み合わせなどによって、ブレード(第1除去部材
)19を摺擦する方向と同方向または逆方向に強制的に
回動させてもよい。このような構成によっても、前述の
各実施例の場合と同様の効果を達成し得ることは勿論で
あるが、特に、逆方向に駆動回動させる場合には、ブレ
ード19とブレード摺擦部23、26との摺擦力がさら
に増大するために、インクや紙粉等の異物Hのすり抜け
を一層確実に防止することができ、ブレード(第1除去
部材)19のクリーニング(清掃)効果をさらに向上さ
せることができる。
【0046】なお、前述の実施例では、記録手段(記録
ヘッド)1をキャリッジ2に搭載し、被記録材7に沿っ
て主走査するシリアルタイプのインクジェット記録装置
を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の記録幅
の全体または一部に対応するライン型の記録手段を用い
るラインタイプのインクジェット記録装置の場合にも、
同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るも
のである。また、前述の実施例では、1個の記録ヘッド
を用いるインクジェット記録装置の場合を例に挙げて説
明したが、本発明は、異なる色のインクで記録する複数
の記録ヘッドを用いるカラー記録用のインクジェット記
録装置、あるいは同一色彩で濃度の異なるインクで記録
する複数の記録ヘッドを用いる階調記録用のインクジェ
ット記録装置など、記録ヘッドの数にも関係なく同様に
適用することができ、同様の作用効果を達成し得るもの
である。
【0047】さらに、記録手段(記録ヘッド)1として
は、記録ヘッドとインクタンクを一体化したカートリッ
ジタイプのもの、あるいは記録ヘッドとインクタンクを
別体としこれらをインク供給チューブで接続する構成の
ものなど、記録手段およびインクタンクの構成がどのよ
うなものであっても、同様に適用することができ、同様
の効果を達成し得るものである。
【0048】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0049】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド型
、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、
特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保
持されているシートや液路に対応して配置されている電
気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える
急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印
加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発
生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜沸騰
させて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(イ
ンク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0050】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0051】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば
、記録を確実に効率よく行なうことができるようになる
からである。
【0052】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても、本発明は有効に適用できる。そのよ
うな記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組み合わせ
によってその長さを満たす構成や、一体的に形成された
1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。加え
て、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体
に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着され
ることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのイ
ンクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録
ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタン
クが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用い
た場合にも本発明は有効である。
【0053】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニン
グ手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは
別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
ことも安定した記録を行なうために有効である。
【0054】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば、単色のインクに対応して1個
のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複
数のインクに対応して複数個数設けられるものであって
もよい。すなわち、例えば、記録装置の記録モードとし
ては、黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、
記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせに
よるか、いずれでもよいが、異なる色の複色カラー又は
、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置
にも本発明は極めて有効である。
【0055】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式では
、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、積
極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から
液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめる
ことで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的と
して放置状態で固化するインクを用いるかして、いずれ
にしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によっ
てインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記
録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等の
ような、熱エネルギーによって初めて液化する性質のイ
ンクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0056】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0057】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
によれば、記録手段のインク吐出部に摺接して付着イン
クまたは異物を除去するための第1除去部材と、第1除
去部材に付着したインクまたは異物を除去するための第
2除去部材とを有するインクジェット記録装置において
、第2除去部材に可動な第1除去部材摺擦部を設ける構
成としたので、第1除去部材からインクや異物等を確実
に除去するとともに、第2除去部材の第1除去部材摺擦
部を清浄に保つことができ、長期間繰り返し使用しても
インク吐出部のクリーニング性能の低下を生じることが
なく、各除去部材の寿命が飛躍的に伸びることにより装
置の小型化、長寿命化、メンテナンスフリー化および低
価格化を図り得るインクジェット記録装置が提供される
【0059】別の本発明によれば、上記構成に加えて、
前記第1除去部材摺擦部がインク吸収性を有する構成、
あるいは前記第2除去部材に前記第1除去部材摺擦部を
清掃するための第1除去部材摺擦部清掃部を設ける構成
としたので、一層効率よく上記効果を達成し得るインク
ジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するのに好適なインクジェット記
録装置の要部構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1中の記録ヘッドのインク吐出部の構造を模
式的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置にお
ける第1除去部材を備えた吐出回復装置の構成例を示す
斜視図である。
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例における第2除去部材を備えたキャリッジ構成を
示す斜視図である。
【図5】図4中の第2除去部材の斜視図である。
【図6】図3の第1除去部材を図5の第2除去部材で清
掃する状態を示す模式図である。
【図7】本発明によるインクジェット記録装置で使用さ
れる第2除去部材の第2実施例の構成を示す斜視図であ
る。
【図8】図3の第1除去部材を図7の第2除去部材で清
掃する状態を示す模式図である。
【図9】本発明によるインクジェット記録装置で使用さ
れる第2除去部材の第3実施例の構成を示す斜視図であ
る。
【図10】図3の第1除去部材を図9の第2除去部材で
清掃する状態を示す模式図である。
【図11】従来の第2除去部材を搭載したキャリッジ構
成を例示する斜視図である。
【図12】インクジェット記録装置における吐出回復動
作シーケンスを示す模式的平面図である。
【符号の説明】
1      記録手段(記録ヘッド)2      
キャリッジ 5      キャリッジモーター 7      被記録材(記録用紙等)8      
搬送モーター 9      搬送ローラ対 11    キャップ 12    吐出回復装置 15    キャップユニット 16    吸引ポンプ 19    第1除去部材(ブレード)21    第
2除去部材(ブレード清掃部材)23    第1除去
部材摺擦部(ブレード摺擦部)26    第1除去部
材摺擦部(ブレード摺擦部)27    第1除去部材
摺擦部清掃部(ブレード摺擦部清掃部) 31    筐体(インク吸収体) 32    第1除去部材摺擦部支持部(ブレード摺擦
部支持部) 33    第1除去部材摺擦部(ブレード摺擦部)3
4    切欠き(筐体) 35    切欠き(筐体)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】    記録手段のインク吐出部に摺接し
    て付着インクまたは異物を除去するための第1除去部材
    と、第1除去部材に付着したインクまたは異物を除去す
    るための第2除去部材とを有するインクジェット記録装
    置において、第2除去部材に可動な第1除去部材摺擦部
    を設けることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】    前記第1除去部材摺擦部がインク
    吸収性を有することを特徴とする請求項1のインクジェ
    ット記録装置。
  3. 【請求項3】    前記第2除去部材に、前記第1除
    去部材摺擦部を清掃するための第1除去部材摺擦部清掃
    部を設けることを特徴とする請求項1のインクジェット
    記録装置。
  4. 【請求項4】    前記記録手段が、インク吐出用の
    熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えてい
    るインクジェット記録手段であることを特徴とする請求
    項1のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】    前記記録手段が、前記電気熱変換
    体によって印加される熱エネルギーによりインクに生じ
    る膜沸騰を利用して、吐出口よりインクを吐出させるこ
    とを特徴とする請求項4のインクジェット記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008139895A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-20 Sharp Kabushiki Kaisha 液体材料吐出装置のクリーニング装置
JP2011068092A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Riso Kagaku Corp メンテナンス装置

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WO2008139895A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-20 Sharp Kabushiki Kaisha 液体材料吐出装置のクリーニング装置
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