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【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は偏平足矯正用履物に関する。最近の子
供には運動不足のため、偏平足が多く見られると
いわれる。

〔従来の技術〕

偏平足を矯正する方法として、足底挿板を付け
て矯正体操をすることが知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、この方法は特別の装置を必要とすると
共に、適切な指導および矯正体操を続ける強固な
意志が必要である。そのため、簡単で有効な矯正
法はほとんど見当たらないというのが現状であ
る。本考案は、この問題点を解決するために行な
われたもので、日常履く履物によつて偏平足を矯
正しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の履物は、足を乗せる底板と足先を一時
的に固定する固定手段からなり、前記底板には足
の「土踏まず」部分のうちの少なくとも一部分及
びかかと部分に接触する部分がないことを特徴と
する履物である。

履物は、スリツパ、サンダル、草履など足を多
かれ少なかれ、露出させる形式のものに限られ
る。足を全面的に覆うサイドカバーのある靴、長
靴は除外される。

底板は弾力あるゴム質の材料で形成するのが好
ましいが、その他の材料でもよい。その形状は円
板または楕円形が好ましいが、その他の形状でも
よい。厚さは足を浮かせる関係で比較的に厚いほ
うが好ましく、例えば１〜６cm、特に２〜３cmの
厚さとすることが好ましい。

足を一時的に固定する固定手段は、いわゆる
「鼻緒」である。しかし、足の指の間に挟む形式
の鼻緒でなくても、足の甲を上半円形に覆う幅広
い紐でもよい。また、足先を没入させる袋状のも
のでもよい。固定手段は、例えば布、プラスチツ
クまたはゴムの紐、板などによつて形成される。

〔作用〕

本考案の履物によれば、使用者は足の前半を履
物の底板に置き、その状態で足先を固定手段によ
り一時的に固定する。足の後半部分は地面から浮
き上がつた状態となる。この状態を日常維持する
ことによつて、足の筋肉が鍛えられ、偏平足が矯
正される。

〔実施例〕

以下、添付の図面に基づき本考案の実施例を説
明する。

第１図は本考案の実施例であるスリツパの斜視
図である。従来のスリツパと比較して、底板に
「土踏まず」部分の一部分及びかかと部分がない
ことが明瞭である。

更に詳細に述べると、ほぼ楕円形の底板１があ
り、この底板１のほぼ中央に足を一時的に固定す
る固定手段２が設けられている。

底板１は弾力あるゴム質の材料で形成するのが
好ましいが、その他の材料でもよい。その形状は
円板または楕円形が好ましいが、その他の形状で
もよい。厚さは比較的に厚いほうが好ましく、例
えば１〜６cm、特に２〜３cmの厚さとすることが
好ましい。

足を一時的に固定する固定手段２は、いわゆる
「鼻緒」である。しかし、図示するような、足の
指の間に挟む形式の鼻緒でなくても、足の甲を上
半円形に覆う幅広い紐でもよい。また、足先を没
入させる袋状のものでもよい。固定手段２は、例
えば布、プラスチツクまたはゴムの紐、板などに
よつて形成されている。

固定手段２を底板１に固着するのは従来法によ
る。例えば、固定紐２先端をゴム底板中に埋設さ
せる。底板１の上側表面には、適宜模様を付して
もよい。底板１の底面、即ち、スリツパ底には滑
り止めのトレツドパターンを付けるのが普通であ
る。

第２図の使用状態に見られるように、使用者の
足は前半のみスリツパ上に位置する。足の後半
（「土踏まず」部分のうちの少なくとも一部分およ
びかかと部分）は地面から浮き上がつた状態とな
る。

〔考案の効果〕

本考案の履物によれば、前記したように、使用
者は足の前半を履物に置き、その状態で足先は固
定手段により一時的に固定される。足の後半部分
は地面から浮き上がつた状態となる。この状態を
日常維持することによつて、足の筋肉が鍛えら
れ、偏平足が矯正される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る履物の斜視図である。
第２図は、本考案の履物の使用状態を示す側面図
である。１……底板、２……固定紐（固定手段）。

【実用新案登録請求の範囲】

足を乗せる底板１と足先を一時的に固定する固
定手段２からなり、前記底板１には足の「土踏ま
ず」部分のうちの少なくとも一部分及びかかと部
分に接触する部分がないことを特徴とする偏平足
矯正用履物。